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小山内 暢, 平野 大介, 三橋 誌織, 工藤 幸清, 細川 翔太, 對馬 惠, 岩岡 和輝, 山口 一郎, 辻口 貴清, 細田 正洋, 細 ...
セッションID: 19018-19-01
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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食品中の放射性物質に関する現行の基準値に基づく規制の効果を検証するために、モニタリング検査結果から食品の種類ごとに放射能濃度の無作為抽出を行い、食品摂取量及び線量係数を乗じることにより経口摂取に係る預託実効線量を算出した。基準値適用1年目である平成24年度において、規制なしを想定した全ての検査結果による推定線量に比べ、基準値以内の結果による推定線量は小さく、規制は効果的な措置であったと考えられた。
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山田 崇裕, 八戸 真弓, 蜂須賀 暁子
セッションID: 19018-19-02
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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試料を切り刻み均質化して容器につめて放射能測定をする従来手法ではなく、試料をそのままの測定する非破壊式放射能測定装置が開発され利用されている。本研究ではこのような手法で測定した試料を、試料を切り刻む前処理を伴うGe検出器を用いて測定し比較を行った。この結果より本手法のまつたけ試料に対するスクリーニング検査への適用性について検討した。
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川村 広和, 峰原 英介, 山本 多喜夫, 三吉 信広, 高橋 勝則
セッションID: 2403-03-01
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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近年、RI施設の廃止措置などの場で、レーザー装置を用いた表面汚染物の除染技術が注目されている。
今回、LDD社製レーザー除染剥離装置ストリークブラスターを使って、数種類の実汚染物の除染試験を実施した。
レール試料では最大で1700程度の除染係数が得られるなど、適切な運用で有用性があることが分かった。
発表では、試験内容や結果の詳細、及び、除染の現場で効果的に運用するための課題などについて述べる。
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高嶋 雄治, 白藤 雅也, 中島 覚
セッションID: 2405-05-01
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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使用済核燃料に含まれている核分裂生成物であり白金族元素の一つであるRuは、使用済核燃料の再処理において弊害をもたらすことが知られている。また、再処理プロセスにおいて使用済核燃料を硝酸に溶解する際にRuは多様なニトロシル錯体を形成する可能性がある。本研究ではRuに配位したニトロシル基が抽出に及ぼす影響を調査するため、先行研究にてRu選択性が示された硫黄と窒素を組み合わせた抽出剤1,8-Bis(2-pyridyl)-3,6-dithiaoctane(BPDTO)を用いてRuの溶媒抽出を行った。
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高嶋 雄治, 白藤 雅也, 中島 覚
セッションID: 2405-05-01
発行日: 2021年
公開日: 2021/10/01
会議録・要旨集
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于 暠, 近藤 勇佑, 藤井 健太郎, 横谷 明徳, 山下 真一
セッションID: 2407-07-01
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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放射線誘発DNA損傷における直接作用と間接作用の寄与は、DNA試料の含水率で決まる。含水率を制御してX線照射を行い、鎖切断や塩基損傷などのDNA損傷の収率を評価した。DNA損傷の検出にはアガロースゲル電気泳動法を用いた。微量薬剤の添加による影響の検討を視野に入れ、捕捉剤フリーの高純度DNA試料を用いた。捕捉剤を含む試料での報告との比較から、捕捉剤ごとにDNA損傷を選択的に防護することが示された。
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ハビブル ラフマン, 中島 覚
セッションID: 2603-03-01
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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Non magnetic metals are used to enhance magnetic property and stability of iron oxide nanoparticle. Nb substituted γFe2O3 was obtained by Sol-gel method using Propylene oxide as gelating agent. Influence of Nb on γFe2O3 was examined using PXRD, TEM and Mossbauer Spectroscopy. It was found that the increase amount of Nb resulted in an increase of phase transformation temperature of γFe2O3 to αFe2O3 and at higher temperature of 700 °C Nb got separated from αFe2O3 crystal to form FeNbO4.
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山田 一孝, 伊藤 めぐみ, 豊留 孝仁, 松本 直也
セッションID: 2608-09-01
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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水族館で飼育されているアスペルギルス症を疑うペンギン(キングペンギン3羽,ジェンツーペンギン2羽)に対してCT検査を実施した.気嚢膜の肥厚,気嚢内の結節,気嚢の萎縮,肺の浸潤像の所見が得られ,アスペルギルス症の早期診断が可能であった.CTを利用した早期診断は,アスペルギルス症治療開始の判断に有用であった.
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柿崎 竹彦, 和田 成一, 夏堀 雅宏
セッションID: 2608-09-02
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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日本国内で核医学の獣医臨床応用が可能となってから12年となる。これまでに90件以上のFDG-PET検査を実施した。本報告では、日本の飼育事情に基づいた特徴的な受診理由や国内におけるFDG-PET検査の獣医診療での位置付けについて考察する。
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小嶋 崇夫
セッションID: 2610-11-01
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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大阪府立大学放射線研究センターでは水深4.7mの照射プールの底に設置した円筒状線源集合体内に気密型試料容器を挿入してkGy/hオーダーのガンマ線照射を行うことができる。このような照射方法では、換気可能な照射室でのガンマ線照射と比較して放射線分解による発生ガスの蓄積に注意が必要になる。本発表では、放射線分解ガス発生量の簡易評価法を用いた照射試料の受入時の安全評価について紹介する。
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神戸 正雄, 岡田 尚通, 菅 晃一, 吉田 陽一
セッションID: 2610-11-02
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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パルスラジオリシスの高時間分解能化により、イオン化直後からのダイナミクスの直接観測が可能となってきた。これまで考慮していなかった溶媒の誘電率の時間変化を取り入れた反応ダイナミクスのシミュレーションを試行的に行い、イオン化初期分布(熱化分布)からの時間発展に溶媒の誘電率の時間変化がどう寄与するかに注目し、その分布の時間発展を調べた。特にジェミネートイオン対のクーロン相互作用が時間的に変化することで、分布形状が変化することが示唆された。
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小平 聡, 楠本 多聞, 小西 輝昭, 李 恵子, 長谷川 純崇
セッションID: 29002-03-01
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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放射性同位元素(RI)を用いてがん細胞を殺傷する標的アイソトープ治療は、現状では根治が難しい転移がんに対する画期的な治療手法として期待されている。特に、アルファ線を放出するRIは高い生物学的効果による優れたがん殺傷能力を有する。一方で、このようなRIが標的細胞にどれだけの線量を付与したのか、また臓器レベルでの空間線量分布を定量評価する手法は確立されていない。本講演では、固体飛跡検出器を用いて、シングルセルあるいは組織レベルでの局所線量分布イメージングに関する技術について発表する。
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楠本 多聞, 小平 聡, 長谷川 純崇
セッションID: 29002-03-02
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
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標的アイソトープ治療は播種性のがんに対する有効な治療法として知られている。特にオージェ電子はLETが高く、飛程が短いことから正常組織への影響を抑制しつつ高い治療効果が見込める。しかしながら、オージェ電子の線量評価技術は確立されておらず、他の放射線がん治療法との効果の比較が困難である。本研究では、Geant4を使ったシミュレーションにより、Cu-64から放出されるオージェ電子及びベータ粒子の線量を評価する。評価した線量の妥当性を実験で検証する。得られた線量から、オージェ電子による細胞の殺傷効果を議論することを目的とし、RBEの評価を行った。
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本村 新, 川端 方子, 太田 朗生, 本石 章司, 佐伯 秀也, 塚田 和明, 初川 雄一, 永井 泰樹, 橋本 和幸
セッションID: 29004-04-01
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
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現在、国内で画像診断等に使用される99mTcは、原料である99Moを海外からの輸入に依存しており、国産化による安定供給が期待されている。加速器等で放射化法により製造される99Moは核分裂法で製造される場合より比放射能が低いため、病院で利用されている市販ジェネレーターの機構にそのまま使用することはできない。そこで本研究では、加速器中性子法で製造した[99Mo] MoO3をアルミナ樹脂に吸着させてジェネレーターを作製し、市販品同等の濃度で99mTcを溶出できる条件の検討及び小型ジェネレーターへの適用可能性の評価を実施した。
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右近 直之, 鷲山 幸信, 趙 松吉, 織内 昇, 西嶋 剣一, 城寳 大輝, 下山 彩希, 高橋 和弘, 伊藤 浩
セッションID: 29009-10-01
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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一般的にα線放出核種から放出されるa線は飛程が短いため対象から離れた場所での可視化は難しい。しかし、近年ZnSシンチレータとCCDカメラレンズを応用したアルファカメラやiQIDカメラという新規の画像装置の開発によりex vivoでの組織内分布のα線の画像化が可能となっている。一方で、従来のオートラジオグラフィー技術によりRIの分布を画像化することもできる。したがって両方の手法を用いてa線放出核種を定量化することで、アルファカメラおよびオートラジオグラフィーで得られた画像の比較が可能となる。
本研究では、a線放出核種標識化合物の正常組織、腫瘍組織内の局在性について、新規イメージング技術であるアルファカメラ法と従来からのオートラジオグラフィー法で得られた画像を比較し、両者の結果が組織内の線量分布に与える影響を評価した。
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西中 一朗, 橋本 和幸, 鷲山 幸信
セッションID: 29009-10-02
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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核医学分野においてα核種211Atアスタチンを用いた標的アイソトープ治療は、新しい癌治療法として注目されている。ところがアスタチンの化学的性質は、同族ハロゲンのヨウ素と異なり、未だに良く理解されていない。本研究では、乾式蒸留分離法によってアスタチンを照射済みビスマス標的から分離精製する方法を確立し、さらにアスタチンのガラス管への吸着挙動を詳細に調べることで、熱分離特性についての知見を得た。
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坂下 哲哉, 渡辺 茂樹, 花岡 宏史, 大島 康宏, 生駒 洋子, 右近 直之, 佐々木 一郎, 東 達也, 樋口 徹也, 対馬 義人, ...
セッションID: 3402-03-01
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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私たちが提案した線量変換方法であるRAP(RAtio of Pharmacokinetics)法は、「核医学治療に用いるα核種を標識した薬剤の動態を、類似した動態を示す核医学診断が可能な薬剤の動態を把握することにより、1回の撮像(シンチグラフィ など)のみで評価できる」技術を用いた患者に優しい線量変換方法(線量評価法)である。しかし、撮像のタイミングについては未だ指針がない。そこで、本発表では撮像のタイミングについて基礎的検討を行ったので、その成果について発表する。
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渡部 直史, 兼田 加珠子, 白神 宜史, 大江 一弘, 豊嶋 厚史, 篠原 厚
セッションID: 3402-03-02
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
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近年、α線核種を用いた核医学治療が注目されている。α線核種のアスタチン(211At)を用いたTargeted alpha therapyは難治性がんの新たな治療戦略として、非常に有望であり、担癌モデルを用いた非臨床試験では大変良好な成績を示した。現在、難治性甲状腺がんに対するアスタチン化ナトリウム注射液を用いた医師主導治験の開始準備を進めており、早期の臨床応用を目指している。
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澁谷 憲悟, 齋藤 晴雄, 錦戸 文彦, 高橋 美和子, 山谷 泰賀
セッションID: 3404-07-01
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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水溶液中のポジトロニウムは酸素分子に出会うと、スピン交換反応や二酸化ポジトロニウム分子の形成により、その寿命が短縮される。本研究では、ポジトロニウム寿命の計測により生体内酸素分圧のイメージングが可能か、その感度(分解能)を評価する実験を行った。既報に基づき、健常な肝臓細胞の酸素分圧を41mmHg、肝がん細胞(低酸素状態)の酸素分圧を6mmHgとすると、1億カウント程度の情報量で両者の弁別が可能であることが明らかとなった。
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山脇 正人, 上杉 直也, 小林 慶規
セッションID: 3404-07-02
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
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我々は、簡便な陽電子寿命測定プロトコルの開発を進め、一般ユーザーでも操作できるように配慮した普及型陽電子寿命測定装置を開発している。今回この技術を応用して、小型・ポータブルな陽電子寿命測定装置を開発した。
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薮内 敦
セッションID: 3404-07-03
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
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タングステン中の単空孔の陽電子寿命計算値は200 ps程度の値が報告されている。一方で、水中電子線照射で空孔を導入したタングステンからは170 ps前後の陽電子寿命値が報告されており、空孔-不純物複合体の存在が示唆される。本講演では、空孔と侵入型不純物原子との相互作用および空孔-不純物複合体での陽電子消滅特性を計算した結果について報告する。
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河裾 厚男, 前川 雅樹, 宮下 敦巳, 和田 健
セッションID: 3404-07-04
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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GaN表面におけるポジトロニウム生成について調べた結果について報告する。
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前川 雅樹, 宮下 敦己, 河裾 厚男
セッションID: 3408-12-01
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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スピン偏極ポジトロニウム放出エネルギー分光測定により、物質最表面にのみ存在する電子のスピン偏極のエネルギー分解が可能となる。これを用い、純金属やハーフメタル薄膜など、いくつかの磁性体の表?電?スピンが測定を?ったので報告する。
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平出 哲也
セッションID: 3408-12-02
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
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水中ではスピン相関のあるOHラジカルとポジトロニウムの反応を他のOHラジカルとの反応と区別できるが、5℃付近ではかご効果によってスピン相関のあるOHラジカルとの反応がより効率よく起こることが示されてきた。今回、イオンの存在が、このかご効果にどのように影響するか調べ、報告する。
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山下 琢磨, 木野 康志
セッションID: 3408-12-03
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
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陽電子と原子は束縛状態(陽電子原子)を形成しうる。原子のイオン化エネルギーがポジトロニウムの束縛エネルギーより小さいとき、陽電子は価電子と結合してポジトロニウムを作り、これが残された正イオンに束縛される。本研究では、陽電子原子の束縛エネルギーを、微細構造分裂まで含めて三体変分計算により求めた。本研究の結果、「束縛エネルギーに占める相対論補正の割合」が通常の原子・イオンに比べて大きな値を示すことを明らかにした。
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佐藤 公法, 折原 拓磨, 藤川 永吉
セッションID: 3408-12-04
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
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針状およびナノシート型の酸化チタンを作成し,X線回折,電界放出形走査電子顕微鏡観察,フーリエ変換赤外吸収分光,電気化学インピーダンス測定,陽電子消滅実験により調べた。併せて,光触媒能をメチレンブルー分解の観点から評価した。得られたデータを基に光触媒能を促進するチタニア表面吸着水について議論する。
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石田 明, 橋立 佳央理, 難波 俊雄, 浅井 祥仁, 五神 真, 田島 陽平, 小林 拓豊, 魚住 亮介, 周 健治, 蔡 恩美, 吉岡 ...
セッションID: 3408-12-05
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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究極のコヒーレンスを利用した反物質重力の精密測定やガンマ線レーザーの実現に応用するため、我々はポジトロニウム (Ps) のボース・アインシュタイン凝縮 (BEC) の実現を目指している。Ps-BEC実現にはPsを10 K以下の低温かつ1018 cm-3以上の超高密度にする必要があり、世界初のPsレーザー冷却実現及び超高密度陽電子ビーム開発によってこれらを達成する。本講演ではPsレーザー冷却実現に向けた最新の研究状況を説明する。
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村上 亮, 木野村 淳
セッションID: 3413-17-01
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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KUR低速陽電子ビームラインの陽電子発生部からの陽電子の引き出し効率に関して、使用しているWメッシュを模擬した電極構造を仮定し、荷電粒子軌道計算コードSIMIONを用いて計算を行った。その結果、発生する陽電子の引出効率は、発生位置及び引出電圧に強く依存することが分かった。計算結果を元に最適な引き出し条件や電極構造に関して検討を行う。
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和田 健, 望月 出海, 兵頭 俊夫, 永井 康介, 岩瀬 広, 峠 暢一
セッションID: 3413-17-02
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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KEK物質構造科学研究所低速陽電子実験施設の加速器ベース低速陽電子ビーム生成ユニットを2020年夏に更新した。前回の2010年の更新から10年近くたち,生成ユニットへの電圧印加のためのフィードスルーの劣化により,超高真空に保たれた生成ユニットおよびビームラインへの真空リークの恐れが出たためである。更新にあたって生成ユニットの改良も行なった結果ビーム強度が強くなり,50 MeV, 550 W の電子線形加速器の運転条件において 1x10^8 slow-e^+/s となった。
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Chiari Luca, 櫻井 直人, 藤浪 眞紀
セッションID: 3413-17-03
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
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Biopharmaceutical preparations are preserved by embedding the active ingredients in amorphous lyophilized formulations containing additives, which provide higher storage stability. However, the exact stabilization mechanism remains unknown. In this study, the free volume as an indicator of molecular mobility was measured in complex lyophilized preparations containing various stabilizers by positron annihilation lifetime spectroscopy to explore new possibilities for stability evaluation in pharmaceutical products.
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宮下 敦巳, 前川 雅樹, 河裾 厚男
セッションID: 3413-17-04
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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電子と陽電子との束縛系であるポジトロニウムが生成されるのは物質表面の電子密度が低い領域に限られるため、ポジトロニウム分光法を用いる事で表面第一層でのスピン状態を直接観測する事が出来る。我々はポジトロニウム分光測定を行うと共に、第一原理バンド計算法を用いて分光スペクトルの解析を行っている。本講演では主にポジトロニウムの表面からの放出角制限をした場合におけるk空間選択について述べる。
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尾崎 哲, 掛布 智久, 加藤 太一
セッションID: 3602-04-01
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
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これまで、「大気圧GM管」をベースに、中学・高校における放射線教育に利用する目的で計数機能を付加したタイプなどを開発し、活用してきた。計数データのさらなる活用にはICT教育の観点が必要なことから、検出器からの音響信号をPythonで処理することにより、放射線の検出から波形のグラフ化、データファイルへの書き出しなどの基礎的な展開を試みた。
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森 千鶴夫
セッションID: 3602-04-02
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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放射線管理や教育実験において多用されているGMサーベイメータの高電圧を他の理科実験、すなわち、静電振子、コロナ放電、ローソクの炎の実験などに利用することを試みた。コロナ放電では新しく“誘起コロナ放電”と名付けた現象を見出した。放射線教育実験とともにこれらの実験を行なえば、電離、電子、イオン等に関して多面的な理解が深まり、放射線教育、理科教育に効果的であると思われる。
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森 千鶴夫
セッションID: 3602-04-03
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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箔検電器の箔の開き角が自然に減少してゆく現象を、周囲の空気の動きに左右されない測定箱の中で調べた。箔検電器の絶縁物の材質によるが、ほぼ2時間以内の比較的短時間に速く減少する原因は“空間電荷分極”によるらしいことが分かった。長時間における非常にゆっくりした減少は自然放射線によることを実験と計算から確かめた。比較的微量の放射性物質からの放射線の測定を試みた。
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横山 須美, 高橋 克也, 森口 由香, 若城 康伸, 伊藤 光代, 竹西 正典, 竹西 亜古
セッションID: 3606-06-01
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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放射線イメージ表現を用いて有効な情報伝達方法を開発するため、身近なたとえやイメージを用いた放射線イメージ表現を作成した。このイメージ表現に使用した20の用語について、科学的事実を反映しているか、公衆の理解が進むか、開発したたとえを多用した放射線イメージ表現を用いたいか等について、放射線の専門家にWebアンケート調査を実施した。本発表では、アンケートの分析結果について発表する。
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西 微香, 片岡 隆浩, 石田 毅, 直江 翔太, 首藤 妃奈, 矢野 凖喜, 神﨑 訓枝, 迫田 晃弘, 田中 裕史, 光延 文裕, 山岡 ...
セッションID: 1402-04-01
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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トロン(Rn)吸入とアスコルビン酸(AA)投与による急性アルコール性マウス肝障害の抑制効果について検討した。その結果,肝障害の程度はアルコール投与後6時間の方が24時間より,肝臓への中性脂肪の蓄積は投与後24時間の方が6時間より,各々大きいことがわかった。また,アルコール投与後24時間のRn吸入とAA投与の併用は,肝障害と肝臓への中性脂肪の蓄積の回復を早めることもわかった。
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増川 祐伎, 片岡 隆浩, 首藤 妃奈, 直江 翔太, 矢野 凖喜, 神崎 訓枝, 迫田 晃弘, 田中 裕史, 花元 克巳, 光延 文裕, ...
セッションID: 1402-04-02
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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ラドン吸入によるマウス諸臓器中のDNA酸化損傷の抑制について検討した結果,脳や腎臓において抑制することが示唆できた。これに関して,ラドン吸入により抗酸化酵素であるMn-SODの活性が増加しDNAの酸化損傷を抑制する機序や,ラドン濃度依存性のあることも示唆できた。
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直江 翔太, 片岡 隆浩, 矢野 凖喜, 首藤 妃奈, 神﨑 訓枝, 迫田 晃弘, 山岡 聖典
セッションID: 1402-04-03
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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ウイルス感染症などで注目されている血中サイトカインに着目し,ラドン吸入による変化特性についてマウスを用い検討した。その結果,IL-6やTNF-α等の炎症性サイトカイン,IL-4やIL-10等の抗炎症性サイトカインが,各々興味深い変化をすることがわかった。また,吸入時間は4週間の方が2週間よりも顕著であることから,その変化特性に時間依存性があることもわかった。
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小倉 尚晃, 杉田 亮平, 小林 奈通子, Lana Shabala, Sergey Shabala, 中西 友子, 田野井 慶太朗
セッションID: 1406-08-02
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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植物は体内のナトリウムイオン(Na+)を根から排出する機能を備えているが、排出のメカニズムは未解明である。本研究では、シロイヌナズナで同定されたNa+輸送体SOS1に着目し、SOS1欠損株と野生型株でNa+の体内動態が異なることを、リアルタイム放射性同位体イメージングシステム(RRIS)を用いて示した。さらにイオン電極法(MIFE)を用いて、このNa+動態の違いが根からのNa+排出能の違いによるものであることを示し、Na+が排出されている根の部位を特定した。
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内山 剛志, 竹林 昂亮, 加藤 恵, 鈴井 伸郎, 尹 永根, 河地 有木, 藤巻 秀, 渡部 浩司, 池田 隼人, 菊永 英寿, 須田 ...
セッションID: 1406-08-03
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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植物はナトリウム(Na)に曝されると生育が阻害されるため,Na+輸送体HKT1を介してNa+を輸送することで耐塩性に寄与する.これまで根の木部柔細胞におけるHKT1の耐塩性への寄与は明らかにされているが,地上部を含めた植物全体におけるHKT1の生理的役割は解明されていない。本研究では、22Naを用いてhkt1変異株とHKT1導入株におけるNa吸収および体内循環を検討した。さらに、植物におけるNaの蓄積組織の同定を行った。
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福岡 凜大, 江澤 健太朗, 小柴 裕也, 坂上 和之, 鷲尾 方一
セッションID: 1608-08-01
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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早稲田大学では高周波電子銃を用いた高品質電子ビーム生成に関する研究を行っている。電子源であるCs-Teフォトカソードは、高い量子効率を持ち、かつ半導体フォトカソードでは比較的長寿命である。しかし、カソードに残存ガスが付着するとこれらの性能が劣化してしまう。そこで、カソードの長寿命・高耐久化を目的に、CsBrをコーティングしたCs-Teフォトカソードに酸素ガスを暴露する実験を行った。本発表では最適なCsBr膜厚に関して報告する。
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谷上 慧, 宮丸 広幸, LE VIET HUY, 小嶋 崇夫
セッションID: 1609-13-01
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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高線量のガンマ線の照射を用いてナノ粒子生成や材料に機能性を持たせる研究を
行うにあたり、照射中の効果や変化をリアルタイムで観察することは極めて有効
である。本研究ではガンマ線照射場環境においてビデオカメラ等の耐放射線性等
を勘案しながら照射中の材料の可視観察を可能にするシステムを構築している。
本発表ではその概要ならびに照射場における実験結果について報告する。
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岩元 一輝, 寺林 稜平, Volker Sonnenschein, 奥山 雄貴, 齊藤 圭佑, 吉田 賢二, 西澤 典彦, 富田 英生
セッションID: 1609-13-02
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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超高感度赤外レーザー吸収分光(Cavity Ring Down Spectroscopy:CRDS)に基づく迅速・簡便かつ高感度なトリチウム分析法の開発を目指している。対象分子種として水分子を選定し、安定同位体や大気構成分子の干渉の少ないHTO倍音吸収2ν1bandの吸収線を用いることで実現される検出限界を見積もった。また、2 µm CRDSプロトタイプシステムを構築し、安定H2Oのスペクトルを取得した。
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濵上 せな, 山田 崇裕, 藤野 隼輔, 森 健一
セッションID: 1609-13-03
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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本研究グループでは、 これまで α/β核種混在下でのα核種放射能測定のためのα線選別に関して検討してきた。本発表では薄厚プラスチックシンチレータ及びZnS(Ag)シンチレータシートを用いてα線を選別測定する手法のα/β核種が混在する医用α核種への適用について検討した結果について報告する。
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村越 孔太, 蓼沼 優一, 村上 樹希, 王 鵬, 小柴 裕也, 鷲尾 方一, 坂上 和之, 黒田 隆之助
セッションID: 1609-13-04
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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我々は、傾き制御電子ビームによるコヒーレントチェレンコフ放射を用いたTHz波の生成に成功している。現在は、電子ビームの空間変調を用いて準単色THz波を生成しており、それに対してEO sampling法による時間領域分光実験を実施した。
本発表では、Ybファイバーを用いたEO sampling法のProbe Laserシステムの開発、それを用いた時間領域分光実験、及び今後の展望に関して報告する。
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金子 悠隆, 佐藤 未宇, 小柴 裕也, 坂上 和之, 鷲尾 方一
セッションID: 1609-13-05
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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パルスラジオリシスとは、放射線化学反応の初期過程を解明する手法の一つである。物質に電子線を照射すると同時に分析光を透過させて、吸光度を測定することで、反応における中間活性種の時間的追跡を行う。このとき用いる分析光は、波長広帯域かつ超短パルスであることが望ましい。
我々は、最適な分析光としてエルビウムファイバーレーザーの二次高調波(775nm)より生成されるスーパーコンティニューム光が適していると考えた。本発表では、このスーパーコンティニューム光開発の現状、及び今後の展望について述べる。
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猪瀬 聡史, 松田 渉, 齋藤 凜太郎, 永井 義隆, 本多 貴之, 小池 裕也
セッションID: 19007-12-01
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
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放射性セシウムは、福島第一原子力発電所事故から10年が経過した現在も、環境中を移行している。多摩川集水域において放射性セシウムの挙動解明のため事故の翌年から観測してきた。これまでの観測により多摩川集水域で底質中放射性セシウムの濃度分布を把握することができたため、元素分析、結晶相分析、有機物分析を行い、底質性状との関係を調査した。
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古高 克昌, 山田 崇裕, 三島 大輝
セッションID: 19007-12-02
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
会議録・要旨集
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試料を切り刻み均質化して容器につめて放射能測定をする従来手法ではなく、試料をそのままの測定する非破壊式放射能測定装置が開発され利用されている。このような手法の場合、試料を容器に詰めないことから、試料の形状・形態の変化の計数効率への影響が懸念される。本研究では、このような非破壊式放射能測定装置特有の不確かさについて試料の写真データから形状を把握により評価する手法について検討した。
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田中 ももこ, 夏堀 雅宏, 和田 成一, 柿崎 竹彦, 島岡 千晶, 大塚 さくら子, 堀越 柚衣, 松村 奏子
セッションID: 19007-12-03
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
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めん羊の食肉中における放射性Cs濃度を生体試料から推定し、基準値未満かを出荷前に確認する方法について検討した。
血液、尿、糞便のうち、安定Cs単回投与試験では尿で最も高濃度で検出され、さらに体内動態パラメータを用いた経時的なシミュレーションでは、尿が最も筋肉中濃度との比率変動が小さかった。よって生体試料としては尿を用いることが望ましいが、めん羊の月齢や汚染及び飼い直しの時期も十分考慮する必要がある。
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佐々木 美郁, 夏堀 雅宏, 和田 成一, 柿崎 竹彦, 島岡 千晶, 松村 奏子, 大塚 さくら子, 堀越 柚衣
セッションID: 19007-12-04
発行日: 2021年
公開日: 2021/09/06
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めん羊のCs経口投与後における体内動態パラメータの解析を行った。Cs消失速度定数は細胞内液よりも細胞外液の方が速く、その中でも筋肉はCsを蓄積しやすい組織であると分かった。また年齢で分けたラム・マトン群を比較した際、消失相の半減期がラムの方が短いことが分かった。筋肉中初期濃度の差は両者の筋肉の分布容積に差が生じたためであると考えられた。本研究の結果は舎飼いによる放射性セシウムの飼い直し条件やその最適期間の検討につながると期待される。
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