Ongaelの50%エタノール抽出エキス (ONG-ext) は50~200μg/mlの濃度でマウス由来乳ガン細胞 (MM46) およびヒト由来前骨髄性白血病細胞 (HL60) の細胞増殖を抑制した. ONG-extの主成分であるmangiferin (1) は100μg/mlの濃度で両腫瘍細胞の細胞増殖を抑制した. ONG-ext (50, 500mg/kg,
p.o.) と1 (10, 50, 100mg/kg,
p.o.) はMM46担ガンマウスの腫瘍増殖を抑制した. ONG-ext (50, 500mg/kg,
p.o.) はHL60担ガンマウスの腫瘍増殖を抑制しなかった. MM46担ガンマウスのサイトカイン産生能について, ONG-ext (500mg/kg,
p.o.) と1 (100mg/kg,
p.o.) はTNF-αおよびIL-2産生能の低下を有意に抑制した. ONG-ext (500mg/kg,
p.o.) はIFN-γ産生能を亢進させた. 被検体で処置したマクロファージの存在下における
in vitroでのT細胞のmitogen応答について検討した結果, ONG-ext (25, 50μg/ml) とacylglucosylsterol (2) (10μg/ml) は有意にTNF-αおよびIL-2の量を増加させた. ONG-extの抗腫瘍作用には免疫賦活作用が関与し, その活性成分として1および2が示唆された.
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