高速電子によるジャイロ・シンクロトロン放射電力を第3図に示したように, 左旋, 右旋両円偏波成分に分離してその角分布及び偏波特性を検討した。放射電波は外部磁力線と電子の速度ベクトルとが作る円錐内 (第1図参照) にその大部分が集中し, そこではほゞ完全な円偏波を成し, 0<φ<π/2では右旋のモードが、π>ψ>π/2では左旋のモードが形成される。放射電力の最大値は同じβにおいてはピッチ角の小さい方が一般に大きい。また, 第3図の結果から, 放射電力はs=1のときが最大で, sが2, 3となるにつれて少しずつ小さくなる傾向を示す。β≈1の場合とこの点はちがっている。
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