誘導機（IM）の基本波モデルに立脚したIMセンサレスベクトル制御システムは，低速回生領域における零周波数となる動作点では十分な性能が得られていない。そこで，高周波電圧信号の重畳により得られる二次磁束飽和位置付近で生じる高周波インピーダンスや回転子スロット高調波の突極性を利用するセンサレス方式が提案されている。本稿では，IM高周波電圧信号重畳により得られる各突極性を検出するためのディジタルフィルタをFPGAに実装する。更にFPGAに実装するディジタルフィルタを用いて演算される各突極性を利用する二次磁束位置と回転速度の推定法を提案するために，高周波電圧信号のレベルと周波数と高周波インピーダンスとの関係を考察する。

照明用LEDモジュールでは、温度上昇に起因する効率、寿命、安定動作の低下が大きな問題となっており、動作中のチップ温度の精密計測とそれに基づいた放熱設計が最重要課題である。本研究室では、動作中の照明用LEDのチップ温度をリモート測定可能なパルスレーザーラマン散乱（PLRS）法の開発を行っており、現在までに、青色LEDモジュールのチップ温度を±4℃以下の精度で計測可能となっている。今回、PLRS法を用いて、青色LEDモジュールの各動作条件で中心チップの温度T_c、及び端部チップの温度T_eを計測し、チップ温度が青色LEDモジュールの発光特性に及ぼす影響について調査したので報告する。

We fabricated a solid-state EDLC that designed by electrodes made by activated carbon and electrolyte produced by gel of sodium polyacrylic acid.Using the KOH as electrolyte solution, the withstand voltage of the electrolyte was 2.5V. If charging more than 2.5V, the electrolyte is decomposed, and some gases appeared.The gel made by sodium polyacrylic acid and water. In electrolyte production, looking for the appropriate ratio of water to sodium polyacrylic acid to improve the withstand voltage. Finally, a capacitor cell with no gasification by high voltage, leakage and flammability is created.

Remote islands are more susceptible to output fluctuations because of their increased use of renewable energy systems, introduced due to the small size of their power systems compared to the mainland. At present, NAS batteries are mainly used as a countermeasure against fluctuations. In this study, the application of an electric double-layer capacitor to the short-period fluctuation countermeasure is investigated, and a consideration of the short-period fluctuation countermeasure is reported when the output control of a NAS battery and an internal combustion power generator are combined.

This study considers of marine plastic waste as electrode materials as a method of dealing with marine plastic waste, which is a major environmental problem in the world. The performance of the activated carbon from marine plastic waste when used as an electrode of an electric double layer capacitor was evaluated for its capacitance. Activated carbon was made at the different activation temperatures to guide the relationship between the activation temperature and capacitance. The measurement results showed that activated carbon having a higher activation temperature had a larger capacitance.

Activated carbon is playing in an important role in EDLC due to activated carbon has very high specific surface area and low cost, with higher specific surface area the specific capacitance is improved. While EDLC is a supercapacitor made itself has an advantage in fast charge-discharge, long life cycle but having low energy density, the internal resistance also play an important role in cell capacitance. So to know the internal resistance of cell electrode is ineluctable for the next improvement in the future. Thus the experiment is investigate in corn grain activated carbon impedance.

The authors have successfully developed an MNB antenna, which can detect partial discharge （PD） signal in SF6 gas without including specific noisy frequencies while it was not clear for the detection ability of air discharge signal. In this paper, the MNB antenna was applied to detect discharge signals in dry air, and the result was compared to that of SF6 gas. As a result, the discharge signal in dry air could be detected, and the wave shape seemed to differ form that in SF6 gas. This means that the MNB antenna could discriminate the PD in dry air and SF6 gas based on the wave shape.

Thermal energy of low and medium temperature ranges has been paid wide attention as one of the promising technologies to harvest wasted thermal energy. One of them is a thermoelectric generator （TEG） which converts thermal energy into electric energy and vice versa. One of the authors has proposed a novel maximum power point tracking method and validate the effectiveness of such control system in the steady state conditions. The authors are now interested in the transient behavior of TEG system. This paper presents the transient response of the electrical output of TEG when the load condition is changed in a short time duration.

This paper demonstrates the effects of defective bypass diodes and forced voltage fluctuation caused by PCS on the string current characteristics of multi-cluster PV string based on LTspice® simulation.It is observed that the asymmetrical behaviors of string current characteristics become more significant when smaller number of the bypass diodes are resistive in the PV string and degree of asymmetrical string current variations greatly depends on the amplitudes of voltage fluctuation.

高齢者や患者へのリハ支援としての太鼓を使った音楽療法では、バチを振る動作（移動量）により身体機能の賦活を行い、音楽によって脳が活性化し表情として現れることが確認されている。しかし、機能回復の評価は理学療法士と作業療法士の主観により決定されており、可視化を可能としたシステムが不足している。本研究では上記問題を解決するために、音楽療法を行なっている被験者の表情解析と、バチの移動量を工学的に評価可能なシステムの構築を行なっている。本報告では、3軸加速度センサを用いたバチの移動量獲得に関わる検討ならびに可視化、ファイル保存を可能とする機能を追加し実際のデータ解析を行ったので紹介する。

　現在、医療・介護施設では既存システムの使い勝手の悪さ、高コスト等の問題により、不満や不備が多く挙げられている。しかし、万人が快適に使用することが可能なシステムの構築は難しい。患者の層を特定して開発を行ったとしても、限られたマーケットであるがために高コストかが起こり、対象への普及は困難である。上記のような問題を最小化し、持続的に開発・拡張が可能なQOL支援システム構築を目指している。　本研究では介護現場からのニーズが高い患者の離床警告に関する開発検討を行った。すなわち、車椅子利用者の着座姿勢についてセンサによる検出を行い、利用者の姿勢の変化に応じて警告音声等を発するシステムを開発し、車椅子に搭載した。

木工技能熟練者の優れた技能が伝承されずに年々失われている．学習者が効率よく技能を身につけるためには，熟練者の技能を客観的かつ定量的に示す必要がある．われわれは，加速度・角速度センサを用いて熟練度の異なる被験者の鋸引きの測定を行い，鋸引きの技能を定量的に評価できるような解析方法を開発する研究を行ってきた．しかし，算出した特徴量が同一被験者内の技能歴の変化によってどのような変化をするかという研究は行えていない．そこで本研究では，従来の特徴量の算出方法を元に新たに特徴量の算出法を作成し，その特徴量が同一被験者の技能歴が変化することでどのように変化するかの経過観察評価を行ったので報告する．

近年の急激な高齢化により、リハを必要とする患者数は増加している。しかしながら、介護士らの人数は不足しており、業務激化や勤務時間の長期化が問題とされている。本研究室では上記に対して、回復期のリハを自宅等で遠隔にて行うことで環境改善することを目指している。本研究では歩行動作に着目し、遠隔による歩行状態解析、取得データを用いた疾病毎の特徴解析を目的としている。これまでに、遠隔によるデータ取得システムの構築と健常者でのデータ取得を行い、装具装着性改良などを行なってきた。結果として、円滑にデータ取得が行えることを確認した。本報告では、健常者の歩行データをもとに特徴量抽出手法について検討したので紹介する。

　近年、医療機関の人手不足問題の解決策として工学技術の応用が注目されている。本研究室ではこれまでにLabVIEWを中心とするシステム制御系の環境を構築し、多数のリハビリシステムを開発してきた。しかしながら、入力インターフェースとしての応用範囲が限定的だった。そこで我々は昨年度より入力インターフェイスとしてMR技術を活用したHoloLensを追加し、従来までのシステムの拡張を目指している。本報告では、実装したHoloLensの各種機能と、SQLによるHoloLensとサーバシステムとのリンクを中心に紹介する。

病院内において患者の状態を判断するうえで心電図はもっとも一般的であり，心拍変動解析により様々な疾患を発見，または予測することができる．しかし，実際に病院内で計測を行った心電図には体動や呼吸，医療処置などの様々な雑音が混入してしまう．そのため，雑音などの影響でR波検出に誤差が生じてしまい，心拍変動解析が信頼できるものではなくなる可能性もある．そこで本研究では，既存のR波検出アルゴリズムの雑音除去と閾値設定を短時間で繰り返し行うことで，雑音を含む心電図のR波検出精度を担保するとともに，R波検出誤差を含みつつも得られたRR間隔の系列が心拍変動指標に及ぼす影響について検討したので報告する．

ストレスとは外部からの刺激による緊張状態の事であり、病気や人間関係によるものから天候などの環境によるものまで様々な要因がある。ストレス社会と呼ばれている現代において、ストレスが原因の体調不良は誰にでも起こりうるものであると言える。それらは自律神経の乱れに繋がり、これは心拍の揺らぎにも大きく関係していると言われているが、自身で簡易的な検査を行うことは難しい。そこで本研究では、心電波形のR波に着目してR波の間隔を調べることでその変動を解析することを目的とし、携帯型の心電R波測定システムの開発を目的としている。

メンタルヘルス不調が深刻である．そのセルフケアに向け，これまで，ストレスなどの感情を生体信号で評価する研究が広く行われてきた．多くの研究では，視聴覚刺激で被験者に対して受動的に感情を誘発することにより行われており，また，作業課題で被験者に対して能動的に感情を誘発する研究もストレスなどの否定的な感情を取り扱うものが主流であり，能動的に肯定的な感情を誘発する研究はほとんどなかった．本研究では，パズル作業課題中の脳波パワーを帯域ごとに時空間解析して表現される脳活動のパターンと，パズル作業課題後の気分評価アンケートとの関係性について調査し，否定的感情と肯定的感情の相違について検討したので報告する．

ベッドマット下に設置するシート型体振動計は，睡眠時の体動，心臓拍出，胸部呼吸運動を非接触かつ非拘束に検出可能である．これら体振動情報は睡眠状態に連動して特徴が変化するため，大まかな睡眠段階の推定が可能である．これまで，シート型体振動計より得られた体動，心拍数，呼吸数の情報から，睡眠状態を覚醒，ノンレム睡眠，レム睡眠の3段階で推定することを行ってきた．本研究では，睡眠段階推定のアルゴリズムを改善した．推定は2段階で行い，まず覚醒状態かと睡眠状態かを判定する．睡眠状態と判定された区間は，さらにノンレム睡眠かレム睡眠かに分類する．2時間の昼寝を行ったデータ40例で，睡眠状態推定精度を検証した．

発達性書字障碍とは知能に問題がないにもかかわらず，文字を書くことに困難を抱える学習障害の一つである．書字障碍児が文字を習得するためには指導の前後で，どの程度文字を書けるようになったかを客観的に評価し，教員や児童本人に示唆を与える定量的な評価方法を開発する必要がある．本研究では，英語アルファベットについて書字の巧緻性を定量的に評価できる指標の開発を行った．また，タブレットPCとスタイラスペンを用いて健常成人の利き手と非利き手の書字データを取得し，開発した指標を用いて利き手と非利き手の書字の巧緻性を比較し検討したので報告する．

一般的な特徴抽出法が画像等の単一のモダリティを対象とするのに対し，本研究では複数のモダリティを対象とした特徴抽出を考える．例えば，手書き文字は，同一のパターンをパターン作成過程の「動き」と作成後の「画像」という，2種のモダリティで表現されうる．こうしたマルチモーダル性を考慮して特徴抽出を行えば，単一モダリティでは得られない特徴を他のモーダルから補完できる可能性がある．本稿では，こうしたマルチモーダルな特徴抽出を，モダリティ毎に準備されたGANとAutoencoderを相互依存させるDNN上の表現学習問題として扱う．実際に手書き文字のデータセットを用いて，複数モダリティの特徴が得られていることを示す．

画像分類，ボードゲームなどにおいて機械学習手法が人間を超える高い性能を示す一方で，性能を制御するための方法については充分に議論がなされていない．本研究では，学習器を所望の性能に制御することを目的とし，所望の性能に応じて学習器が「斟酌（手加減）」して学習するアプローチの検討を行う．最初の試みとして，画像分類器において分類が難しい画像，または簡単な画像をわざと間違えるという2通りの「斟酌」を分類器が行うように学習させることで，識別率の制御をすることを検証した．このアプローチの妥当性を検証するため，データセットの正解ラベルを一部改変して分類器を学習させることで，分類器の識別境界を調整することを試みた．

電力や交通などの社会を支えるインフラストラクチャ設備は, その故障が社会に与えるインパクトが大きく, 計画外の停止を末然に防ぐことが必要とされている.定期的に部品交換や調整を行う時間計画保全から, 保守コスト低減を目的として, 異常を予兆の段階で見つけて対策する状態監視保全に徐々に移行されつつある．24時間365日監視するため, 設備に多くのセンサやカメラを取り付け, 多次元時系列信号を対象にした故障診断技術が研究されている.本研究では,発電設備の設備診断を行うために,発電設備に取り付けられた多次元センサデータを対象にセンサ間の関係性の変化を2次元ヒストグラムより求めることで,異常につながるセンサを抽出する.

製造業では, 研磨や溶接は自動化が難しく，熟練技能者の技に依存する．現在，少子高齢化による後継者不足，若者の製造業離れが問題として挙げられ，熟練技能者に蓄積されたノウハウの継承が課題となっている．本研究は，オスカー式研磨機において設定された研磨条件とレーザ干渉計にて取得したレンズ表面の形状点群データに基づいて，光学レンズの面精度を予測し，適した研磨条件を見出すものである．我々は因果分析により，面精度に影響を与える研磨条件を導く手法を検討してきた．本報告では，上記手法の妥当性を確かめるため，導いたもの以外も含む研磨条件にて比較評価を行い，導いた条件が面精度に的確に影響を与えるかを評価した．

胸部X線画像から，肺境界の一部である横隔膜境界（肺と横隔膜の境界）を検出することは，コンピュータ支援診断において重要である．横隔膜境界を検出する従来法では，肺に属する画素の輝度値と横隔膜に属す画素の輝度値が大きく異なることを利用し，横隔膜境界を検出する．しかし，近傍に臓器やガスが存在する左横隔膜境界（左肺と横隔膜との境界）では，境界の縦郭（左右の肺を隔てる領域）側の端点を正確に検出できない場合が多い．本稿では，左横隔膜境界の端点をより正確に検出するための手法について検討する．

自動運転システムによる進路の決定において重要とされるのが走行可能な領域の認識である．現在，走行可能な領域の認識に白線を用いる手法が主流であるが，こうした手法は白線のない道路に適用できないという欠点がある．このことから本研究では，車載カメラから得られた画像をもとに，白線検出や路面検出を伴わない道路の中心線推定を目的とする．深層ニューラルネットワークを用い，路面のパターンとそれに対する中心線候補点の相対位置の関係を学習させることで，中心線の推定がどの程度可能かを評価する．

A visible light camera is one type of camera, used in some eye-gaze tracking devices. Its affordable price and ease of development made it popular to be evaluated in some studies. To develop an eye-gaze interface system using a visible light camera, camera speed and its quality to get clear image are things to be considered. In this study we evaluated 3 different cameras, one of the cameras is a USB camera and two other cameras are analog cameras with a different analog to USB adapter.

Cell detection in microscopy images is essential for understanding cell behavior analysis in biology research. However, the problem is so that performance of cell detection depends on the various shapes of cells in different culture conditions and cell types. Moreover, creating a detection model for each cell is time-consuming. To solve this problem, we propose a deep learning model that detects cells with various shapes on different experimental conditions by implementing base CNN models for representative cell shapes. This method will be able to be used to detect large amounts of cell data in a short effort.

IoT社会が到来し，エッジコンピューティングが注目されている．クラウドから受け取った情報に対する高度な処理，リアルタイム性が求められる．IoT機器の電力やストレージの問題を解決する手法として, MEC（Multiaccess Edge Computing）の利用が考えられる．MECは,エッジ側のIoT機器に近い位置にサーバを分散配置することで，今まではクラウドで行われていた処理をエッジ側のMECサーバに行わせる方法である.この方法により, ユーザに近い位置で低遅延にデータの授受を行うことができ, 大規模な処理の連携が見込める.本研究では，MECサーバで用いるSLMベースのFPGA-IPのアーキテクチャ探索を行った結果について報告する．

Moral harassments, including bullying, are serious problems nowadays. To prevent psychological injury, we investigate a modelization of harassment characteristics based on the victim's heartbeat and the assailant's voice. In this paper, we develop a heart-rate and voice record system, and we demonstrate that the implemented system is available for the detection of harassment signs.

Toward the interoperability and scalability in smart city applications, we propose a water level measurement system based on RESTful accesses and AWS-based cloud services. In this paper, we demonstrate the feasibility of the proposed method using an implemented device with an ultrasonic sensor on a Raspberry Pi. The measured water level data are stored in the AWS Dynamo database, and each data is assigned a unique URI; thus, we can access the data via an HTTP/GET message. Moreover, when the water level exceeds the reference value, the proposed system sends a notification via email.

Using the high-performance cloud computing infrastructure to accelerate training and inference of deep learning neural networks is becoming mainstream. However, privacy leakage risk also increases because user data for training and inference must be plaintext in the cloud. To achieve a privacy-preserving neural network processing on a public cloud, we propose Homomorphic Encryption Neural Network （HE-NN）, which can perform training and inference with encrypted data. For evaluation, we show the inference accuracy and processing time profiling of the proposed HE-NN.

本講演では，Gyrator変換とDyadic Wavelet変換（DYWT）を用いた電子透かし法を提案する．Gyrator変換は，ねじれ位相平面において角度に応じた回転を生成し，主に画像暗号化で使われている．一方，DYWTは，冗長性があるため電子透かしを埋め込む領域も多く，かつ，シフト不変性を持つため幾何的変換にロバストな電子透かしの開発が期待できる.そこで，本手法では，Gyrator変換とDYWTを組み合わせ，電子透かしの秘匿性が高く，かつ，攻撃耐性を有する新しい電子透かし法を開発した．実験では，透かし入り画像に対して，切り取りやJPEG圧縮，幾何学的操作などの様々な攻撃に対する耐性を確認するとともに，画質評価も行った．

写真画像からセル風画像を生成するNPRの方法が提案されている．このセル風模様は，写真画像の画素値の変化に応じて自動的に配置される．また，セル風画像の視覚効果を向上させるために，主にグリッド上に整列されたセル風模様を生成する方法も提案されている．しかしながら，従来法のセル風画像は写真画像のエッジの保存性が高くない．また，実際の細胞もグリッド上に配置されていない．そこで，距離画像を用いて写真画像のエッジに沿ってセル風模様を配置する方法を提案する．提案法の有効性を評価するために，さまざまな写真画像を用いた実験を行い，セル風模様がエッジに沿って生成されることを視覚的に確かめる．

コンピューターグラフィックスにおいて、水などの流体を表現する場合、流体を粒子で近似する粒子法という手法が使用されることが多い。しかし、粒子法は水と空気が混じり合い多量の泡が発生する場面を表現することが困難である。水と空気の境界をうまく表現できないからである。物理学では、粒子法に対し空間を細かい領域に分割する格子法という手法があり、その中でも各セル内の液体の割合を使用するVOFが主流の位置を占めている。本研究では、VOF法における曲率計算に対し機械学習を試みた。代表的な機械学習の手法として、ランダムフォレスト、サポートベクター回帰、畳み込みニューラルネットワークの3つを取り上げ、性能を比較した。

pix2pixと呼ばれる技術により、線画の自動着色が可能となったが、その精度は線画の特徴的な線の質に依存する。そこで本研究では、その特徴的な線の自動描写法を提案する。具体的には、輪郭のみの線画と特徴的な線が描かれた線画を用い、両者の関係についてpix2pixを用いて学習する。その際、学習用の画像群にぼかし処理を加えることで、pix2pixを効果的に学習させることができ、特徴的な線の生成を可能にした。実験では、靴を対象として、ぼかしを施したペア画像を用意し、最適な学習回数と損失関数について調査を行った。その結果から、提案手法の有用性、問題点について論じる。

美人顔は、全体的なバランスだけでなく、顔の各パーツの形状や位置や大小比率など、様々な要因に影響される。顔の縦幅の黄金比率は顔を縦に3分割して、顔の横幅の黄金比率は「顔の横幅」が「目の横幅」の5倍である。しかし世の中ではこの完璧な黄金比率顔は珍しく、顔は対称感を取ったら、バランスの安定感も現れる。日常生活でできた筋肉の偏りが目の大小や口角の高低目の対称性とバランスの関係を検討する。

神経変性疾患に起因した運動障害では，症状の進行に伴って他者への意思伝達が困難となる．著者らは，利用者のカメラ映像から得た眼球運動パターンで操作する非接触型ナースコールシステムを開発してきた．本システムは，テンプレートマッチングで顔領域を捉え，そこから目の領域と瞳孔中心位置を推定する．本システムは24時間の利用を前提としており，日中の室内照度変化にも対応が必須である．本研究では，増分符号相関による画像処理を用い，輝度が短時間に変化した場合でテンプレートマッチングの精度が維持されることを目指した．複数例の記録データにより，輝度変化時でも十分な検出精度で顔領域を捉えられたことを確認した．

昭和55年後半から「理科嫌い、理科離れ」という言葉が聞こえてきました。さらに、理科授業での実験や観察の数は減少しています。そこで、多くの学生が所持しているスマートフォンをVR / AR市場と組み合わせることで、再現性の高い理科の実験や観察が容易にできると考え、シミュレーションアプリを作成しました。この論文では、物理学における「投影運動」、「落体運動」、科学実験における「炎色反応」、「銀鏡反応」のシミュレーションアプリを開発し、参加者に体験してもらい、アンケートに回答してもらいました。平均点は5点中4点以上でした。今後は、この実験で見つかった問題をさらに改善し、他の実験や観察を行いたいと思います。

近年、3次元コンピュータグラフィクス（3DCG）技術が、AR/VR技術、映画、ゲーム、衣服の仮想試着など様々な分野で応用されている。本研究では、その中でも3DCGアニメーションへ応用される布のシミュレーションを、物理モデルを用いて行う。なお、本研究では過去の研究に着目し、他物体（フラダンサーの身体）との接触を考慮した簡易的な布（スカート）のシミュレーションに取り組む。

カラリゼーションとは、白黒画像をカラー化するコンピュータ支援プロセスを意味し、これにより多くの情報を得ることができる。多くの研究者により研究が行われており、日々改善されているが完成度の高いカラリゼ―ションを行えるソフトウェアは高価であり操作が複雑なものもある。本研究ではフリーソフトの全自動のカラリゼ―ションプログラム開発のための基礎研究として、ZNCCを用いたテンプレートマッチングによる情報の欠けたカラー画像と似た輝度パターンを持つ白黒画像からカラー画像の復元を行うカラリゼ―ションプログラムの試作を行った。

今日、身の回りには3DCGで描かれている画像や映像などがあふれている。この技術の研究の1つにディジタルフードというものがあり、困難とされているのが生ものや生花の表現である。3DCGは、生ものや生花などを表現することが苦手だが、この問題は技術の研究・開発において、解決しなくてはならない。本研究では、3DCGの原理を理解しながら、ディジタルフードを作成するための必要な技術とは何かを探求するために、いくつかのソフトを使用して学習を行った。また、学習においてはディジタルフードの課題の1つである「瑞々しい果物の表現」を目標に定め、果実特有の皮の光沢、表面の微細な凹凸、とくに果物の切断面の瑞々しさの表現の再現に注力した。

In this study, a planar rectenna employing a Yagi-Uda antenna is proposed in order to realize a high-power rectenna array. The proposed rectenna consists of a Yagi-Uda antenna and a single-shunt rectifier on each side of the substrate. A high-power rectenna array that can be mounted on small devices such as a drone is expected to be achieved by stacking the proposed rectenna.

We have reported double-balanced multiplier （DBM） integrated microstrip antennas with broadband circular polarizationcharacteristics utilizing a nonlinear characteristic of multiplier. In this study, a new simulation approach is applied to the antenna. The behavior of the antenna focusing on orthogonal resonances due to the nonlinear circuit is analyzed. A basic study of the simulation which is a combination of electromagnetic simulation and harmonic-balance circuit simulation is discussed in this paper.

Multi-port rectangular waveguide antennas with multiple feeds are proposed in this paper. The antennas consist of a traditional WR-28 waveguide and couple of feeding probes that are set in a line opposite direction. Flexible feeding strategies can be chosen in different applications. Four apertured rectangular waveguide antennas with a different number of ports （one port, two ports, three ports, and four ports） are designed at the center frequency of 28.5 GHz.　However, coupling between the opposite ports is higher than acceptable level therefore DR material integrated to four apertured structure for decoupling is proposed.

A wideband MIMO antenna system with two inverted-F antennas which are cascaded together, suitable for “Wi-Fi/2.4 GHz and LTE/2.6 GHz, Bluetooth and WIMAX applications” is proposed. The designed antenna satisfies VSWR≦ 2 and |S21|≦ -20 dB in a wideband frequency range （2.28 GHz to 6.84 GHz, 99.85%）. In this paper, the proposed antenna was succeeded by loading stepped crank elements, two L-shaped elements, and two rectangular slits between two antenna elements which separation length is 20 mm. The isolation and the mutual coupling between that two antenna elements were improved and reduced because of that proposed decoupling elements.

In this work, broadband circularly polarized patch antenna using an artificial ground （AG） structure with diamond shaped unit cells as a polarizer is proposed.Essence of the AG structure is rectangular unit cells rotated by 45 degrees on the square dielectric substrate similarly to diamond shape and that used as a polarization converter from linear to circular polarization of the incident wave. In Addition, an enlarged and a defected ground structure discussed for antenna gain enhancement and cross polarization suppression.

This paper describes a design of beam steering CP antenna with input amplitude control. The proposed antenna consists of four single-feed CP microstrip antenna elements with truncated corners and a dual offset feed circuit using planar magic-Ts. Its directivity can be controlled by changing the amplitude ratio of two input signals. Thanks to the offset feed circuit, the beam direction becomes normal to the antenna when the input amplitude ratio is unity. The proposed antenna is designed and numerically evaluated by using electromagnetic simulation. Good CP excitation and beam steering function were confirmed.