西日本畜産学会報
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46 巻
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
  • 國仲 元裕
    2003 年 46 巻 p. 1-4
    発行日: 2003/07/31
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 家守 紹光
    2003 年 46 巻 p. 5-10
    発行日: 2003/07/31
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 木之下 明弘, 上村 俊一, 今村 英晃, 大久津 昌治, 吉田 光敏, 中西 喜彦
    2003 年 46 巻 p. 11-16
    発行日: 2003/07/31
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    供胚牛の過剰排卵処理に対する卵巣の反応は様々であり, いまだ改良の余地が残されている.そこで有効な胚回収技術等の基礎的研究として, 乳牛の発情周期中における優勢卵胞の除去が卵巣動態に及ぼす影響について検討した.超音波診断装置を用いて, まずホルスタイン種乾乳牛 (非妊娠) 3頭の正常な卵巣動態を1発情周期中, 毎日観察した (対照区) .次に, それに続く発情周期中に直径10mm以上の優勢卵胞のみ3~4回吸引除去した (試験区) .卵胞はその直径により小型 (2mm以上, 4mm未満) , 中型 (4mm以上, 7mm未満) , 大型 (7mm以上, 10mm未満) および大型 (1) (10mm以上) の4つに分類した.いずれの個体においても, 発情日をDayOとして, Day3~5に1回目の優勢卵胞の吸引, Day10~11に2回目の吸引, Day15~18に3回目の吸引を行った.試験区および対照区における小型, 中型および大型卵胞の1日当たりの出現卵胞数の平均は, それぞれ18.9個, 5.3個, 1.3個 (試験区) および14.0個, 2.5個, 0.6個 (対照区) で小型や大型の出現卵胞数が試験区で有意に高かった (P<0.05) .以上の結果から, 発情周期中の優勢卵胞の除去は, 過剰排卵処理反応が良好である小型卵胞数の増加に有効であることが示唆された.
  • 2. 高繊維質飼料の給与が卵質に及ぼす影響
    川本 康博, 大浜 千佳子, 仲田 正
    2003 年 46 巻 p. 17-21
    発行日: 2003/07/31
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    岐阜地鶏を用いて, 高繊維質飼料の給与が卵質に及ぼす影響について検討した.処理として, 摂取エネルギー量の10%をビートパルプとモミ殻で代替した結果, ビートパルプ区では産卵率が低いものの, ハウユニット値, 卵黄外係数, 卵殻強度が高く, 貯蔵日数に伴う卵黄係数およびハウユニット値の推移においても最も高い値を示したため, 卵質の向上が認められた.モミ殻区は慣行区よりも産卵率が高くなる傾向が見られるとともに, ハウユニット値, 卵黄係数, 卵殻強度および貯蔵日数に伴う卵黄係数とハウユニット値の推移でも慣行区より高くなり, 卵質の向上も認められた.以上の結果より, 高繊維質飼料の給与によって卵質の向上がもたらされることが明らかになった.
  • 稲田 淳, 古賀 鉄也, 磯崎 良寛
    2003 年 46 巻 p. 23-27
    発行日: 2003/07/31
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    トウフ製造時に発生する蒸気熱を利用したトウフ粕の新しい乾燥処理法が, 福岡県内の企業で開発され, 乾燥トウフ粕の幅広い利用が可能となった.そこで, 家畜飼料として乳用牛および肉用牛への蒸気乾燥トウフ粕の適正な給与技術の確立を図るため, その飼料成分値, 保存性および人工消化法による第一胃内消化特性について調査した.蒸気乾燥トウフ粕14ロットの飼料成分値 (平均値±標準偏差) は, 乾物: 97.2±0.9%, 粗蛋白質: 27.4±1.2%, 粗脂肪: 13.8±0.8%, 粗繊維: 17.5±1.4%, 粗灰分: 4.3±0.1%および可消化養分総量: 93.9±0.8%程度であり, 製造ロット間における差は少なかった.また, 密封状態で3ヵ月保存しても飼料成分値はほとんど変化はみられなかった.人工消化法による蒸気乾燥トウフ粕の乾物消失率は, 大豆粕および加熱大豆と比較して24時間後まで, 粗蛋白質消失率は96時間後まで低く推移し, 蒸気乾燥トウフ粕の乾物および粗蛋白質の溶解性画分, 分解性画分の速度定数, 有効分解率は脱脂大豆粕, 加熱大豆と比較して低かった.これらの結果から, 蒸気乾燥トウフ粕はウシにとってルーメンバイパス率が高い飼料であることが示唆された.
  • 上地 俊徳, 国吉 めぐみ, 小倉 剛, 川島 由次, 仲田 正, 田幸 正邦, 本郷 富士弥
    2003 年 46 巻 p. 29-34
    発行日: 2003/07/31
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    高コレステロール負荷したWistar系雄性ラットを用い, 5%ガジュツ添加が血清および肝臓中の脂質濃度に及ぼす影響を検討した.ガジュツ無添加の高コレステロール群で血清中の総コレステロール, HDLコレステロール, LDLコレステロール, トリグリセライド, リン脂質および遊離脂肪酸濃度が基本食を給与したコントロール群に比べて有意に上昇した.これに対して, 高コレステロール+ガジュツ群では総コレステロール濃度が高コレステロール群に比べて有意に低かった.一方, 肝臓においては, 高コレステロール群で総脂質量総コレステロール, トリグリセライド, リン脂質および過酸化脂質濃度がコントロール群に比べて有意に上昇した.しかし, これらの値は高コレステロール+ガジュツ群では高コレステロール群に比べて有意に低かった.この成績は高コレステロール負荷による高脂血症ラットにおいてガジュツの摂取が脂質代謝の改善に有効であることを示唆している.
  • 林 國興, 大谷 敬亨, 上野 倫睦, 濱元 優, 大塚 彰, 吉永 和美, 中川 一朗
    2003 年 46 巻 p. 35-37
    発行日: 2003/07/31
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    固液分離した焼酎粕を乳牛に与え牛乳への焼酎粕臭の移行および産乳成績に及ぼす影響を調べるとともに, サイレージ添加物としての利用を主たる目的として燕麦および再生稲混合サイレージの調製を試みた.まず, 乳牛に慣用飼料 (TMR) および焼酎粕配合TMRを与え産乳量および乳成分を測定し, 官能試験により香りと味を調べた (実験1) .燕麦は調製時, 水分89%であり, 焼酎粕と混合してビニールサイロに詰め込み, 3ヶ月間保存した.再生稲は調製時, 水分62%であり, 焼酎粕と混合した後, ポリびんに詰め込み, 4ヶ月間保存した (実験2) .その結果, 産乳量, 乳脂率および無脂乳固形分率に対して焼酎粕給与の悪影響は認められなかった.官能試験の結果では牛乳の香りと味に焼酎粕給与の影響は認められなかった.また, 燕麦および再生稲ともに, 焼酎粕添加により良好なサイレージが得られたが, 焼酎粕を添加しない場合, サイレージとしての貯蔵はいずれも不可能であった.
  • 深川 聡, 堀 誠, 岩永 圭紀, 崎田 昭三, 石井 康之
    2003 年 46 巻 p. 39-45
    発行日: 2003/07/31
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    本研究は, 乾草調製した暖地型イネ科牧草4草種に対する黒毛和種繁殖雌牛による嗜好性を明らかにし, それに関連する飼料成分との関係を解析することを目的として実施した.供試草種および品種は, ローズグラス品種アサツユ, ギニアグラス品種ナツコマキ, カラードギニアグラス品種タミドリおよびスーダングラス品種シュガースリムとした.カフェテリア法による採食量および採食速度で評価した嗜好性は, カラードギニアグラスが最も高かった.これはカラードギニアグラスが他草種よりも葉身比率が高く, NDF含有率が低く, in vitro乾物消化率が高いためと考えられた.スーダングラスの嗜好性は採食量でみるとカラードギニアグラスに次いで高い傾向にあったが, 採食速度では最も低く, 茎の下部節間部位の採食性が低かった.
  • 脇屋 裕一郎, 勝木 宏昭, 古田 祥知子, 古川 敬通, 坂井 隆宏, 岩永 致悦
    2003 年 46 巻 p. 47-53
    発行日: 2003/07/31
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    前報で作出したセラミックスより, さらに低コストで高い浄化処理能力を有する担体を開発するため, 形状を変化させた改良担体を試作し, 年間を通じた浄化能力の試験を行った.試験槽は, 容積6?の水槽を用いて, エアポンプによる曝気処理を行った.担体は, 前報で供試した市販セラミックス (以下対照区) , 低コストセラミックス (以下セラミックス (1) 区) に加えて, 低コストセラミックスの形状を凹凸構造に変化させた担体 (以下セラミックス (2) 区) の3種類を用いた.担体は, 担体容器 (縦6.0×横6.0×高さ9.4cm) に充填し, 40%充填区には3個, 50%充填区には4個の容器を使用した.試験は, 開始から約40日間は, 生物化学的酸素要求量 (BOD) 容積負荷を0.1~0.2kg/m3・dayの範囲で汚水投入を行い, 汚泥を形成させ試験に供した.試験期間中の処理水の引き抜きおよび汚水の投入量は, 1日1回1lとし, BOD容積負荷を0.1~0.8kg/m3・dayの範囲で行った.試験期間は, 2002年6月~2003年2月の9ヶ月間とした.担体の物理性状は, 気孔率で市販セラミックスと比較して低コストセラミックス (1) および (2) ともにほぼ同等の結果が得られ, 単価については, セラミックス (2) が (1) と比較して, 凹凸構造により重量が軽くなり最も安価となった.処理能力についても, BODおよび浮遊物質 (SS) は, 全ての試験区において約90%の高い浄化が確認され, 全窒素 (T-N) はセラミックス (2) 50%区で最も高く推移した.また, BOD, 化学的酸素要求量 (COD) , およびNH4-Nは, 冬季より夏季で除去率が高くなったものの, 試験区間における差は認められなかった.余剰汚泥濃度は, セラミックス (2) 50%区, 対照区の順で高く推移したが, 他の試験区では差が確認されなかった.以上の結果より, セラミックス (2) は, 市販セラミックスおよびセラミックス (1) とほぼ同等の耐久性と浄化能力があり, 最も低コストであるため, 担体として実用的であることが示唆された.
  • 魏 紅江, 高山 耕二, 中西 良孝, 萬田 正治
    2003 年 46 巻 p. 55-61
    発行日: 2003/07/31
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    環境温度と日齢の違いがアイガモ雛の体温, 成長ならびに血中甲状腺ホルモン濃度に及ぼす影響を明らかにするため, 2, 8および14日齢のアイガモ雛 (♂) を用い, それぞれ5, 20および35℃に設定した環境温度で12日間処理した.2日齢から温度処理したアイガモ雛の斃死率は5, 20および35℃区においてそれぞれ12.5, 25.0および8.3%であったが, 8および14日齢から温度処理した場合にはいずれの区においても斃死は見られなかった.2日齢から温度処理したアイガモ雛の体温は5および20℃区において処理後2日間低下し続けた.8および14日齢から温度処理したアイガモ雛の体温は5℃区で処理後1日目に低下したものの, その後いずれの区においても42.1℃前後で推移した.2および8日齢から温度処理したアイガモ雛の成長は20℃区>35℃区>5℃区であったが, 14日齢から温度処理した場合には20℃区>5℃区>35℃区の順となった.飼料要求率はいずれの日齢においても5および35℃区に比べ20℃区で有意に低く (P<0.05) , 良好な結果が得られた.2日齢から温度処理したアイガモ雛の血中トリヨードサイロニン (T3) およびサイロキシン (T4) 濃度は処理後4日口で区間差がなかったものの, 8および14日齢から処理した雛でいずれも5℃区で最も高く, 35℃区で最も低い値を示した.また, 低温処理によるT3およびT4濃度の経日変化は哺乳類と異なるパターンを示した.
    以上から, 2日齢のアイガモ雛における体温調節機能はまだ十分には発達していないが, 5℃の低温環境に対して完全ではないまでも適応し得る能力が備わっており, 8および14日齢の雛では完全に獲得しているものと考えられた.また, 温度処理期間中の成長はいずれの日齢についても20℃で最も優れていたが, 他の温度では日齢によって成長に対する影響が異なることが認められた.さらに, アイガモ雛の体温調節機能の発達には甲状腺ホルモンも関与しているものと考えられた.
  • 波平 知之, ブリノ スマジャイ, 水町 進, 浅野 陽樹, 川本 康博, 仲田 正
    2003 年 46 巻 p. 63-69
    発行日: 2003/07/31
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    冬季におけるジャイアントスターグラス (Gs) 草地とイタリアンライグラス追播草地 (Ir) の適切な窒素施肥量について乾物収量と窒素施肥効率の両面から検討した.各刈取り時の平均乾物収量は, Gs単播区およびIr追播区ともに窒素施肥量の増加に伴い増加を示した.各施肥水準についてGs単播区とIr追播区とを比較すると, OkgN/aおよび0.5kgN/aではIr追播区で, 1.0kgN/aおよび2.0kgN/aではGs単播区でそれぞれ高かった.合計乾物収量も窒素施肥量の増加に伴い有意に高くなった (P<0.05) .窒素含有率乾物消化率および可消化乾物収量はGs単播区よりIr追播区で高かった.窒素施肥効率および吸収窒素の増収効率は, 両草地とも2.0kgN/aでは有意に低く (p<0.05) , 0.5kgN/aで最も高い傾向を示した.以上のことから, 冬季におけるGs草地の効率的な窒素施肥量は, 0.5kgN/aと考えられ, また, 乾物収量や栄養収量の両面からIrの追播効果を評価した場合に, その効果を最大限に高めるIr追播草地の窒素施肥量は0.5kgN/aが望ましいと考えられた.
  • 脇屋 裕一郎, 田中 宗浩, 田中 朱里, 川崎 貴明, 坂井 隆宏, 小島 孝之, 岩永 致悦
    2003 年 46 巻 p. 71-77
    発行日: 2003/07/31
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    豚尿汚水処理施設に附帯した水質浄化高次処理システムの開発を目的として, 野菜類, 花卉類およびハーブ類を利用した固形培地養液栽培装置を試作し, 水質浄化の性能および栽培試験を行った.供試した汚水処理水は, 佐賀県畜産試験場の豚尿処理施設における最終処理槽から供試した.処理施設は, 生物膜法による曝気処理を行い, さらに間欠曝気により硝酸性窒素の除去を行っている.栽培装置として, 汚水処理施設に附帯したビニールハウス内に, 4本の角形雨樋 (25.7cm×15.0cm×400cm) を並列に設置し, 固形培地としてイソライトを充填した.雨樋端部には汚水投入口を設け, 反対側に排出口を設置し, 余分な処理水はオーバーフローで排出される水路形式とした.処理水の投入速度は, 500ml/分とした.供試植物として, 野菜類 (サラダナ, チンゲンサイ, ミニトマト) , 花卉類 (百日草, マリーゴールド, 松葉ボタン) , およびハーブ類 (バジル, オーデコロンミント, アップルミント, ペパーミント, ミントラベンダー, クールミント, パイナップルミント, コーンサラダ, イタリアンパセリ, レモンバーム, ペニーロイヤルミント, タイム) を用いた.栽培試験の結果, サラダナおよびチンゲンサイは黄化傾向が確認されたが, 花卉類は良好な生育を示した.ハーブ類は, バジル, オーデコロンミント, アップルミント, ペパーミント, ミントラベンダーおよびクールミントの栽培が可能であり, 特に, オーデコロンミント, ペパーミントの収量は顕著に高かった.処理水中の無機成分濃度をみると, 野菜類および花卉類においてはBOD, SS, K2Oの減少が確認された.ハーブ類においては, さらにNOx-N, CaOの減少が確認された.以上より, 固形培地を用いた水路形式の養液栽培装置により, 水質の高次浄化処理が可能であることが示唆された.
  • 森 美幸, 笠 正二郎, 上田 修二
    2003 年 46 巻 p. 79-81
    発行日: 2003/07/31
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 常石 英作, 松崎 正敏, 柴 伸弥
    2003 年 46 巻 p. 83-85
    発行日: 2003/07/31
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 宮城 敦, 北原 豪, 上村 俊一, 浜名 克己, 安田 宣紘
    2003 年 46 巻 p. 87-91
    発行日: 2003/07/31
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    南九州の農家2軒で飼養されているヤギ延べ270頭について糞便検査と駆虫薬の投与を行い, 消化管内寄生虫の季節的変動を調査した.駆虫法として2000年4月と7月にイベルメクチン製剤 (0.2mg/kg, sc) とスルファモノメトキシン製剤 (40mg/kg, sc) を投与し, 同時に毎月糞便検査を行い, 個体毎の一般線虫, 毛細線虫, 乳頭糞線虫, コクシジウムのEPGとOPGの変動を調査した.その結果, 4月と7月の駆虫後, 一般線虫は4月224.2, 5月45.0および7月243.1, 8月55.1とEPGが有意に減少した (p<0.05) .コクシジウムは, 4月1228.9, 5月118.6とOPGが有意に減少した (p<0.05) .季節的変動では7月の駆虫後, 翌年3月までEPGとOPGが低値で推移する農家と再び増加する農家に分かれ, これは両農家における環境飼養形態の相違が考えられた.南九州のヤギに対して, 春と夏の2回, イベルメクチン製剤とスルファモノメトキシン製剤による駆虫は臨床的に有効であった.
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