わが国の高レベル放射性廃棄物の処分事業は,放射性廃棄物の放射能の影響を人間の生活環境から長期間隔離するべく、地層処分により実施され、約100年に亘る操業期間に40,000本を処分する。実施主体である原子力発電環境整備機構には、その間における操業上の安全性を担保する責任があり、関係者の関心も高くなると予想される。広義の操業概念には、処分場の地下施設の建設から,操業,閉鎖の終了までが含まれが、さまざまな種類かつ相当量の物量と要員が地下施設において行き交うこととなる。
地層処分についての操業安全システムを構築する場合、地下において大規模な操業を経験している他の産業を参考とすることが可能であるが,処分する対象物が放射性物質であり、それを人間の生活環境から長期間隔離するための人工バリア構築に関わる作業が約100年に亘り継続する特殊性を考慮すると,従来の地下における事業展開の考えの類推のみにたよることは限界があり、放射線管理の考え方を包含した新たな事業展開の概念を構築する必要がある。そこで,地下施設における作業を安全に行うために考えておかなければならない点について検討した。
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