日本鳥学会誌
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40 巻 , 2 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
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  • 和田 岳
    40 巻 (1991 - 1992) 2 号 p. 43-50
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    京都においてキジバトStreptopelia orientalisの古巣を利用した繁殖について研究した.古巣が再利用された場合,以前と同じ繁殖結果が得られるかという仮説をその巣が再び利用されるまでの時間間隔を考慮して検討した.
    新しく造られた巣と再利用された古巣との間に,繁殖結果の季節的傾向に違いはなく,どちらの巣においてもある種の繁殖の失敗(otherfailure)は7-10月に頻繁に生じた.
    以前の繁殖がother failureであった巣が60日以内に再び繁殖に利用された場合,再びother failureが生じる傾向があった.一方,繁殖成功に関しては同様の傾向は見られなかった.また,巣が再び利用されるまでの時間間隔を考慮しなければ,同じ巣で同じ繁殖結果が再び生じるという傾向はなかった.Other failureの原因の多くは捕食であると考えられ,この結果は巣の捕食者が一度捕食した巣をある時間間隔内で再び訪れる傾向があるということを示唆していると考えられた.
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  • 濱尾 章二
    40 巻 (1991 - 1992) 2 号 p. 51-65
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    1) 1990,91年の繁殖期に新潟県妙高高原において,190個体(うち成鳥80個体)のウグイスを個体識別して,婚姻形態の解明を目的とした調査を行った.
    2) 1991年,118haのセンサス調査区では,踏査の際10-14個体(x=11.7,n=9)のなわばり雄が確認された.同調査区ではシーズン全体で35個体のなわばり雄が確認された,なわばり雄の交代は頻繁に起こっており,なわばりは短期間しか維持されなかった.
    3) 他のなわばりにさえずることなく侵入する雄が見られた.詳細に調査した1なわばりでは,20例の侵入が確認され,このうち15例が放浪雄によるものであった.
    4) 雄のなわばり内で同時期に複数の巣が発見されることがあり,精密に調査した1なわばりでは,1シーズンに6ないし7雌によって7巣が営まれた.
    5) 造巣,抱卵,育雛はすべて雌のみによって行われ,捕食者に対するモビング,巣外育雛を含め,雄は一切の子の世話を行わなかった.
    6) 捕食によるものと推定される繁殖失敗が多かった,第2繁殖を含めて,雌は再繁殖の際に雄のなわばりを変える傾向があった.
    7) 詳細に調査した1なわばりでは21個体の雌が確認され,雄にとってどの時期でも配偶可能な雌が供給されやすい環境であることが示された.
    8) 営巣雌の行動範囲は雄のなわばりに比べてかなり狭く,結果的に雌がなわばり外で行動することは少ないものと考えられた.また,同一なわばりに営巣した雌間の行動圏は重複しており,排他的な行動は見られなかった.
    9) なわばり雄と営巣雌間には,求愛以外に接点が観察されなかった.雄のさえずり頻度にも営巣雌のステージと対応した変化は見られず,雌に対する雄の追尾行動も観察されなかった.
    10) これらのことから,ウグイスは番い関係がきわめて希薄な一夫多妻の婚姻形態をもつものと考えられた.
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  • 上田 恵介, 福居 信幸
    40 巻 (1991 - 1992) 2 号 p. 67-74
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    1988-89年の冬に,大阪府下において,カラス類が就塒前に集合•休息に利用しているビルの屋上において,カラス類が吐き出したと思われるペリットと糞に由来する大量の種子を分析したところ,カラス類が乾果,特にウルシ属 Rhus のハゼノキ R. succedanea またはヤマハゼ R. sylvestrisの実を大量に食していることがわかった.
    得られた41種(属)の種子のうち28種の種子が同定できた.中でも,ウルシ属の種子が群を抜いて多量に含まれていた.これは重量にして種子全体の約64%,個数にして約61%を占めていた.同定されたウルシ属のうち,6302個(99.3%)がヤマハゼまたはハゼノキで,残り44個(0.7%)がヌルデ R. javanica またはヤマウルシ R. trichocarpa であった.ついで多かったのがクマノミズキCornus macrophyllaで1271個(12.2%),トウネズミモチ Ligustrum lucidum 821個(7.9%),ナンキンハゼ Sapium sebiferum 474個(4.5%),ヤマモモ Myrica rubra 383個(3.7%),グミ属 Elaeagnus sp. 360個(3.4%),クスノキ Cinnamomum camphora 139個(1.3%)で,これら7種で全体の93.8%を占めていた.栄養分析の結果,ヤマハゼやハゼノキの果実には多量の脂肪分が含まれていることがわかった.脂肪分を多く含んだ"乾果"は,秋から冬にかけての,エサの少ない時期のカラス類の食物として,水分を多く含む多肉果(液果•核果)よりも重要な意味を持っていると考えられる.同時に,これらの種子の散布者としてカラス類の役割も重要だと考えられた.
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  • 石田 健, 植田 睦之
    40 巻 (1991 - 1992) 2 号 p. 75-76
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    石田は,アカゲラが実験ケージ内の地上でニホンカナヘビを捕獲し,木の上へ運び「お膳立て」(石田1991)で13分47秒かけて食べるのを観察した.植田は,野外で体長4cm余りの生きた恐らくニホンカナヘビの幼体をくわえて飛びさるコゲラを目撃した.キツツキ亜科では,北米と南アジアの2種以外,脊椎動物を捕食した観察例はまれである,日本での肉食の報告は,ノグチゲラが巣のヒナに(ニホン)ヤモリを給餌した一例のみである.アカゲラやコゲラがトカゲ類を捕食しやすい地上や倒木上で活動する時間は少ないので,トカゲなどを捕食することはまれだといえるが,本報告の観察例はより多くのキツツキ亜科の個体群が地上付近で脊椎動物を食べている可能性を示唆している.
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  • 竹中 万紀子
    40 巻 (1991 - 1992) 2 号 p. 77-79
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    著者は札幌の繁華街(狸小路)のビル屋上広告塔をねぐらとする約2,000羽のムクドリのフンを1991年11月から5-7日毎に採集している.1991年12月に1群のハギマシコをこの広告塔で初めて目撃した.その後1992年1月から3月まで,ハギマシコはムクドリのフンを探索採食していた.直接観察に加え,VTRで日中と早朝に採食行動を撮影した.画面上に現れたハギマシコの最大羽数は17であった.早朝の撮影では,あたりが薄暗くムクドリがまだねぐらにいる頃からハギマシコはフンを採食し始めた.夕方のムクドリのねぐら入りの際にもハギマシコはムクドリの群に驚いて飛び立ち,ムクドリが落ち着くと再び広告塔にとまり直した.これらの観察からこの時期,このハギマシコ群はムクドリのねぐらである広告塔周辺で一日の大半を過ごし,フンを採食している可能性が高い.この時期のムクドリのフンには主にナナカマド,コリンゴ類,ツタ,イチイの果実片が含まれていた.この群は3月17日まで広告塔でフンを採食するのが観察された.スズメ目の1鳥種が同目種のフンをかなりの割合で食するという報告は,本報告がおそらく最初であろう.
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  • 玉田 克巳, 深松 登
    40 巻 (1991 - 1992) 2 号 p. 79-82
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
    A total of 3, 000 to 3, 500 Carrion Crows Corvus corone and Jungle Crow C. macrorhycos was captured by "multi-traps" from 1987 to 1990 in Ikeda, eastern Hokkaido. Of trapped crows from July through December 1987, 564 Carrion Crows and 387 Jungle Crows were classified into two age classes, juveniles and adults, on the basis of the presence of bursa of Fabricius, tongue patterns and skull ossification. The percentage of juveniles (Carrion crow 82.4%, Jungle crow 97.2%) was always much higher than that of adults (Carrion crow 17.6%, Jungle crow 2.8%) and the total number of birds captured dependant largely on the number of juveniles in both species. The number of Crows captured decreased to less than 100 bird in May and June, and then increased to the peak of more than 600 birds in November and December. The probable reasons of the seasonal changes are the dispersion of young birds in July and food shortage from October or November.
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  • 40 巻 (1991 - 1992) 2 号 p. 84
    公開日: 2008/09/11
    ジャーナル フリー
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