【目的】1999年6月に男女共同参画社会基本法が公布・施行され,現在は第5次男女共同参画基本計画に沿った取り組みが各所で進められている.2021年には日本脳神経血管内治療学会(以下,JSNET(The Japanese Society for Neuroendovascular Therapy))においても男女共同参画委員会が設置され,「ダイバーシティ推進委員会」として活動を開始した.今回,学会員の現状と多様性社会に対するニーズを調査するため,全医師会員に向け職場環境等に関する調査を実施した.【方法】JSNET医師会員4,374名に対し,アンケート調査を行った.調査期間は2021年8月2日から同年9月12日までとした.【結果】848名,19.4%から回答を得た.男性95%,女性5%,脳神経外科医91%,神経内科医6%,放射線科医1%で,専門医は77%であった.育児等のライフイベントによる周囲への負担,また自身のキャリア形成への影響等の問題はあるが,両性が在籍する環境が望ましいという意見が多数を占めた.【結論】男女ともに,キャリア継続は労働環境の改善に寄与する.相互理解の下,性差なくキャリア継続を目指せる仕組み作りが重要である.
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