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阿部 新助, 功刀 啓, 秋山 演亮
セッションID: P06
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
会議録・要旨集
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太陽系内で形成された後、木星の摂動で太陽系外へ飛ばされたオールト雲起源の彗星が長周期彗星である。長周期彗星から放出されたダストに揮発性物質は含まれるのか?Ca-Al rich inclusionを含むグレインなのか?組成比は他のmeteoroidsと異なるのか?グレイン強度は?我々は、太陽に炙られていない周期2000年のKiess彗星の1回帰ダストトレイルがもたらす千載一遇の流星雨の観測を、2007年9月1日にハワイ島-マウイ島で行う。発光ライトカーブと分光データから、オールト起源ダストに迫る。
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戸田 雅之, 山本 真行, 阿部 新助, 重野 好彦, 前田 幸治, 春日 敏測, 比嘉 義裕, 渡部 潤一
セッションID: P07
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
会議録・要旨集
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高度約 90~130kmに出現する流星の出現直後、その軌跡上に見られる流星痕は出現後数秒で消失する短痕と継続時間の長い永続流星痕にわけられる。永続流星痕については我々と観測協力者により2001年しし座流星群に人類観測史上最多の撮像データを取得し、統計的な研究を世界で初めて実施した。しかし短痕については未解明の部分が多い。短痕について既存データからの高度解析を進めつつ短痕のスペクトルについて今秋~冬季に観測を実施する。
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山本 真行, 戸田 雅之, 比嘉 義裕
セッションID: P08
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
会議録・要旨集
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しし座流星群の大出現が予測された1998年に開始された流星痕同時観測キャンペーンでは、以降の10年間に大量の流星痕画像・動画の撮影に成功し、これまで稀であった同現象の発光過程の研究チャンスを飛躍的に増大させた。10年間の節目に、これまでの流星痕研究を振り返り、明らかになった点、残された課題、今後の研究観測計画について紹介する。また高知工科大学で5年間にわたり徐々に進めてきた光学、電波、インフラサウンド等を用いた流星総合観測施設の整備の現状を紹介し、今後の流星総合観測計画について議論したい。
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荒井 武彦
セッションID: P09
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
会議録・要旨集
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はやぶさ搭載蛍光X線スペクトロメータによるイトカワ観測の最新結果を報告する。
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岩崎 正統, 白井 慶, 小川 和律, 岡田 達明, 加藤 學
セッションID: P10
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
会議録・要旨集
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Hayabusa XRSのCCDは放射線の照射によって、ある程度の損傷を受け、打ち上げ前ほどのエネルギー分解能にはいたらなかった。
そこで、次期小惑星探査機Hayabusa2では、Hayabusaで明らかになったCCDの劣化を考慮してハードウェア処理を最適化する必要がある。
今発表では、ノイズ源に一番寄与していると思われるHotpixelがデータに与える影響をHayabusaのデータと地上の実験から求めた。
その報告とともに、他にも小惑星探査を意識した機上処理法の最適化をおこなった結果を報告する。
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北里 宏平, 安部 正真, 石黒 正晃
セッションID: P11
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
会議録・要旨集
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太陽系小天体の自転運動に二次的な影響を与える効果として, 天体表面での非等方的な熱放射から発生する熱的トルク(YORP効果)がある. 本発表では, はやぶさ探査機によって詳細な観測がなされた近地球型小惑星イトカワについて, YORP効果の地上観測結果と理論モデルとの比較について報告する.
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安部 正真, 北里 宏平, 吉川 真, 斉藤 潤, 石黒 正晃, 向井 正, 阿部 新助, 岡田 達明, 山本 幸生, 小川 和律, 出村 ...
セッションID: P12
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
会議録・要旨集
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2005年9~11月に小惑星イトカワを探査したはやぶさ探査機の科学データが2007年4月に一般に公開された。公開されたデータは次のウェブサイトからアクセスすることができる。(URL) http://hayabusa.sci.isas.jaxa.jp/ はやぶさ探査機に搭載された観測機器によって得られた科学データについては、はやぶさサイエンスチームによる初期解析と平行して、チーム外の研究者にもデータを公開する準備を進めた結果、レベル1データについて公開の準備が整ったため、アーカイブ公開が行われた。
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矢野 創, 野口 高明, 真壁 輝夫, 樋口 健, 松永 三郎, 藤井 裕矩, 三浦 弥生, 小天体探査WG サンプリングSG
セッションID: P13
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
会議録・要旨集
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ISASおよびJSPECの元で開発されているはやぶさ後継シリーズによる始原天体探査プログラムでは、C型小惑星や枯渇彗星核などの天体表面および地下物質の試料採取・回収を目指した基幹技術開発を進めている。本発表では、それらの要求性能、開発の進捗と課題について報告する。
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浦川 聖太郎, 奥村 真一郎, 西山 広太, 坂本 強, 浅見 敦夫, 橋本 就安, 浦田 武, 高橋 典嗣, 吉川 真
セッションID: P14
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
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美星スペースガードセンターは、地球近傍小天体の捜索観測とスペースデブリの観測に特化した施設である。これまで、アポロ型地球近傍小惑星の中では2番目に大きな小惑星20826の発見をはじめ、150個以上の小惑星、彗星を発見している。また、2001年には小惑星イトカワのライトカーブを世界で初めて取得し自転周期の決定を行った。本講演では、これまでの小惑星捜索観測の成果とともに、再度、本格的に開始した小惑星ライトカーブ測定の初期成果について発表する。
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吉田 二美, 伊藤 孝士, 高橋 茂
セッションID: P15
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
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小惑星族は小惑星同士の衝突で発生した衝突破片の集団で、天然の大規模衝突実験の結果である。我々は小惑星族に属する小惑星の物理特性の観測から、族形成の衝突イベントの物理過程を読み取ることを目的に、族形成後の軌道進化/衝突進化による変性が少ないと考えられる数百万年前に形成された若い小惑星族の観測を行っている。ここでは2006年1月から5月までにMaidanak天文台で得た観測データに基づく解析結果を報告する。
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伊藤 孝士, マルホトラ レニュー
セッションID: P16
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
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本発表では近地球天体とりわけ近地球小惑星と惑星・月との衝突確率に関する制限多体数値実験の結果を報告する。近地球小惑星の大半はメインベルトの内側からやって来ると思われており、その具体的な機構は小惑星が強い共鳴帯に注入されることによる地球型惑星軌道へ輸送とされている。そうした天体が月や地球型惑星と衝突する場合の確率、および衝突速度・角度の分布を計算し、サイズ頻度分布の情報を経由して最終的にはクレーター記録との照合を計画している。
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細貝 知弘, 谷内 俊範, 生方 正章, カーレ ビション, マッケイ クリストファー, 金子 竹男, 小林 憲正
セッションID: P17
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
会議録・要旨集
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タイタンの高層および低層大気中での反応を模擬し、窒素とメタンの混合大気からプラズマ放電(および陽子線照射で有機物(ソーリン)を合成した。熱分解GC/MSやMALDI-MSなどによりキャラクタリゼーションを行った結果、双方とも質量数100~300の14間隔のピークが検出され、また含窒素複素環化合物の生成が示唆された。一部を酸加水分解後にアミノ酸分析した結果、プラズマ放電の方が陽子線照射よりも多種多様なアミノ酸が生成していることが確認されたが、エネルギー効率では陽子線照射の方が効率良く生成することが示唆された。
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ソフィア リカフィカ パトリック
セッションID: P18
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
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Trans-Neptunian objects (TNOs) orbit beyond Neptune and offer important clues on the origin and evolution of the solar system. We investigated the dynamical properties of 622 TNOs by performing computer simulations of their orbits plus several clones. We identified 196 TNOs locked in resonance with Neptune in the Edgeworth-Kuiper belt. Occupied resonances sorted by distance from the Sun are: 1:1, 5:4, 4:3, 11:8, 3:2, 18:11, 5:3, 12:7, 19:11, 7:4, 9:5, 11:6, 2:1, 9:4, 16:7, 7:3, 12:5, 5:2, 8:3, 3:1, 4:1, 11:2, and 27:4. Beyond 50AU, we examined the long-term evolution of 27 resonant TNOs by integrating their orbits over 4Gyr. The origin of 4Gyr-resident 9:4, 5:2, and 8:3 resonant TNOs was investigated using static and planetary migration dynamical models. We found that the long-term stable populations of 9:4, 5:2, and 8:3 resonant TNOs are well explained through adiabatic resonance capture by a migrating Neptune over a dynamically excited ancient trans-Neptunian belt. Therefore, this suggests that the primordial planetesimal disk had at least 47-50AU in radius, and suffered a dynamical perturbation leading to 0.1-0.3 or greater eccentricities and a range of inclinations up to ~20 degrees during early stages of the solar system's existence, before planetary migration.
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立浪 千尋, 千秋 博紀, 井田 茂
セッションID: P19
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
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太陽系外惑星は、1995年に初めて発見されて以来、現在までに200個以上が確認されている。確認されている太陽系外惑星のほとんどは木星のようなガス惑星だが、近年の観測技術の向上や新たな観測技術の開発によって、主にシリケイトと金属からなるような地球型惑星の発見は時間の問題だと考えられる。また、惑星形成理論による数値シミュレーションから、系外には様々な質量をもつ地球型惑星が存在するであろうことが予想される。そこで我々は、様々なサイズの地球型惑星の熱史をシミュレートするための1次元熱史モデルを構築した。
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小倉 尚也, 留岡 和重, 中村 昭子, 三軒 一義
セッションID: P20
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
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太陽系内の塵は主に小惑星同士の衝突によって作られると考えられている.赤外線観測によると,主小惑星帯外側に存在する小惑星の多くは含水タイプである.一方で,細粒タイプの南極産微隕石の約80%は含水鉱物を含んでいる.それゆえ,塵の成因を解明する上で,含水物質の衝突現象を理解することは極めて重要だと言える.
本研究では,衝突加熱による含水鉱物の脱水が塵形成に及す影響を解明することを目的として,二水石膏および無水石膏と半水石膏の混合物への衝突破壊実験を行い,衝突放出物質の質量頻度分布を調べた.
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町井 渚, 平岡 賢介, 三軒 一義, 中村 昭子
セッションID: P21
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
会議録・要旨集
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微惑星形成過程において微粒子集合体の焼結は1つの重要な物性の変化である。Poppe(2003)は高空隙率微粒子集合体(粒径1.5μmのシリカ粒子)を用いて、焼結の温度・時間依存性について実験的研究を行った。本研究では、より低空隙率の微粒子集合体(粒径10μmのシリカ粒子)を用いて、焼結の温度・時間依存性の違いと、焼結による微粒子集合体の強度変化を調べた。さらに焼結後のサンプル強度を測定するために一軸圧縮試験を行った。講演では粒径が1μmを中心として分布をもつ場合の予備的な結果も含めて報告する。
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瀬藤 真人, 平岡 賢介, 山下 靖幸, 中村 昭子, 長谷川 直, 小野瀬 直美, 奥平 恭子, パトリック ミッシェル
セッションID: P22
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
会議録・要旨集
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太陽系内の小天体には空隙率の高いものが多いとされており、それらの構造と熱・衝突進化の過程を研究することは非常に重要である。我々のこれまでの研究では、同じ圧縮強度を持つターゲットでも、高速衝突の方が低速衝突より、最大破片から求める衝突破壊強度が大きい値をとることが分かっている(瀬藤他 2006秋期講演会)。今回我々は、高空隙率体内部での応力波の減衰の違いについて調べるために衝突実験によって飛び出すターゲット粒子の速度を測定し、空隙を持つ模擬天体内での減衰率を求めた。
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中村 昭子, 小倉 尚也, 平田 成, 三軒 一義
セッションID: P23
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
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M型小惑星は、鉄質であると考えられて分類されたものであるが、スペクトル観測が進んだ今となってはその多くが岩石質であると考えられている。しかし、少なくとも小惑星16Psycheについてはレーダーアルベドを根拠に鉄質と考えられている。鉄質の小惑星の衝突進化についてはこれまでほとんど研究がない。そこで我々は鉄の弾丸を主として粉に衝突させ、弾丸の破壊の程度や変形度合いについて調べ、形の効果による衝突破壊強度の変化と、表面積が増えることによる力学的効果について考察する。
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池上 裕美, 柳澤 正久
セッションID: P24
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
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これまでの月面衝突閃光は、主に流星群活動期に検出された。しかし、近年、散在流星によると思われる閃光も報告され、流星群活動期でなくとも、7等級程度のものが20時間に1個は検出されるという見積りもある。そこで、我々は散在流星による月面衝突閃光の観測を試み、合計25時間の観測を行った。観測画像から、ある明るさ以上の発光と思われる事象を検出し、月面部分と宇宙空間部分それぞれの一定領域おける検出数を 比較する予定である。
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原田 雄司
セッションID: P25
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
会議録・要旨集
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火星における表層質量荷重による大規模な真の極移動を想定した場合の,極位置の時間変化を見積もった.計算の際,極潮汐の影響を考慮しない場合と考慮する場合のそれぞれについて調べた.そして両者を比較する事で,極位置の時間変化に対する極潮汐の効果について検討した.結論として,極潮汐は緩和の時定数よりも遥かに長い時間スケールで極位置を安定化させる,という事が定量的に明らかとなった.又,その安定化による遅れよりも更に長期的な変動に関しては,極潮汐の影響は無視し得る位に小さい,という事も示された.
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押上 祥子, 並木 則行, 小松 吾郎
セッションID: P26
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
会議録・要旨集
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金星で確認されている200余りのチャンネルや谷の形成プロセスについて,定性的かつ定量的に議論する上で特に重要となるのが横断面の特徴である.昨年は,金星の代表的なチャンネルタイプであるcanali,sinuous rillesの横断面をマゼランSAR画像輝度から復元し,前者は機械的,後者は熱的浸食による形成が示唆される事を報告した.今回は新たにvalley networksの横断面の特徴や周辺地形との関係について調べ,その形成プロセスについてsinuous rillesと比較しながら議論する.
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深澤 裕
セッションID: P27
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
会議録・要旨集
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原始太陽系に漂う小さな氷粒は、冥王星のような巨大な氷塊に成長した。この氷粒が強誘電体の氷XIなら、静電力で成長が(引力のみを考えた場合より)早まっていた可能性がある。冥王星に氷XIがあればその証拠になる。本講演では、冥王星での氷XI分布の推量を念頭に、中性子で調べた氷XIの生成レシピを報告する。照射や高圧の結果に加えて、中性子装置の改良やビームライン建設の計画の研究方針にも触れたい。
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山田 竜平, 山田 功夫, 小林 直樹, 竹内 希, 白石 浩章, 田中 智, 村上 英記, 藤村 彰夫
セッションID: P28
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
会議録・要旨集
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本研究では、ペネトレータ搭載月震計の月震に対する観測性能を評価するため、アポロの各観測サイトで得られた月震波形を元に、ペネトレータ搭載月震計で得られる観測波形とそのスペクトルを模擬し、S/Nの評価を行った。その結果、主にサイトごとに月震が特徴的な周波数を持って検知される事が分かり、それを反映してサイトごとに特徴的なS/Nが示された。これは、月表面の局所的な構造が観測波形に強い影響を与えている事が推測される。本発表では実際月表面の局所的構造が搭載月震計の波形に与える影響について検証した結果も報告する。
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奥野 英晶, 佐伯 和人, 川邊 聖司, 長澤 健一
セッションID: P29
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
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観測される月の反射光強度は、太陽・月・観測機の幾何学的位置に応じて変化するため、正確な反射率を推定するためには各波長における測光補正関数が必要である。しかし、かぐや(SELENE)に搭載されているMulti-band Imagerの中の2つの近赤外バンドである1250nmと1550nmの測光補正関数は最適化されていない。そのために近赤外撮像用の画像分光望遠鏡を製作した。この望遠鏡で様々な位相角の月の観測を行う。今回は測光補正関数の導出方法と、発表時までに集められたデータの範囲で推定される測光補正関数について議論する。
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川邊 聖司, 佐伯 和人
セッションID: P30
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
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本研究ではClementine UVVIS画像を用いて中央丘表面に露出する岩相を判別分類し、月の主要な3地域の月地殻内部構造の違いを比較した。その結果を基に地殻内部構造の推定を行い地史の推測をした。また中央丘以外の地表も解析したところ月の裏側の高地では高緯度ほど苦鉄質な岩相の色になる傾向が見られた。この原因は岩相が違うこと、もしくは高緯度ほど位相角が大きくなるため、その影響が地表の色の変化として表れていることが考えられる。今回はこれら二つの考え方に基づき2種類の月地殻内部構造を提案する。
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杉原 孝充
セッションID: P31
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
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月の地殻、特に下部地殻の成因について、これまでの理解と今後のアプローチを議論する。
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諸田 智克, 春山 純一, 本田 親寿, 横田 康弘, 大竹 真紀子, 小川 佳子, 松永 恒雄, LISM Working Group
セッションID: P32
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
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今年8月に打上予定の月の探査衛星SELENEに搭載されるTC/MIは、既存データにくらべ約1桁高い解像度で月全球の画像を得る。それらの画像データは月の表層年代の決定に有効である。本研究では、TC/MIデータを用いた地質年代決定の精度を調査し、過去の成果との比較を行った。
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小川 佳子, 松永 恒雄, 大竹 真紀子, 春山 純一, 横田 康弘, 本田 親寿, 諸田 智克, 鳥居 雅也, LISM ワーキンググルー ...
セッションID: P33
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
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かぐやに搭載されたSPは約一年間月面を可視・近赤外域(0.5-2.6μm)で連続分光観測する。高い波長分解能(6-8nm)とSN比(~2300)から月面の鉱物組成情報を得る事を目指す。SPデータの輝度校正、さらに高次側の解析計画を発表し、月面連続反射スペクトルデータから鉱物情報を抽出する手法について議論する。全球鉱物組成マップ初期版の作成、cryptomariaの探索、basinでのマントル物質の検出、クレーター内部/周辺の物質分布に基づく地下構造推定等に向けた各データ処理/解析作業を概観する。
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木村 賢一, 平田 成, 出村 裕英, 浅田 智朗
セッションID: P34
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
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本研究は、かぐや搭載のマルチバンドイメージャの画像を用いて、手作業で行われていた月地質図の境界線決定を、半自動化出来るツールを作製することを目的とする。分光データを特徴量としてクラスタリング処理をすることで、地質の分類を行う研究が過去にも試みられてきたが、十分な結果を得られていなかった。新たに画像データから統計的に求められるテクスチャ情報を抽出し、これもクラスタリング処理に用いる手法を提案した。
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横田 康弘, 春山 純一, 大竹 真紀子, 松永 恒雄, 諸田 智克, 本田 親寿, 鳥居 雅也, 小川 佳子, 出村 裕英, 平田 成, ...
セッションID: P35
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
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月探査周回衛星かぐや(SELENE)搭載地形カメラにより得られるDigital Terrain Model(DTM)の解析に備え、アポロマッピングカメラのステレオ写真から作成した月の裏側高地を含む複数箇所の月DTMを用いて凹凸度合い/粗さのマッピングを行った。粗さの定量化には火星データ解析で実績のあるMedian Differential Slope 法を採用した。基準とするBaselineを0.6kmから20km程度まで変化させたときの粗さ計算結果を、地図上に可視化して表示させる。
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小川 和律, 岡田 達明, 加藤 學
セッションID: P36
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
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我々は計画中の月着陸探査ミッションにおいて、採取した岩石およびレゴリス試料のX線分析を行うため、小型の蛍光・回折X線同時分析の搭載を計画している。この装置の主要な開発項目の一つに励起用一次X線源となるX線管球の小型化がある。我々はカーボンナノチューブ電界放射型の機構を採用することで、小型軽量かつ月面で安定して作動するX線管球の実現に目処をつけた。本発表ではその開発現状を報告する。
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三谷 烈史, 岡田 達明, 高島 健, 渡辺 伸, 高橋 忠幸
セッションID: P37
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
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月・惑星の起源や進化を解き明かす際、その元素組成・分布を明らかにすることは、最も基本的かつ重要な観測である。高精度ガンマ線分光計をローバーへ搭載することにより、細かな地形に応じた元素地図が取得できる。これを実現するために、我々は小型で高いエネルギー分解能を実現できるテルル化カドミウム半導体を用いたガンマ線検出器の開発を進めている。本発表では検出器の基礎的な特性と搭載機器の基礎設計について紹介する。
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岡田 達明, 白井 慶, 山本 幸生, 荒井 武彦, 小川 和律, 白石 浩章, 岩崎 正統, 川村 太一, 森戸 久貴, 加藤 學
セッションID: P38
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
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「かぐや(セレーネ)」搭載蛍光エックス線分光計(XRS)による月面元素分析手法の開発を進めている.本報告では、その手法の概要について紹介する.特に,われわれは月表面のラフネスによる蛍光X線強度への影響とその補正方法について検討してきている.ラフネスには2種類あり,X線吸収長程度の微小凹凸による影響と,より大きな地形的凹凸による影響がある.さらに,鉱物サイズが無視できないことによる効果も検討している.これらを定式化することが大量データで解析する上で重要であり,それらの検討を進めている.その現状についても紹介する.
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岡田 達明, 三谷 烈史, 澤井 秀次郎, 水野 貴秀, 福田 盛介, 久保田 孝, 小型月探査実験機検討 WG
セッションID: P39
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
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比較的安価な小型月着陸実験機でピンポイントに月面の目標地点に着陸し,科学探査を行う小型ミッションを検討している.観測機器の重量制限,ミッション期間が最長で月の昼間に限定,月の表側のみに着陸可能など,制約は多い.しかし,単目的でも小回りの利く探査は,大型で高価な周回衛星や着陸機と相補的な役割を果たすことができ,さらに将来の惑星表面探査への技術ステップとしても重要性は高い.本研究では、小型月着陸機による探査構想とミッション候補の検討、搭載機器の可能性を検討した結果を報告する。
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小野 正太, 小川 和律, 岡田 達明, 加藤 學
セッションID: P40
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
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JAXAが検討中の月面軟着陸機計画において、我々は岩石試料を採取し、加工・分析する観測装置(SIP)の搭載を提案している。SIPでは、採取試料を研削し、研磨面をX線蛍光回折(XRF/XRD)およびマクロ分光分析することで、岩石の成因や母岩の特徴解明を目指す。本研究は、要求される研磨面粗さと、採取時に付着しているレゴリスや研削時発生するコンタミの分析精度への影響を明らかにするものである。今回は、実際に起こりえる測定条件の下、採取が予想される岩石を用いてXRF強度を測定した結果を報告する。
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高倉 崇, 村田 敬介, 茅原 弘毅, 小池 千代枝, 土山 明
セッションID: P41
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
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赤外線天文観測によると星間塵のシリケイトは非晶質であるのに対し、星周塵のシリケイトは非晶質のものと鉄をほとんど含まないオリビンやパイロキシンの結晶であるという。我々は太陽系組成をした非晶質シリケイトをゾルゲル法で合成し、加熱実験を行った。各加熱試料を赤外吸収分光とX線回折によって分析すると、オリビンは鉄よりもマグネシウムを優先して取り込み、結晶化していくことがわかった。
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癸生川 陽子, 中嶋 悟
セッションID: P42
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
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炭素質コンドライト中有機物の変成を,鉱物の効果を考慮して解明するために,模擬有機物質と鉱物を顕微赤外分光装置下で加熱その場観測した.試料はleonardite(標準フミン酸試料)及びsaponiteを用い,空気,Arガス及びH2・CO2混合ガス(混合比1:1)中での加熱を行った.空気中で加熱した場合の方が,Ar及びH2・CO2混合ガス中で加熱した時よりも脂肪族CHの減少及び芳香族CHの増加が速い傾向が見られた.空気中の場合,saponiteの存在が,脂肪族CHの減少及び芳香族CHの増加を遅くする傾向が見られた.
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比屋根 肇, 内山 薫
セッションID: P43
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
会議録・要旨集
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エフレモフカ隕石(CV3-還元的タイプ)中の難揮発性包有物のうち、とくに細粒の包有物(高温の原始太陽系星雲ガスからの凝縮起源と考えられる)について、SIMSを用いて詳細な希土類元素分析をおこなった。その結果、さまざまな希土類元素の分別パターンの存在があきらかになった。熱力学データを用いた凝縮計算により観測された希土類元素パターンの再現を試み、難揮発性包有物の形成環境について考察をおこなった。
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増尾 悦子, 土`山 明, 中村 智樹, 中野 司, 上杉 健太朗
セッションID: P44
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
会議録・要旨集
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スターダスト計画によってWild2彗星サンプルが採集された。スターダスト衝突トラックから取り出した終端粒子を含む16個(サイズは10μm程度)について、3次元構造を放射光結像型マイクロトモグラフィーを用いて求めた。撮影実験は、Spring-8のBL47XUにおいておこなった。用いたエネルギーは7.13keV、プロジェクション数は900、画素サイズは76.5nmであり、実質的な空間分解能は数100nm程度である。本発表では、XRDによる鉱物組成も参考にして、捕獲粒子の分類とそれぞれの持つ特徴について報告する。
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今井 悠太, 小池 千代枝, 茅原 弘毅, 村田 敬介, 土`山 明
セッションID: P45
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
会議録・要旨集
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星間ダストの模擬物質としてサブミクロンサイズの珪酸塩微粒子を作成する実験、及びその粒径、形状、歪による赤外吸収特性の変化を調べる実験を行った。石英とオリビン(サンカルロス産)をサンプルとして、ジルコニア製遊星ボールミルを用いてサブミクロンサイズの粒子を得ることができた。得られた微粒子をSEMやX線回析実験により粒径、形状、歪の程度を評価した。また、ボールミルの使用により粒子の赤外吸収特性に変化が見られ、その原因は粒子の粒径、形状、歪の効果であると考えられる。
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齊藤 碧, 木村 勇気, 墻内 千尋
セッションID: P46
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
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宇宙空間で普遍的に観測されている未同定赤外バンドがPAHに共通の特徴であることから、PAHは星間物質の進化を理解するうえで重要な役割を果たすと考えられている。分子の形成からクラスターへの成長過程においてPAHはプラズマ環境を経験するが、プラズマその形成、成長に与える影響については明らかにされていない。本研究では実際にプラズマ場中でPAHクラスターを作製し、その分光学的データと未同定赤外バンドとを比較することで、プラズマの影響や未同定赤外バンドの起源について議論する。
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田所 裕康, 三澤 浩昭, 土屋 史紀, 加藤 雄人, 森岡 昭, 三好 由純
セッションID: P47
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
会議録・要旨集
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Cassini衛星搭載のMIMIによって観測された内部磁気圏(<15Rs)の電子ピッチ角分布の特徴を示す。結果として、MeV電子のバタフライ分布がinbound中に観測された。講演では、この分布を説明するために、E-ringによるロスの効果や波動粒子相互作用の可能性について述べていく。
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光田 千紘, 横畠 徳太, 倉本 圭
セッションID: P48
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
会議録・要旨集
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古火星の温暖な気候をもたらすメカニズムの一つとして,二酸化炭素氷雲による散乱温室効果が提案されている. 我々はこれまでに一次元放射対流平衡モデルを用いた数値計算により十分な大気圧と適度な凝結核の混合比を与えると雲による強い温室効果が生じることを示した. しかしながら, 二酸化炭素氷雲の散乱温室効果は惑星サイズや太陽定数などのパラメータに対し, どのような依存性を示すかについてはよくわかっていない. そこで本研究ではまず重力加速度に着目し, それに対する依存性を調べた
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高橋 芳幸, 林 祥介, 小高 正嗣
セッションID: P49
発行日: 2007年
公開日: 2008/04/28
会議録・要旨集
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火星大気大循環モデルを用いて, 子午面循環の季節間の変化の特徴を調べた. 計算された子午面循環は, 1 年の大半の期間で夏・冬型の赤道を横切る 1 セルの循環が卓越しており, 春・秋型の 2 セルの循環は夏 (冬) 型から冬 (夏) 型の循環へ移行する間のごく短い期間にしか表れない. このような特徴は地球における子午面循環の特徴にも見られ, ハドレー循環の上昇域緯度が熱源緯度の赤道からのずれに対して非常に敏感に応答するという理論に整合的である.
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