文化経済学

所有権と経済理論

一つの試論的考察

倉林義正

2001 年 2 巻 3 号 p. 1-6
発行日: 2001/03/31
公開日: 2009/12/08

DOIhttps://doi.org/10.11195/jace1998.2.3_1

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法の基礎にある所有権と経済理論との接触面としての、1) 所有と自由意思、2) 所有権の基盤にある社会契約と国家の意義、3) 所有権とコースの定理との関係などの話題を取り上げて、その経済理論的な含意を探るとともに、特に法とミクロ経済理論の境界領域に位置する所有権および知的所有権理論のより根元的な解明の必要性を指摘する。

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公立文化施設における運営経理の現状と課題

高木俊行, 守屋秀夫, 清水裕之, 小野田泰明

2001 年 2 巻 3 号 p. 7-16
発行日: 2001/03/31
公開日: 2009/12/08

DOIhttps://doi.org/10.11195/jace1998.2.3_7

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本稿は、1995年度を対象年度として実施したアンケート調査をもとに、公立文化施設における運営経理の現状を把握し、全国的な状況を明らかにするとともに、今後のあり方について考察するものである。また、公立文化施設における支出と収入の構造を把握し、民間の劇場との違いを明らかにすることをねらうものである。分析の結果、施設の条件の違いによって運営経理の傾向が大きく異なっている状況を読み解くことができた。

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オランダにおける国立美術館改革 -国立文化施設の民営化

大橋敏博

2001 年 2 巻 3 号 p. 17-22
発行日: 2001/03/31
公開日: 2009/12/08

DOIhttps://doi.org/10.11195/jace1998.2.3_17

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オランダでは1993年、「国立美術館自立化法」が成立し、国立美術館を非営利財団形態として独立させ、弾力的でより効率的な運営を行うことを目的とする国立美術館民営化政策が採られ、以後、オランダ国立美術館は次々と民営化され、大きく変貌を遂げている。本稿は、このオランダ国立美術館改革を取り上げ、その背景、概要を分析し、政策的意義等を考察しようとするものである。

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芸術の媒介機構としてのアーツ・カウンシルの意義

持元江津子

2001 年 2 巻 3 号 p. 23-34
発行日: 2001/03/31
公開日: 2009/12/08

DOIhttps://doi.org/10.11195/jace1998.2.3_23

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「アーツ・カウンシル」は、芸術に関する財・サービスの流れと資金の流れに介在し、芸術の生産者と消費者をつなぎ、芸術家と芸術の支援者をつなぐ媒介機構である。フライのオメガ工房の試みとケインズが大きく関与したロンドン芸術家協会での経験を経て誕生した「アーツ・カウンシル」は、芸術の媒介機能に特化する機構として組織され、それは、その後の芸術支援組織の在り方に重要な資産を与えている。

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英国戦後復興期における地域芸術文化政策の展開 -コヴェントリ市の経験-

市橋秀夫

2001 年 2 巻 3 号 p. 35-43
発行日: 2001/03/31
公開日: 2009/12/08

DOIhttps://doi.org/10.11195/jace1998.2.3_35

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第二次世界大戦後の復興期は、英国にとって芸術文化政策の画期であり一大転換点であったということがよく言われる。本稿は、こうした見方を地方の視点から再検討する。まず、地方自治体による地域文化政策の展開の歴史を概観し、1948年に地方自治体による娯楽提供サービスが法制化された過程を見る。一事例としてコヴェントリ市の公立劇場構想が現実化していく過程を詳述し、戦後の英国における芸術文化政策の展開過程が漸進的で、困難と逆説に満ちたものだったことを示す。

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フィンランドにおける文化政策の展開 -諸外国における文化振興法・フィンランドの事例-

小林真理

2001 年 2 巻 3 号 p. 45-56
発行日: 2001/03/31
公開日: 2009/12/08

DOIhttps://doi.org/10.11195/jace1998.2.3_45

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世界的にみても文化振興政策一般を規定する法律を有する国は少ないが、比較的早い時期に芸術振興法を制定したフィンランドについて、関連法規も併せて検討することにより、文化・芸術政策において「何を」重視してきたかについて検討する。

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国際的視点からのオペラ座経営

ベルギー王立モネ劇場

大木裕子

2001 年 2 巻 3 号 p. 57-62
発行日: 2001/03/31
公開日: 2009/12/08

DOIhttps://doi.org/10.11195/jace1998.2.3_57

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モネオペラ座は、ベルギーという小国にありながら国際的なオペラ座を目指して活動を行っている。現代オペラの上演や斬新な演出などで世界から注目を集めると共に、積極的な海外ツアーや世界各国の人材活用を実現してきたが、これは国際化を目指した明確な意思によるものである。本稿では、モネの現状分析及び世界のオペラ座との比較により、国際的視点からのオペラ経営について考察する。

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米国政府の国際文化交流政策と機構

田中稔久

2001 年 2 巻 3 号 p. 63-72
発行日: 2001/03/31
公開日: 2009/12/08

DOIhttps://doi.org/10.11195/jace1998.2.3_63

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米国連邦政府が諸外国との相互理解を促進するため実施している国際文化交流の事業形態としては学術教育交流、国際ビジター受入、芸術交流、専門家・青年交流、資料集積、国際文化遺産の保存・保護、国際放送が主なものである。また州・地方政府レベルでは姉妹都市交流や芸術局による芸術文化交流事業が中心となる。本稿では米国政府が実施している国際文化交流の政策、プログラムと実施機構の現状と特徴を提示する。

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楢川村漆産業の国際交流とIT革命

産地継承の難局打開に向けて

古畑浩

2001 年 2 巻 3 号 p. 73-81
発行日: 2001/03/31
公開日: 2009/12/08

DOIhttps://doi.org/10.11195/jace1998.2.3_73

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長野県楢川村は漆産業と町並景観に特徴がある。木曾の一観光地で、日帰り客は増加したが、宿泊客が減少した。産地の平沢地区活性化が求められている。ミャンマーとの漆技術交流とIT (情報技術) 革命を視野に入れた漆ノート型パソコンの試作の取り組みから中山間地域における組織活性化を明らかにする。ミャンマーとの交流は現在、住民女性を派遣して2年目を迎え、伝統を今日に生かす活性化ノウハウが分析される。

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全国的に見た文化施設と活動に関する調査研究

枝川明敬

2001 年 2 巻 3 号 p. 83-91
発行日: 2001/03/31
公開日: 2009/12/08

DOIhttps://doi.org/10.11195/jace1998.2.3_83

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地域文化活動の拠点としての機能に合わせた文化会館の施設設備が必要であり、公立文化会館の施設設備面と文化会館の文化事業を調査したところ。管理形態として地方自治体直轄が60%を占め、平均職員は11名強、企画や舞台を担当する職員は8人弱、食堂は1/3に付置されているが、週末にも閉館している文化会館もあること等、必ずしも利用者の利便性を図っているとはいえない結果がでた。今後、閉館日の柔軟性や付帯設備の充実とともに、文化会館独自の個性創出のため職員の研修や館長職の専門職化を図ることが肝要である。

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エコミュージアムをめぐる2冊の著書新井重三編著『[実践] エコミュージアム入門-21世紀のまちおこし-』牧野出版, 1995年小松光一編著『エコミュージアム-21世紀の地域おこし-』家の光協会, 1999年

桝井喜孝

2001 年 2 巻 3 号 p. 93-94
発行日: 2001/03/31
公開日: 2009/12/08

DOIhttps://doi.org/10.11195/jace1998.2.3_93

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池上惇・小暮宣雄・大和滋編『現代のまちづくり-地域固有の創造的環境を-』丸善, 2000年

小森治夫

2001 年 2 巻 3 号 p. 95-96
発行日: 2001/03/31
公開日: 2009/12/08

DOIhttps://doi.org/10.11195/jace1998.2.3_95

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J. ラスキン著・内藤史郎訳『ラスキンの芸術教育-描画への招待』明治図書, 2000年

後藤和子

2001 年 2 巻 3 号 p. 97-99
発行日: 2001/03/31
公開日: 2009/12/08

DOIhttps://doi.org/10.11195/jace1998.2.3_97

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circular 紙紹介 (その4)

土方与平

2001 年 2 巻 3 号 p. 100-102
発行日: 2001/03/31
公開日: 2009/12/08

DOIhttps://doi.org/10.11195/jace1998.2.3_100

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