電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
平成27年度電気・情報関係学会九州支部連合大会(第68回連合大会)講演論文集
選択された号の論文の436件中151~200を表示しています
  • 宮本 昌和, 高橋 知宏, 庄山 正仁
    セッションID: 12-1P-04
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    昨今の環境問題やエネルギー問題を受け、太陽光や風力といった再生可能エネルギーを利用した発電システムの導入が進んでいる。これらの発電量は気象条件等の影響により不安定なので、電力系統を安定化するために蓄電装置を用いたエネルギー管理システムが用いられる。そこで、同一システム内に様々な定格電圧を持つエネルギー源や蓄電装置、負荷装置を自由に接続でき、直流による双方向な電力の融通を可能とする形式の一つとして双方向マルチコンバータを提案する。双方向マルチコンバータは定格電圧の異なる複数の入出力ポートを持ち、各ポートの端子電圧を任意に変更が可能である。その構成及び制御方法を示し、その実験結果について検討する。
  • 高橋 知宏, 宮本 昌和, 庄山 正仁
    セッションID: 12-1P-05
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    著者らは、直流電力網を形成するマイクログリッドを実現するための方法の一つとして、双方向DC-DCコンバータを用いて、様々な定格電圧を持った直流機器を同一システム内に接続し、電力の融通を可能とする構想を提案している。コンバータをメッシュ状に配置することで、システム全体に冗長性をもたせることが可能だが、一般的なコンバータは低負荷時に効率が低下する傾向があるため、各コンバータの負荷電流を均等に分担させると、結果システム全体の効率が低下してしまう。本研究では、メッシュ形の最も基本的な構成要素と考えられる、並列にコンバータを接続した場合において、電力経路制御を利用したシステムの高効率化の検証を行う。
  • 末次 正, 空閑 祥太郎
    セッションID: 12-1P-06
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    E級増幅器はスイッチにかかる電圧のピーク値が最適動作時には直流供給電圧の3.5倍に達して高耐圧のパワートランジスタを用いる必要があるということが問題になっている。本研究ではトランジスタを直列接続にすることによってトランジスタにかかる電圧を分散し、トランジスタ一つにかかる最大電圧を低減する方法を検討した結果を報告する。
  • 笹 輝一郎, 中司 賢一
    セッションID: 12-1P-07
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    アナログ回路でコンパレータは重要な構成回路である。しかし、微細化に伴うミスマッチやばらつきによってアナログ回路は性能が低下する。インバータはアナログ回路的には遷移電圧を境に0と1を出力するコンパレータと考えられる。インバータを複数個並列に並べた冗長構成と統計処理による、ばらつきの少ないコンパレータを検討した。電源電圧1Vのインバータは遷移電圧のばらつきは約10.8mV(標準偏差)であった。冗長性を8、16、32、64とした4種類を単体のインバータと比較した結果、冗長性を上がるにしたがいばらつきは減少し冗長性64で約1.6mVまで低減できた。トランジスタサイズを大きくすることによりさらに約0.6mVまで抑制できることを確認した。
  • 村井 佑輔, 中司 賢一
    セッションID: 12-1P-08
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    半導体プロセスの微細化に伴い、ミスマッチやばらつきによる性能低下がアナログ回路において問題となっている。特に、アナログ回路において重要な回路であるコンパレータに対して、ミスマッチやばらつきの影響を低減することが求められている。本研究は、アナログ回路であるコンパレータを、ディジタル回路の特徴である自動化設計を導入した全ディジタル回路での実現を目的とした。具体的には複数個並列に配列したインバータアレイと統計処理回路によって構成した。インバータの冗長度を7、15、31と63、3種類の統計処理アルゴリズムについてHDL設計し論理合成した。回路規模とモンテカルロシミュレーションによりそれぞれの性能を比較検討した。
  • 原田 裕二郎, 藤本 邦昭
    セッションID: 12-1P-09
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    可変分周器は,高周波のクロックを低周波のクロックに変換する回路であり,CPU,メモリおよび各種通信機器内において広く利用されている.近年,クロック信号の立上りと立下りの両方のエッジを利用して信号処理を行う事が増えてきており,出力信号のデューティ比を50%に保つことは,極めて重要な性能の一つとなっている.本稿では,分周比に関係なく常にデューティ比50%の出力信号が得られる可変分周器を提案する.提案回路は,ディジタル回路のみの極めて簡単な構成であるため,ハードウェア記述言語を用いて簡単に記述することができ,FPGA上に実装可能である.また,その動作は分周比の増大に関係なく安定である.
  • 森 智博, 野口 卓朗, 石川 洋平, 清水 暁生, 深井 澄夫
    セッションID: 12-1P-10
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    本研究室では、Floating Gate(FG)-MOSFETという可変閾値特性を有する素子を用いて多値論理回路の設計を行っている。多値論理を用いることで、同じ情報量を扱う場合における配線量の削減が見込める。現在、FG-MOSFETを用いた多値論理システムの実現を目標としている。本報告では4値ALUの算術演算部に用いる四則演算回路(加算、減算、乗算、除算)の設計を行った。回路構成は、回路規模が大きい除算器を基本とし、共通化を図ることで回路規模の縮小を実現した。演算の切り替えは、パストランジスタを用いて制御信号により回路構成を変更することで実現した。提案回路の動作確認、周波数特性の検討を行った。
  • 松永 祐太郎, 森 智博, 野口 卓朗, 石川 洋平, 清水 暁生, 深井 澄夫
    セッションID: 12-1P-11
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    近年,回路の高機能化・高性能化に伴い配線量の増大による回路規模の増加が問題となっている。この問題を解決する方法のひとつとして,多値論理システムの適用を検討している。本研究室ではFG-MOSFETを用いた4値論理回路が設計されている。しかし,4値ALUに組み込むことを想定した場合,トランジスタ数が多く,回路構成が大きくなることが問題となる。これまでに,差動対を用いることでトランジスタ数が従来の回路に比べ少ない4値AND回路・OR回路を提案した。本報告では,提案した回路の出力波形のオーバーシュート,アンダーシュートや信号遅延の原因を調べ,信号の同期をとることで出力波形の改善を行った。
  • 中山 恭綺, 野口 卓朗, 石川 洋平, 清水 暁生, 深井 澄夫
    セッションID: 12-1P-13
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    我々の研究室では低電源電圧で動作する14bitカレントステアリング型D/A変換器(DAC)に関する研究を行っており、電流源に多出力化したニューロンMOSカレントミラー(νCM)を用いている。νCMはνMOSFETとトランスインピーダンスアンプを用いた回路で、低電圧で動作し、高いミラー精度を実現できる。しかし、νMOSFETの閾値電圧が変動したとき、多出力νCMの出力電流も変化してしまう。そこで本研究では、キャリブレーション回路を多出力νCMに付加した回路を提案する。キャリブレーション回路により多出力νCMにおけるνMOSFETの閾値電圧ばらつきを補正し、出力電流を制御できることをシミュレーションにより確認した。
  • 古賀 圭祐, 野口 卓朗, 石川 洋平, 清水 暁生, 木本 晃, 深井 澄夫
    セッションID: 12-1P-14
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    本研究室では、エレクトロニクス分野や医療分野等に幅広く応用されているインピーダンス計測回路の研究を行っており、計測精度の向上を目指している。今回は膀胱内尿量計測システムに用いる定電流源の検討を行う。現在用いられている回路は、バイラテラル型電圧-電流変換回路とハウランド回路であり、抵抗からなる腹部モデルによる計測を行った際、所望の計測精度が得られていない。よって、原因の調査と精度向上を目標に実測を含めた定電流源の検討を行う。
  • 葉 育宗, 陳 民杰, 李 旭涛, 篠原 尋史, 吉原 務
    セッションID: 13-1P-01
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    部品点数の少ない正弦波のような基準電圧による低THDのACマルチストリングLEDドライバを提案した。提案の電流制御手法は受動部品を用いず簡単なソースカップル回路で制御可能である。基準電圧は、THDを最小限にするために、整流器から分圧される。シミュレーション結果にすれば4列のLEDドライバは、10W/100V ACの条件で99.95%の力率と非常に低いTHD3.16%を達成することができた。実際の提案回路は差動ペアとダイオードによって実現した。
  • 中林 弘光, 三木 光範, 谷口 武, 上南 遼平, 間 博人
    セッションID: 13-1P-02
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    著者らは知的照明システムの実証実験で表面化した照度センサの設置位置の課題を解決するために机上面に照度センサを設置せずに執務者に希望する照度を提供する新たな制御アルゴリズムを提案する.提案手法では,机上面以外の場所に設置した照度センサから各執務者の机上面の照度を推定することで希望する照度を提供する.机上面の照度は照明による照度と外光による照度を推定することで求めることができ,提案手法においてこれらの照度を高精度で推定することは重要である.本稿では,外光による照度を高い精度で推定するために室内の外光照度分布の検証を行い,机上面の外光照度推定手法について検討する.
  • 堤 晋一, 山形 幸彦, 富田 健太郎, 堀内 誠, 真鍋 由雄
    セッションID: 13-1P-03
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    照明用LEDモジュールでは,ジャンクション部での温度上昇に起因する効率,寿命,安定動作の著しい低下から,放熱設計が最重要である.しかしながら,動作中の温度の直接測定はできておらず,計測技術の確立が望まれている. 本研究室では,動作中のLED のジャンクション温度計測手法として,パルスレーザーラマン散乱法を用いた計測システムを提案している.現在までに,色素レーザーを用いたシステムを構築し,動作中の蛍光樹脂無し青色LEDを用いて本システムの有効性を示してきた.今回,照明用に用いられるLED モジュール内の複数チップのジャンクション温度を同時に計測できるシステムを構築し,その初期データを取得したので報告する.
  • 楊 欣, 大山 和宏
    セッションID: 13-1P-04
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    The efficiency of switched reluctance generator (SRG) is related to many factors. This paper describes the method of improving the efficiency of SRG. The first step in the design procedure is to make the suitable Simulink model for evaluating the efficiency of SRG. Then the efficiency of SRG with different inductance curves is tested. The most suitable inductance shape is determined by comparing the different efficiency data for different inductance curves. The efficiency of SRG will be improved by designing the core shape to have the most suitable inductance shape.
  • 羅 鈞文, 大山 和宏, 藤井 裕昭, 上原 一士, 百武 康
    セッションID: 13-1P-05
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    スイッチトリラクタンスモータ(SRモータ)の励磁タイミングは回転子位置に応じて決定するため,SRモータドライブは回転子位置情報を必要とする。本稿は,相電流と磁束鎖交数演算値より回転子位置を推定できる回転子位置推定テーブルを用いる回転子位置センサレスSRモータ制御システムの実機における閉ループ運転時の不安定現象の原因を明らかにするために,回転子位置推定テーブルに様々な誤差を加えた場合のシミュレーションを実施し,その影響を考察する。
  • 窪田 涼介, 大山 和宏
    セッションID: 13-1P-06
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    本稿では,各種交流機の数学モデルの精度向上を実現するために誘導機の諸特性を明らかにする計測システムを提案する。また提案する計測システムより,誘導機を対象として諸特性の計測を行う。さらに,得られる測定データを基に既存の数学モデルの精度を検証する。また,既存の数学モデルで記述されていない物理現象について考察を行う。
  • 松本 洋和, 柴戸 洋次郎, 根葉 保彦
    セッションID: 13-1P-07
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    筆者らはチャージポンプ(CP)回路を用いた昇圧形モータドライバの提案を行ってきた。このモータドライバは,インダクタを用いたチョッパ回路を昇圧機構として組み込んだ従来の昇圧形のドライバに比べて,高効率でモータを駆動することができる。本論文では,このドライバの制御に弱め界磁制御を導入することで,高速域においてトルクの低下を抑制できることを示すと共に,その動作特性をシミュレーションにより明らかにした。
  • 黒木 秀俊, Ebrahimi Hassan, 高 炎輝, 堂薗 浩, 村松 和弘
    セッションID: 13-1P-08
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    電気機器の振動解析に用いられる固有値解析では,積層鉄芯は,その積層構造をそのまま考慮すると要素数が膨大となり,塊状鉄芯モデルで近似されるため,その均質化手法について検討する必要がある.そこで本論文では,固有値解析における積層鉄芯の均質化手法について検討する.まず,積層鉄芯の均質化手法を提案し,簡易モデルを用いて,積層構造を忠実に考慮した場合と均質化手法を用いた場合の固有値解析を行い, 固有振動数と固有モードを比較するとともに,積層構造の考慮の有無がこれらに及ぼす影響について検討することにより,均質化手法の有用性を示す.
  • 永田 翔麻, 高 炎輝, 堂園 浩, 村松 和弘
    セッションID: 13-1P-09
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
     有限要素法を用いた磁界解析では,計算時間及び解析精度の観点から,六面体要素が優れている.この要素を用いて領域の一部を細分割すると他の領域も細かく分割されてしまうため,我々は非適合分割図を用いた解析方法を提案している.これまで,この非適合分割図の作成方法として,六分木法を用いてきたが,この方法では分割図がモデル形状のみで決まり,分割の粗密などの制御が困難であった.そこで,今回,所望の粗密をつけた適合分割図から要素を結合することにより非適合分割図を作成する方法を提案するとともに,簡易モデルの分割例を示す.
  • 古賀 大貴, 高 炎輝, 堂薗 浩, 村松 和弘
    セッションID: 13-1P-10
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    誘導機の更なる高効率化のため,磁界解析を用いた鉄損解析が盛んに行われている.近年,計算機や解析手法の進歩により誘導機の三次元解析が可能となっているが,計算時間や記憶容量の削減のため,積層鉄芯は積層構造を無視した塊状鉄芯でモデル化されており,鉄心の積層構造が鉄損に及ぼす影響が明らかになっていない.そこで本研究では,積層鉄心の積層構造を均質化手法により考慮した塊状鉄芯モデルを用いて誘導機の三次元磁界解析を行うことにより,積層構造を考慮した鉄芯中の磁束分布を明らかにする.
  • 大濱 嘉恭, 山本 吉朗, 逆瀬川 栄一
    セッションID: 13-1P-11
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    近年,永久磁石の高性能化に伴い,高効率のPMモータが様々な分野で利用されるようになってきた。PMモータのトルク制御には,回転子位置に応じた電流制御が必要で,そのため,通常はエンコーダやレゾルバなどの位置センサが用いられる。一方,位置センサが除去できれば,モータの小形化,軽量化,低価格化が実現され,耐環境性,信頼性も改善されるので,位置センサレス制御が望まれている。本稿では,PMモータの位置センサレス制御の演算に用いられるd,q軸インダクタンスの測定法について述べる。
  • 金 金, 西 宏之, 木村 義政, 柿木 稔男
    セッションID: 14-1P-01
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    少子高齢化の進展とともに,独居高齢者の孤独死が大きな社会問題となっている.従来の高齢者見守りサービスには,高齢者のプライバシーを侵害し,装置を身に付ける煩わしさがある等の欠点があった.著者らは,これを改善することを目的に,音情報を用いることで,プライバシーに配慮した,高齢者に負担の少ない見守りシステムを提案している.本報告では,音情報を用いた高齢者の生活状態を識別するタスクを想定し,ニューラルネットワークの出力値の統計的性質から,オープンデータによる評価性能を予測する手法を考察する.
  • 中島 優一, 西 宏之, 木村 義政, 柿木 稔男, 尾方 翔真
    セッションID: 14-1P-02
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    2012年、山梨県笹子トンネルにて天井板落下事故が発生した。事故後の検査で、天井と鋼板をつなぐつり金具のアンカーボルトの脱落や、つり金具と鋼板をつなぐボルトの脱落などの不具合が確認された。また、金属ボルトの異常を検知する打音検査は目視で異常を確認した場合にのみ実施するとされていたことや、打音検査がおよそ12年間実施されていなかったことなどが明らかとなった。 これらの要因として、打音検査の専門性の高さや時間と労力の必要性など、打音検査自体の問題点が挙げられる。本研究ではパターン認識を用いた打音検査法を提案することによりそれらの問題点を解決し、より積極的で簡易な検査法の実現を目指す。
  • 南 晴喜, 西 宏之, 木村 義政, 柿木 稔男
    セッションID: 14-1P-03
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    携帯型音楽プレーヤーを使い,ヘッドホンを通じて楽音を長時間過大な音量で聴くことは難聴の原因となる.周囲の雑音に対して楽音の再生音量を適切な範囲内で制御する方法は,聴力保護のために必要である.しかし周囲の雑音を制御する従来の方法では,必要な音までも除去してしまい事故等の危険性を高める.本研究は人間の耳のマスキング特性を利用し,楽音の再生音量を適切に制御する方法を実現することが最終目的である.この目的を達成するため本報告では,携帯型音楽プレーヤー使用時の雑音の種類・楽音のジャンル等の影響を調べるために行った,ヘッドホン外・ヘッドホン内で模擬した雑音環境下における主観評価の実験結果について述べる.
  • 坂本 充, 小野口 平, 苣木 禎史
    セッションID: 14-1P-04
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    著者らは,受聴点での信号対妨害音比の向上を目的とした拡声装置の放射タイミング制御手法を提案した。また著者らは,この手法における問題点である情報伝達遅延を抑制するため,様々な要素に基づき,適切な位置で放送内容を分割する自動ポーズ挿入手法を提案した。この先行研究の結果において,構文解析に基いた自動ポーズ挿入手法が最も良い評価結果を得ることができた。本稿では,構文解析に基づいた自動ポーズ挿入手法のさらなる精度向上を目指し,アルゴリズムの検討を行った。
  • 梶原 祥希, 吉山 文教, 上ノ原 進吾, 西島 恵介, 古家 賢一
    セッションID: 14-1P-05
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    近年、テレビ電話やビデオ会議等の音声付き動画の撮影が一般家庭にも普及してきた。しかし、周囲の雑音が発生する一般の環境では、品質良く収音できない場合がある。雑音抑圧の従来研究として画像情報を用いて音源方向の推定をし、MV法により雑音抑圧を行う手法がある。画像情報を用いることで雑音が大きな環境下でも音源方向を正しく取得することができ、雑音抑圧の性能が改善する。本報では、この手法に人間の骨格検出を用いることで、複数話者存在する環境でも目的音源である話者を決定し、雑音抑圧を行う方法を提案する。実験では二人の話者から一人を決定し、雑音抑圧を行い、画像情報を用いない方法との比較を行った。
  • 宮前 寛, 上ノ原 進吾, 西島 恵介, 古家 賢一
    セッションID: 14-1P-07
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    消音ギターは,通常のギターの共鳴ボディー部分を取り除いた楽器である.消音ギターの場合,演奏音はヘッドホンを装着して受聴し,ピックアップで拾った弦の振動を直接聴くことになるため,音の広がりのない無機質な音に聞こえ,本来のギターの音質とは異なる印象をうける.従来技術として,消音ギターの出力に対し,ギターの音響特性や部屋の響きを電気的に合成する方法が検討されているが,十分なギター音の再現ができていない。本稿では,通常のギターに装着したピックアップの振動からギターの放射音を再現する発音機構の非線形モデルを構築するため,弦のかわりに加振機による振動を与え,振動特性と放射音特性を測定し,分析を行った.
  • 樅木 麻奈, 西村 勇也
    セッションID: 14-1P-08
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    ティンパニは,太鼓のようにヘッドを持つ楽器でありながら半球状の胴(ケトル)を持ち,音高感のある音を出すことができる有音打楽器である.ティンパニ奏者は叩く位置を微妙に変化させることでその曲に適した音色を表現している.しかし,一般的なティンパニの指書者には,その打撃位置は「外側から中心に向かってヘッドの半径3分の1から4分の1の点」という曖昧な記載がされている.よって,本研究ではティンパニの周波数特性を調べ,打撃位置における音色の違いを固有モードの観点から解明を行う.またこの結果を基に,プロのティンパニ奏者を交え打撃位置における音色の指標を作り,教則本への記載や初等教育での部活動指導に貢献する.
  • 高野 恵里奈, 西村 壮平
    セッションID: 14-1P-09
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    建物内で人々が快適に暮らすために遮音・防音性は欠かせない.近年,建物の高気密化により外部の音はかなり遮断されるようになった.ところで,建物の高気密化に伴う計画換気が義務付けられるようになり,その結果,建物内における換気口の数は飛躍的に増加することとなった.換気口は通気が目的であるため,気密性を必要とする騒音対策とは相反する.そのため,環境騒音の大きな地域に立地する建物においては,換気口からの騒音対策が必要と考えられる.そこで本研究では,対象となる騒音の周波数領域に応じた減音効果が期待できる防音換気ボックスを製作するための前調査として,様々な環境騒音源の音響特性を調べることを目的としている.
  • 後藤 隼人, 那須 恒敏, 堀部 典子, 西村 壮平, 西村 勇也
    セッションID: 14-1P-10
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
     熱帯地域に属する諸国では通気性の良い観音開き窓が広く用いられている.また,発展途上国における近年の著しい経済発展に伴い,交通騒音の問題が深刻化している.観音開き窓は通気孔を有するよろい戸の形状であるため,騒音はそこを通過して居住空間に伝搬してくる. そこで,交通騒音に悩まされている人々に,より良い居住環境を提供するため,本研究では通気性を有する防音窓の開発を行っている. ここでは,更なる減音効果を高めるため従来の防音ユニットの改良を行い,適切な入出口の面積や配置を理論的に算出し,実験による検証について報告する.
  • 宮原 和希, 吉田 敬
    セッションID: 01-2A-01
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    我々は、界磁に使用する永久磁石の配置をV形に配置した、リニア同期モータ(PMLSM)の研究を行ってきた。永久磁石の配置をV形に配置することで、磁束が強め合い、エアギャップ中に高磁束密度を発生することが可能となる。これにより従来のPMLSMよりも高い性能を得られることが分かった。本研究では、回転機への応用を考え、二次元有限要素法解析により基礎特性の解析を行った。提案するモータ(V形永久磁石配列16極18スロット同期モータ)の回転速度や電流密度を変更し解析を行い、250rpmほどの中低速回転速度でも効率90パーセント以上を達成することができた。
  • 山本 和志, 白 石, 田邉 一博, 吉田 敬, 笹山 瑛由, 松尾 政晃, 円福 敬二
    セッションID: 01-2A-02
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    磁気ナノ粒子の表面に検査試薬や薬剤等を結合したものは磁気マーカーと呼ばれている。磁気マーカーを体内に注入し、その磁気信号を検出することで癌等の疾病領域を高感度・高空間分解能に画像化する磁気ナノ粒子イメージング技術が医療診断において注目されている。本研究では、センチネルリンパ節生検への応用を想定した磁気ナノ粒子イメージングシステムの開発を目指し、傾斜磁界(場所によって磁界強度が変化する磁界)を用いてFFP (Field Free Point) を作りだすことで、空間分解能の改善を図った。また、シフトコイルを用いて電気的にFFPを走査することで、高速かつ高空間分解能に磁気ナノ粒子イメージングを行う電気的走査法を開発した。
  • 岡部 俊亮
    セッションID: 01-2A-03
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    食品工場では加工の際などに混入する恐れのある金属を検出することで異物混入を防いでいる。しかし、既存の検出機は励磁コイルと検出コイルが面平行に配置され、その中を被検体が通過するようになっているため、検出機の大きさを被検体によって変える必要がある。また、異物がないとき二つの検出コイルの出力電圧の差が0に近づくように平衡状態を作るのだが製造過程の誤差などで高い平衡度をとるのが困難とされている。そこで、本研究では直交配置した各コイルを一つの平面に納めることで上記の問題を解決し、ディジタル信号処理を用いて雑音を軽減し検出感度を高めている。微小鉄球を検出することでその性能を実験的に評価した。
  • 松田 卓弥, 笹田 一郎, 山本 宙, 齋藤 隆, 武藤 充孝, 西田 隆
    セッションID: 01-2A-04
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    ロケット組み立て用クレーン設備にはマトリクスコンバータやモータなどが使用され, スイッチ動作やモータの回転数などの周波数を持つノイズがアースに流れ込む現象が起きる. このノイズの値が大きいと他のアースとの電位差により火花等が発生するなど, 設備災害の原因となりえる. これまで, アースの測定にはクレーンの先端部分のノイズ測定しか行われておらず、ノイズの発生原因が追求できない問題があった. そのため, 本稿ではノイズ発生の原因を特定するため, クレーン設備に使用されるの径の太いアース線を測定できるような貫通型の誘導コイルセンサを製作し、測定を行った.
  • 笹田 一郎, 松田 卓弥, 山本 宙, 齋藤 隆, 武藤 充孝, 西田 隆
    セッションID: 01-2A-05
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    三相電力ケーブルに流れる非平衡電流は周囲に磁場を発生し,電磁干渉を引き起こす.また,大型コンバータから電動機への三相給電線には基本波の非平衡電流のみならず,スイッチングに伴う高周波電流が流れ,共に伝導性電磁干渉源となる.三相電力線を束ねたキャブタイヤと呼ばれるケーブルが移動式クレーンに用いられているが,このような非平衡電流の計測にクランプ式電流計が適用できない場合が多い.本稿では,ロケット組み立て用の大型クレーン設備において,マトリクスコンバータへの三相給電ケーブルおよびマトリクスコンバータから巻き上げモータへ至るキャブタイヤケーブルに流れる非平衡電流とスイッチング電流の非平衡成分をケーブル近傍磁場計測に基づき計測した.
  • 前田 好章, 下田 健一郎, 笹田 一郎
    セッションID: 01-2A-06
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    生体磁気計測においてその微弱な磁気を測定するために磁気シールドが用いられる。その際、外部磁束の大きさを小さくするために補償コイルを用いるが、シールド外とシールド内ではシールド外にセンサを設置したほうが雑音の変化が大きくセンサが変化に対して反応しやすい。そこでシールド中央とシールド外部で磁束密度y成分がそれぞれ0になっているときのシールド外部の0になっている位置のことを零磁場点と名付ける。零磁場点があるのならセンサを外部に設置して補償を行えばシールド内部の補償もうまくいくと考え、今回は補償用センサをシールド外の上部の様々な位置に設置した。そして測定して雑音の様子を確かめた。
  • 前田 好章, 加呂 光, 下田 健一郎, 笹田 一郎
    セッションID: 01-2A-07
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    心磁計は心疾患の早期発見に有用であるとされている。これまで心磁界測定にはSQUID磁界センサが用いられてきたが、冷却が必要であり、装置が大がかりである。本研究室では、室温動作で動作すし小型で高分解能な基本波型直交フラックスゲートセンサを用いた心臓磁界計測をおこなっており、これまでに32chのセンサヘッドを用いて部屋型磁気シールド内での心磁界マップの作成に成功した。本発表では、シールド比では部屋型磁気シールドには及ばないが、小型で安価な分離型磁気シールドに能動補償を適用した環境下で36chの測定点で被験者胸部の磁界を測定した結果を示す。
  • 長谷 友視, 加呂 光, 笹田 一郎
    セッションID: 01-2A-08
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    基本波直交型フラックスゲートセンサのセンサヘッドは、コア部に沿うように配置された励磁コイルとその周囲に巻かれた検出コイルから成っており、励磁コイルに交流電流とそれに加えてより大きな直流電流を励磁電流として直接通電して使用する。直流電流を加えることにより、通常の直交型フラックスゲートセンサと比べ多くの利点がある。励磁コイルにはアモルファス磁性体が使用されており、本稿ではこのアモルファス磁性体に熱処理を施した際のセンサヘッド特性の変化を熱処理の条件と合わせて比較・検討している。
  • 田浦 皓士, 田中 輝光, 松山 公秀
    セッションID: 01-2A-09
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    垂直磁気異方性を有するCo/Ni細線における電流誘起磁壁移動は,レーストラックメモリなどへの応用が期待され,近年,盛んに研究されている.本研究では,細線の一部に軟磁性薄膜とCo/Ni人工格子膜とを交換結合させたECC構造部を設けて,膜厚方向外部磁界によりECC部の磁化を局所的に反転させることで,細線部とECC部との境界近傍に磁壁を設定し,Co/Ni細線の電流誘起磁壁移動によるkerr出力の変化を確認した.
  • 于 海倫, 牙 暁瑞, 田中 輝光, 松山 公秀
    セッションID: 01-2A-10
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    垂直磁化膜は大きな磁気異方性を有しているため、高い周波数での動作が可能であり、将来の磁気デバイス材料として注目を集めている。本研究では、垂直磁化膜を利用した新たなロジックインメモリ機能を持つデバイス構造を提案し、デバイス動作をマイクロマグネティックシミュレーションで計算した。データの書き込み手段としてスピン注入磁化反転をマイクロ波でアシストする方法と提案する。マイクロ波のアシスト効果とスピン注入によるデータの書き込みの信頼性を評価した。
  • 牙 暁瑞, 今村 謙汰, 大藪 周平, 田中 輝光, 松山 公秀
    セッションID: 01-2A-11
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    近年,hard / soft交換結合膜における交換相互作用を利用したマイクロ磁気デバイスにおける動作の高周波化に関する報告がなされている.本研究では,スピン波共鳴周波数が,交換結合膜の層構造を変化させることにより,任意に設定できることをマイクロマグネティックシミュレーションによって示した.さらに,高周波領域での信号処理機能への応用の可能性についてシミュレーションにより検証した.
  • 今村 謙汰, 牙 暁瑞, 大藪 周平, 田中 輝光, 松山 公秀
    セッションID: 01-2A-12
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    強磁性体中を伝搬するスピン波は,位相情報の利用による論理演算デバイスへの応用が提案されている.デバイスの小型化・省電力化が期待できる技術の1つに,入力電力を効率的にスピン波励起に利用できる定在スピン波の応用が挙げられる.本研究では,パーマロイ細線中に2つのスピン波を励起し,干渉により発生する定在スピン波の外部印加磁界の変化に対する様態変化を,電気的出力として検出した.また,磁性体内部における磁化状態の解析をマイクロマグネティックシミュレーションにより行った.得られた実験結果より,スピン波論理演算デバイスにおいて,外部磁界により動作制御する機能を付加できる可能性を示した.
  • 松岡 稔貴, 高 炎輝, 堂薗 浩, 村松 和弘
    セッションID: 01-2A-13
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    磁気共鳴画像装置(MRI)の医療用金属インプラントによるアーチファクトを低減するため,常磁性体のチタンに反磁性体のグラファイト粉末を封入して互いの磁化をキャンセルする金属インプラントが提案されている.この金属インプラントによるアーチファクトの低減効果は,グラファイト粉末の磁化率に大きく影響し,実用化するためには,グラファイト粉末の磁化率の制御が必要となる.今回,その基礎的検討として,有限要素法を用いた磁界解析により,充填率と磁化率の関係を検討した.その結果,反磁性体の磁化率は強磁性体とは異なり,充填率に比例することがわかった.
  • 成田 暉, 山本 吉朗, 池田 稔, 宮森 駿
    セッションID: 02-2A-01
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    風力発電では,風速の変動に伴い発電電力が変動し,電力系統との連系に問題が生じる。一方,巻線形誘導発電機は,発電機二次側の電圧・電流をインバータ制御することにより回転速度変動時においても発電電力の変動を抑制することが可能である。そこで,本研究では巻線形誘導発電機を用いた風力発電システムの発電電力変動抑制について,検討を進めている。風力発電システムが系統電圧ひずみ下にある場合,流出した高調波電流がさまざまな悪影響を引き起こす。本稿では,系統電圧ひずみが発生している状況下で発電電力変動の抑制を行うとともに固定子の高調波電流も抑制する制御についてシミュレーションを行ったので報告する。
  • 宮森 駿, 山本 吉朗, 池田 稔, 成田 暉
    セッションID: 02-2A-02
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    風力発電では,風速の変動に伴う発電電力の変動が大きく,電力系統との連系に問題が生じる。一方,巻線形誘導発電機は,発電機二次側をインバータ制御することにより回転速度変動時においても発電電力の変動を抑制することが可能である。そこで,本研究では巻線形誘導発電機を用いた風力発電システムの発電電力変動抑制について,検討を進めている。風力発電システムは系統末端に設置された場合,ひずんだ系統電圧の影響を受けて高調波電流を系統に流出させ,系統に悪影響を及ぼす。本稿では,系統電圧ひずみが発生している状況下で発電電力変動の抑制を行いながら固定子の高調波電流も抑制する制御についての実験を行ったので報告する。
  • 椎屋 美咲, 山本 吉朗, 江平 翔
    セッションID: 02-2A-03
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    マトリックスコンバータは,商用三相交流電圧を振幅可変,周波数可変の交流電圧に直接変換する変換器である。マトリックスコンバータは,従来の整流器-インバータシステムと比較して,大容量の電解コンデンサを必要とせず,変換器の小形化,長寿命化を可能にすることから注目されている。本論文では,筆者らが先に提案したパルスパターン改善空間ベクトル変調方式を用いるマトリックスコンバータについて,制御可能な入力力率の範囲を検討した。さらに,入力力率を変化させたときの出力電圧特性について検討したので,報告する。
  • 江平 翔, 山本 吉朗, 池田 稔, 椎屋 美咲
    セッションID: 02-2A-04
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    マトリックスコンバータは電源の交流を任意の交流に直接変換でき,従来の整流器とインバータを用いたシステムに比べ,体積や寿命の面で優れている。筆者らは,先に単相マトリックスコンバータを用いた瞬時電圧変動補償装置を提案した。この装置にはフィルタの共振によって電圧や電流が脈動する問題がある。脈動の抑制方法としてはフィルタのキャパシタやインダクタの電圧,電流をフィードバックする方法が知られているが,出力フィルタインダクタ電流をフィードバックする方法を用いたところ,抑制が不十分であった。本稿では,複数の脈動抑制法の併用により十分な抑制効果が得られることを実験で明らかにしたので報告する。
  • 出水 直人, 山本 吉朗, 今給黎 明大
    セッションID: 02-2A-05
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    近年,関心の高まってきている燃料電池車において,PMモータ駆動システムの高効率化が求められている。そこで本研究では燃料電池の使用効率向上と回生電力の回収を目的として,燃料電池と電気二重層キャパシタ(EDLC)を直列接続した電流可逆チョッパ付PWMインバータを提案し,検討を進めてきた。このシステムは2つの電流可逆チョッパでそれぞれ,直流リンク電圧とEDLC充放電電流を制御できる。本稿では,提案システムを実装した燃料電池駆動電動カートの走行実験を行い,負荷トルクや燃料電池の動作点が異なる場合の電動カートの運転特性について調査したので,その結果について報告する。
  • 中村 俊兵, 山本 吉朗
    セッションID: 02-2A-06
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    落雷などにより系統に電圧低下が発生すると,負荷側の精密機器やコンピュータシステムが誤動作もしくは停止し,それによって多大な損失が生じる場合がある。この対策として,本研究室では蓄電要素に電解コンデンサを用いた多重チョッパ付き瞬時電圧低下補償装置の開発を行っている。この装置では,多重チョッパを介してコンデンサを接続することでチョッパ部の軽量化,電流脈動の抑制を,また,補償電圧発生用のインバータにハーフブリッジを採用することでスイッチング素子数の削減による装置の小形化,低コスト化を目指している。本稿では,このシステムに対する補償動作の確認を行ったので報告する。
  • 四元 信一朗, 山本 吉朗, 逆瀬川 栄一
    セッションID: 02-2A-07
    発行日: 2015/09/10
    公開日: 2018/02/16
    会議録・要旨集 フリー
    一般に,かご形誘導電動機のベクトル制御には速度センサが必要であるが,コストや設置環境の面から速度センサを使用しない速度センサレスベクトル制御が求められている。これまで本研究では,かご形誘導電動機の指令電圧に高周波信号を重畳することで固定子電流中に強く現れるスロット高調波の周波数を用いて速度推定を行ってきた。この方法では,回転子速度は推定できるものの,回転方向の判別ができない問題があった。そこで本稿では,d軸およびq軸に現れるスロット高調波電流の位相関係を用いて回転方向判別を行う方法を提案する。この方法と先の速度推定法を組み合わせることによる回転方向を含めた速度推定法について報告する。
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