溶接構造物において溶接変形が存在すると,構造物の耐荷力が損なわれることは周知のことであり,その基本的なメカニズムについては本誌Vol.52,No.4に野本博士が解説されたところである.
このため多くの構造物については,その設計強度を確保するために溶接変形に対する規制品質要求一一が設けられている.
この品質要求は全ての構造物について共通のものではなく,構造物の種類によって異なっている.
そこで,このような溶接変形に対する品質要求を比較検討し,その因って来たるゆえんを,主として橋梁に例を採って考察する.
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