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鈴木 新, 新田 益大, 杉本 謙二
セッションID: 6012
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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本論文は機械システム外部より、その振動を計測することにより、内部で起こっている異常を検出する方法を提案する。この方法は機械システムのダイナミクスに変化が生じたとき、外部の振動状況の何らか変化をICAを利用することで検出する。
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Minimum Cross Entropy法とBurg法を組合せ
中室 健, 田中 健一, 東川 吉造, 杉本 末雄
セッションID: 6015
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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本研究は音声可視化システム``観音システム''の構築を目的としている. 観音システムは難聴者によるコミュニケーションの補助を目的とした音声可視化システムである. 本システムのスペクトル推定法として, Burg法とMinimum Cross Entropy法を組み合わせた手法(以後, Burg-MCE法と呼ぶ)を適用した実音声スペクトル推定の具体的なアルゴリズムを導出する. Burg-MCE法はMCE法の原理をARパラメータ推定法であるBurg法に適用したものであり, 反射係数の計算に先験情報として与えられる事前ARパラメータを利用する. 本研究では1フレーム前のARパラメータ推定値を先験情報として用いる. このとき, 先験情報である前フレーム, 現在フレームのスペクトル形状の差異が, 推定結果に悪影響を与えてしまうという問題がある. そこでKullback情報量距離によりARパラメータ間の近さを測り, Burg-MCE法において先験情報の利用を判定するアルゴリズムを考える. 本研究では具体的に音声データに対するシミュレーション実験の結果を示すとともに, 観音システムへの実装を行う.
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中村 伸一, 大場 和久, 柳本 哲也, 森 隆知, 辺見 一男
セッションID: 6018
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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我々は小中高程度の規模でもe-learningできるようなCMSの開発を行っており、本システムは高性能なハードウエアや,複雑な運用作業無しに導入が可能となっている。開発の中でユーザの補助機能については、重要な機能と位置づけて開発している。本研究では,学習計画作成に必要な条件から決められる教材の個数と教材のレベルの関係をモデル化する。そのモデルのパラメータと条件が一定の関係が成り立っているかについて述べる。なお,開発しているCMSは一定の完成に達した時点で開発時に作成した教材と共にGPLに基づいたオープンソースとして公開する予定である
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本郷 泰司朗, 今木 智隆, 伊藤 京子, 吉川 榮和
セッションID: 6019
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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ディベートには、コミュニケーション能力、論理的思考能力、調査能力などの向上、事前学習や議論を通じて課題の多様な側面に対する理解などの教育効果が期待される。しかし、実際に学校の講義でディベートを行う場合、いくつかの問題がある。第一に全ての生徒に十分なディベートの時間を与えられないことである。また、教師が学習者の成績を評価する点でも問題がある。教師は、ディベートの議事録をもとに学習者ごとの発言をチェックしなければならない。得に、1つ1つの発言が論理的か、用いているデータが正しいか、など多角的に評価することは難しい。そこで本研究では、講義で使用し、教師が学習者を成績評価することを想定し、ディベートの進行、データをサーバが管理、学習者がネットワークを介したコンピュータを用いて議論するディベート支援システムを設計・開発した。そして、実際の講義での利用についての評価と成績評価についての考察を行った。
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井田 正明, 芳鐘 冬樹, 野澤 孝之, 宮崎 和光, 喜多 一
セッションID: 6020
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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専門化・多様化が進み質の保証などが求められる高等教育では,カリキュラムの設計・評価のための計算機支援が有効であると考える.本研究では,履修科目表やシラバスなど教育課程情報の収集とその構造解析およびデータベースシステムの開発と応用について検討する.
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新居 学, 荻野 康介, 坂上 仁志, 高橋 豐
セッションID: 6021
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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本研究では,並列知識抽出手法における効率的な並列計算のための入力データ分散手法を提案する.並列知識抽出手法では各計算ノードにおいて抽出されるルール数が異なるため,プログラム実行前に最適な数の入力データを各ノードへ分散させることは困難である.そこで,プログラム実行中に,各計算ノードが自律的かつ動的に入力データを再割当てすることにより効率的な並列計算を行う手法を提案し,数値実験によりその有効性を示す.
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奥川 雅之, 金田 忠裕, 大須賀 公一
セッションID: 6022
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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本論文では,レスキュー活動をテーマにしたロボットコンテストと関連する啓発活動を含む「レスコンシーズ」の概要とその将来性について述べる.地域によっては主として発生する災害の種類が偏っている可能性がある.ロボットや競技場を小型なものとし,開催を容易にすれば,地域に密着した災害をテーマとして競技会そのものを提案することが可能になり,各地域でレスコンが開催され,レスキューロボットに対する認知が高められる.このような小規模かつ提案型ロボットコンテストやその一連の啓発活動に対して,各地にレスコンの種をまくことにちなんでレスキューロボットコンテストシーズ(以下,レスコンシーズ: ResCon-Seeds と略する)と呼ぶ.レスコンシーズは,競技会(フィールドやルール)そのものを主催者側が提案することによって,レスキューロボットに対する認知向上を目的とする.
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巳谷 真司, 中西 弘明, 井上 紘一
セッションID: 6023
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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大都市で大震災などが発生したときに,可能な限り早く被災地の情報を収集することが重要となる.特に,3次元地形情報が収集できれば災害状況を定量的に把握できることから,レスキュー活動の効率化をはかるために有効であると考えられる.本研究では,自律型エアロロボットにレーザレンジファインダを搭載し,3次元地形情報を迅速かつ高精度に収集できるシステムを構築した.誤差解析の結果,測定角度が3次元地形データの測定精度に重大な影響を与えることが判明したので,誤差低減化をはかるためにレンジファインダの取り付け角とエアロロボットの姿勢角に関してそれぞれ高精度な推定法を提案する.また,地形の標高データのみでは不十分となることからエアロロボットにデジタルカメラを搭載し,収集画像をアフィン変換と歪み除去を施し3次元地形マップにテクスチャマッピングする方法を提案し,実験によりその災害対応活動への有効性を確認した.
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太屋岡 篤憲, 添田 満, 古谷 忠義
セッションID: 6024
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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計算機による自律操作では対応できない状況や自律操作の動作が不充分な場合,人間が介入し,自律操作に修正を加え,人間の加えた補助操作を加味し,人間の操作に近い自律操作を実現することで,環境の変化にも柔軟に対応できる自律移動ロボット制御系を構成し,小型移動ロボットによる動作実験により,その有効性を検証した.
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澤田 祐一
セッションID: 6025
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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In use of flexible manipulators, interaction with environment such as collision or contact with an unlooked-for obstacle is inevitable. Damage avoidance of the manipulator is a significant problem in industry and space programs. This paper presents a position and collision control for a single-link flexible manipulator. Introducing a scalar (collision detection) function based on an innovation process, a collision detector is constructed. Then a twofold controller is constructed for rotating the manipulator to the desired position in normal operations and interrupting its motion when the collision is detected.
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-屋外走行実験-
牧野 秀成, 山本 茂広, 小豆澤 照男, 橋本 岳
セッションID: 6026
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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本論文では、移動ロボットに簡単に走行経路を教示する手法として、視覚情報を基にした走行経路教示法においてディジタルカメラ画像を利用することを提案する。すなわち、予めオペレータがロボットを走行させる経路中において進行方向を示す画像や、右左折地点、走行停止地点等の要所地点における画像(以下、教示画像と呼ぶ)をディジタルカメラを用いて撮影する。次に教示画像中から視覚情報を含む特徴領域としてロボットの進行方向や自己位置認識のためのランドマークとなるものを指定する。また、その時にロボットがとるべき行動を指示しロボットに入力する。ロボットは、走行時に画像を逐次入力しながら、入力した画像中から指定した特徴領域を検出することで走行経路中における自己位置を認識し、その教示画像で与えられた行動の指示に基づき自律走行する。本稿では、提案手法を用いて実際の使用を想定した屋外走行実験を行った結果について報告する。
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唄野 真, 河野 行伸, 藤原 一継, 野口 利仁, 川崎 忠幸, 深澤 敏史
セッションID: 6027
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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近年、海洋調査・観測のプラットフォームとして自律型無人潜水機(AUV)の開発が盛んに行われている。AUVは電力源を含め、自身が活動するための全ての機器を耐圧容器内に搭載し、母船からの信号線・電力線などの拘束を受けず、完全に自律行動ができる無人機である。しかし、一般的にAUVは電力源の制約から行動時間、行動範囲に厳しい制限を受ける。当社はこの問題の解決策として、水中ステーションへドッキングし搭載電池へ充電する手法を選択し、その機能を実現するAUV「マリンバード」を試作開発した。本稿ではこのマリンバードの特長と主な機能、並びに昨年秋に実施した試験結果について述べる。
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小野 倫正, 奥川 雅之
セッションID: 6028
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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福祉・介護ロボットが人間と共存するためには,ロボットに対する恐怖感や威圧感の低減が必要である.本論文では福祉・介護ロボットのアームに気体封入により剛性を有するインフレータブルチューブの適用を検討し,その知的化について述べる.本論文では,インフレータブルチューブの表面に貼付された圧電フィルムによるセンシング情報を回避行動に利用するため,接触位置とPVDFセンサ出力の評価を目的とする.試作したインフレータブルチューブを用いて,任意の位置にステップ入力を加え,共振周波数の変化を調べる実験を行った.実験結果は,接触位置により共振周波数が変化することを示した.
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中桐 功雄, 大塚 晃嗣, 上浦 尚武, 礒川 悌次郎, 松井 伸之, 西村 治彦, 南出 直城, 岡本 稔, 小枝 徳晃
セッションID: 6029
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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自己組織化マップ(SOM)を用いたデータ分類システムにおいて分類精度を向上させるには分類に有効な項目を選択することが重要である.本研究では,遺伝的アルゴリズムにより分類項目群の異なる複数の候補を探索し,これらの候補を用いて作成したマップを用いて多重化することによりデータ分類を行うSOMの提案を行い,血液検体取り違え問題に適用することにより,提案手法の性能評価を行う.
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北村 章, 小野 典彦, 小野 功
セッションID: 6030
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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Stanleyらは,リカレントニューラルネット(RNN)の構造と重みの同時最適化のための進化計算手法NEATを提案している.NEATでは,RNNの進化的最適化においては類似した構造を有する親個体に対してのみ交叉オペレータを適用すべきであるとの立場から,(i) 類似構造をもつニューラルネット対の効果的な特定に適したコード化および(ii)類似構造をもつニューラルネットに適した交叉オペレータなどを採用しており,良好な実験結果を得ている.このアイデアは,構造パラメータを有する他の設計対象にも応用可能と考えられるが,NEATが採用している世代交代モデルには問題点があり,それを他の設計対象に応用することは適切ではない.本研究の目的は,この問題点を廃した新しい世代交代モデルを提案すると共に,それにより,NEATの性能を改善できることを実験的に確認することにある.
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足立 昌彦, 片田 喜章, 大倉 和博, 田浦 俊春
セッションID: 6031
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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人工進化を用いて工学的実問題を解こうとする際,その適応度景観には,凸凹という特徴(ruggedness)だけでなく,台地状のneutral networksが非常に多く含まれていることが広く指摘されている.本稿では,neutral networksのみを含む適応度景観において,steady state GAの進化ダイナミクスを考察する.
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片田 喜章, 大倉 和博, 上田 完次
セッションID: 6032
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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進化ロボティクスの適応度景観には,neutral networksが含まれていることが報告されている.我々はneutral networksにおける個体集団の移動速度およびruggednessをも同時に含むテスト関数におけるパフォーマンスに関して,可変突然変異率戦略を用いたGAがSimple GAに比べ明らかに優位にあることを示してきた.本稿では,進化ロボティクスの1問題である自律エージェントによる移動物体識別を取り上げ,これまで得られた知見を検証することを目的とする.
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貝原 俊也, 藤井 進, 吉村 徳泰
セッションID: 6033
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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人間の経済活動において,市場は資源の割り当てを非集中制御の下で行うメカニズムを有していると考えることができ,このような市場の機能を計算機上に実現することにより,効率的な資源配分を実現できることが知られている.本研究では,計算機上にマルチエージェントベースの完全競争型仮想市場を構築し,市場のマクロな環境がエージェントの交渉過程で変化する動的な市場を対象として,計算機実験によりエージェントのミクロな交渉の結果として得られる均衡解の特性について明らかにする.
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平林 直樹, 長沢 啓行
セッションID: 6034
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
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設備レイアウト問題においては,配置する設備の形状および面積を考慮する必要があり,近年の需要動向に対応するために,搬送コストに加えレイアウト変更コストをも考慮したダイナミックな問題を考えなければならない.これらの課題に対して,メタ戦略による解法が種々提案されているが設備台数の増加により計算時間が膨大になる場合がある.本研究では,配置する設備が異面積の場合に対して,進化戦略によるダイナミックレイアウト法を開発した.実行可能レイアウトを得るために進化戦略の評価関数中に設備の重複面積に応じたペナルティー項を設定し,これをコントロールすることで,効率的に解を得る手法を提案した.静的問題の解を組み合わせる従来の段階的な手法ではなく,直接ダイナミック問題を解く手法を提案し,広範囲な探索を可能とした.数値実験により,提案法によれば従来法とほぼ同等の精度の解を高速に得られることを明らかにした.
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森石 寛之, 玉置 久, 村尾 元, 北村 新三
セッションID: 6035
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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自走型模型自動車を用いて,遺伝的機械学習によりライントレースでの操舵ルールを獲得する枠組みを示す.さらに,シミュレータ上での学習において得られたルールを模型自動車に実際に適用した場合の結果についても報告する.
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橋 勇人, 伊吹 大介, 小野 典彦, 小野 功
セッションID: 6036
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
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RoboCupサッカーに代表される対戦型ゲームでは,プレイヤ(あるいはそれらのチーム)の性能が他のプレイヤとの対戦を経ないかぎり計算できず,計算可能な性能も絶対的なものではなく,あくまでもその対戦相手に対する相対的な性能だけに限られる.このような特色を有する対戦型ゲームにおいて良好なプレイヤを創発的に設計するための接近法として,プレイヤ集団内の適当な個体の対を対戦させ,その結果によりプレイヤを進化的に改善することを目指した共進化的接近法が考えられる.間口らは対戦型ゲーム戦略を共進化的に設計するための世代交代モデルを提案しているが,最近になって同モデルの局所解への収束性を示唆する実験結果が得られている.本研究の目的は,同モデルの局所解への収束性を確認すると共に,それを回避するための新しい共進化型世代交代モデルを提案することにある.
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金澤 尚史, 潮 俊光
セッションID: 6037
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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進化ゲーム理論では,主体の認識の違いはこれまでほとんど扱われてない.しかしながら,複数集団の共存下で主体が他の主体と相互作用するとき,相手がどのような集団に属するかによって戦略を変化させることが考えられ,それぞれの主体が他の主体の属する集団を誤って認識することも考えられる.本稿では,対戦相手の誤認を考慮した複数集団のモデルを提案する.このモデルに対し,進化的に安定な戦略(ESS)とレプリケータダイナミクスを定め,その性質について考察する.
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石本 匡哉, 小野 典彦, 小野 功
セッションID: 6038
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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進化計算によりニューラルネット(NN)を最適化する枠組みであるNeuroEvolution(NE)は性能のよいNNを獲得でき,広範囲の問題へ適用できることが期待されている.NNの適応度は,全例題集合中から選ばれた複数の例題をNNがどの程度解決できたかによって決まるため,NEにより獲得されるNNの性能は与えられる例題に大きく依存する.問題の特徴を表現するのに必要十分な例題を与えることが望ましいと考えられるが,一般にそのような例題を予め決定することは困難である.高橋らはNNと例題を共進化させることに基づく共進化型NE手法を提案し, 共進化を用いない場合に比べ,性能の良いNNを少ない評価回数で獲得することに成功している.しかしながら同手法には一旦特定された最適解がかならずしも集団中に維持されないなどの問題点がある.本研究の目的は,高橋らの手法の問題点を明らかにすると共に,同手法の改良版を提案し,その有効性を実験的に確認することにある.
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西崎 一郎, 鵜野 好文, 児島 宏治
セッションID: 6039
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
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本論文では自己の利益を求めて行動するエージェントが形成するパートナーシップの構造について安定性と効率性の観点から考察する.そのために,パートナー選択に関する制約,タイプ数,環境からの影響を柔軟に組込むことのできる人工社会モデルを用いて,エージェントベースのシミュレーション分析を試みる.
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谷垣 啓太, 村尾 元, 玉置 久, 北村 新三
セッションID: 6040
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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本稿では,強化学習をRCヘリコプタの制御に適用した.強化学習はActor-criticアルゴリズムを用いる.学習エージェントは,RBFニューラルネットにより実現されたActorとCriticによって構成される.3次元モデルではヘリコプタの制御に4つの制御信号が必要であり,それぞれの学習に一つの学習エージェントが割り当てられる.3次元モデルでの計算機実験の結果,目標高度に安定して留まる制御規則の学習は観られたが,ホバリング制御規則の獲得には至らなかった.
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松岡 幹泰, 小澤 誠一, 阿部 重夫
セッションID: 6041
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
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優れた追加学習システム構築するため、長期記憶を導入したRBFネットワークモデルを提案してきた.これまで,最急勾配法に基づいた学習アルゴリズムを用いてきたが、学習時間が長いという問題があった.この問題に対し、RBFネットの学習を線形回帰問題に帰着した手法を導入し,学習の高速化を計る.
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永吉 雅人, 村尾 元, 玉置 久, 北村 新三
セッションID: 6042
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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強化学習は,制御規則を適応的に獲得する手法であり,自律性のあるシステムを実現する手法として注目されているものの、その実用化のためには未だ多くの課題が残されている。その一つに,状態空間の設計において,早く制御規則を獲得させるには,エージェントの状態空間を粗く設計する必要があり,獲得する制御規則をより良いものにするためには,エージェントの状態空間を細かく設計する必要がある.これらはトレードオフの関係にあるため,予め適切に設計することは非常に難しいといった問題がある. 本研究ではこの問題に対して,エージェントへの入力状態と行動学習器の間に状態フィルタを定義・導入した枠組みを提案する.次に,エントロピーを用いた状態フィルタの実現方法を提案し,迷路問題を用いた計算機実験を通して提案手法の有効性・可能性を確認した.
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谷口 和隆, 潮 俊光, 山崎 達志
セッションID: 6043
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
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最近,形式言語に対して測度の概念が導入され,その測度の基づく最適スーパバイザの設計法が提案されている.しかしこの方法を適用するためには測度に関する情報が既知でなければならない.既知でない場合には,何らかの学習方法を導入する必要がある.本稿では,言語測度の学習法に強化学習を用い,学習により言語測度について最適となるスーパバイザを獲得することを示す.また,シミュレーションにより最適なスーパバイザが得られることを示す.
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松浦 芳樹, 大倉 和博, 田浦 俊春
セッションID: 6045
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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適応性の高いマルチロボットシステム(MRS)では各ロボットが自律的に行動する中で,目的や環境に応じた組織を形成することが望ましい.本研究では自律的組織形成が発現するMRSの構築を目指す.そこで強化学習を用いた複数移動ロボットによる群の生成・維持問題を取り上げ,計算機実験により検証を行う.
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清水 雅也
セッションID: 6046
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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本研究の目的は,非同期的に意思決定を行う自律エージェントの集団で構成される非同期的なマルチエージェント系を設計するための要素技術に関する実験的考察を行うことにある.このような要素技術としては,セミマルコフ決定過程(SMDP)対応版強化学習手法および実数値GAに基づく進化型ニューラルネット(NN)手法が挙げられる.しかしながら,SMDP対応版強化学習の場合には適用可能な問題領域は限られており,進化型NN手法の場合には広範な問題領域への適用可能性はあるが,良好な解の獲得には膨大な計算量が必要となる.本研究では特に非同期型マルチエージェント系のための良好な行動政策を短時間で設計可能な要素技術を確立することを目指して,上記の要素技術とは別の選択肢として,進化戦略(1+1)-ESに基づく進化戦略型NN手法に焦点を合わせ,非同期型マルチエージェント系設計のための要素技術として,その性能を評価する.
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中山 功一, 下原 勝憲, 片井 修
セッションID: 6047
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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ユビキタスコンピューティングに向けて,動的な環境に適応した最適なネットワーク構造の創発的な生成法の実現を考える.本論文では,動的離隔型学習手法(DS-LA)によるエージェント学習を用いた研究結果を報告する.
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勝木 淳, 磯川 悌次郎, 上浦 尚武, 松井 伸之
セッションID: 6048
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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ワイヤレス・センサネットワークにおいて,センサの位置が与えられた時に,ある端末から全端末に向けた通信における必要電力を最小とする問題はMinimum-energy Broadcast Problem(MBP)と呼ばれており,NP困難な問題である.この問題の解法として蟻の採餌活動を模したAnt Colony Optimization(ACO)の一つであるAnt Colony System(ACS)が有効であることが示されている.ACSは最もコストが低い解のみを保持し探索に利用する.これは解の水準を下げないという点においては有効であるが,局所解に陥る可能性がある.そこで本研究では,複数の解を保持するACOであるFIFO-queue ACOをMBPに適用し,シミュレーションにおいて性能評価を行った.
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江村 哲二
セッションID: 6049
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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我々の脳の働きである洞察や直感といった創造的認知過程を記述する数学モデルを提案する研究はほとんど行われていない.本論文で筆者は時間結合係数cと空間結合係数dを持つ新しいローレンツ・モデルを提案する.cとdから構成された興奮性結合行列と抑制性結合行列をもつこの時空間結合ローレンツ・モデルは3つの1次元情報コードを同期させた素子であり,cとdによってこのモデルに観測されるオンオフ間欠カオスを制御することができるが,cとdはモデルの内部ベクトルからは独立している.このモデルは創発過程を記述するための素子として使えることを示した.
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高橋 裕貴, 西川 郁子
セッションID: 6050
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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著者らは、交通信号機群の自律分散的制御方法を提案している。本講演では特に、進路別の現示(いわゆる青矢印信号)を持つ信号機に提案手法を拡張した場合の有効性を、交通シミュレータによる実験で検証した結果を報告する。ここでは、一般に多く見られる右折流専用の信号機現示を設定し、いくつかの交通流パターンでの実験から、有効性を確認した。
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並川 淳, 橋本 敬
セッションID: 6052
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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近年, カオス的遍歴と呼ばれる現象が, 大域結合写像系やニューラルネットにおいて観測されている.カオス的遍歴を示す力学系では, あたかも発展規則を決めるルール自体が動的に変化しているようにみえるため, そのような力学系はルールのダイナミクスをボトムアップ的に記述していると考えることが可能である(なお, ルールの動的な変化を考えることは, 進化や学習の問題を力学系の枠組で捉える際に重要と思われる).
そこで我々は関数シフトというルールダイナミクスの記述枠組を導入し, その枠組を用いてカオス的遍歴的なダイナミクスを示す単純な力学モデルを構成する.そしてモデルの統計的な性質を解析および数値計算によって示す.
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堀口 由貴男, 椹木 哲夫, 桑谷 雅之
セッションID: 6053
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
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ものを探すという行為には的確な周囲環境の把握が求められるため,視点を積極的に動かすといった,より多くの情報リソースを得るための行為主体による能動的な働きかけが必要となる.しかしながら,そのような振る舞いは利用する道具によって大きく制約され得る.遠隔操作系では,非常に限定された知覚と行動の組合せからロボットと周囲の障害物の位置関係を正しく捉えなくてはならないため,操作者自身が適応して新たな行動戦略を見い出さなければならない.これについて本研究では,ロボットを介して遠隔環境の探索作業を行うための操作技能を解析し,ロボットを巧みにコントロールできる技能要因は何であるかについて調べる.さらにそれに基づいて,人間の操作技能を補う自動化導入,すなわち人間と自動化とによる共有制御(shared control)への展開について考察する.
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中嶋 宏, 森島 泰則, 山田 亮太, ブレイブ スコット, マルドネード ハイディ, ナス クリフォード, 川路 茂保
セッションID: 6057
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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近年の情報化社会において,新たな人間_-_機械のインタラクション創出が求められている.ここでは,社会的応答機能を有したエージェントを開発することでこの目標達成を目指している.エージェントに社会的知性を与えるために,心のモデルを開発し、これを利用してエージェントの情緒的表現やパーソナリティを与えた.心のモデルによって,エージェントの社会的行為を制御し,利用者がエージェントに対して社会的振舞いを行いやすくした.社会的知性を与えたエージェントを導入した学習システムを利用した評価実験によると,利用者は学習パフォーマンスばかりではなく,学習システムやエージェントに対するフィーリングも向上させたことを示唆した.
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タネヴ イヴァン, 下原 勝憲
セッションID: 6058
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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強調的環境におけるエージェントの社会的行動を進化させるために、遺伝的プログラミングを用いた。インタラクションにおけるオッカム(Occam)のカミソリから比較的複雑な社会行動が出現するという仮定を検証するために predators-prey を用いた。その仮定は局所的に定義された、頑健かつスケーラブルな相互作用である。提案した、例外処理つきの強く型づけされた遺伝的プログラミングを用いることによって、エージェントのチームを創発させることが出来る。
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小川 賢治, 堀口 由貴男, 椹木 哲夫
セッションID: 6060
発行日: 2004年
公開日: 2004/09/01
会議録・要旨集
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ある環境中で、異なる意思を持っている者同士が協力して作業するためには、互いのコミュニケーションが不可欠である。そのコミュニケーションは言葉でもよいし、自分自身の行動でもよい。お互いがコミュニケーションを通じで相手の意図を少しでもくみ取れることが重要なのであり、相手を理解することによって、自分や相手がどのような状況に置かれているのかが分かるからである。本稿では、コンピュータ内で2体のロボットを配置し、共通のタスクを遂行させることによって、ロボット自身が相手の信号と自分のセンサー入力の対応関係を見つけ、その対応関係を自分自身の「言語」として取り込む。お互いが自己の「言語」をやり取りすることによって状況を共有し、タスクを円滑に遂行できるようになることを示した。
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