第26回日本周産期・新生児医学会周産期学シンポジウムをプレコングレスと併せて2008年1月18日(金),19日(土)の2日間,ホテルメトロポリタン高崎にて開催させて頂きました。北島博之運営委員長を始めとする周産期学シンポジウム運営委員会の企画のもとに「周産期の栄養」をテーマといたしました。今回のテーマが,心身ともに健康で伸びやかな次世代の育成にとって,医学的にも社会的にもきわめて重要な課題で時宜を得たテーマのためか今までにない多くの応募演題を頂きました。周産期学シンポジウム運営委員会により検討が重ねられ,結局関連演題も含めて半数の13題が厳選されました。
午前の部では,松田義雄先生(東京女子医科大学母子総合医療センター産科)と長 和俊先生(北海道大学病院周産母子センター)に座長をして頂き,胎児発育と栄養についての遺伝学的,栄養学的および環境的因子を取り上げた臨床データ,動物実験について討議して頂きました。
午後の部では,板橋家頭夫先生(昭和大学小児科)と上谷良行先生(兵庫県立こども病院小児科)に座長をして頂き,前半ではSGA児や超低出生体重児の栄養管理における対応と長期予後や脳波成熟の検討を,後半ではprobiotics,prebiotics,n-3系多価不飽和脂肪酸投与の効果,および新生児期発症のミルクアレルギーについておまとめ頂きました。
プレコングレスの“科学的根拠に基づく母乳育児支援”では佐藤 章先生(福島県立医科大学産婦人科)と吉池信男先生(独立行政法人国立健康・栄養研究所)に座長をして頂き,エビデンスに基づいた母乳育児とその支援が紹介され,これからの我が国の子育てとその支援のあり方に大きく貢献すると期待されるものとなりました。またランチョンセミナーとしては,高橋尚人先生(自治医科大学総合周産期母子医療センター)による「RSウイルス感染症の現状と産科・小児科の連携によるPalivizumab投与」をお願いしました。
お陰様で,地方での開催にもかかわらず全国から458人の先生方にご参加頂き内容的にも実りあるシンポジウムとなりました。最後になりましたが,本周産期学シンポジウムの成功にご協力頂いた関係各位,ご参加頂いた会員の皆様に厚く御礼申し上げます。
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