日本語教育において、漢字の書字指導は、酷であると言われ、おろそかにされる傾向が強く、非漢字圏の漢字学習の効率化への問題点と考えている。このため、反転授業として、オンライン手書き漢字認識を用いて漢字の書字自律学習を実施することにより、(1)漢字の認識結果や画の色のフィードバックによるAI教師による学習者への気づきの喚起、(2)画のハネはすべて無視したレRと↗Oを↓と→などへの画素置換による13個の画素(→=A, ↓=I, ↙=U, ↘=E, フ=F, ↴=T, く=K, ↳=L, ∠=M, ㇈=N, ㇉=S, 乙=Z, 𠄎=W)による漢字画素の簡略化、(3)Phonics法のようなKalnics法による画素順系列表現による英字アルファベット表音化、(4)正書記憶形、共通筆記形、許容筆記形による画素系列の複数化、(5)階層的漢字字素分解と合成による義符や声符の利用などにより、非漢字圏の漢字学習者にも、酷でなく自律
的な漢字書字支援の可能性があることを述べた。なお、オンライン手書き漢字認識は、https://www.icampusj.net/u/ihwr.jsp から、無料で利用できる。
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