東京大学重照射研究設備は、1ミクロン程度の微粒子を数km/sを超える速度まで加速できる世界でも数少ない静電加速器施設である。これを用いて開発中の宇宙塵検出器の現状について報告する。

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アトムプローブは個々の原子の質量と空間分布情報を得ることが出来る局所分析装置であり、原子炉構造材などの照射損傷機構解明を目的とした研究に極めて有益である。本研究では、これまでの電圧パルスの代わりに超短パルスレーザーを用いたレーザー補助化アトムプローブを開発し、実際に原子炉構造材料の微細構造分析に適用可能であるか検討を行った。また、種々のレーザー発振条件が、質量および位置分解能に及ぼす影響についての検討を行った。

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大強度パルスイオンビームをステンレス試料に照射し、表面汚染層を剥離させて除去する手法の基礎研究を行った。ビームの発生源として誘導線型加速器を採用し、パルス幅400ns、エネルギー120keV、電流密度1A/cm²の炭素イオンビームを得た。繰り返し照射により周期的に熱応力を加えて、炭素注入層から汚染された表面層を剥離する可能性を調べた。

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電子線形加速器の超微弱ビームを用いて、試料の２次元的な密度分布、元素構成等が測定可能な分析法を検討した。放射線画像検査としては、Ｘ線、ガンマ線、中性子線によるものがよく知られているが、高エネルギーの電子線も透過画像検査が可能である。電子ビームは電磁気的なフォーカスが可能であり、核反応分析による高機能化も可能である。これまでパルス電子線を用いた放射線測定では、γバーストの影響を強く受けることが難点であったが、微弱ビームを用いることで２次中性子、ガンマ線などの測定が可能となった。

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有機半導体の電荷キャリアのナノスケールのダイナミクスを、マイクロ波および量子ビームを複合利用して研究した。マイクロ波からは電気伝導度、量子ビーム（電子線パルスラジオリシス）により中間活性種の同定を行い、両者の結果を併せてキャリアの移動度や挙動を解析した。

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イオンビームグラフト重合法を複数回用いて機能性を持ったポリマーを作成する研究を行っている.物質中におけるイオンビームの飛程が短いことを利用して,異なった官能基を持った層の生成を行う際に,作製行程を変化させた場合の元素の吸着影響について検討している.

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イオンビームグラフト重合法を用いた機能性ポリマーの作成に関する研究を行っている．イオンビームの飛程近傍におけるグラフト率はその場所におけるラジカル密度から予想される値よりも小さくなった．このことについてグラフト重合の素課程を考慮して検討を行う．

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京大炉Lバンド電子ライナックにおける吸収分光のためのコヒーレント遷移放射光源を利用して、ミリ波域での吸収分光測定を行った結果、金属酸化物微粒子など、いくつかの試料に対して光強度の効果が観測された。この現象について議論する

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京都大学で開発中の、熱陰極高周波電子銃を用いたリニアックによる中赤外域自由電子レーザーの装置及びこれを用いた発振実験の現状について報告を行う。

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集光強度～10¹⁹ W/cm²の高強度レーザーを、入射角45°で厚さ7.5μmのポリイミド薄膜に照射し、最大エネルギー3-4 MeVのプロトンビームを測定した。このとき、プロトンビームの方向はターゲット垂直方向からレーザー進行方向へシフトしていることが明らかになった。PICシミュレーション等との比較から、ビーム方向の異方性が発生する加速機構について議論する。

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レーザー・プラズマ電子加速器は超小型であり超短バンチを発生できることから様々な分野への応用が期待されている。安定化のためには航跡場への一定位相への初期電子が必須である。そのためにいくつかの方式が提案され開発が行なわれている。我々は超音速流中で発生させた斜め衝撃波を応用してガスの密度分布制御を整形しそこでの波の破壊による初期電子入射の方法を開発している。超音速ノズルの設計およびシミュレーション結果と干渉計等による実測の結果。電子加速の予備実験などに関して報告する。

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　ステンレス鋼中に付与されたＳＣＣき裂を放射光を用いて3次元的にき裂の分布状態、き裂の性状を調べ、超音波探傷の長さの精度評価および超音波シミュレーションのき裂のモデルのための基礎データを得た。

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中性子ホウ素捕足療法の加速器駆動型の中性子源としてｄ－Ｂｅ反応の適用を考えている。発表ではこの反応の中性子放出挙動を実験的に求めたのでその内容を発表する。

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東大原子力専攻においては、X-band(11.424 GHz)電子ライナックとNd:YAGレーザーを用いた小型コンプトン散乱準単色X線源の開発を進めてきた。これまでにX-band電子ライナックによるビーム発生と加速試験を進め、コンプトン散乱による準単色X線生成試験を繰返し実施している。本発表では、準単色X線生成試験の詳細と、X線応用試験結果の最新について報告する。

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粒子線治療では，加速器から供給されたビームを，患部のサイズ，形状に合わせて拡大，整形する。散乱体はビーム拡大のための主要装置であり，多重クーロン散乱を利用しているが，PHITSでは散乱特性を過小評価する傾向にあった。本件では，PHITSによる線量分布計算の高精度化のための散乱計算ルーチンの改良，および実験との比較による精度検証について報告する。

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2007年10月31日にRCSシンクロトロンから3GeV陽子ビームを取り出し、3GeVビームダンプに入射することが成功できた。陽子ビームモニターの概要、陽子ビームの取り出し、輸送ラインのビームオプティクス及びビームロスの現状について報告する。また、来年の５月に中性子源に受入れるまでの問題点などについて報告する。

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JRR-3高性能化の一環として、冷中性子源強度を2倍に増加できる従来の形状及び材質を変更した高性能減速材容器の開発を行っている。本容器の形状が複雑なことから強度解析を行い、その健全性について評価を行った。

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これまでに、衝撃壊食を負荷した試料に対して疲労試験を行い、水銀ターゲット容器の寿命評価を行ったきた。しかし、陽子ビーム入射時には、衝撃壊食と同時に応力が負荷される。そこで、衝撃壊食による表面粗さの増加を考慮した疲労き裂進展挙動について検討した。

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今後の軽水炉の高燃焼度化にむけて核設計コードの妥当性を確認するため， BN主宰のMALIBU国際プログラムに参加し高燃焼度域のMOX燃料等の核種組成デー タの入手を行っている。本報告は，MALIBU国際プログラムの概要及びこれまで取 得したPWRに関するデータの検証についての報告である。

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全MOX炉心核設計手法信頼性実証試験は、炉物理試験データのより体系的な評価により、現行の炉心核設計手法の全MOX-BWR炉心への適用性を実証するとともに、将来の高燃焼度MOX炉心の安全審査における核設計手法の妥当性判断根拠のための技術データを蓄積することを目的としている。この研究の一部として将来の導入が予想されている現行のウラン燃料相当の燃焼度を達成するPWR及びBWRの高燃焼度MOX燃料の主要な核特性の燃焼変化を解析し、同程度の燃焼度のウラン燃料の燃焼特性と比較評価した。特にこの評価では核特性の燃焼変化の理解をより深めるために、集合体内の中性子エネルギー107群での中性子エネルギースペクトル及び主要な核種の核反応の中性子エネルギー依存性を評価した。

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軽水炉臨界実験装置TCAにおいて、約7年間にわたって測定されたMOX燃料臨界量の経時変化の解析を行い、核データに起因する誤差を評価した。

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CEAカダラッシュ研究所に設置されている軽水減速臨界試験装置EOLEを用いて行われたEPICURE試験，MISTRAL試験，BASALA試験，FUBILA試験の各臨界試験に対する解析計算をMCNP5の検証を主目的として同コードにて実施した。本解析では，核データライブラリとしてJENDL3.3，ENDF/B-VI，ENDF/B-VIIを使用し，MOX燃料組成のエイジングについてはMonteburns2により評価した後，MCNP5にて臨界固有値計算を実施した。解析対象ケースは各試験の基準炉心に加え，BASALA試験については可燃性毒物試験及び十字制御棒試験を含めた。この結果，1) MCNP5の臨界固有値及び出力分布の予測性はMVPと同等であること，2) 核データライブラリの違いによる臨界固有値の振舞いが他の臨界試験解析結果と整合的でること，また3) Monteburns2によるエイジング価値の評価が妥当であること，を確認した。

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BWR高燃焼度9x9-7ウラン燃料集合体の5サイクル燃焼後分析データのうち、燃料棒ガンマスキャン測定による燃料集合体内特定FP 分布について、格子計算コードSRAC 及びMVP-BURN コードよる解析を実施し、測定値と比較評価した。

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2007年秋の大会(M32)ではENDF/B-VI.8からENDF/B-VII.0へ断面積ライブラリが更新されたことに伴うBWR燃料の燃焼特性への影響について発表した。今回は、連続エネルギーモンテカルロコードMonteburns2を用いてJENDL-3.3の燃焼特性も比較した。また、異なるENDF断面積ライブラリによる均質化定数を作成し、これらの違いが平衡炉心特性へ与える影響についても評価した。

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BWRとPWRのウラン燃料集合体のドップラ反応度に対して感度解析を行い、その不確かさ評価を行った。

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本研究は高速炉でのドップラー効果を詳しく解析することを目的とする。典型的なNa冷却MOX燃料炉心のドップラー温度係数は、絶対温度をTとしたとき1/Tに比例するものとして評価している。この方法は通常は良い近似であるが、金属燃料炉心の場合には必ずしもあてはまらない。ここではドップラー係数が1/T^αに比例するということが理論的に導かれることより、ドップラー効果について、ＭＯＸ燃料、金属燃料、窒化物燃料の場合の温度依存性をモンテカルロ法シュミレーションによって調べる。また、小型炉や大型炉の場合の温度依存性も調べる。

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Several parameters have been evaluated to observe their contribution to the overall void reactivity, such as the build-up of MAs, different inner and outer core height, heterogeneous core configuration, upper plenum, upper axial blanket, voiding in the inner and outer core and the effect of P/D. The study is 3-D heterogeneous geometry using MVP Code with JENDL-3.3.

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高速炉燃料にAm-241が存在する場合としない場合における炉心核特性、特に実効増倍率に対する不確かさの評価を行った。

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2007 年秋の大会において 1 次の仮想中性子源増倍法による未臨界度測定実験を紹介した。しかしながら 1 次仮想中性子源近似は粗い近似であり、一般には良い精度は保証されない。そこで高次の仮想中性子源増倍法を用いることにより、測定精度が更に向上することが確認された。さらに、仮想中性子源増倍法により、中性子の生成消滅演算子の変化を推定することができた。

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Reaction rate distribution of Kyoto University Critical Assembly ADSR experiment is analyzed in a subcritical system combined with a 14-MeV pulsed neutron source. A comparison between the experimental results of the reaction rate distribution using optical fiber detectors and the calculation results using MCNPX code is performed. Neutron multiplication of the subcritical core is measured and analyzed utilizing the reaction rate distribution.

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ADS解析を行っていく際に，実際のADSの設計を詳細に模擬した体系を詳細な計算方法で解析した場合には膨大な時間が必要になってしまう．そのため，実際に解析をする場合には簡略化した体系と計算方法を使用することとなる．そこで，簡略化を施した体系・計算方法を使用したADS解析を行う際の信頼性の指標として，この簡略化によって詳細な体系・計算方法を使用した場合に比べてどの程度の誤差が生じるかを調べる． 体系に関しては燃料部分を詳細に模擬した六角格子の集合体から，各領域を均質化した円筒体系へと簡略化する．計算方法はモンテカルロ法を参照解とし，拡散方程式へと移行していく． 燃料部分を詳細に模擬した非均質な六角格子体系から均質な体系へと変化させた場合には，炉心特性に大きな変化は生じなかった．六角格子体系から円筒体系への変化では核分裂反応で平均10%程度の差が生じた．また，計算方法の簡易化では核分裂反応で5%程度の差が生じた．計算方法の簡易化では，ガスプレナム部分の計算方法に問題があり，補正を加える必要があると考えられる．

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京都大学臨界集合体実験装置(KUCA)において、加速器駆動未臨界炉(ADSR)の基礎研究のために未臨界炉心での中性子スペクトル測定手法確立のための実験を行っている。そのため、14MeV中性子発生装置とADSR用未臨界炉心を組み合わせて、放射化法により種々の未臨界度で放射化反応率を測定してきた。また、実験および計算結果の精度を調べるために放射化反応率をC/E値により評価を行い、これらの結果を用いてアンフォールディング法によりスペクトルを計算した。

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検出器インポータンス関数を用いて、未臨界度測定手法のひとつであるRossi-alpha法の理論式を導出した。それを用いて加速器駆動炉体系を対象にして、Rossi-alpha法の相関項・非相関項の比の検出器位置依存性の評価を行った。

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革新型原子炉の反応度係数を従来よりも高精度に測定できる手法を開発するとともに、反応度係数の挙動をミクロな炉物理的メカニズムに基づいて解明して解析手法の精度向上をはかることを目的として、平成１７年より研究を実施している。「（１）研究計画」では、全体計画と実施内容について報告する。

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革新型原子炉の反応度係数を従来よりも高精度に測定できる手法を開発するとともに、反応度係数の挙動をミクロな炉物理的メカニズムに基づいて解明して解析手法の精度向上をはかることを目的として、平成17年より研究を実施している。「(2)基本体系試験」では、東芝臨界実験装置で実施した基本体系での測定と解析について報告する。

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１セント以下の微少反応度の測定が可能であり、また、炉雑音測定などの未臨界度測定へも適用が可能な炉物理実験用高速サンプル駆動装置を開発した。駆動装置の概要と臨界試験の結果について報告する。

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近畿大学原子炉の臨界状態および未臨界状態において、ファインマン中性子相関解析を行い、分散対平均比のゲート幅分布からＹ∞と即発減衰定数αを求めた。Ｙ∞から中性子計数管の検出効率を算出し、この効率に計数率を乗じることにより核分裂率つまり熱出力を評価した。ファインマン中性子相関解析に基づき評価した原子炉熱出力は、線形出力計による出力指示値と誤差範囲内で一致した。

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近畿大学原子炉の未臨界体系において中性子源引き抜き(Source Jerk)および挿入(Source Drop)実験を実施した。これら実験によって得られた中性子検出器時系列データに対して最小自乗逆動特性解析を適用し、未臨界度と実効中性子源強度を求めた。中性子源引き抜き実験の解析結果と中性子源挿入実験の結果の一致は良好であったが、２～３ドル未臨界の状態では検出器位置依存性（空間依存性）が観察された。

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前回は、KUCAで行った臨界実験について連続エネルギーモンテカルロ法と拡散近似による決定論的手法で解析を行った。 今回はエルビア反応度価値についてライブラリ間の差異を解析した結果を報告する。

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METI公募補助事業として、5機関との連携により、エルビア入り次世代高燃焼度燃料に関する研究開発を、平成17年度より4年計画にて実施している。ここでは、本事業の成果の一つである、加工施設臨界評価について報告する。前回は、単純形状（球、平板、円筒）を対象に臨界安全評価を実施し、5wt%と等価な反応度となるエルビア添加量を示すECOS図について報告した。今回は複雑形状について報告する。減速条件付大型容器に対するECOS図では、単純形状と同様の評価結果が得られたが、燃料貯蔵体系に対しては、特に濃縮度が高い場合（7wt%以上）にエルビア添加量が大きくなった。これは繰返し形状での中性子相互作用に起因するものである。今回得られたECOS図に示された未臨界領域に、炉心特性が良好な範囲が含まれていることから、エルビアクレジット燃料は実用的で有効な概念であることが示された。

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臨界計算の誤差がパラメータに依存する場合の定式化を検討した。濃縮度5から10wt%濃縮ウラン燃料体系で濃縮度の2次式で表せる誤差に依存する場合、及びMOX燃料体系のパラメータ依存性を具体例として挙げた。

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振動を受ける溶液燃料体系の中性子増倍率の変動を算出するために、流体計算を反映させた臨界解析を実施した。計算の結果、スロッシングが発生する場合、中性子増倍率の時間変動に対する溶液高さと容器幅の比で表されるしきい値が従来の明らかにされた値よりも小さいことが明らかになった。

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反応度温度係数がゼロであるような核燃料溶液体系において生じる臨界事故において、第１ピーク出力が逆ペリオドにどのように依存するか調べたところ、放射線分解ガス及び沸騰によるボイドが溶液沸騰直後に生じる条件では、逆ペリオドに比例するとともに、初期温度と沸点との温度差に応じて非常に大きな値を示すことがわかった。

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モンテカルロ計算コードMCNPと燃焼計算コードORIGENを組み合わせた未臨界燃焼計算システムにおいて多大な計算時間を要する縮約断面積作成プロセス高速化の検討を行った。

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燃焼計算手法として新たにProjected Predictor-corrector法を開発した。本手法を用いることにより、Gd燃料棒が含まれている集合体に対しても、計算精度を低下させることなく燃焼ステップ幅を従来手法(predictor-corrector法)の2倍以上に設定することが可能であることを確認した。

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燃料の出力分担（炉心平均に対する相対出力）を最適化することにより、マルチサイクルにおける取出平均燃焼度の最大化を行った。 一サイクルごとに出力分担を最適化させた場合と数サイクル同時に最適化させた場合を比較した結果、得られる出力分担の傾向が異なり、数サイクル同時に出力分担を最適化させたときの方が取出平均燃焼度を高くできた。

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多群ライブラリを用いた原子炉計算の精度を向上させるために、多群ライブラリに対して、(a)核種・エネルギー群依存のベル因子を設定し、(b)複数核種との共鳴干渉効果を考慮するための拡張R因子を採用し、(c)少数群採用に伴う詳細群からの縮約誤差を低減するためにベル因子を調整する、方法を提案した。

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三菱重工では次世代の炉心計算コードシステムとして、全炉心非均質輸送計算コードシステムを開発中である。燃料棒単位のセル均質炉心計算コードに集合体表面の境界条件をインターフェイスとする非均質集合体計算を組み込むことで、全炉心非均質輸送計算を可能とした。

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炉心計算から得られた境界条件を入力した集合体計算と炉心計算を反復させる計算手法を開発し、これをOn Flight法と名付けた。境界条件としてはアルベド境界を採用した。セル均質炉心計算から得られたアルベドに対して非均質補正を実施し、非均質体系の中性子漏れを保存する新しいSPH法と組み合わせることで、全炉心非均質計算と同等な計算結果が得られることを確認した。

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キャラクタリスティックス法に基づく非均質輸送計算コードGALAXYコードに対して、計算時間の短縮の観点から、CMFD加速、MPI-2による並列計算を導入した。並列計算は角度中性子束の方位角方向で並列化した。GALAXYはCyclic Pathを採用していることから、同じCyclic Path上の角度中性子束の計算を同一CPUで実施することで、並列化効率の向上を図った。

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