計算機統計学
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35 巻, 2 号
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原著論文
  • 北西 由武, 石岡 文生, 飯塚 誠也, 栗原 考次
    2022 年 35 巻 2 号 p. 49-67
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/06/01
    ジャーナル フリー
      分類や可視化は, ビッグデータ解析の初手として重要であり, クラスタリングはその代表的な手法である. しかしながら, 従来の一般的なクラスタリング手法では, 全ての変数 (属性) 情報を均等に扱うため, ノイズに攪乱され, 真の構造が見えづらい. さらにデータの特徴を空間的に捉えることと共に, データの更新と増加に対してロバストに可視化することも課題である. これらの課題を解決するために, 変数情報をサブセットで捉えて距離行列を算出するCOSA (Clustering Objects on Subsets of Attributes) アルゴリズム, そして, 複雑なデータ構造を形状として可視化する位相的データ解析マッパー (TDA Mapper : Topological Data Analysis Mapper) を組み合わせた手法を提案する. さらに, アヤメデータをベースにした拡張データでその有効性を検証し, 医薬品データのマッピングへの応用を提案する.
  • 藤沼 亮太, 朝日 弓未
    2022 年 35 巻 2 号 p. 69-85
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/06/01
    ジャーナル フリー
      中南米の発展途上国であるX国では, ローンの返済遅延を起こす国民が多くいる. ローンの返済遅延が発生した顧客はデフォルトにつながる可能性が非常に高いため企業は製造費を回収できないでいる. 本論文はX国の二輪車販売ローンデータを分析対象としている. ロジスティック回帰, Random Forest, XGBoostによるモデルに基づき, ローンの返済遅延を起こしうる顧客を適切に判別できる信用リスクモデルを提案した. 加えてロジスティック回帰分析によりローンの返済を遅延する顧客の特徴を把握した. ローンの返済を遅延する顧客に影響する要因は金融機関の信用スコアが低い顧客や富裕層, 貧困層ともに, 自身の返済能力を越えたローンを組んでいる顧客であった. ローンの返済を遅延しない顧客に影響する要因は顧客の収入の高さや収入の安定さであった. 判別の予測精度を比較した結果, Random Forestによるモデルの予測精度が最も高いことが分かった.
総合報告
  • 永井 一平, 岩崎 友秋, 齊藤 史哲
    2022 年 35 巻 2 号 p. 87-97
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/06/01
    ジャーナル フリー
     近年における女性の社会進出の進展につれ, 家事代行サービスが注目を集め, 広く認知され始めている. その一方で, 実際の利用率はまだ高くはなく十分に普及していない上に継続利用率が低いのが現状である. 本研究では, 顧客満足度に関するアンケートデータに基づいた利益向上を目指し, 継続的なサービス利用ならびに新規サービス利用の拡大を目指したサービスレコメンドシステムの構築を試みる. レコメンドシステムにおいて広く利用されている非負値行列因子分解の初期値依存性に着目し, これをアンサンブルモデルに拡張することで, レコメンド内容が安定的なシステムを構築した. さらに, 非負値行列因子分解の学習結果から, レコメンド内容と顧客像を結び付けた解析を試みた.
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