デジタルゲーム学研究
Online ISSN : 2434-4052
Print ISSN : 1882-0913
12 巻, 1 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 藤原 正仁
    2019 年 12 巻 1 号 p. 1-11
    発行日: 2019年
    公開日: 2021/07/01
    ジャーナル フリー
    近年、デジタルゲームの技術の進展やゲームユーザーの年齢層の拡大により、ゲームの内容や表現が多様化している。本研究では、ゲーム開発者の職業倫理の規定要因を明らかにすることを目的として、11 名のゲーム開 発者に対して半構造化面接調査を行った。その結果、個人要因、組織要因、産業要因という 3 つのカテゴリーが導 出された。個人要因としては、(1)他者との相互作用、(2)社内のガイドライン共有、(3)制約の中での表現追求、(4) 国際展開の経験、(5)子どもとの関わり、(6)社会への眼差しという 6 つのサブカテゴリーが得られた。また、組織 要因としては、ゲーム会社(パブリッシャー)において、知的財産部、法務部、QA(品質保証)部によるゲームの 法や倫理に関するチェックが行われていることが把握された。そして、産業要因としては、プラットフォーマーの倫理規定と CERO 倫理規定に沿った倫理上のマネジメントが行われていることが明らかにされた。
  • 『たたけ!バンバン職人』の制作、検証を通して
    松隈 浩之, 財津 康輔, 仲村 有希, 眞玉 優美, 服部 文忠
    2019 年 12 巻 1 号 p. 13-21
    発行日: 2019年
    公開日: 2021/07/01
    ジャーナル フリー
    超高齢社会を迎える今、高齢者の健康維持のための取り組みが日々様々な分野で模索されている。筆者ら は半側空間無視という症例を対象にリハビリ訓練用ゲーム『たたけ!バンバン職人』を開発・検証し、病院で有 用となるインターフェイスや、より楽しく集中できるゲームデザインについて検討をおこなった。60 型電子黒 板を用い、利用者はゲーム画面中のオブジェクトを棒で叩き続けることで右から左へと移動させる仕様となって いる。共同研究機関にて検証実験を行い、訓練に対する積極性の向上と良好な回復結果が得られた。また、動的 要素を左側に集める等の半側空間無視患者に特有となるゲームデザインに関する知見を得ることができた。
  • 柿崎 憲, 中林 寿文
    2019 年 12 巻 1 号 p. 23-29
    発行日: 2019年
    公開日: 2021/07/01
    ジャーナル フリー
    スマートフォンゲーム開発は、市場競争の激化とともに大規模化が進んでいるが開発期間は必ずしも 比例することはなく、開発はより困難になっている。投資回収には適切な製品品質が必須でありソフトウェア の信頼性評価は重要だが、スマートフォンゲーム開発における実践報告は多くはない。本稿ではスマートフ ォンゲーム開発で用いる信頼性評価指標が備える必要がある特徴を明らかにし、この特徴を備えた指標とし て信頼度成長曲線を用いた信頼性評価を実践した事例を報告する。
  • 教師を目指している学生が開発した教材および学習効果の分析
    小孫 康平
    2019 年 12 巻 1 号 p. 31-35
    発行日: 2019年
    公開日: 2021/07/01
    ジャーナル フリー
    本研究では、教師を目指している大学生が、ビデオゲームと付き合う方法の教材開発や指導案を作成する実践か ら得られた教材の工夫点および学習効果を自由記述で回答を求めた。また、情報モラル教育の指導に対する自信にど のような影響を与えたかについて検討した。自由記述を計量テキスト分析で実施した結果、教材の工夫点に関しては、 「ビデオゲーム時のルールを考える」、「ビデオゲームが与える影響の対処」、「良い付き合い方の理解」、「ビデオゲーム に対する知識」などを考慮していた。学習効果に関しては、「ビデオゲームの正しい使い方を知る必要性」、「ビデオゲー ムの危険性」、「教材開発」、「ビデオゲームに対する考え」、「ビデオゲームの良い面、悪い面」が実践から得られたと考 えていることが明らかになった。また、情報モラル教育の授業設計への自信に関する質問紙調査の結果から、ビデオゲ ームと付き合う方法の教材や指導案を作成する実践は効果があったことが示唆された。
  • 林 志修
    2019 年 12 巻 1 号 p. 37-40
    発行日: 2019年
    公開日: 2021/07/01
    ジャーナル フリー
feedback
Top