金属の熱間成形において, 変形能及び変形抵抗を知ることは, 製造上, 不可欠である. それらは, 回復, あるいは再結晶による組織変化とも密接に関連していると思われる.
日本鉄鋼協会においては, 1977年以来, 高温変形に関して系統的な研究がなされている. しかしながら, ばね鋼についての研究は, 極めて少ない.
そこで, 本報告は, ばね鋼の室温から熱間に至る変形能及び変形抵抗を調査することを目的とするものである.
この結果, 変形能及び変形抵抗は, 青熱脆性域と
A3変能点直下で, 各々, 極大, 極小を示すことを明らかにした.
また, ばね鋼の熱間変形抵抗式として, 志田の式が適用され得ることを明らかにした.
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