住み慣れた自宅で歳を重ねることは,Ageing in place と表現される.医療介護総合確保推進法に地域包括ケアシステムという概念が組み込まれたが,そのもとでAgeing in placeを推進するに当たって,ホーム(自宅)を中心として,「自立と依存」軸と「健康とケア」軸がそれを支えるというモデルが想定される.自己決定することともに,弱い(fragile)主体であることを自覚すること,社会関連資本(信頼関係,社会的支援,社会参加)を強めること,内的制御感を強め,外的制御感を弱めることが,それぞれ「自立と依存」軸や「健康とケア」軸に良い影響を及ぼし,Ageing in place 実現に繋がる.