放課後等デイサービスを利用する自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder;ASD)児4名と保護者に対して,対面とオンラインのハイブリッド形式にて友だち作りを目的としたSSTであるPEERS(Program for Education and Enrichment of RelationalSkills)を実施し,有効性を検討した.その結果,ASD 児の対人行動などを評定するSRS-2,行動観察の結果からPEERSの有効性が示唆されるとともに,保護者へのアンケート結果からハイブリッドで実施する意義が確認された.
本研究では,Box and Block Test を用いて健常者19名および肩関節周囲炎患者10名の心的時間測定(MC)能力の違いについて検討した.方法は,ブロックを運ぶ課題を①運動イメージ,②運動実行,③運動イメージの順で実施し,運動実行と運動イメージの時間的誤差を2群間で比較した.また,運動実行による学習効果と運動前の時間的誤差との相関関係を検討した.結果,患者群のMC 能力の低下を認めたが運動経験後は健常者群との差が改善した.時間的運動イメージは肩関節周囲炎患者では低下するが,運動経験により健常者と同程度まで改善する可能性が示唆された.