教授学習心理学研究
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8 巻, 2 号
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  • 原稿種別: 表紙
    2012 年 8 巻 2 号 p. Cover1-
    発行日: 2012/12/18
    公開日: 2017/10/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 目次
    2012 年 8 巻 2 号 p. Toc1-
    発行日: 2012/12/18
    公開日: 2017/10/10
    ジャーナル フリー
  • 知久馬 義朗, 井澤 由利香
    原稿種別: 本文
    2012 年 8 巻 2 号 p. 49-66
    発行日: 2012/12/18
    公開日: 2017/10/10
    ジャーナル フリー
    様々な量を分類出来るためには,それ以前に量と結びついた数概念を形成する必要がある。そのためには,(1)様々な性質を条件とした集合を複数作り,(2)各集合を作る際の性質をすべて無視し,量だけに着目して上位集合を作り,(3)複数の上位集合間で量の異同判断が出来るようになることが必須である。(1)(2)は(3)の前提であるが,本研究では,現在極めて不十分にしか配慮されていない(1)(2)の充足に焦点を当てたテキストを構成し,その妥当性を検討した。構成に当たっては,「仲間分け」「分け直し」「囲み分け」の概念形成を実現するための法則群の設定,及び言葉の操作,科学者の体験,生活者の体験の3者の設計とその有機的関連づけに特に留意した。入学直後の公立小1年生に13時間の授業を行い,種々の点で難度に差のある問題で構成された事後テスト,自発的な仮説検証的活動の発生,とりわけ発展性のあるそれの発生を基準に授業の効果を判定した。事前には簡単な仲間分け以外は一切できなかった子らが,事後テストでは全員が全問に完全正答(個数を条件とした囲み分けを含む。)した上で,発展性のある自発的活動も多く確認され,極めて早い段階での集合数の成立も確認され,本研究は完璧な成果を収めた。
  • 麻柄 啓一, 進藤 聡彦
    原稿種別: 本文
    2012 年 8 巻 2 号 p. 67-76
    発行日: 2012/12/18
    公開日: 2017/10/10
    ジャーナル フリー
    本研究では「徳川幕府は全国の大名から年貢を取っていた」という誤った認識(麻柄,1993)を取り上げる。高校の教科書では,例外として一定期間「上げ米(大名がその石高の1%を徳川家に差し出す)」が行われたことが記述されている。ここで,「○○の期間には××が行われた」(命題a)に接したとき,これを「○○以外の期間には××は行われなかった」という形(命題b)に論理変換できれば,先の誤りは修正される可能性がある。実験1では大学生62名を対象にこの関連を検討したところ,年貢の行方を問う問題(標的問題)での正答者は誤答者より,命題の変換に優れている傾向が示唆された。実験2では大学生34名を対象に,論理変換を援助することにより誤った認識の修正が図られるか否かを検討した。その結果,援助が誤った認識の修正を促進する効果をもつことが確かめられた。知識表象を変形することは操作と呼ばれるが(工藤, 2010),上記の論理変換も操作の1つであり,操作の成否が誤った認識の修正に関わることを示すものとなった。
  • 作間 慎一
    原稿種別: 本文
    2012 年 8 巻 2 号 p. 77-87
    発行日: 2012/12/18
    公開日: 2017/10/10
    ジャーナル フリー
    文学作品の理解は一般に困難である。文学作品の謎解き読みは,読者が矛盾や違和を抱く記述(謎)に作品理解の手がかりがあると考え,それらの合理的な解釈を試みることによって,すぐには気づくことのできない作品理解(アスペクトの転換)を得させるものである。読者がおかしさを感じる記述がいくつかある『お手紙』を教材として,小学4年生にそれらの謎解き読みを促す授業を行ってみた。その結果,児童は本作品の主題を「思いやりの大切さ」と当初からとらえていたが,登場人物のいくつかの行動におかしいことがあると感じていた。そこで,そうした登場人物の行動の理由についての解釈を新たに求めたところ,児童から自発的に出された解釈のほとんどが思いやりの枠組みによるものであった。今回の謎解き授業では,当初の主題理解をさらに強めることになり,本作品の謎解き読みによるアスペクトの転換が難しいことが示された。ただし,授業者が「手紙のよさ」という枠組みでの謎の解釈を提示したことによって,一部の児童ではあるが,その解釈への転換の可能性を見ることができた。
  • 吉國 秀人, 赤沢 潔
    原稿種別: 本文
    2012 年 8 巻 2 号 p. 88-100
    発行日: 2012/12/18
    公開日: 2017/10/10
    ジャーナル フリー
    本論文は,特別な支援を必要とする児童1名を対象にして,算数学習における2桁及び3桁の足し算学習を,継続的に援助した授業の実践報告である。学習者は,実践開始当時は5年生であった。「かずの学習」における取り組みの中から,特に,2桁及び3桁の筆算による足し算の授業場面を抜粋して報告した。細谷(1969)が小学校算数の授業立案・展開検討で用いた視点を参考にして,実践から導かれる仮設的な要因として 1.課題の型分け,2.教具と課題配列順序,3.個に応じた課題解決のための援助方略に注目し,考察を行った。お金に関する先行知識を有する学習者に対して,その既有知識にあうよう選択された教具(お金)が活用された。また,授業で取り上げた筆算課題は,"特殊な"タイプから"一般的な"タイプの順に配列されていた。さらに,筆算の計算は,初めに大きい位を計算し,その後で小さい位を計算するよう指導した。このような「大きい位優先主義」に即した指導は,2桁及び3桁の足し算を独力で計算可能にし得る指導方法だったことが明らかにされた。「3位数で一の位が繰り上がると十の位も繰り上がる足し算」のタイプの学習が課題として残された。
  • 原稿種別: 付録等
    2012 年 8 巻 2 号 p. App1-
    発行日: 2012/12/18
    公開日: 2017/10/10
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    2012 年 8 巻 2 号 p. Cover2-
    発行日: 2012/12/18
    公開日: 2017/10/10
    ジャーナル フリー
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