日本応用きのこ学会誌
Online ISSN : 2433-0957
Print ISSN : 1345-3424
11 巻, 3 号
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  • 阿部 正範, 眞許 勝弘, 飯田 繁, 大賀 祥治
    原稿種別: 本文
    2003 年 11 巻 3 号 p. 107-112
    発行日: 2003/10/31
    公開日: 2018/04/20
    ジャーナル オープンアクセス
    シイタケ菌床栽培における核酸関連物質の添加効果について検討した.核酸関連物質として,リボ核酸(RNA-M)と5'-ヌクレオチド混合物(RNA-Nt)を使用した.添加方法は,核酸関連物質水溶液による培地調製時と子実体発生終了時への培地の浸漬処理の2方法で行った.培地調製時の添加では子実体収量が増加し,子実体が大型化した.浸漬処理による添加では,RNA-Ntによる浸漬処理で子実体が大型化した.次に,菌床によるシイタケ栽培者の栽培施設を用いてRNA-Mを培地調製時に添加して子実体収量を検討した.培地絶乾重量の0.73%の添加量で収量の増加と子実体の大型化が認められた.1.46%の添加量で,培地表面がカビ類に汚染され収量は減少した.
  • 阿部 正範, 飯田 繁, 大賀 祥治
    原稿種別: 本文
    2003 年 11 巻 3 号 p. 113-118
    発行日: 2003/10/31
    公開日: 2018/04/20
    ジャーナル オープンアクセス
    ワカメ乾燥粉末は,ワカメ非食用部を炭酸ナトリウムで溶解後,溶解部分を噴霧乾燥装置により製造したものである.ワカメ乾燥粉末が,4種の食用きのこ(シイタケ,マイタケ,エリンギ,ブナシメジ)の菌糸生長におよぼす効果と,シイタケについては子実体発生におよぼす効果について検討した.菌糸生長は,ワカメ乾燥粉末を添加した液体,寒天,木粉培地で測定した.4種類の食用きのこは,各培地で菌糸の生長が促進された.シイタケの場合,木粉培地では培地絶乾重量に対して0.17%の添加率で生長量が最も大きくなり,発生重量の増加と子実体の大型化が認められた.ワカメ乾燥粉末はシイタケ菌床栽培において収量や形質の向上に効果があると考えられた.
  • 大賀 祥治, 阿部 正範, 眞許 勝弘, 寺下 隆夫
    原稿種別: 本文
    2003 年 11 巻 3 号 p. 119-122
    発行日: 2003/10/31
    公開日: 2018/04/20
    ジャーナル オープンアクセス
    栽培きのこの菌糸生育に及ぼす核酸関連物質の効果について検討した.試験にはシイタケ,ナメコ,マイタケ,ブナシメジおよびエリンギを取り上げ,核酸関連物質として,リボ核酸(RNA-M)と5'-ヌクレオチド混合物(RNA-Nt)を用いた.RNA-MとRNA-Ntはいずれのきのこに対しても菌糸生育促進効果を示した.液体,寒天,木粉培地と培地形態を変えて検討したが,液体培地ではRNA-Nt添加で効果が高く,寒天と木粉培地ではRNA-Mの方が顕著な生育促進効果が表れた.寒天培地では0.5%,木粉培地では1.0%の添加率で極大値がみられ,シイタケの場合生育率で表すとそれぞれ,141,151となった.
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