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坂本 尚史, 山崎 淳司, 水戸 洋彦
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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セピオライトは、その特殊な結晶構造と繊維状形態から、様々な方面で利用され始めている。従来、スペイン、トルコ、および米国から肉眼的には繊維状形態の明瞭でない、いわゆる‘短繊維状’セピオライトが輸入されてきた。近年、中国および韓国から肉眼的に長い繊維が認められる‘長繊維状’セピオライトが輸入され始めたが、その産状は必ずしも明らかではなかった。今回、中国におけるセピオライトの産状を観察する機会を得たので、その結果について報告する。
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樋田 忠孝, 北川 隆司, 地下 まゆみ, Thi Lai Le
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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ベトナム北部のTanmai蝋石鉱床はベトナムで唯一の蝋石鉱床である。2002年4月に鉱床の調査を実施する機会を得た。その調査結果と鉱床の生成機構について報告する
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中川 昌治
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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対州陶石は中新世の石英斑岩が熱水変質作用を受けて生成した. 石英斑岩の固結に引き続く高温の熱水作用により, 曹長石, 2M1セリサイト, Caバイデライトが順に石英と共に生成し, 特にセリサイト化が激しく進んで, 石英斑岩が陶石化した. 更に, 付近の花崗岩プルトンに関係した熱水により, FeMg緑泥石, 緑泥石/バーミキュライト混合層鉱物, 2M1セリサイトなどが鉱染状に生成した。最後に激しいハロイサイト化変質作用があり, 陶石の一部が対州白土になった.
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酸素同位体組成からの推定
井上 厚行, ムニエ アラン, ボッフォー ダニエル
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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スメクタイトーイライト反応に対して水/岩石比が重要な影響因子であると考えられているにもかかわらず, 実際に水/岩石比を推定した研究例は少ない. 本研究では, 岩手県葛根田地熱帯近傍IT-2, 8坑に見られる一連のイライトースメクタイト混合層鉱物を例に取り, それらの酸素同位体比組成変化から, 混合層鉱物の生成過程における水/岩石比を推定した.
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大場 孝信
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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新潟第三系において, 続成作用にともないスメクタイトにイライト(2八面型)が増加することがすでに報告されているが、緑泥石についてはほとんど報告がない。田村(1993)は基礎試錐「東頚城」(1990)、「新潟平野」(1990)においてスメクタイト/緑泥石混合層鉱物の局所的存在を報告している。これらはいずれもX線回折線のみから判断しており、自生であるかどうかは十分でない。 薄片や走査型電子顕微鏡を用い、自生かどうか検討し、EDSにより緑泥石の分析をおこない、緑泥石の続成作用にともなう組成変化の検討をおこなった。
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地下 まゆみ, 北川 隆司
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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宇久ロウ石鉱床に産する粘土鉱物の結晶成長マイクロトポグラフの観察結果を基に、粘土鉱物の生成について考察する。
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近藤 康貴, 中西 亮介, 和田 信一郎
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7
発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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イモゴライトを高収量で合成するため, 低塩濃度の高濃度プロトイモゴライトゾルの合成条件を検討した. 異なる濃度のオルトケイ酸ナトリウム-水酸化ナトリウム混合溶液と塩化アルミニウム溶液を, Si/Alモル比が0.5, OH/Al比が2-3となるように急速混合したのち透析によって脱塩し, 加熱処理した. 生成物の化学組成, 赤外スペクトル, X線回折測定結果にもとづき, 低塩濃度の高濃度プロトイモゴライトを得るための条件を考察した.
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-膨張切頂八面体モデル-
松枝 直人, 逸見 彰男
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8
発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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アロフェン単位粒子は、随所に穴が空いている中空球の形態を有し、球壁の化学構造はイモゴライトのそれと同一であることが分かっている。しかし、その全化学構造を示した例はない。今回、六角形のイモゴライトシート8個と四角形の穴6個から成る多面体(切頂八面体)を膨張させ、中空球状のアロフェン単位粒子を構築することに成功した。これは、イモゴライトシートから中空球を形成する唯一の方法である。
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Zaenal Abidin, Naoto Matue, Teruo Henmi
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9
発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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The previous experiments result showed that during dissolution process structure of KyP is more vulnerable to attack as compared to the structure of KnP. This features show that the type of dissolution of allophane is significantly affected by Si/Al ratio. The present experiment examines the dissolution rate of allophane at temperatures of 20 30 and 35C. The activation energy Ea will be determined to know stability of structure of allophane during dissolution process occurred.
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逸見 彰男, 松枝 直人, ジョハン エルニ
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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ナノボール状形態のアロフェンは、希薄なフッ化アンモニウム水溶液でフッ化物イオンを導入して化学構造の一部を化学加工すると、その表面酸性及び陽イオン交換容量は著しく増大する。このメカニズムを電子レベルで解明するために、フッ化物イオンで化学修飾したアロフェンのクラスターモデルについて、分子軌道法計算を用いることで解析することを試みた。
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Erni Johan, Naoto Matsue, Teruo Henmi
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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Our previous experiment showed that surface acidity of allophane was increased by P adsorption The increase of acidity is may be originated from Bronsted acidity or Lewis acidity. In this presentation calculation by molecular orbital method was carried out to clarify the mechanism of increasing the surface acidity.
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Gay Necita Padilla, Naoto Matsue, Teruo Henmi
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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Results from previous experiment showed that sulfate were strongly adsorbed on allophane. The adsorption was proposed to be anion and ligand exchange reactions. Adsorption of anions on clay minerals through ligand exchange reaction is likely to cause a change in the surface charge and since the amounts of sulfate adsorbed were greater than the AEC values these leads to the assumption that the new formed compound have different chemical properties than the original allophane.
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-ハイドロタルサイトとスメクタイトへの変換合成
東 正治, 須一 龍太
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13
発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
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高知市北方の鏡ダムに集積した堆積物には緑泥石が含まれる。これの塩酸処理で得られたFe成分溶出液に蛇紋岩の同様な塩酸処理で得られたMg成分溶出液を加えてアルカリ性にpH調整するとMgFe系ハイドロタルサイトが生成し、Cuなどの重金属交換能に良好な結果が確認された。一方、堆積物の塩酸処理残留物は石英、斜長石, イライトで構成され、Mg(OH)
2NaOH溶液を加えて水熱処理することでスメクタイト様粘土が合成された。
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志知 哲也, 伊藤 敏雄, 高木 克彦
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14
発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
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アニオン交換性の層状化合物であるハイドロタルサイト(Mg-Al型LDH)の層間に12, 14-エイコサジイン酸をインターカレートし、紫外光による光重合を行った。エイコサジイン酸はハイドロタルサイトのアニオン交換容量を超えて過剰に吸着され、二分子膜型分子集合状態を形成した。光重合の結果、可視光領域に新しい吸収が立ち上がり、ポリジアセチレンの形成が確認された。吸着量が大きいほどポリジアセチレンの重合度が高いことがわかった。
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中山 尋量, 和田 奈津子, 津波古 充朝
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
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新規薬物送達システムの開発を目指し、層状複水酸化物へのホスホマイシンのインターカレーションを行った。反応温度、時間、pH、溶液濃度を様々に変化させ、反応条件を検討した。ホスホマイシンは水溶液中と同様に、2価の陽イオンとしてbilayer構造で取り込まれていることが明らかとなった。また、層間では、400℃まで安定化できることが明らかとなった。その叙放性についても併せて報告する。
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笹井 亮, 井伊 伸夫, 藤田 武敏, 伊藤 秀章, 高木 克彦
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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レーザー色素と粘土鉱物の複合化による固体発光材料の創製を目的として、これまでRhodamine 6GとMontmorillonite及びTaenioliteとの複合化に関して検討を行ってきた。その結果、界面活性剤で修飾した粘土層間へのRhodamine 6Gの共吸着により、Rhodamine 6Gと粘土のみの複合化では観測されなかった蛍光発光が観測された。本発表では、Rhodamine 6Gを包接した親油性粘土の膜化を試み、得られた膜の評価を行うことで、包接されたRhodamine 6Gの状態と分光学的特性に関して報告する。
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井伊 伸夫, 笹井 亮, 金子 芳郎, Juraj Bujdak, 藤田 武敏
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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これまで、偏光可視紫外分光によって、層間での色素の配向性と会合状態を調べてきた。今回、特に、粒度や表面積の影響を除いた層電荷密度の寄与を明らかにするため、リチウムモンモリロナイトを各種温度で加熱し、異なる層電荷密度のホストを得た。それらの配向膜を作製し、レーザー色素を包接してその配向性·会合状態を調べた。偏光分光による解析で明らかとなった層電荷と会合体生成·配向、そして底面間隔との関連について発表する。
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(続報)
沓名 巧, 松枝 直人, 逸見 彰男
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
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近年ダイオキシン類が環境ホルモンとして内分泌撹乱作用を通じて、人間や生物の生殖機能に重大な影響を及ぼしている。現在までの研究で分析結果は多く発表されているが、土壌環境中でどのような立体配座構造変化をするかのメカニズムは未だ解明されていない。本報告ではダイオキシン類(PCDDs)中の四塩素化合物(TCDDs)に注目し、2:1型層状ケイ酸塩粘土鉱物との相互作用を分子軌道法計算により、TCDDsがどのような立体配座構造変化をするかを調べることを目的とする。
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張 国臻, 志知 哲也, 高木 克彦
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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11-アミノウンデカン酸(11-AUA)水溶液(0.12M)とモンモリロナイト(Mont.)水溶液(1g/100ml)とを80℃で混合、撹拌し, 11-AUA/Mont. 複合体を合成した。この11-AUA/Mont. ハイブリッドをビスヒドロキシテレフタレート(BHET)と混合し、酢酸存在下, 290℃で重合したところ, 高分散ハイブリッドポリマーが得られた。
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横山 信吾, 佐藤 努, 黒田 真人
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
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酸性·塩基性溶液中でのスメクタイト溶解を原子間力顕微鏡用液中セル内でリアルタイムに観察し、その結果について議論する。
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小暮 敏博
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
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粘土鉱物は一般にその結晶サイズが微小なため, その結晶学的評価は主に粉末X線回折等を用いて行われる. しかしながらその情報は測定された結晶子全体の平均の情報であり, 何らかの不均質に対応した解析はできない. 電子線後方散乱回折(electron back-scattering diffraction: EBSD)はSEMの中で個々の結晶子からの結晶学的情報が得られる点で, 粘土鉱物のような微細な結晶における試料内の不均一を議論するには非常に有効な手法と考えられる. 本発表ではEBSDの粘土鉱物へのいくつかの応用例について述べる.
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佐々木 啓, 會澤 純雄, 平原 英俊, 成田 榮一
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
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カリックスアレーンスルホン酸(CALX-S4、CALX-S6)は、包接能を持つ水溶性の環状有機アニオンである。また、層状複水酸化物(LDH)は、アニオン交換能を持つ無機層状化合物である。本研究では、共沈法および再構築法によるLDH(Mg-Al系、Zn-Al系)へのCALX-Sのインターカレーションについて検討し、複合体の合成を行った。また、層間におけるCALX-S4の配向についても検討を行った。
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會澤 純雄, 高橋 諭, 平原 英俊, 成田 榮一
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
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層状複水酸化物(LDH)は様々な金属イオンの組み合わせで合成可能な陰イオン性粘土である. 本研究では, 新規なLDHであるMn-Al系LDHの合成とその熱分解挙動について検討を行った. その結果, 共沈法により塩化物型, 硝酸型および各種ジカルボン酸(DCA)型Mn-Al系LDHを合成することができた. また, DCA型Mn-Al系LDHの加熱処理により層間におけるDCA分子の配向変化およびMnの触媒作用によるDCAの分解促進が確認された.
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高木 慎介, 江口 美陽, 嶋田 哲也, 立花 宏, 井上 晴夫
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24
発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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合成粘土であるスメクトンSA(クニミネ)とカチオン性ポルフィリンにより形成される無機有機複合体について検討した。ある種のポルフィリン分子においては極めて特異な吸着挙動を示すことを見い出した。すなわち、その複合体においてはポルフィリン分子は全く会合することが無く、光化学的活性を失わない。複合体の構造とポルフィリン分子内の電荷数、電荷間距離との相関が見い出された。また、そのような複合体における光化学物性について詳細に検討した。
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蛯名 武雄, 長瀬 多加子, 小野寺 嘉郎
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
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スメクタイトの膨潤挙動を湿度制御熱重量法で研究した。スメクタイトとしては四面体層あるいは八面体層に負電荷中心を有する合成スメクタイト、あるいはその層間カチオンを有機カチオン、1価、2価、3価カチオンに交換した試料を用いた。熱重量分析は相対湿度80%の窒素ガスをファーネスに流通させながら行った。その結果、オスモティック膨潤水の脱水、水和層の変化、スメクタイトの層間イオンの第一水和殻の脱水などの挙動が確認され、個別に定量が可能であることが示された。
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大沼 祐樹, 會澤 純雄, 高橋 諭, 平原 英俊, 成田 榮一
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
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核酸は遺伝情報を保持、伝達する生体高分子であり、その構成単位がヌクレオチドである。本研究では、イオン交換法によりZn-Al及びMg-Al系硝酸型層状複水酸化物(LDH)へのヌクレオチドの取り込みについて検討を行った。その結果、ヌクレオチドは混合系においても各LDH層間に取り込まれた。その際、ヌクレオチドは混合の組み合わせによって取り込み量が変化したが、取り込み比はほぼ一定であることが明らかになった。
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石丸 臣一, 篠原 絵美, 池田 龍一, 矢持 秀起
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
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典型的な有機伝導性分子であるBEDO-TTFをフッ化四ケイ素雲母の層間に導入することにより、新しい二次元電気伝導体の合成を試みた。BEDO-TTFは層間化合物を形成することで自発的に部分酸化されることが赤外可視紫外吸収測定により見出された。また、直流電気伝導度測定により半導体的な伝導性を示すことが明らかとなった。
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大原 祥平, 掛川 武, 赤石 實, 中沢 弘基
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28
発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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現世の海洋堆積物は主に粘土鉱物と有機物から構成され、プレートの運動により沈み込み帯から地球内部に運び込まれている。本研究では、有機物(レアラニン)を吸着および包接した粘土鉱物(Na-モンモリロナイト)を海洋堆積物のモデルとして、地下100km想定した圧力2.5GPa、温度250℃から450℃で処理した結果、モンモリロナイトがトベライト(アンモニウムマイカ)に変化していることを確認した。
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佐藤 努, 福士 圭介, 横山 信吾, 南 大樹, 金川 浩司
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
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硫酸処理、イオン交換水による透析処理、イオン交換樹脂による水素化処理を施したスメクタイトに対し、連続滴定により求めた水溶液系での表面酸/塩基特性や、指示薬法により求めた非水溶液系での表面酸性度の比較を行い、各処理が及ぼすスメクタイトの物性への影響を考察した。
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辻村 秋乃, 内田 美穂, 吉岡 敏明, 奥脇 昭嗣
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
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層間にCl-をインターカレートしたハイドロタルサイト(HT)を用いて、種々の条件下におけるSO
42-とのイオン交換反応を研究した。SO
42-とCl
-との交換速度は大きく、10∼60℃、Mg/Alモル比2∼4のHTを用いて反応させると、SO
42-除去率は反応開始10分でほぼ一定となった。また、HTのMg/Alモル比が小さいほどSO
42-除去率が高く、Mg/Alモル比2、理論反応量の2倍量のHTを用いて25℃、1時間反応させた場合、SO
42-除去率は95%に達した。
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-測定法の開発-
和田 信一郎, 小野 裕之
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
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鉱物による炭酸イオン吸着は, 風化や土壌生成に深く関わる反応であるが, あまり研究されてこなかった. その一因は吸着実験において, 溶液のpH, 炭酸イオン濃度の両方を制御するには気相の二酸化炭素濃度を制御することが必要であり, そのために特殊な装置を必要としたからであると考えられる. この研究では, 簡単な装置を用いて上記3要因を制御しながら炭酸イオン吸着量を測定する方法を開発し, 試験的にアルミナ, アロフェン質火山灰土に適用した.
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菅野 亨, 川村 啓介, 小林 正義, 堀内 淳一, 多田 清志
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
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稚内産珪藻土材料の脱臭能に対する湿度の影響を検討した。相対湿度60%及び10%におけるアセトアルデヒド(分圧0.002から0.1atm)の吸着等温線は、10%でラングミュア型を示したのに対し、60%では、高濃度でラングミュア型から逸脱し、多層吸着している水への溶解·凝縮が支配的に起こっていることが示唆された。また100ppm以下の実験において、60%における初期吸着速度および吸着速度定数は10%の場合よりも高い値を示した。
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岡田 清, Temuujin Jadambaa, 亀島 欣一, 安盛 敦雄
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
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構造タイプの異なるカオリナイト, タルク, 金雲母, バーミキュライトを酸水溶液により選択溶解して, シリカ質多孔体を調製した. 選択溶解の進み方はタルク<カオリナイト<<金雲母<バーミキュライトの順であった. 一方, 生成する多孔体の比表面積も同じ順に大きくなった. これらの結果は, 出発粘土鉱物の四面体層に対する同型置換の有無や構造タイプに関連していると解釈できる.
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小渕 絵美, 林 剛
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
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アルミ電解箔コンデンサーの製造廃液から回収した水酸化アルミニウムと含水アルミナ·シリカゲルの化学的および熱的性質を調べた。NaOHによる中和により1000℃までアモルファス状態を保持する場合から擬ベーマイトを生成する場合が観察された。沈殿剤に水ガラスを混合した場合にはアロフェン様物質が得られ, 沈殿はシリカ·アルミナ比の増加により等電点が酸性側へ移行した。資源として利用するため, 悪臭ガスの吸着剤などへの応用について検討した。
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本田 弥生, 平原 英俊, 會澤 純雄, 高橋 諭, 成田 榮一
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
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クロロプレンゴム(CR)に用いられる鉛酸化物架橋剤は発ガン性物質であるため新規架橋剤の開発が急務である。本研究では、共沈法により層状複水酸化物(LDH)の層間にゴム架橋剤であるトリアジンチオール類(RTD)を取り込んだLDH複合体を界面活性剤でカプセル化し、CRの架橋を検討した。その結果、架橋曲線からRTDのみでは加工作業中に架橋反応が急激に進行するが、本合成したLDH複合体はその架橋反応の現象が改善された。
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鬼形 正伸, 大矢 充, 近藤 三二
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
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スメクタイトを長鎖アルキル第四級アンモニウムイオンで変性した有機ベントナイトは、ペイント、印刷インク等のレオロジー改質剤として広く利用されてきた。これら有機ベントナイトを熱可塑性プラスチックの機能性フィラーとして直接添加するためには耐熱性を向上させる必要がある。4級アンモニウム塩とともに酸化防止剤をモンモリロナイト結晶層間に担持した有機ベントナイトは、加熱処理による4級アンモニウム塩の分解を防ぐことが出来るため白色度や膨潤力の低下が減少し、また結晶層間隔を保つことができるため分散性も向上することがわかった。
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S. Khodijah Chaerun, 田崎 和江, 朝田 隆二
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
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The preliminary laboratory test to assess the ability of various clays sand and other mineral types (i.e. kaolinite bentonite 50% sand-50%bentonite river sand and CaCO3) as adsorbent of heavy oil was conducted. The result showed that bentonite alone was the best adsorbent of heavy oil than others. According to the findings we undertook the further laboratory assay to investigate their role on degradation rate of heavy oil. It was expected that these clays will be able to play a multiuse role not only as adsorbent but also as microorganism growth supporting media in accelerating degradation of heavy oil. In the present study we employed two types of clays that is smectite (bentonite) and kaolinite. In addition to the clays we also employed sand and organic-rich soil as comparison. The laboratory experiment was designed in batch culture. A pack of heavy oil sample collected from a heavy oil contaminated coastal area at Wajima Seashore (Ishikawa Prefecture) in! > Japan was used as the initial inoculum. Approximately 1% (v/v) of heavy oil was used to inoculate 250-ml flasks containing 200 ml of seawater medium supplied in the culture as the sole carbon and energy source. Cultures were inoculated with 300 mg/l of sand organic-rich soil mixture of bentonite and kaolinite (ratio 1:1) bentonite and kaolinite respectively and incubated at the room temperature for 60 days. Clay-uninoculated flask was also incubated as control. Thereafter microorganism growth was monitored by measuring the optical density at 600nm and deletion of heavy oil was detected using FTIR at wavenumber 2500-3500 cm-1. Organic compound removal was detected as COD (mg/l) and observation of microorganism morphology was conducted with using optical and epi-fluorescence microscope with DAPI staining and scanning electron microscope. Additionally measurement of pH dissolved-oxygen (DO) temperature electrode potential versus the standard hydrogen electrode (Eh) and electrical conductivity (EC) was undertaken to investigate the biodegradation process. The composition of minerals was estimated by using XRD analyzer. The results pointed out that the smectite type of clay was the best one to adsorb heavy oil than others and play an important role as microorganism growth supporting media in accelerating degradation of heavy oil. It can be concluded that degradation of heavy oil undergone was combination of two processes that is physical process by clay or other minerals and biological process by hydrocarbon-degrading microorganism.
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バイオハロサイトとバイオノントロナイトについて
田崎 和江
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
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土壌および水中には沢山の微生物が生息しており, 物質循環の重要な役割を果たしている. それらの環境の中で, 微生物は粘土と密接な関係を持っている. 本研究では天然, 自然培養実験, 寒天培養実験で得られたバイオクレー、特にバイオハロイサイト, バイオノントロナイトについて報告する.
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橋爪 秀夫
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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蛇紋石と滑石にアミノ酸の一種であるアスパラギン酸のDとし、DL体の吸着等温線を作成し、D及びL体の吸着量の違いを調べた。蛇紋石は合成クリソタイル、滑石は天然産を用いた。その結果クリソタイルはわずかであるがL体選択性があるように見られた。しかし滑石は光学活性体の選択性はほとんどないことが分かった。
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永田 洋
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発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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初等·中等教育理科において、従来総合的、体系的に扱われてこなかった地球表層物質の構成とその変化について、“Claysphere”という視点からの取り扱いの可能性を考察する。
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松田 敏彦, 徳田 順之
p.
41
発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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モンモリロナイトのCECを有機色素(メチレンブルーMB、マラカイトグリーンMG、クリスタルバイオレットCV、エチルバイオレットEV)を用いて測定した。測定されたCECは、Na型試料では各色素による大きな違いは見られなかったが、天然型試料ではCVとMGで約30%の減少となった。またMVでは他の色素に比べCaを放出しにくい傾向を示した。無機陽イオンの放出は色素投入量がCECを僅かに上回る辺りまでは増加したが、それより高濃度の色素を加えたときは、横ばいとなった。
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大谷 崇, 笠木 慎二, 藤原 靖, 和田 信一郎
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42
発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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ナトリウムベントナイトとは一般には, 交換性ナトリウムに富むスメクタイト質粘土と解釈されている. しかし, ナトリウムイオンは交換性陽イオンとしてだけでなく, 遊離塩類としても存在している. この研究では, 各種抽出法を組み合わせて遊離塩の形態と量および吸着ナトリウムイオンを分別定量し, ゲルやゾルとしたときのナトリウムイオンの挙動について考察した.
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地下 まゆみ, 北川 隆司, 日和田 修司, 木村 哲雄
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43
発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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花崗岩地域の法面の変形の報告が最近富みに増えてきている。その原因はスメクタイトをはじめとする膨潤性粘土鉱物の存在がその素因にある。ここでは実際の現場の一例としてそのメカニズムについて報告する
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北川 隆司, 地下 まゆみ, 宮原 正明, 日和田 修司, 木村 哲雄
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44
発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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その1に続く。花崗岩地域の法面変形について、その1とは違った場所の例とその素因を粘土鉱物学的に議論する.
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赤松 佑介, 松枝 直人, 逸見 彰男
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45
発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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石炭灰を原料として、水熱アルカリ処理を行った場合に得られるゼオライトはフィリップサイト種(Na-Pl)が大半を占める。しかし、人工ゼオライトの利用用途を拡大するためには、高いCEC値を持つA型ゼオライトや吸着、触媒能に優れるホージャサイトを高収率で生成する必要がある。そこで、本研究では、石炭灰からホージャサイトを単一相かつ高収率にて生成することを試み、成功したので報告する。
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安藤 生大, 齋藤 将人, 村松 重緒, 日吉 公男, 春名 淳介, 松枝 直人, 逸見 彰男
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46
発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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製紙工場から排出される製紙スラッジ(PS)焼却灰のゼオライト合成を行う場合, 焼成条件, 構成鉱物種及び共存元素の相互作用を検討する必要がある. 具体的には, 焼成過程を経たPS焼却灰を構成するメタカオリナイトと共存するCaOが, ゼオライト合成に与える影響を検討する. 本研究では, 粘土学会参考試料のカオリナイトに600℃, 800℃, 950℃の熱処理を行い, Caイオンを共存させてゼオライト合成した場合の合成鉱物種, 反応残液化学組成の検討を行う.
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上原 元樹, 佐々木 孝彦
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47
発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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セメントにゼオライトを添加し乾燥収縮特性を検討した結果、10%添加した場合、収縮が極端に大きくなるが、20%以上ではむしろ無添加のものと比較してもその収縮量が小さくなることがわかった。これは、ゼオライトと普通セメントとの反応に起因し、10%添加した場合C-A-Hが多く生じ、膨張に寄与する物質(エトリンガイト)の生成量が少なくなるが、20%以上では反対にC-A-Hの生成量が少なくなるためであることがわかった。
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星 貴洋, 石丸 臣一, 北川 宏, 池田 龍一
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48
発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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ゼオライト類似物質であるAlPO
4-5は電気的に中性な有効径7.3Åの均一な一次元細孔を有する。この細孔内に一次元分子配列を形成することが期待されるp-ベンゾキノン、ヒドロキノンの吸着を試みた。単結晶試料の偏光光学測定の結果から細孔内に配向した分子が存在することが確かめられた。さらに種々の分光測定により、細孔中分子の物性、挙動はバルクとは異なることが示唆された。
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西山 勉
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49
発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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粘土鉱物は外部環境を形質に映し易いことからすると、水簸により2μm以下の微粒子を粘土分として採取することは粘土鉱物を自然環境から乖離する行為となる。この確認は、自然の規範に土を据えて、粘土鉱物の意味を読もうとする際に重要である。試料採取の過去と水簸行為が生む変質とから、自然の規範の意味となる現在·未来とを如何に引出せるかについて、個人的意識·認識として議論したい。
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江橋 俊臣, 丸茂 克美, 加藤木 真紀
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50
発行日: 2002年
公開日: 2003/07/07
会議録・要旨集
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土壌鉱物の有害元素の吸着特性を知ることは, 汚染土壌のリスク評価や有害元素の浄化技術の開発という視点から見て重要である。土壌鉱物の有害元素の吸着反応についてpHやイオン強度を変えることにより実験を行った。
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