民族學研究

日本民族学会会則

2000 年 65 巻 1 号 p. App1-
発行日: 2000年
公開日: 2018/05/29

DOIhttps://doi.org/10.14890/minkennewseries.65.1_App1

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奥付

2000 年 65 巻 1 号 p. App2-
発行日: 2000年
公開日: 2018/05/29

DOIhttps://doi.org/10.14890/minkennewseries.65.1_App2

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目次

2000 年 65 巻 1 号 p. Cover2-
発行日: 2000年
公開日: 2018/05/29

DOIhttps://doi.org/10.14890/minkennewseries.65.1_Cover2

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裏表紙

2000 年 65 巻 1 号 p. Cover3-
発行日: 2000年
公開日: 2018/05/29

DOIhttps://doi.org/10.14890/minkennewseries.65.1_Cover3

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CONTENTS

2000 年 65 巻 1 号 p. Cover4-
発行日: 2000年
公開日: 2018/05/29

DOIhttps://doi.org/10.14890/minkennewseries.65.1_Cover4

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表紙

2000 年 65 巻 1 号 p. cover1-
発行日: 2000年
公開日: 2018/05/29

DOIhttps://doi.org/10.14890/minkennewseries.65.1_cover1

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音文化の地域的展開を探る一イスラームを手がかりに

序に代えて

川田順造

2000 年 65 巻 1 号 p. 1-8
発行日: 2000年
公開日: 2018/05/29

DOIhttps://doi.org/10.14890/minkennewseries.65.1_1

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I first presented the concept of “sound culture”, and the earlier “sound universe” [in Japanese (onbunka, otonosekai) and in French (culture sonore, univers sonore)]，in the late1970s with their definitions and the results of analyses of concrete materials using these concepts, and developed through 1980s and1990s. These concepts were formed on the basis of my long field studies of the rich sound communication among the Mosi (Burkina Faso) of West Africa, as well as through critical review of previous major theories in the fields of linguistics, musicology, and the study of oral literature and spech. (View PDF for the rest of the abstract.)

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イスラームにおける二つの「知」の在り方と音文化

鷹木恵子

2000 年 65 巻 1 号 p. 9-24
発行日: 2000年
公開日: 2018/05/29

DOIhttps://doi.org/10.14890/minkennewseries.65.1_9

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イスラームは，その歴史的過程で二つの「知」, すなわちアラビア語でイルムとマァリファと呼ばれるものを発展させてきた。本論は，イスラーム世界の音文化を，この二つの知の在り方との関連から検討するものである。イルムとは，コーラン学やハディース伝承学に始まる，イスラームの伝統的諸学，また現在では学問一般をも意味する。それは学習によって習得可能な形式的知識，また差異化や序列化，規範化を指向する知識として捉えられる。他方，マァリファとは，イスラーム法の体系化に伴う信仰の形骸化に反発して生まれたイスラーム神秘主義において追求された，身体的修業を通して到達する神との神秘的合一境地で悟得される直観知，経験知を意味する。

これら二つの知の主たる担い手，イルムの担い手ウラマーとマァリファの担い手スーフィーのあいだでは，音楽に対する解釈やその実践にも異なるものがみられた。ウラマーのあいだでは，当初，音楽をめぐり賛否両論の多くの議論があり，イスラーム法での儀礼規範にはコーラン読誦とアザーン以外，音文化的要素はほとんどみられない。一方，マァリファを追求したイスラーム神秘主義では，サマーと呼ばれる修業法に，聖なる句を繰り返し唱えるズィクルや，器楽，舞踊などが取り入れられ，豊かな音文化を開花させた。またイルムの儀礼実践の中核にあるコーラン読誦では、啓示の意味を明確化し、他者への伝達を指向する。堀内正樹の分析概念に基づくならば，「音の分節化」がみられるのに対して，マァリファの儀礼実践ではズィクルにみるように，自己の内面への精神集中が目指され，神との合一境地ではその声は意味を解体させ，「音の脱分節化」という特徴がみられる。このようにイルムとマァリファの知の特徴の相違と同様，これらの儀礼的実践における音文化的特徴にも，それぞれ異なる特徴のあることを指摘し得る。またイスラーム世界ではコーラン読誦やアザーンは「音楽」の範鴎外とされていることから，より包括的な音の問題の検討の上では，「音文化」という概念が有効であることについても，最後に若干，コメントを付す。

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モロッコの音文化

イスラームと音の関係について

堀内正樹

2000 年 65 巻 1 号 p. 25-41
発行日: 2000年
公開日: 2018/05/29

DOIhttps://doi.org/10.14890/minkennewseries.65.1_25

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クリフォード・ギアツの著書に有名な『Islam Observed』がある。視覚を通してイスラームを理解するということだろうか。しかし本稿では、見たり見られたりするイスラームではなく、聞いたり話したり呼びかけたりするイスラームがあって、その方が現実感があると考える。モロッコにおいてイスラームが提供する音には，コーランの詠唱に始まり，祈りの呼びかけ，預言者賛歌，神学のテクストの詠唱，神秘主義教団の祈祷句，憑依儀礼の音楽など様々なものがある。一方「音楽」の諸ジャンル，たとえば古典音楽，民俗歌舞，商業音楽などにも宗教的な要素が深く浸透している。宗教音はこうした個々の音のジャンルを乗り超えて柔軟に結び合わされ，全体として人々に感覚としてのイスラームを提供しているように思う。その感覚の統合化に機能する音の特徴として，本稿では「脱分節性」という概念を提起する。この特徴は意味の分節化を抑制する機能を持ち，結果として特定の意味ジャンルを越え出て，それらを相互に結び付けることを可能にする。従来のイスラーム社会の分類方法の主流を占めてきた「正統イスラーム」対「スーフイズム」, あるいは「学究的イスラーム」対「土着信仰」といった視覚的な分類枠もこうした音文化分析によって組み替えることが出来るのではないか，という可能性を示してみたい。

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ウンム・クルスーム研究

レパートリーに投影するアラブ・イスラームの伝統

水野信男

2000 年 65 巻 1 号 p. 42-61
発行日: 2000年
公開日: 2018/05/29

DOIhttps://doi.org/10.14890/minkennewseries.65.1_42

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ウンム・クルスーム一この歌手の名を知らないエジプト人，ひいてはアラブ人がはたしているだろうか。実際そうおもえるほど，彼女はいまなお，彼らのこころのなかに生きている。中東地域の音文化のフィールドワークをつづけるうち，筆者はしばしば，ウンム・クルスームの名を耳にした。なかには，その歌の旋律を得意気にくちづきむ人もいた。すでに没後 25年になろうというのに，今なおカイロ放送は，ウンム・クルスームの往年の名歌をことあるごとに電波にのせているし，テレビもまた彼女の生前の演奏会の映像をながしつづけている。エジプトばかりか，アラブ諸国を旅するごとに，ウンム・クルスームの歌が，そこに住む人びとのなかにつねに新鮮に息づいていることを実感する。ウンム・クルスームに関する音源資料はいまだに各地で続々とリリースされ，文献さえもあらたに刊行されている。ウンム・クルスームをして，これほどまでに現代にその存在を印象づける理由は，一体何なのだろう。中東の旅でのこの素朴な疑問が，はからずも筆者をウンム・クルスーム研究へと駆り立てた。そしてそのウンム・クルスームの芸術のなかに，中東の人びとが長年にわたってつちかかってきた音文化が，さまざまのかたちで脈動していることに気づきはじめた。本稿では，ウンム・クルスームがその生涯をとおしてうたったおびただしい歌曲のレパートリーを追いながら，そこに投影するアラブ・イスラームの伝統をあとづけてみたい。

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マンデ音文化とハウサ音文化

イスラーム音文化の地方的展開

川田順造

2000 年 65 巻 1 号 p. 62-77
発行日: 2000年
公開日: 2018/05/29

DOIhttps://doi.org/10.14890/minkennewseries.65.1_62

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本稿は，イスラーム世界の多様な文化のなかで，イスラーム的音文化がどのように展開され|たかを見る立場から，西アフリカ内陸のマンデとハウサをとりあげる。この二社会は，北アフリカに進出したイスラーム文化の影響を，サハラ以南のアフリカ社会で早くから強く受けた点では同じでありながら，対照的な音文化を発達させた。その特徴を図式化して要約すれば，マンデ音文化では多弦の撥弦音具や, 7音階の木琴に代表される，多少とも複雑な音組織の旋律を非持続音で打奏的に奏でる音具が主力であるのに対し，ハウサ音文化では多様な気鳴音具や単弦の擦弦音具が生む，音組織としては比較的単純な持続音が特徴的だ。声の領域では，これら器音の特徴と相互補完的に，マンデ音文化では旋律的な声で発せられる言葉を，多弦の撥弦音具の複雑な音組織の非持続音の打奏が彩り，言語音の分節的な意味の伝達を補強する。ハウサ音文化では単調に続く器音が精霊を招き寄せ，マンデに比べてより大きい社会性と，現実につながる歴史性をもった散文的な言葉の技芸を，序列化された器音が器音自体として非分節的に補う。こうした対比を歴史表象の領域で川回が提出しているモデル「叙事詩」(マンデ) と「年代記」 (ハウサ)とも対応させながら，「声と文字」を鍵として「イスラーム文化」とのかかわりを考える。

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日本におけるエスニシティ論の再検討

バウンダリー論を中心として

金明美

2000 年 65 巻 1 号 p. 78-93
発行日: 2000年
公開日: 2018/05/29

DOIhttps://doi.org/10.14890/minkennewseries.65.1_78

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出口顯著『誕生のジェネオロジー一人工生殖と自然らしさ』

鈴木七美

2000 年 65 巻 1 号 p. 94-97
発行日: 2000年
公開日: 2018/05/29

DOIhttps://doi.org/10.14890/minkennewseries.65.1_94

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鏡味治也著『政策文化の人類学一せめぎあうインドネシア国家とバリ地域住民』

伊藤眞

2000 年 65 巻 1 号 p. 97-100
発行日: 2000年
公開日: 2018/05/29

DOIhttps://doi.org/10.14890/minkennewseries.65.1_97

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田中雅一著『暴力の文化人類学』

小泉潤二

2000 年 65 巻 1 号 p. 101-
発行日: 2000年
公開日: 2018/05/29

DOIhttps://doi.org/10.14890/minkennewseries.65.1_101

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青柳清孝・松山利夫編『先住民と都市一人類学の新しい地平』

窪田幸子

2000 年 65 巻 1 号 p. 102-
発行日: 2000年
公開日: 2018/05/29

DOIhttps://doi.org/10.14890/minkennewseries.65.1_102

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床呂郁哉著『越境: スールー海域世界から』

合田濤

2000 年 65 巻 1 号 p. 103-
発行日: 2000年
公開日: 2018/05/29

DOIhttps://doi.org/10.14890/minkennewseries.65.1_103

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谷川稔著『国民国家とナショナリズム』

春日直樹

2000 年 65 巻 1 号 p. 103-2-104
発行日: 2000年
公開日: 2018/05/29

DOIhttps://doi.org/10.14890/minkennewseries.65.1_103-2

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学会通信

2000 年 65 巻 1 号 p. 105-117
発行日: 2000年
公開日: 2018/05/29

DOIhttps://doi.org/10.14890/minkennewseries.65.1_105

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寄稿規定・執筆細則

2000 年 65 巻 1 号 p. 119-120
発行日: 2000年
公開日: 2018/05/29

DOIhttps://doi.org/10.14890/minkennewseries.65.1_119

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日本民族学会誌『民族学研究』掲載原稿に関する査読規程

2000 年 65 巻 1 号 p. 121-
発行日: 2000年
公開日: 2018/05/29

DOIhttps://doi.org/10.14890/minkennewseries.65.1_121

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編集後記

2000 年 65 巻 1 号 p. 122-
発行日: 2000年
公開日: 2018/05/29

DOIhttps://doi.org/10.14890/minkennewseries.65.1_122

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