-
福本 将也, 松前 貴司, 倉島 優一, 梅沢 仁, 早瀬 仁則, 高木 秀樹
p.
377-378
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
ダイヤモンドはパワー半導体材料として期待されるが、大型基板製造が難しい。そのためSi基板上にダイヤモンド基板が接合した大型ダイヤモンドデバイス基板の実現が期待されている。本研究では、ダイヤモンド基板をNH3/H2O2/H2O混合液処理により、O2プラズマ処理したSiO2/Si基板と32 MPaの剪断強度で接合できることを示した。提案手法は一般的な洗浄処理と大気中低温アニール処理にて達成できるため、ダイヤモンドデバイス製造に大きく貢献しうる。
抄録全体を表示
-
飯野 大輝
p.
379-380
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
三次元フラッシュメモリは人類の生成する膨大な情報を記憶するデバイスとして大きな役割を果たしている。ドライエッチングプロセスは、三次元フラッシュメモリの製造におけるキープロセスであり、様々な技術分野でのイノベーションが求められる。本報告では、ドライエッチングプロセス開発の概要を述べるとともに、具体例として、On-site合成したC2F4ガスを適用したエッチングプロセスについても紹介する。
抄録全体を表示
-
中塚 宏学, 田中 領, 垣内 弘章, 安武 潔, 大参 宏昌, 飯野 大輝, 栗原 一彰, 福水 裕之, 福原 成太, 林 久貴
p.
381-382
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
C2F4ガスは、フルオロカーボン膜の成膜、ならびにSiO2のドライエッチングの高度化に貢献しうるガスとして注目されているが、極めて反応性が高く、その大量保持が困難である。そこで本研究では、中圧域のプラズマを用いたガス改質法により、廉価、安定、無毒なCF4ガスから反応性に富むC2F4ガスをオンサイト生成することを狙っている。今回、プラズマ改質ガスからC2F4を濃縮・高純度化する手法に検討を加えたので、その結果を報告する。
抄録全体を表示
-
関戸 拓郎, 安東 卓洋, 垣内 弘章, 安武 潔, 大参 宏昌
p.
383-384
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
我々は、廉価な水素ガスならびに窒素や水蒸気などのユビキタスガスを用い、電子回路の配線等に利用可能な金属銅の化学気相蒸着を試みている。今回、水、ならびに窒素を添加した水素プラズマを用いて銅薄膜の化学輸送による形成を行い、成膜速度の増大を達成するとともに、得られた銅薄膜の抵抗率、表面、断面形態を評価した。また、銅成膜時のプラズマを発光分光分析した。当日は、その結果を報告、議論する。
抄録全体を表示
-
不均一密度モデルによる解析
新田 健, 吉田 和史, 首藤 光利, 大参 宏昌, 垣内 弘章, 安武 潔
p.
385-386
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
プラズマプロセスの最適化や新プロセスの開発において、プラズマ中の電子密度及び電子温度等の内部パラメータの定量的な把握が重要である。我々は整合装置を含めた装置全体の電磁場シミュレーションによるプロセス応用が容易な解析方法を提案している。今回は不均一密度モデルを用いることにより実際のプラズマに適用性の高い方法を開発し、シース厚さや電子温度、電子密度を求め発光分光測定結果と比較した。
抄録全体を表示
-
単位加工痕のガス組成,加工ギャップ依存性
鈴木 蓮, 劉 念, 吉鷹 直也, 川合 健太郎, 有馬 健太, 山村 和也
p.
387
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
本研究では,プラズマを用いることにより,ダメージフリーかつ高精度にダイヤモンド基板を平坦化するプラズマナノ製造プロセスを開発している.本報では,数値制御加工による平坦化を目的として, 誘導結合プラズマを用いて単結晶ダイヤモンド基板上に形成した単位加工痕形状のガス組成及び加工ギャップ依存性を評価した結果について報告する.
抄録全体を表示
-
AlN基板の研磨特性の評価
孫 栄硯, 川合 健太郎, 有馬 健太, 山村 和也
p.
388
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
近年,熱伝導率が大きなAlN材が幅広い分野で注目されている.AlNは難加工材料であるが,高品質な表面を高能率に得るためにプラズマ援用研磨法の適用を検討した.本報では,CF4を含むプラズマの照射によるAlN基板表面を改質して,AlN基板より軟質なシリカ砥石を用いて研磨を行った.研磨レートと研磨後の表面粗さによりプラズマ援用研磨におけるAlN基板の研磨特性を評価した.
抄録全体を表示
-
PCVM加工における試料表面温度の変化を考慮したマンドレルの形状修正
荒川 翔平, 山本 有悟, 川合 健太郎, 有馬 健太, 山崎 大, 丸山 龍治, 林田 洋寿, 曽山 和彦, 山村 和也
p.
389
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
我々は数値制御プラズマCVMによる中性子顕微鏡用Wolterミラーマンドレルの作製に取り組んでいる.プラズマCVMは化学的な加工法であるため,材料除去率は表面温度に依存する.マンドレルは先細り形状の合成石英棒であるため,プラズマ照射時の温度上昇は先端ほど大きく,材料除去率の上昇分を照射時間で補正する必要がある.本報ではプラズマ照射時間の補正後に,マンドレルを形状修正した結果を報告する.
抄録全体を表示
-
山田 航平, 會田 哲夫
p.
390-391
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
近年,製品の軽量化が重要視されており,実用金属で最も軽量であるマグネシウムが注目されている.難燃性マグネシウム合金は,発火しやすいというマグネシウムの欠点を克服した合金である.本研究では,難燃性マグネシウム合金にAlおよびCaを添加し,押出し加工材の温間引張特性を調査した.そして,難燃性マグネシウム合金に及ぼすAlおよびCaを添加の影響について検討した.
抄録全体を表示
-
王 鑠涵, 木村 文信, 山口 英二, 堀江 永有太, 山口 昌輝, 吉田 一郎, 梶原 優介
p.
392-393
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
Joining light metals and polymers is an obvious tendency towards the transport industry to reduce CO2 emissions and costs. In this paper, hybrid joints of a 30% glass fiber reinforced polybutylene terephthalate (PBT) and an aluminum alloy A5052 plate are made by the Injection Molded Direct Joining (IMDJ). In the IMDJ process, micro size textures are manufactured on the metal surface at first, then molten polymer flowing over the roughen metal surface infiltrates surface structures by the injection molding process. We applied blasting treatment using compressed air spray the micro grain onto the metal surface, which is a great method to lead into the transport industry for the lower cost and lower environment load. We measured and analyzed the geometry of surface profile of samples that blasted by different size white alumina and different air pressure. We manufactured single lap joints by IMDJ in the constant molding condition and performed them to the tensile shear test. We then studied the influence of blasted metal surface textures on the joining strength. The result shows that the roughness parameter arithmetic mean slope Rda had a strong correlation with shear strength. We will focus on creating new parameters which have a higher correlation.
抄録全体を表示
-
吉岡 大輝, 吉木 啓介, 生津 資大, 井上 尚三
p.
394-395
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
Ti/Si多層膜は外部からの微小な機械刺激によって自己伝播発熱反応を生じるが,我々はSi層をSiOx層に置き換えることで多層膜の反応性を制御できることを明らかにしてきた.本講演では,Ti/SiOx多層膜中のTi:Si組成比やSiOx層中の酸素組成によって反応に必要な機械刺激の大きさがどのように変化するか調査することを目的とし,多層膜に与える機械刺激を定量的に評価できる装置を試作して検討した結果を報告する.
抄録全体を表示
-
吉里 樹人, 平田 祐樹, 赤坂 大樹, 大竹 尚登
p.
396-397
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
六方晶窒化ホウ素の原子層膜(h-BN薄膜)は優れた化学的安定性やワイドバンドギャップを有する絶縁体である.これらの性質により電子デバイスの絶縁層への応用が期待されているが,化学気相成長法による作製では原料ガスの毒性・爆発性が課題となっている.本研究では,簡便かつ安全なh-BN薄膜の合成手法の開発を目的としてマグネトロンスパッタリング法とポストアニーリングを併用することにより銅基板上へのBN薄膜作製を行った.
抄録全体を表示
-
山城 崇徳, 大澤 卓也, 松尾 誠, 平田 祐樹, 赤坂 大樹, 山本 浩, 田中 真二, 菊池 雅男, 大竹 尚登
p.
398-399
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
過酷環境下で使用される建設機械等の摺動部品には,焼付きを防ぐために鉄系材料と軟質金属材料の組み合わせが用いられるが,砂塵等が摺動面に介入して生じる異常摩耗が課題とされている.そこで, 本研究では従来はDLCコーティングの効果が小さいといわれていた軟質金属材料へのDLCコーティングを試みた.その結果,銅合金にセグメント構造DLC膜をコーティングした表面が,ダスト混入時において高い耐摩耗性を有することが示された.
抄録全体を表示
-
前川 将哉, 山崎 啓史, 大参 宏昌, 垣内 弘章, 安武 潔
p.
400-401
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
SiOx薄膜は、反射防止膜、保護膜、撥水膜、絶縁膜などに幅広く応用することが出来る。我々は、大気圧プラズマCVD法を用いた低温かつ高速なSiOx薄膜の形成技術の開発を進めている。今回は大気解放系のプロセスを目指し、ベースガスとしてHeの代わりにArを用い、その成膜特性を検討したので報告する。
抄録全体を表示
-
山田 洋平, 池野 順一, 鈴木 秀樹
p.
402-403
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
レーザスライシング技術とは,レーザを材料内部に集光し,形成された微小な加工痕を一つ一つ連結させて,半導体結晶材料等を精密に切断する技術である.微小な点群の集まりで加工を達成するため,切断面を任意形状にすることが可能である.本論文では,シリコンウエハの円形切断を行いながら,同時に,面取り加工を行ったので報告する.
抄録全体を表示
-
高屋敷 和弘, 比田井 洋史, 松坂 壮太, 千葉 明, 森田 昇
p.
404-405
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
極細穴の加工法の一つにレーザを用いたものが挙げられる.本研究では,穴内部でのレーザの伝搬の解明を目的として,貫通穴通過直後のレーザの強度分布を測定し穴形状などと比較した.ナノ秒UVレーザを用いて様々な厚さのホウ珪酸ガラスに穴あけを行い,強度分布を観察した.その結果,穴あけが安定して進む場合はガウス分布であったのに対して,穴あけが止まる直前ではフラットトップに変化した.
抄録全体を表示
-
佐藤 俊, 比田井 洋史, 松坂 壮太, 千葉 明, 森田 昇
p.
406-407
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
高温になったガラスは赤外線の連続波レーザを吸収するようになり発光する.発光部は軌跡にボイドを形成しながらレーザにむかって進み,ガラス端部に達すると高温であるため噴出し発光部と類似した形状の穴が形成する.高速度カメラ観察により発光部形状はレーザの空間的強度分布に影響されることがわかった.またレーザの集光度を変えると直径〜50µm,長さ1500µmのボイドが得られ,ガラス端部に形成すると直径〜40µm,深さ1800µmの細穴が得られた.
抄録全体を表示
-
藤原 拓海, 欧阳 智勇, 岡本 康寛, 岡田 晃
p.
408
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
ガラスのレーザ微細溶接では2枚のガラス板を間隙なく合わせた領域にレーザ光を集光照射しガラス板同士の微細溶融接合を行う.一方,オプティカルコンタクトが形成されておらずガラス板間に間隙を有する場合の接合ではクラックの発生が著しく良好な接合が困難とされるものの,実用上間隙を有するガラス板間への適応は重要である.そこで本研究では,間隙を有するガラス板同士の微細溶融接合に対する接合特性を検討した.
抄録全体を表示
-
小玉 脩平, 夏 恒
p.
409-410
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
形状加工と微細加工を同時に実現するため,短パルスレーザと電解加工を複合した短パルスレーザ電解複合加工を提案し,複合加工による加工形状および加工量に対する影響について検証を行った.その結果,特定の条件で電解加工面に微細周期構造の創成が確認され,また,電界強度の増加により加工量の増加が確認された.
抄録全体を表示
-
鍋谷 峻介, 青山 英樹, 上田 真広, 小河 誉典, 山崎 和雄
p.
411-412
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
フェムト秒レーザにより要求する3次元形状を成形するために,加工データを生成するCAMシステムの開発が必須である.本論文では,フェムト秒レーザ加工CAMシステムの開発の基礎となる同加工のシミュレーション法を提案した.被削材としてバインダレスナノ多結晶ダイヤモンドを採用し,提案手法を適用した.実験より,走査照射による加工形状を高精度にシミュレーションできることを確認した.
抄録全体を表示
-
李 明叡, 何 正榮, 酒井 克彦, 静 弘生, 内山 文宏
p.
413-414
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
本研究では改質工程と加工工程を異なる波長のピコ秒レーザーにより行う薄板ガラスの欠陥レス加工について述べる.本報では,改質工程に着目しレーザーの種類や照射条件,ガラスの種類等を変更して改質が可能な照射条件を検討した.実験ではIRやUV,Greenレーザーを用いて照射条件を変更したところ,石英ガラスではIRレーザーで改質が可能な条件を見いだした.さらに,薄板の無アルカリガラスについても同様の検討を行った.
抄録全体を表示
-
雜喉 慧, 高嶋 みなみ, 江面 篤志, 片平 和俊, 小茂鳥 潤
p.
415-416
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
金属系生体材料の耐摩耗性を向上させる手法として窒化処理がある.本研究ではガス窒化やプラズマ窒化と比較し,局所的かつ短時間で行えるレーザ窒化処理に注目した.そこで,人工股関節や機械の摺動部品に使用されるTi合金やSUS316に対して,デフォーカスや走査速度を変化させ,レーザ窒化処理を実施した.光学顕微鏡による断面観察およびX線回折(XRD)による被処理面の化合物の同定を行い,レーザ窒化処理条件が改質層に及ぼす影響を調査した.
抄録全体を表示
-
変形モードへのパルスエネルギの影響
鷺坂 芳弘, 川崎 泰介, Vincent Yahia, 平等 拓範, 佐野 雄二
p.
417-418
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
サブナノ秒マイクロチップレーザは水中にて強力な衝撃波を誘起できる。著者らはこれを成形力とした板曲げ加工(レーザピーンフォーミング)を提案した。本法では照射条件に対して変形モードが変化し、効率的な成形にはその把握が必要である。そこで純アルミニウムについてパルスエネルギに対する変形モードの変化を調査した。パルスエネルギに対して曲げの方向が変化すること、パルスエネルギがある値以上では変形が停滞することが確認できた。
抄録全体を表示
-
眞鍋 裕輝, 西田 大陸, 大西 宏一, 廣垣 俊樹, 青山 栄一
p.
419-420
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
近年では製品の小型化,多機能化が進み,コンパクト工作機械において工程集約の重要性が高まっている.本研究では,薄鋼板を対象にしてコンパクト工作機械の機上でのレーザ焼入れとレーザフォーミングを組み合わせたレーザ焼入れフォーミングによる工程集約を提案している.本報では,レーザ焼入れフォーミングを折り紙工学へと適用することを目的とし,繰り返しレーザ走査を行う場合の問題点に関して考察した.
抄録全体を表示
-
山内 涼平, 布引 雅之, 岸本 正
p.
421-422
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
パイプと軸との新しいかん合法としてレーザフォーミングを用いる方法が提案され、同種金属であれば高強度でかん合できることが確認されたが、異種材料のかん合では強度不足や低融点材料の溶融という問題が生じた.本研究では融点が1400℃のステンレスパイプと融点が700℃のアルミ合金丸棒のかん合を想定し、有限要素解析を用いてアルミを溶融させずにかん合強度を上げるレーザフォーミング条件の探索を行った。
抄録全体を表示
-
野中 剛, 多良 文宏, 久保田 義昭
p.
423-424
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
歯車の軽量化が望まれている。浸炭焼入れされた鉄製歯車を許容トルクを維持したままサイズの変更なしに軽量化できれば、それを駆動するモータの容量が軽減される。その課題を解決するために,筆者らは板金歯部軽量歯車を考案した。歯車の歯面部(以後歯部)のみを鉄板金で成形し,他を樹脂で形成する歯車である。最初の試みとして,傘歯車と円筒歯車について鉄製歯車の軽量化試作を試みた。本論文は,その製作内容について報告するものである。
抄録全体を表示
-
石上 孝, 小林 裕征
p.
425-426
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
モータやトランスなどに用いられるコイルは,より高い磁力を発生させるため,高密度に巻線することが求められている。従来,コイルの巻き膨らみを少なくするための巻線機のノズルの動作やテンショナーの張力は,現物を用いたトライアンドエラーで設定されてきた。本研究では,製品設計段階でのコイル形状の予測と,適切な製造条件の導出を目的として,有限要素法を用いた巻線の解析モデルを構築し,実現象の再現性を評価した。
抄録全体を表示
-
齋藤 庸賀, 國枝 泰博, 中村 健太, 坂元 一昭, 山崎 浩, 高井 稔
p.
427-428
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
近年、航空機産業への参入の試みから、チタン合金などの難加工材料への切削タップの利用がなされてきた。めねじを加工するために利用される切削タップ工具は、加工手順が簡便であるため幅広く利用されているが、工具折損を含む加工トラブルが深刻な問題である。本研究では、難加工材料を加工する際に利用される切削油剤の種類、加工方法がタップ加工に与える影響を明らかにし、難加工材料の高能率タップ加工方法を提案した。
抄録全体を表示
-
滝澤 弘樹, 青山 英樹, 宋 哲源
p.
429-430
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
加工時間の迅速な見積りは,生産スケジューリングの柔軟な対応や納期の短時間回答において必要である.加工時間は,一般的にNCプログラムに基づき見積られるが,NCプログラム生成に時間を要すること,予測精度が高くないことが問題点として指摘されている.本研究では,NCプログラムを生成することなく,曲率分布,加工深さ分布を色情報としてAIに入力することにより金型の加工時間を迅速に見積る方法を提案する.
抄録全体を表示
-
新川 真人, 濱口 純吉, 岩堀 弘昭, 柴田 勉, 加藤 正樹, 山下 実
p.
431
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
ナノカーボンコーティング処理されたダイカスト金型を用いたときの湯流れ・凝固シミュレーションを検討した.金型温度の変化と溶湯と金型とのぬれ性の観点から評価を行った.その結果,未処理金型と比較して湯流れ時,凝固時の熱伝達係数の変化に大きな差が生じること,湯流れ時の速度が遅い領域では,ナノカーボンコーテイング特有の濡れ性の違いが現れないこと等を明らかにした.
抄録全体を表示
-
西田 拓人, 是澤 宏之, 楢原 弘之, 中村 克昭
p.
432-433
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
成形品の穴あけ加工省略の役割を持つダイカスト金型用鋳抜きピンには、溶融金属による加熱と離型剤による冷却の繰り返しが原因で多くのトラブルが発生する。特に段付き鋳抜きピンにおいて、段と段との接続箇所には応力が集中しやすく多くのクラックが発生する。本報では応力集中箇所に発生する最大主応力をより減少させる鋳抜きピンの形状を、シミュレーションソフトを用いて検討した。
抄録全体を表示
-
藤浪 和映, 高坂 祐顕, 福島 祥夫
p.
434-435
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
プラスチック射出成形加工時に発生する非接合部(ウェルドライン)は製品の外観不良や強度低下を引き起こす.この問題を解決する生産技術として,溶融樹脂を強制的に撹拌する方法やヒーターによる直接加熱法が提案されている.本報では,次世代エネルギーの代表である水素の貯蔵媒体である水素吸蔵合金の反応熱を利用した新しい金型加熱冷却装置を提案し,本法を用いた場合の金型温度変化の数値解析結および実験結果を報告する.
抄録全体を表示
-
井手 章博, 是澤 宏之, 楢原 弘之
p.
436-437
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
射出成形法ではガスを起因とする成形不良が発生する。成形に関わるガスを金型外に排出することで低減可能である。本報では金属光造形を用いて微小な通気孔を有する造形物を作製し、造形物の通気特性検証を行う。
抄録全体を表示
-
第三報 判別結果と強度試験の比較
千葉 俊彦, 河田 直樹, 福島 祥夫, 趙 宗陽
p.
438-439
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
プラスチック成形加工は,多くのプロセスが自動化されており,かつ成形プロセスの様々なデータを獲得でき,生産管理や品質管理に役立てることができる.今回は,正常,異常それぞれのダンベル型試験片を成形し,そのダンベル試験片に引っ張り試験を行い,試験データと成形時のプロセスデータを対応させることでそれぞれの因果関係について検討を行った.
抄録全体を表示
-
充填剤による離型性への影響
太田 和良, 夏 恒, 岡部 眞幸, 相星 侑哉, 長澤 美里
p.
440-441
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
射出成形現場では、成形材料を変更した際に、離型性が著しく低下し、多くの成形不良が発生して、生産性や製品精度に多大な悪影響を及ぼすことがある。このため、樹脂材の選定を行う際に、離型性を判断できる指標が求められている。そこで本研究では、離型トラブルが発生しやすいカップ形状成形品を対象とし、樹脂は汎用樹脂として広く用いられているPPを用いて、樹脂の充填材や物性値の違いが離型力に相関があるのかを調査した。
抄録全体を表示
-
中村 榛希, 夏 恒, 太田 和良, 米 大海
p.
442-443
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
射出成形において,成形品を金型から外す際の離型抵抗は成形品の割れにつながるため低減が求められている.先行研究では,射出成形の離型抵抗の要因について実験による調査が行われているが,多数の金型を用いるため時間やコストが多く必要になる.そこで本研究では,金型およびカップ形状成形品の温度分布解析および,温度変化による成形品の収縮についての解析から射出成形における離型抵抗を予測する.
抄録全体を表示
-
五味 伸之, 山本 久嗣, 福島 祥夫
p.
444-445
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
本研究は,射出成型やプレス加工などの離型性が産業性に直結する分野に対して,離型剤として磁性流体を用いることにより,技術的なイノベーションを起こすことを目的としたものである.実験の結果,磁性流体の種類や濃度によって離型性に大きな変化があることが確かめられたため,今後更なるな現象を捉えるための実験が必要である.
抄録全体を表示
-
門屋 祥太郎, 木村 文信, 柳下 崇, 梶原 優介
p.
446-447
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
金属-樹脂成形接合法では,金属表面構造に溶融樹脂が転写されることで両部材が接合される.先行研究において,微小な構造では従来のマクロな転写成形とは異なる挙動で転写されることを示す知見が得られている.本研究では,構造サイズが転写プロセスに与える影響を評価した.数十〜数百nmの構造を作製し,それぞれのサイズについて成形条件と転写性の関係を評価することでナノスケールにおける流動挙動を分析したので報告する.
抄録全体を表示
-
山中 裕介, 久保 佑太, 小出 雅貴, 村田 泰彦, 野口 剛
p.
448-449
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
フッ素エラストマーは、耐熱性や耐油性に優れているために、Oリングなどのシール材として利用されてきた。フッ素エラストマーの粘度特性などの基本物性に関しては、各種試験機により蓄積されつつあるものの、その一方で、圧縮成形過程における金型内のフッ素エラストマーの溶融から流動、硬化の一連の現象が明らかにされていないこと、すなわち、フッ素エラストマーの圧縮成形加工現象の実証的な解明が遅れていることが問題となっている。そこで、著者らの一部は、既報において、電磁誘導加熱・冷却圧縮成形金型と着色マーキング法とを用いて、金型内におけるフッ素エラストマーの溶融から流動、硬化の一連の挙動について検討を行った。その結果、フッ素エラストマーの予備成形体を金型内にセットしてから圧縮を開始するまでの経過時間が、樹脂流動と硬化の挙動に影響を及ぼすことを明らかにした。本報告では、着色マーキング法に加えて樹脂圧力・温度計測を用いて、異なる粘度特性を有したフッ素エラストマーにおける圧縮成形現象の解析を行い、粘度特性と樹脂流動挙動の相関関係について明らかにした。
抄録全体を表示
-
須田 高史, 黒崎 紘史, 岩沢 知幸, 黒岩 広樹, 今嶋 晋一, 井上 尊勝
p.
450-451
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
プラスチック製品の設計や加工において、開発期間を短縮することを目的としてシミュレーションを使用する機会は増えてきている。しかしながら、シミュレーション結果と実験を比較して精度確認を行った事例が紹介されることは少ない。そこで、本研究ではGFRPの樹脂流動-構造連成解析と実験(エックス線CTによる撮像、強度試験)との比較について事例を紹介する。
抄録全体を表示
-
加邉 竜斗, 福島 祥夫, 今島 晋一
p.
452-453
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
繊維強化プラスチックは軽量で高強度という特性を持つことから、近年では金属の代替材料として使われることもあり、注目されている。しかし、射出成形の過程において強化繊維が折損されていくことが知られており、理想的には当初の繊維長を可能な限り維持することが望ましい。本研究では直交表を用いてCAE解析により成形条件と繊維折損過程の関係性について検討を行った。
抄録全体を表示
-
大谷 和也, 生方 和希, 村田 泰彦, 上羽 文人
p.
454-455
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
プラスチック製品の機械的特性を向上させるために、50wt%以上の濃度のガラス繊維が充填された高濃度ガラス繊維充填樹脂が用いられている。上記樹脂では、一般的に使用されている40wt%以下の濃度の樹脂に比べて、成形品内でのガラス繊維配向状態が異なり、それに伴い機械的特性も異なるものと予想される。そのため、樹脂流動挙動やガラス繊維配向状態について研究が行われている。著者らは、既報において、ガラス繊維が60wt%充填された厚さ2mmの矩形平板のポリアミド成形品において、正常なファウンテンフローが起こらないこと、この流れがガラス繊維配向と引張強度に及ぼす影響を明らかにした。本報告では、2mmの成形品厚さに対して、ゲート厚さを、既報の2mmから1mmに変更した場合に生成されるジェッティングが、成形品内におけるガラス繊維配向と機械的強度に及ぼす影響について検討した。その結果、ジェッティングによって発現する特異なガラス繊維の配向状態が、成形品の引張強度に影響を及ぼし、ジェッティングが発生しないゲート厚さ2mmの場合よりも引張強度が若干低下することを明らかにした。
抄録全体を表示
-
町屋 龍乃佐, 町田 雄太, 松田 晴希, 村田 泰彦
p.
456-457
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
炭素繊維強化熱可塑性樹脂CFRTPは、射出成形が適用できるために複雑形状製品の大量生産が可能となり,スポーツ・レジャー用品から自動車部品などに至るまで広く用いられている。しかし、射出成形では、一般的に短繊維が用いられることから、製品強度上の問題を有していた。そこで、近年、連続繊維で強化された高強度のCFRTPシートを、輻射加熱を用いて軟化させてから、圧縮成形機で一次成形をした後に、金型を加熱しながら射出成形によりリブなどの複雑な形状の成形品を一体成形する加熱・冷却ハイブリッド射出成形プロセスが提案されている。しかし、本成形法では、大規模でかつ、複雑な設備が必要となり、成形現象の解析が困難な状況となっている。既報では、著者らが開発した遠赤外線ヒータと立体キャビティプレートを用いた加熱・冷却射出成形法を応用して、簡易的に、CFRTPシートと金型を同時に加熱できる加熱・冷却ハイブリッド射出成形金型を設計・製作した。本報告では、本金型を用いて、CFRTPシートの積層枚数が、成形品外観に及ぼす影響について明らかにした。
抄録全体を表示
-
稲澤 勝史, 江面 篤志, 大森 整, 伊藤 伸英
p.
458-459
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
ファインバブル(FB)を含有する研削液を用いた加工では,砥石表面の目詰まりが低減し,またELID研削時には研削液中のFBが陽極である砥石に引き寄せられる現象が見られた.これより,ELID研削にFBを適用することで,砥石の目詰まり抑制及び加工面の切り屑排出性の向上につながると考えられる.本研究では,ELID研削にFB含有研削液を適用し,FBが砥石及び被削材表面に及ぼす影響を検討した.
抄録全体を表示
-
石塚 聖輝, 伊藤 伸英, 稲澤 勝史, 梅津 信二郎, 大森 整, 加藤 照子
p.
460-461
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
我々は,研削加工の更なる高品位加工面の創成を目的として,静電気力を用いたインクジェット技術であるPELIDに着目して砥石開発を行っている.本研究では,PELIDのスピニングモードを用いて,潤滑作用を期待される一桁ナノサイズのナノダイヤモンド粒子を含有するファイバーを製作した.また,ツインノズルPELIDを用いることにより砥粒とナノダイヤを含有させた砥石を製作,製作した砥石の特性について調査した結果を報告する.
抄録全体を表示
-
森 尚希, 伊藤 伸英, 谷野 登生, 稲澤 勝史, 大森 整
p.
462-463
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
砥石製作において,従来はボンド材の機械的攪拌や,金型を用いて行われている.しかし,ボンド剤の機械的攪拌による砥粒位置の不均一や,金型のコストや保管場所などの課題がある.それらの課題を克服する製作法として,我々は3DプリンタとPELIDを用いた方法で砥石を製作している.本研究では,導電性ABSとTPUを用いて加工時のびびり振動を低減させる砥石の製作を行った. 製作した砥石の加工特性について報告する.
抄録全体を表示
-
荒川 龍之介, 上原 嘉宏, 加藤 照子, 大森 整, 梅津 信二郎
p.
464-465
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
PCD(多結晶焼結ダイヤモンド)の鉄系材料への加工の最適条件はSCD(単結晶ダイヤモンド)とは異なることが以前の研究で判明した。PCDはダイヤモンドを主材料にしており、良い条件さえ揃えることができればSCDと変わらない摩擦係数を得ることができると予想したためナノカーボン濃度、電流値、荷重について条件を探索した。結果としては電解付与をしない方が摩擦係数が低くなる可能性が示された。
抄録全体を表示
-
機械学習による砥粒状態分類への適用
春日 博, 加藤 照子, 上原 嘉宏, 大森 整
p.
466-467
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
砥粒の目立てと目つぶれ状態を定量的に比較するための指標として,砥石と被削材間の摩擦係数は有用である。そこで,摩擦係数の経時変化を比較した結果,目立て直後と砥粒を意図的に平坦化させた目つぶれ状態では,摩擦係数に差を有することが示された。本研究では,砥粒状態の自動分類を視野に入れ,摩擦係数の経時変化を学習データに用い,機械学習による目立てと目つぶれ状態の分類を行った。
抄録全体を表示
-
山本 太輝, 伊藤 伸英, 飯沼 亮介, 樫村 聡, 稲澤 勝史, 大森 整
p.
468-469
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
我々は,研削加工の更なる高品位加工面の創成を目的として,クーロン力を利用したインクジェット技術であるPELIDに着目し,新しい砥石及び砥石製作技術の開発を進めている.特にPELIDのエレクトロスピニングモードは,微細ファイバーの製作を可能とし,ファイバー内に砥粒を含有した新しい砥石の製作を可能とする.本報告では,ファイバー内に径の異なる砥粒を含有させた複合砥粒ファイバーボンド砥石の製作技術について調査を行った結果を報告する.
抄録全体を表示
-
川瀬 美真, 田中 道之助, 楠山 純平, 中尾 陽一
p.
470-471
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
砥石の連続切れ刃間隔の測定は,砥粒部分を実測する方法やシミュレーションによって行われるが,理論式等による導出方法は確立されていない.本研究では,砥粒を正二十面体と仮定して砥石の簡易モデルを作成し,砥石の集中度と砥粒の平均粒径のみで平均切れ刃間隔を導出する理論式を提案した.また,EPMAによる砥石面の元素分析から砥粒のマッピングを行い,平均切れ刃間隔を測定し,モデルとの比較を行った.
抄録全体を表示