土木学会論文集F6(安全問題)
Online ISSN : 2185-6621
ISSN-L : 2185-6621
72 巻, 1 号
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和文論文
  • 下野 勘智, 菊本 統, 伊藤 和也, 大里 重人, 稲垣 秀輝, 日下部 治
    2016 年 72 巻 1 号 p. 1-10
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/03/20
    ジャーナル フリー
     本研究では,災害の頻度や程度を表す曝露と災害に対する社会や経済の脆弱さを表す脆弱性の掛け合わせで定義される世界各国の自然災害に対するリスク指標World Risk Index(WRI)の算出方法を分析し,その意義と課題について考察を行った.つづいて,我が国でも防災・減災対策の合理化に資する総合的な自然災害リスク指標が必要であるという観点から,都道府県レベルで自然災害や社会・経済の様々な要素の相互関係を考慮してリスクを定量化する指標の算出体系について考察を行った.また,リスク指標を構成する脆弱性の中間指標の一つである災害感受性を47都道府県について試算し,結果について考察を行うとともに,我が国における自然災害に対するリスク指標が備えるべきリスク評価体系について議論した.
  • 江口 毅, 三浦 房紀
    2016 年 72 巻 1 号 p. 11-20
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/12/20
    ジャーナル フリー
     災害発生後できるだけ早期に広域の被害状況を把握する上で,衛星リモートセンシングは有効な方法である.特に,災害発生後のみの衛星画像とその他の情報を併用する手法は,災害発生前の画像が入手できない場合において非常に有効と考えられる.本研究では,地震と豪雨それぞれで発生した斜面崩壊を災害発生後のみの衛星画像とDEMデータから抽出を試みた.具体的には,NIR, Blue, Redの3種類のBandを組み合わせた画像に閾値を設定することで抽出を試みた.また,異なる発生条件の斜面崩壊を同じ閾値により抽出できるか否かの検討も併せて行った.その結果,地区毎に設定した閾値による抽出では,各斜面崩壊を90%以上の精度で見落としなく抽出することができた.さらに,同じ閾値による抽出では,60%以上の精度で抽出できることを示すことができた.
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