微少三角波電圧を使用した微分容量の測定方法はBarkerとFairclothによって報告されているが,この方法を界面活性剤に吸着された水銀滴下電極の成長期問中における微分容量の時間的変化の測定に応用した。微分容量のt
1/2(t:時間)に対する変化より水銀滴の成長期間中の吸着物質の被覆率の変化を計算し,3種類の界面活性剤の吸着過程が拡散律速であることを明かにした.とくにトリベンジルアミンの場合は滴下の初期において拡散律速であることがわかった.この被覆率一時間曲線の温度依存性の値を用いてKarytaの式を基礎にして,ポリビニルアルコール,テトラブチルアンモニウムイオンおよびトリベンヂルアミンの拡散の活性化エネルギーを求めた.
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