λDに対する不注意な数値的誤りのため, それに引き擢られてα
2≫1の条件を強調し過ぎるという二重の過ちを犯したことを大変恥ずかしく思います。ただ, 理論的には (4.17) 式に示したようにα
2≪1かα
2≫1かで電子項とイオン項の役割が交代するので, イオン温度測定に当ってα
2≫1の条件が満たされているに越したことはありません。しかし, 実際の実験条件下では佐藤氏の指摘されているようにα〓1の領域が重要になってくると思います。このとき勿論電子項も無視できなくなります。因みに, 佐藤氏のコメントの中の図2はT
e=T
iの場合の計算例で, α=1.09のとき全散乱時パワーに占める電子項の寄与はイオン項のそれと同じ程度でありますが, 中心部のスペクトルについてはイオン項の寄与が圧倒的に大きいことが示されています。
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