形態・機能
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6 巻, 1 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 川真田 聖一
    2007 年 6 巻 1 号 p. 1
    発行日: 2007/09/01
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 佐藤 寿晃, 鈴木 克彦, 外川 佑, 藤田 貴昭, 寒河江 正明, 仲野 春樹, 長沼 誠, 藤井 浩美, 加藤 勝彦, 内藤 輝
    2007 年 6 巻 1 号 p. 3-9
    発行日: 2007/09/01
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    著者らは、デジタルビデオカメラ (30コマ/秒) 3台の画像と音声、32chのアナログまたはデジタル電気信号 (16chで6.2kHz, 32chで3.1kHzまで対応) をパソコンに同期記録・再生・表示する装置 (商品名The Teraview) を開発した。同装置では、画像が、記録時には電気信号 (実時間) よりも3-4コマ (100-133ms) 遅れて、再生時には1コマ (33ms) 以内の誤差で表示されるようになっている。また、再生には通常速、倍速、1/2速、コマ送り、一時停止の機能がある。今回、同装置を用いて、健常者の母指分回し運動と寝返り動作についてビデオ、筋電図 (アナログ信号) 、3次元ポジションセンサー (3DPS, デジタル信号) からの位置情報 (x, y, z) の記録を試みた。母指分回し運動は長母指外転筋と母指球筋の筋電図、母指爪部に付けた3DPS端子からの情報を記録した。寝返り動作轅左右の胸鎖乳突筋と大胸筋の筋電図、前額部と左肩峰部に付けた2つの3DPS端子からの晴報を記録した。 (x, y) の位置1青報を元に運動軌跡を著者らが開発した2次元リサジュープログラムを用いて記録した。記録後、市販の表計算ソフトや画像解析ソフトを用い、母指分回し運動および寝返り動作の動画からそれぞれ30コマ、9コマごとに取り出した画像による連続写真とそれに一致した筋電図、運動軌跡の図を作製した。この装置の利点と活用にっいて検討した。
  • 藤田 貴昭, 外川 佑, 佐藤 寿晃, 鈴木 克彦, 寒河江 正明, 仲野 春樹, 長沼 誠, 藤井 浩美, 加藤 勝彦, 内藤 輝
    2007 年 6 巻 1 号 p. 11-17
    発行日: 2007/09/01
    公開日: 2010/12/09
    ジャーナル フリー
    手関節の力の大きさと方向を計測、表示、記録する装置を開発した。方向は、右、上、左、下をそれぞれ0° (360°) 、90°、180°、270°とした。2つの荷重変換器 (SG-1, 2) の計灘を蠍製シリンダー (直径140mm) の右 (SG-1) と下部 (SG-2) に取り付け、基部を支持台に固定した。0.5、1.0、2.0、4.0、8.0、16.0kgの重錘を用いて、シリンダーを0゜から30°毎12方向に牽引し、SG-1とSG-2に発する電圧V1 (mV) とV2を記録した。V1、V2、牽引方向、重錘の重さから、力の方向θ (゜) と大きさF (kg) を算出する以下の式を作製した。
    tanθ= (-0.9V2/V1-0.62) / (0.44V2/V1+1.08)
    F1V1/57.8cos (θ-26゜) F2V2/71.8sin (θ-150゜)
    再度、シリンダーを牽引し変換式の正当性を確認した後、パソコンとSG-1、2を接続し、V1とV2からFとθを計算し (F1を315°-45°と135°-225°、F2を45゜-135゜と225゜-315゜の範囲で使用) 、二次元リサジュープログラムによりモニター画面の二次元座標グラフに、Fが (0, 0) 点からの距離、θが水平軸との間の角度として表示できるようにし鳥同装置を用いて、健常者を対象に手関節の力の測定を試紘手を長方形枠 (55×120mm) に固定し、前騨回内、燗、回離となるようにして、この枠をシリンダー内に固定し計測した。その結果、前腕各肢位で最大の背屈を3回計測したところ、3名全てで再現性の高い測定値の得られることが示された。さらに、画面を見ながら行わせると、指示通りの方向と大きさの力が出せるようになることも示された同装置の研究や臨床への応用について検討した。
  • 中尾 絢, 高橋 敬
    2007 年 6 巻 1 号 p. 19-26
    発行日: 2007/09/01
    公開日: 2010/12/09
    ジャーナル フリー
    身体の組織・器官は細胞から構成されている。その形づくりの基本は細胞同士や細胞が各種の細胞外マトリックスなどに接着し、またそれを足場にして移動ずることにある。
    脂肪組織は体重の20%も占め、肝・腎臓に次ぐ大きな組織である。脂肪滴としてエネルギーを備蓄するだけでなく、各種のホルモン様生理活性物質 (アデイポサイトカイン) を合成・分泌する組織としても知られている。脂肪組織iの形成に際して、細胞培養系では未分化の前脂肪 (線維芽) 細胞は細長く平たいが、脂肪細胞に分化すると、丸く大きな細胞へと形態変化がおこり多量の脂肪が蓄積ずることが観察される。すなわち、細胞が細胞外マトリックスと相互作用する部位 (接着班) から離脱することによって細胞自体が大きく変形できることが予想される。このような形態変化 (トランスフォーメイション) にともなって、接着の仕方がどのように変化するのかを検討し鳥その結果、脂肪細胞に分化すると接着班を構成している接着分子 (インテグリン) やビンキュリンは減少するが、プラスに荷電した基質 (ポリ-L-リジン) に対しては、前脂肪細胞に比べて接着性が増加していた。分化にともない接着因子と細胞表面荷電が変化することが示唆された。
  • 宮本 賢作, 田中 聡, 田中 愛, 松村 秀一, 谷沢 俊嗣, 守山 成則, 中谷 壽男, 田中 重徳
    2007 年 6 巻 1 号 p. 27-32
    発行日: 2007/09/01
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    超音波画像診断装置による生体内器官の観察は臨床で広く用いられ、運動器の分野では筋厚の計測が行われている。本研究では脂肪組織領域をカラー化させる超音波断層画像システムを用い筋厚を計測し解剖実習遺体を用いその妥当性について検討した。また更に男女85名を対象とし筋収縮時と弛緩時の筋厚に着目したパラメタの算出を目的とし、超音波画像による筋厚と筋力および筋量の関連性について検討を行った。御遺体での測定により超音波画像の筋厚と実際の筋厚との問には高い相関がみられた。安静時の筋凰ま大腿周径および体重と、収縮時の筋厚は筋力とそれぞれ相関が高くみられ鳥更に収縮時と安静時の筋厚比は筋力との相関がみられた。本研究結果から、筋収縮時の筋厚は筋力を推定する可能性が示唆された。
  • 田中 聡, 堂本 時夫, 沖 貞明, 加藤 洋司, 西原 貞光, 石井 里枝, 畠山 典子, 笠置 恵子, 安武 繁, 小山 矩
    2007 年 6 巻 1 号 p. 33-38
    発行日: 2007/09/01
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    本研究では、肥満予防に効果的な日常身体活動量が大腰筋、固有背筋の筋断面積の増強に関係するか検討を行った。対象は、市報を通じて募集した研究協力者女性73名 (年齢: 38~61歳、平均50.3±5.7歳) である。ライフコーダにて1日当たりの平均歩数を測定し、臍レベルで撮影したMRI画像より大腰筋と固有背筋の筋断面積と内臓脂肪面積、皮下脂肪面積を求め比較した。その結果、歩数が多い群は内臓脂肪面積の有意な減少を認めたが、筋断面積は両筋とも歩数との間に統計学的有意差は認めなかった。歩行動作に重要な筋である大腰筋、固有背筋はウォーキングに加え、個別的な筋力トレーニングが必要であると考えられる。
  • 神宮司 洋一, 平野 邦弘, 清水 由歌, 米澤 利佳, 沼倉 幸子, 山田 恭子
    2007 年 6 巻 1 号 p. 39-44
    発行日: 2007/09/01
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    孵卵14日目と20日目のニワトリ胚付属肢骨格のahzarin red S (以下ARS) 染色像とmammographyによるX線像を比較した。X線撮影による長管骨の骨幹の輪郭はARS染色像とよく重なっており、両者でほぼ共通した形態を示した。同様の画像の比較をARS染色後の保存期間が異なる標本 (80%グリセリン水溶液中で数ヶ, 月あるいは約9年間保存) について行っても主な骨の形態にほとんど差はみられなかった。骨成分の変化と画像との関係を、20日胚下肢の指骨を0.1%の3塩化酢酸水溶液 (P且5.6) で1時間脱灰処理して調べると、骨幹の両端における骨質の減少がX線像とARS像双方で同様に観察された。以上の結果は、両画像の示す骨成分の分布が一致することと、ARS染色後長期保存した標本もX線像による研究に使用できることを示唆する。
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