日本鳥学会誌
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48 巻 , 3 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
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  • 遠藤 菜緒子, 佐原 雄二
    48 巻 (1999 - 2000) 3 号 p. 183-196
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    津軽地方におけるゴイサギの繁殖期の採餌生態を日周活動性,採餌場利用及び餌内容という点から調べた.本調査地のゴイサギは,非繁殖期には夜行性の活動パターンを持っていたが,繁殖期には日中への採餌時間の拡張がみられた.農業用水路などを含む水田と河川とを主要な採餌場としており,河川ではとりわけ魚道•堰堤に強く依存していた.魚類が主要な餌であり,特にドジョウは個体数において最も多く,繁殖期を通して採餌されていた.日中と夜間との間での餌内容の比較と,日没時コロニーでの飛去•飛来方向の分布の比較とから,夜間は水田地帯,日中は河川での採餌が相対的に多くなるという,日中と夜間とでの採餌場のスイッチングをしていることが示唆された.水田地帯由来の魚類は夜行性,逆に河川由来の魚類は昼行性の日周活動性を持つ傾向があるので,水田地帯では夜間に,河川では日中に採餌がしやすいたあと考えられる.以上のことから本調査地のゴイサギは,主要な採餌環境である水田地帯と河川とを夜間と日中とで使い分けている可能性を論じた.
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  • 日野 輝明
    48 巻 (1999 - 2000) 3 号 p. 197-204,237
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    ニホンジカが高密度に生息する紀伊半島の森林において,繁殖期の鳥類群集と植生構造の調査を行った.調査を行った森林はブナが基底面積で50%近くを占め,それにオオイタヤメイゲツやトウヒなどが混じる針広混交林で,高さ1.5m以上の全樹木密度は1091本/ha,基底面積は45m2/haであった.植生の構造は,(1)低木密度が低い,(2)草本の密度と丈が低い,(3)枯死木の密度が高い,という特徴があり,植被の量が森林の上層部から下層部まで全体にわたって少なかった.これらの植生の特徴は,いずれもシカによる草本や樹木実生および樹皮の採食が大きな原因の一つであると考えられた.
    94年から98年までの5年間,テリトリー•マッピング法によって,調査地内で繁殖する鳥の種類と密度を調べた結果,平均種数は20,平均番密度は409/100haで,年によって大きな変化は見られず安定していた.ヒガラがもっとも多く(29%),シジュウカラ,ゴジュウカラ,ルリビタキ,ミソサザイの密度が高かった(8-10%).調査地において繁殖する鳥の種数と密度は,シカの影響が小さいと思われる森林で行われた報告と比較すると少なかった.これは,草本層に営巣する種が繁殖せず,また低木層に営巣する鳥の種数と密度が低いためであり,植生の特徴の(1)と(2)に関係づけられた.一方,樹洞で営巣する鳥の種数と密度は他の森林と変わらず,これは植生の特徴(3)に関係づけられた.従って,森林に高密度に生息するニホンジカは,採食によって植生を衰退させるばかりでなく,そこに生息する鳥類群集の構造までも単純化していることが分かった.
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  • 太田 紀子, 楠原 征治, 柿沢 亮三
    48 巻 (1999 - 2000) 3 号 p. 205-218,237
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    東アジアに生息するシジュウカラ科鳥類およびその近縁鳥類の類縁関係について調査するため,シジュウカラ属の6亜属8種(シジュウカラ科),エナガ属2種(エナガ科),ゴジュウカラ属1種(ゴジュウカラ科)およびヒゲガラ属1種(ダルマエナガ科)の計12種59個体について,15酵素•23遺伝子座の電気泳動分析を行い,遺伝的距離を求め,UPGMA法により系統樹を作成した.
    その結果,東アジア産のシジュウカラ科8種はコガラの系統(コガラ),ヒガラの系統(ヒガラ,キバラガラ,ヤマガラ),シジュウカラの系統(シジュウカラ,キバラシジュウカラ),タイワンシジュウカラの系統(セボシカンムリガラ,タイワンシジュウカラ)の4つの系統に分かれた.セボシカンムリガラはタイワンシジュウカラと遺伝的に近縁で,シジュウカラやキバラシジュウカラとは類縁が遠かった.また,エナガ属,ゴジュウカラ属およびヒゲガラ属は科レベルの値としては比較的小さな遺伝的距離で結びつき,このグループにシジュウカラ属が結びつく結果となった.
    今回の実験では,コガラやセボシカンムリガラなど十分な個体数が得られなかった種があり,また,鳥獣商からサンプルを入手したため,複数個体を扱った種でも標本の抽出に偏りが生じている.可能性がある.今後,複数の個体群からサンプルを収集し,今回収集できなかった種についても実験を行うことで,東アジア産のシジュウカラ科鳥類の類縁関係がさらに明らかになると考えられる.
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  • 村上 悟, 清水 幸男, 上野 健一
    48 巻 (1999 - 2000) 3 号 p. 219-232
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    本研究では,滋賀県北部に渡来する大型ガン類オオヒシクイの個体数の1982年から1997年にかけての年次変動を,主に気温•積雪および琵琶湖の水位変動との関係において解析した.その結果,1)滋賀県北部の冬季平均気温は全国的な冬季平均気温•積雪域の広がりと強い相関があり,個体数と負の相関があること,2)琵琶湖の水位は個体数と負の相関があること,3)滋賀県で異常に積雪が多い年は個体数が減少すること,が明らかとなった.以上の結果から,全国的な気温の低下と積雪域の拡大がオオヒシクイの南下を促すこと,琵琶湖の水位の上昇によって湖岸の採食環境が悪化し陸上へ移動すること,県内で特異的に多雪となること,が滋賀県北部に渡来するオオヒシクイの個体数の年次変動に大きく影響を及ぼす要因であると考える.
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  • 佐藤 重穂
    48 巻 (1999 - 2000) 3 号 p. 233-235
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    Escaped Hwamei Garrulax canorus have naturalized in northern Kyushu. The distribution and the habitat of G. canorus were analyzed via questionnaires sent to birdwatchers in 1995. G. canorus were distributed mainly in the central part of Fukuoka Prefecture, and their distribution reached the eastern part of Saga Prefecture and the western part of Oita Prefecture. The oldest record of G. canorus was in the first half of 1980's. The reports of the new sightings of G. canorus increased in 1990's. Thus, its distribution seems to be spreading. The main habitat of G. canorus was the bush layer and the ground of forests on low mountains and hills.
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