ネットワークポリマー論文集
Online ISSN : 2434-2149
Print ISSN : 2433-3786
39 巻, 2 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
報文
  • 米川 盛生, 大塚 恵子, 木村 肇, 宮田 篤, 池下 真二
    2018 年39 巻2 号 p. 56-62
    発行日: 2018/03/20
    公開日: 2020/03/14
    ジャーナル フリー

    ビスマレイミド樹脂の靭性向上を目的として,末端マレイミド基を有するオリゴイミドチオエーテルで変性したビスマレイミド樹脂の硬化物を作製し,機械特性と熱特性を評価した。触媒量のトリエチルアミン存在下,クロロホルム中で三官能性チオールとビスマレイミドを反応させることで,末端にマレイミド基を有するオリゴイミドチオエーテルを合成した。得られたオリゴマーをジアリルビスフェノールA およびビスマレイミド樹脂に配合し硬化物を作製すると,オリゴマー化を経ないモノマーのみの配合の硬化物と比較して, ガラス転移温度や熱重量減少温度は低下せずに破壊靭性値と曲げ強度が向上した。この挙動は,オリゴマー化を経ることで硬化物中のイミドチオエーテル構造に由来する比較的長鎖の架橋構造の割合が他の比較的剛直な構造に対して大きくなり,硬化物の柔軟性が上昇したことによるものと考えられる。

  • 杉本 由佳, 松本 章一
    2018 年39 巻2 号 p. 63-72
    発行日: 2018/03/20
    公開日: 2020/03/14
    ジャーナル フリー

    連続した網目骨格と貫通孔を有するエポキシモノリスを利用すると,アンカー効果の発現により金属と樹脂が効果的に接合できる。本研究では,硬化剤として9 種類の異なるジアミンを,ポロゲン(細孔形成剤)としてポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールを用いて,2,2- ビス(4’- グリシジルオキシフェニル)プロパンの熱硬化によって共連続構造を有するエポキシモノリスを得るための反応条件の最適化を行った。異なるジアミンから得られたエポキシモノリスで表面修飾したステンレス板およびアルミニウム板にポリカーボネートをそれぞれ200 ℃~250 ℃で熱溶着し,せん断引張試験によって接合強度を決定した。

総合論文
  • 松本 明博
    原稿種別: 総合論文
    2018 年39 巻2 号 p. 73-83
    発行日: 2018/03/20
    公開日: 2020/03/14
    ジャーナル フリー

    フェノール樹脂を強靭化するために著者らが行ってきた研究を,種々の原料や改質剤を用いて樹脂の構造を制御する方法と,フィラーを添加してコンポジットの構造を制御する方法に大別してまとめた。種々の原料や改質剤を用いてフェノール樹脂の構造を制御する方法としては,フェノール核間結合距離を汎用フェノール樹脂のメチレン結合よりも長くなるようにした例と,改質剤として弾性率の低い熱可塑性樹脂をフェノール樹脂に添加して,改質剤の分散構造を制御した例を紹介した。また,フィラーを添加してコンポジットの構造を制御する方法として,印刷回路基板の作製時に発生する端材や打ち抜き屑の粉砕物を用いた例,石炭灰から作製した人工ゼオライトを用いた例,および有機化モンモリロナイトを用いナノコンポジットを作製した例を紹介した。

  • 岸 肇
    原稿種別: 総合論文
    2018 年39 巻2 号 p. 84-90
    発行日: 2018/03/20
    公開日: 2020/03/14
    ジャーナル フリー

    両親媒性ブロック共重合体をエポキシ樹脂に混合したネットワークポリマーブレンドに関し,ナノ相構造形成機構,及び相構造と力学特性(破壊靭性,弾性率)の関係について論じた。具体的には,フェノールノボラック (PN)硬化ビスフェノールA 型エポキシ樹脂(DGEBA)/ポリメチルメタクリレート-b- ポリブチルアクリレート-b-ポリメチルメタクリレートトリブロック共重合体(PMMA-b-PnBA-b-PMMA)ブレンドを研究した。 DGEBA/PN マトリックスと非相溶なPnBA 成分の相分離による20 ~40 ナノメートルサイズの周期構造がブレンド組成中に硬化前段階から存在した。硬化後のネットワークポリマーブレンドには,球,シリンダー,ベシクル,ラメラ等の種々のナノミセル構造が自己組織化された。同一PnBA 量での比較において,シリンダー状ナノミセル構造を有するエポキシポリマーブレンドがもっとも強靭であり,また,ラメラ状ナノミセル構造がもっとも低弾性率なポリマーブレンドを与えた。これらの物性発現機構を顕微鏡観察により明らかにした。

解説
feedback
Top