不純物制御はトカマク炉の重要課題であることは周知の事実であり, INTORワークショップにおいても, Phase Zero以来この課題に積極的に取組んできた。Phase Oneの概念設計では実験のデータベースと比較的簡単な解析をもとに, ポロイダル・ダイバータ方式をレファレンス案として採用した。不純物制御の課題は炉心プラズマと第一壁との境界で派生するものであり, プラズマ物理だけでなく, 技術サイドの課題も同時に検討していくことが大切である。ワークショップでは物理と技術の調和のとれた検討を進めるため, Phase Two Aから両分野の専門家からなるグループを組織し, この課題に取組んでいる。この章では前半で物理を中心として, 後半は技術関連について述べる。内容は最近 IAEA から出版された Phase Two A (Part 1) の報告書をベースにし, 現在進行中のパート2のワークショップでの最新の成果にも触れ, 筆者の私見を多少入れながら述べることとする。
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