多数の成長型断層によって形成された大規模な海上ガス田において, 三次元反射地震探査が実施され, 複雑な構造やガス層分布の解明に利用された。通常のブライトスポット処理による反射波の振幅差から深部のガス層と水層を判別することは, 全般的に不可能であった。そこで, 深部の貯留層における地震断面の解像度を上げることを目的に, オフセットVSPが開発井で試みられた。この VSP Corridor Stack の詳細な解析および物理検層データによる岩石物性の解釈を併用すると, 貯留岩の三次元的解釈とともにチューニング現象を生ずる層厚以上のガス層と水層では明らかに反射波の振幅に差異が認められた。
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