土木学会論文集B1(水工学)
Online ISSN : 2185-467X
ISSN-L : 2185-467X
70 巻, 2 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
和文論文
  • 神谷 大介, 池田 晴香, 赤松 良久
    2014 年 70 巻 2 号 p. 22-31
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/20
    ジャーナル フリー
     住民が主体となった河川環境の保全・再生活動を活性化させるための政策的知見を得ることを目的に,1級水系を対象として,活動の変遷,現状の活動有無に関する判別分析,活動が起こりやすい地域を明らかにするための活動ポテンシャルを評価した.特に,実用性に鑑み,既存統計資料を用いた活動ポテンシャル評価モデルの作成を行った.この結果,小学校が近くにある場所で活動が起こりやすいこと,流域連携が活動活性化に対して有効な手段であることが示された.特に,河川環境行政の柱の1つである「川の学習」に関しては,中国地方における分析より,小学校の存在よりも流域連携が大きな役割を果たすことが示された.
  • 鬼束 幸樹, 秋山 壽一郎, 三原 和也, 白岡 敏, 平野 陽一
    2014 年 70 巻 2 号 p. 37-48
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/06/20
    ジャーナル フリー
     Partridgeはコイ科のミノウが2尾で遊泳する場合は特定の1尾が主としてリーダーとなって遊泳するのに対し,3尾以上ではリーダーが存在しなくなることを発見し,2尾以下は魚群ではないという定義が定着している.しかし,流水中における魚の挙動を定量的に評価した実験はほとんど行われておらず,魚群内の尾数変化に伴う魚群行動に及ぼす影響を評価した実験はほとんど行われていない.本研究は,流速変化がアユの遊泳特性に与える影響を1,2,3,5,10尾ごとに解析したものである.その結果,尾数の増加に伴い先頭交代率,対地速度,遊泳速度は増加し,対地距離,遊泳距離は減少することが判明し,3尾以上の尾数から遊泳挙動の変化が緩やかになることが判明した.
  • 小田 收平, 小田 耕平, 荒尾 慎司
    2014 年 70 巻 2 号 p. 49-59
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/07/18
    ジャーナル フリー
     下水道先進地域が取組む合流式下水道改善事業は,合流式下水道システムで要の雨水吐室に流水分派精度での課題があり,その対応方策も低い改善効果や煩雑な維持管理への指摘があった.流水分派機能は,越流堰とオリフィスの水理現象を有機的に組合せ,従来技術は1回の分派で流量を直接制御するが,本研究は複数回の分派で水位変動を抑制する流量の間接制御を提案した.
     本研究は,流水分派における従来の直接制御と新規の間接制御の技術理論の検証で,分派現象の数値解析と水理模型実験のデータを精査して管理実務の視点で妥当性を判定した.この研究成果は,過剰な遮集誤差に着目した数値解析や水理模型実験で,従来技術の誤差45%台を本研究技術が3%以下にし得る改善効果を確認し,合流式下水道で当面の課題を解決できることを示した.
和文討議
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