坑口付近の覆工コンクリートは,インバートの拘束による温度ひび割れや乾燥した外気による乾燥収縮ひび割れや積雪地域では融雪剤の飛び散りによる塩害等が発生する可能性が高い.そのため,外部拘束による温度ひび割れ対策として“部分パイプクーリング”および“膨張コンクリート”,乾燥収縮ひび割れや塩害対策として“シート吸引方式給水養生工法”を現場に適用し,これらの品質向上効果を現場計測および三次元FEM温度応力解析により定量的に評価した.これらの対策により,ひび割れ発生確率は30%程度低減,乾燥収縮ひずみは50~130×10
-6低減,透気係数は1/15~1/4改善する効果が得られた.また従来技術である膨張コンクリートとの外部拘束ひび割れ抑制効果を比較し,部分パイプクーリングのほうが効果が高いことが確認できた.
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