デジタルゲーム学研究
Online ISSN : 2434-4052
Print ISSN : 1882-0913
14 巻, 1 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 福井 昌則, 佐々木 雄司, 森山 潤, 平嶋 宗
    2021 年 14 巻 1 号 p. 1-7
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/06/01
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,デジタルゲーム開発やデザインを専攻する学生の「ゲームの利用と満足」と創造性の関連性について検討することである.ゲームの利用と満足を把握するために,井口のゲームの利用と満足尺度を用い,「ゲ ームの利用と満足」と「創造性」に関連性があると仮説を設定した上で,調査を行った.その結果,「空想」,「承認」, 「達成」,「学習」が高い学生は創造性が有意に高い傾向が見られたが,「趣向」,「気晴らし」は他のゲームの利用と満足の因子および創造性との関連性は認められなかった.このことから,仮説が支持される結果が得られた.そして, (1) 「空想」,「承認」,「達成」,「学習」は創造性を喚起しうる可能性があること,(2) 「趣向」,「気晴らし」は独立した要因として考えられることが示唆された.
  • 福井 昌則, 山下 義史, 森山 潤, 平嶋 宗
    2021 年 14 巻 1 号 p. 9-18
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/06/01
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,高校生の普段のゲームプレイ時間とプログラミングに対する態度およびコンピュータの重要 度の関連性について検討することである. 公立高等学校 3 校の 1 年生を対象に調査を実施した. 1 日の平均ゲーム プレイ時間が 1 時間より多い群(高プレイ群),1 時間以下の群(低プレイ群),普段ゲームをしない群(非プレイ群)を設定し,ゲームプレイ時間とプログラミングに対する態度およびコンピュータの重要度(全 7 項目)との関連性について検討した. その結果,ゲームプレイ時間とプログラミングに対する態度およびコンピュータの重要度において有意な関連性を有する項目は,男女で異なっていた. また,非プレイ群と低プレイ群もしくは高プレイ群との間で有意差が見られ た項目が多かった. よって,ゲーム要素を取り入れたプログラミングに対する態度やコンピュータの重要度を高める活動や題材設定において,性差を考慮する必要性があること,そしてゲームを普段やっていない生徒にゲームを少しプレイさせるといった活動が有効である可能性が示唆された.
  • PEGI システムの構造と変容
    藤原 正仁, ロート マーティン
    2021 年 14 巻 1 号 p. 19-31
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/06/01
    ジャーナル フリー
    欧州では、ゲーム市場の拡大や多様なプラットフォームの普及を背景として、多くの児童や青少年がゲームをプレイしているため、保護者へのゲームレーティング情報の提供が重要となっている。そこで、本研究は、全ヨーロッパゲーム情報(Pan European Game Information: PEGI)システムの構造と変容に焦点を当て、ヨーロッパにおけるゲームレーティングシステムの在り方について検討した。その結果、(1)PEGI システムの採用国が増加しているが、その法的地位は国ごとに異なり、「自主適用」、「自主規制」、「共同規制」の 3 つに分類される、(2)PEGI 質問票では、2018 年に質問の順番を年齢順からゲームの内容順に変更し、「ゲーム内購入」の質問とコンテンツディスクリプターを追加している、(3)PEGI S.A. は、2010 年から追加的消費者情報を公開し、ゲーム内容の情報を提供している、(4)特設ウェブサイトや PEGI アプリ、オンライン教材の提供を通じて、PEGI レーティングの普及啓蒙が図られていることが明らかにされた。
  • 濵田 俊也
    2021 年 14 巻 1 号 p. 33-44
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/06/01
    ジャーナル フリー
    本研究は、ゲーミフィケーションが活用されたサービスのユーザーの、サービスに対する「ロイヤリティ」の形成過程の検証を目的として、コミュニティ機能や外部 SNS 連携機能を含むゲームの仕組みが備わった学習支援サービスのユーザー調査を行った。分析の結果、サービスへの「知覚価値」による「ロイヤリティ」への正の影響(直接効果)と共に「ゲーミフィケーションへの満足」の媒介効果が確認され(部分媒介)、「ゲーミフィケーションへの満足」による「ロイヤリティ」への影響については「拒否回避欲求」の強弱による差異が生じており(調整効果)、「拒否回避欲求」の弱いユーザーは強いユーザーよりも「ロイヤリティ」が高まる程度が強いことが示された。「賞賛獲得欲求」の調整効果はみとめられなかった。これらの結果から、「知覚価値」と「ゲーミフィケーションへの満足」が「ロイヤリティ」を同時に高めることと、他者の否定的な見方をあまり気にしないユーザーについては気にするユーザーよりもゲーミフィケーションの「ロイヤリティ」を高める効果が高いことが明らかになった。
  • 今給黎 隆
    2021 年 14 巻 1 号 p. 45-47
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/07/01
    ジャーナル フリー
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