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武田 航汰, 守 真太郎
セッションID: 2E5-OS-1b-04
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
フリー
Amazonなどのオンライン・ショッピングサイトや食べログなどのレストラン情報提供サービスではユーザーからのレビューをもとに商品やレストランのスコアを計算して利用者に提供している.しかし、スコアの影響が強いため、近年、商品提供側がサクラを活用してレビューを投稿して宣伝活動を行うことでスコアの信頼性に疑問符がついている.では、サクラによりレビュー件数を増やすこと、また、レーティングを操作することは商品の購買行動を促進しているのだろうか?Amazonの4つの商品ジャンル「モバイルバッテリー」「映画」「イヤホン」「実用書」のレビュー時系列データを解析した結果を報告する.まず、レビュー数の分布が「映画」以外のジャンルではべき的な振る舞いをすること、また、レビュー投稿の確率法則をPitman-Yor過程で記述できることを示す.次に、レビュー時系列の前半にサクラレビューが多く、後半にはいないという仮定のもとでレビュー時系列の変化点を検出し、商品毎のサクラの比率、サクラの件数、変化点前後の日毎の平均レビュー数、平均スコアを評価した.
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鶴島 彰
セッションID: 2E6-GS-5-02
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
フリー
群衆避難において避難時間の短縮と適切な出口の選択は重要な要素であり、避難情報を適切に与えて群集を制御することにより,避難者の生存率を向上させることが考えられる.しかし,同調行動などの、避難者の認知バイアスに起因する群衆行動の複雑性により,実際には難しい.本稿では,二つの出口が正しく他はそうでない,四つの出口を持つ長方形の環境からエージェントが避難する,群衆避難問題を提示し定式化する.エージェントは,正しい出口の選択と短い避難時間という,二つの決定問題に直面する.Black Box最適化とマルチエージェント・シミュレーションを使い避難情報の位置を調整することにより,エージェントの生存率の最大化を試みたところ,GAとSAにより限られた試行回数内で良い解が得られることが分かった。
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劉 庶, 菊田 俊平, 鳥海 不二夫
セッションID: 2E6-GS-5-03
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
フリー
複雑ネットワークにおけるノードの役割発見に比べると、リンクの役割発見についての研究はまだ十分なされていない状況である。本論文は、転移学習を用いたリンクの役割発見のフレームワークを提案する。本フレームワークには、辺双対グラフを用いたリンクのノード表現変換や、struc2vecを用いた分散表現取得手法や、敵対的学習によるリンクの役割発見が含まれる。計算実験により、提案フレームワークは既存手法に比べるとより高い精度でリンクの役割を発見できた。
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佐藤 遼次, 佐藤 一郎, 金子 雅彦, 水野 貴之
セッションID: 2E6-GS-5-04
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
フリー
企業が事故や災害で被災し操業が中断した際に,その経済的ショックがサプライチェーンを介して取引先に波及するかどうかを明らかにするために,本研究では,サプライヤーの売上情報とその顧客企業の売上情報との関係を表現する回帰モデルを構築した.具体的には,主に上場企業に関する財務情報を収録したデータベースから,事故や災害による被災の有無に関わらず,2012年から2016年までの製造企業の売上情報(約7,500件)を整理した.これを企業の取引関係を収録したデータベースと突合することで,各決算年度におけるサプライヤーおよび顧客企業の売上成長率を紐づけたデータセットを作成した.これに,各企業の国籍や業種等の情報を加え,機械学習(LightGBM)を用いることで,サプライヤーの売上前年比を含む情報から,その顧客企業の売上前年比を回帰するモデルを構築した.そのモデルにおける特徴量の重要度を評価することで,企業の売上成長が,サプライチェーンを介した取引先のパフォーマンスによる影響を受けていることを明らかにした.
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武内 慎
セッションID: 2E6-GS-5-05
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
フリー
Human dynamics等の分野において、情報拡散現象は主要な研究テーマの1つである。本研究では、その中でも特にメディアコンテンツの消費を伴う拡散現象を対象に、感染症モデルとしてSEISモデルを用いてモデリングし、その拡散現象の分析を行った。コンテンツの消費を伴う拡散現象は、コンテンツの消費と、共有の2つの異なる行動を含んでおり、それらを別々に表現できるモデルとしてSEISモデルを採用した。今回、音楽ストリーミングサービスAWAのデータセットを用いた。分析の結果、楽曲毎にパラメータ値を求め、定量的にその曲の特徴を評価することができた。
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独居高齢者の社会的孤立抑制を例として
田中 文英
セッションID: 2F1-OS-14-01
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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人は一生の間に様々な不安を覚える.こうした不安に対処するために,人々は古今東西様々な方法を用いてきた.研究分野においても,心理学を始めとする諸分野において,不安にまつわる多くの知見が存在する.JSAI2020におけるオーガナイズドセッション「不安を緩和するAI」では,技術研究の立場から,不安の緩和に関連する手法を議論する.本論文は同OSのポジションステートメントであり,不安緩和エージェントに関する二つの軸「エージェントの実体度合」「背後に人が居るかどうか」を提起し,例題として独居高齢者の社会的孤立抑制を取り上げつつ,不安緩和のための技術的手法を広く考える素材を提供することを目指す.
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イム ユチャン, 田中 文英
セッションID: 2F1-OS-14-02
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
フリー
この論文では, 人間とロボットの間の相互作用に用いられる2つの異なるサイズのロボットハンドで構成された握り合いデバイスを紹介する. 先行研究によると, ロボットと人間の間に連帯感が形成されていなくても, ロボットデバイスとのソーシャルタッチが成り立つことが示されている. したがって, 我々はソーシャルタッチのポジティブな効果のひとつである痛み軽減効果を, ロボットハンドとのソーシャルタッチから得ることができるという仮説を立てた. この仮説を検証するため, 幼児の手と類似な大きさを持つ小型ロボットハンドと, 大人の手と類似な大きさを持つ普通型ロボットハンドを開発した. 我々が提案するデバイスは, ユーザが小型ロボットハンドを握ると同時に普通型ロボットハンドに握られる(包まれる)ものであり, これによって, ユーザが痛みを感じる局面においてその痛み知覚を軽減しようとするものである.
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檜山 敦
セッションID: 2F1-OS-14-03
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
フリー
本格的な人口減少社会を前に、柔軟で多様な働き方を可能にし、社会の生産性向上が求められている。個人にとっては年齢、障害、家庭環境やライフステージ等の変化に直面しても、誰もが持てる能力を最大限に発揮し、不安なく就労を中心とした社会活動を維持できる全員参加・生涯参加の長寿社会の実現が目指される。そのためには、個々の能力とキャリア志向に適応したジョブ型労働市場と、それを支えるAIマッチングシステムはその鍵となる。AIの活用により、高齢者や障害者、ライフイベントに直面する若い世代、そして非正規就労者を含め誰もが希望する場での活躍が促進される。結果として、人材の流動化と人の生き方・活躍の選択肢が広がり、社会の労働力の総和も劇的に増加につながる。単線的なキャリアとフルタイム就労が可能で汎用的な人材が労働力の中心を占め、多様な働き方が限定的となっているボトルネックである我が国の現状を分析し、柔軟で多様な働き方が可能な生涯参加社会の実現に近づく上で不可欠な技術的、社会的課題について解説する。
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上出 寛子
セッションID: 2F1-OS-14-04
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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人間共存型ロボットや人工知能など,技術の急速な進歩に伴い,それらの技術との安心できる共生社会とはどのようなものなのかを考える必要が高くなってきた.通常,人工知能は人間の職を奪うのかと行った問いが立てられることが多いが,この問いの前提となっている「人工知能vs人間」という対立構造には,どの程度の必然性があるのであろうか.本発表では,高度な技術と人間との共生について,仏教哲学の教理に基づく心理学的な検討について報告を行う.
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パラ言語情報に着目して
菊池 浩史, 楊 潔, 菊池 英明
セッションID: 2F1-OS-14-05
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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現在、日本は超高齢化社会を迎えつつある。独居高齢者は他人と会話する頻度が低く、また、困ったときに頼れる人がいない傾向がある。そうした独居高齢者などの社会的孤立解消に対話エージェントの活用が期待される。雑談相手となる対話システムの役割の一つに心的状態の共有がある。ユーザが表出した心的状態に対して、ユーザが許容できないパラ言語情報での応答を対話システムがすることによって、ユーザの対話継続欲求が下がるという問題が存在する。本研究はこのような破綻の問題の解決を目指す。ユーザとシステムの対話を想定して、固定したユーザ発話と汎用性の高い相槌の「そうですか」というシステム発話を接続した音声刺激を用意し、聴取評価実験を行なった。分析を通してパラ言語情報に着目した応答多様性の許容範囲を調査した。許容範囲において、ユーザ発話の快不快状態とシステム発話の快不快状態にはある程度の相関が見られた。調査結果の考察から、ユーザ発話への相槌応答のパラ言語情報の特徴を許容範囲にするための指針の提案につなげる。
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伊藤 毅志, 杉本 磨美
セッションID: 2F4-OS-20a-01
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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本研究では、5人でプレイする人狼を題材に、プレイヤの意思決定過程を認知科学的手法で調べた。その結果、論理的な矛盾に出くわすと、プレイヤの意思決定においてそのプレイヤの熟達度に応じた状況の解釈が行われ、その解釈の妥当性の判断を行っていく過程が観察された。
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山本 浩隆, 御手洗 彰, 棟方 渚
セッションID: 2F4-OS-20a-02
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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人狼ゲームはプレイヤ同士の会話をベースに,他のプレイヤを説得し,時には欺き自身の属する陣営を勝利へと導くコミュニケーションゲームである.人狼ゲームは非完全情報ゲームであることと,自然言語を中心に進行するため分析が難しいが,これまでの研究では数理モデルをベースにした最適戦略や自然言語を適切に分類することでプレイヤの戦略を分析する試みが行われてきた.本研究では,人狼ゲームにおける強さの要素を分析するために,新たなアプローチとしてプレイヤの集中力やパフォーマンスの指標として用いられる覚醒水準と勝率の関係に着目した.実験では,5人人狼ゲームを15試行実施し,その間のプレイヤの覚醒水準の指標として皮膚電気活動を計測した.実験の結果,勝率の高いプレイヤの覚醒水準に傾向があることがわかった.さらに,人狼ゲームの重要場面であるCOに着目し,詳細に分析することで,強いプレイヤの勝率に起因する覚醒水準の傾向について示唆を得た.
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川越 敦, 大澤 博隆
セッションID: 2F4-OS-20a-03
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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人間は,初めて出会った人に対する印象と自分とその人との類似度は正の相関があると言われている。本研究においては,そのような相関が人間とゲームエージェントの間にも表れるかどうかを調査した。ゲームエージェントには協力ゲームのHanabiをプレイする人工知能を使用した。比較のためにリスクのあるプレイをする傾向の異なる2種類のエージェントを用意した。実験参加者は2種類のエージェントの両方とHanabiをプレイした。結果として,人とエージェントの類似度と人のエージェントに対する評価の間にはいくつかの相関関係がみられた。これは,協力的人工知能を設計する際にはユーザーの性格の個人差を考慮する必要があることを示唆している。
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塚本 晴庸, 大村 英史, 桂田 浩一
セッションID: 2F4-OS-20a-04
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
フリー
近年,人狼ゲームは不完全情報ゲームの研究テーマとして注目されている.人狼ゲームでは他プレイヤーの役職を知ることができないため,役職推定は人狼ゲームを行う中で特に重要な能力である.Long Short Term Memory を用いた人狼推定についての先行研究はいくつかあるが,それらは発言にインデックスを与えone-hot vectorにしたものを発言のベクトルとして入力に用いている.しかし,この手法では発言の種類が増えた場合,入力ベクトルの次元数も増えてしまうという問題がある.本論文では,word2vecを用いて発言をベクトルで表現し,そのベクトルを入力として用いる手法を提案する.また,先行研究では人狼推定のみを行っていたが,提案手法では同時に他の役職も推定する.実験では,人狼知能プロジェクトが公開している人狼知能大会の対戦ログを用いて,従来手法との精度比較を行った.実験の結果,従来手法から精度を落とすことなく,発言ベクトルの次元を削減することに成功した.
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福田 宗理, 穴田 一
セッションID: 2F5-OS-20b-01
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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近年,人工知能による将棋や囲碁などのゲームの大会 が開催されている.その 1 つに人狼ゲームを行う人狼知 能大会がある.人狼ゲームで勝つためには嘘をつく能 力や,情報の真偽を見極める能力が要求される.これら の能力が向上することで,人工知能がより高度な判断が 可能となり,人間に近づくと考えられる.そのため,こ の人狼知能大会が注目され,人狼知能の研究が勢 力的に行われている.その中にニューラルネットワーク (以下,NN)を用いて,役職推定に成功している大川ら の研究がある.しかしそのモデルには人狼の推定精度を 向上できる余地があると考えられる.何故なら,NNに入 力する特徴として,役職推定者の役職や占いの対象とな っているプレイヤとそのプレイヤの発言など,用いてい ない情報があるからである.そこで本研究では,役職推 定者の役職や全会話情報を考慮し,役職推定を行う.
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武田 惇史, 鳥海 不二夫
セッションID: 2F5-OS-20b-02
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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近年,人工知能研究において将棋やチェスに代わる標準問題として,ゲーム「人狼」が注目されている.人狼は不完全情報ゲームに属するコミュニケーションゲームであり,これをプレイするAIは「人狼知能」と呼ばれる.既に,人狼知能エージェント同士が人狼をプレイするプラットフォームが作られており,一般の開発者を募ってエージェントの強さを競う「人狼知能大会」が5回行われている.大会の目的は集合知によるエージェント開発の促進であり,より多くの開発者に参加してもらうことが重要になると考えられる.そこで問題となり得るのが,開発においてプログラミングが必須となっているという点で参加可能な開発者が限られているという点である.本論文では,この問題を解決するため,過去の大会優勝エージェントに基づく人狼知能のパラメータ化を行うことで,プログラミングを必要としない人狼知能の簡易生成システムを開発する.
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池 尚子, 三品 晟瑠, 山根 健
セッションID: 2F5-OS-20b-03
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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不完全情報ゲームの一つである人狼ゲームでは他プレイヤの隠された役職を推定する能力が勝敗を分けると言われる.そこで,機械学習を用いた推定モデルが幾つか提案されている.しかし,多くの学習データや学習時間,モデルのパラメータ調整が必要であり,高い精度のモデルを得ることは容易ではない.また,推定するタイミングが限られており,個々の発言から推定できるものはない.そこで本研究では,役職を推測する発言が出る毎に,選択的不感化ニューラルネットを用いて発言者や対象者の役職を推定するモデルを提案する.本モデルは先行研究で提案された齋藤らの推定モデルと組み合わせて用いる.また,すべての情報を高次元2値パターンとして分散表現するため,複数の情報をパターンに埋め込める.例えば,あるプレイヤの役職が「占い師」でも「人狼」でもあるような曖昧な表現を自然に作ることができる.そのプレイヤが「ほぼ人狼であろうプレイヤ」を「村人」と推測発言すれば,発言者は「人狼」と推定できる可能性がある.実際に役職推定システムを構築して能力を調べた.その結果,推測発言から狩人以外の役職を高い精度で推定できることがわかった.
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古野 明日香, 岩本 教慈, 菊池 英明
セッションID: 2F5-OS-20b-04
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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人狼ゲームをプレイする人工知能エージェント(人狼知能)の開発によって、人工知能全般のコミュニケーション能力発展への寄与が期待される。人狼ゲームにおいて嘘は重要な要素である。しかし、嘘の表現方法に着目した人狼知能研究は少ない。そこで本研究では、人狼知能の嘘の表現方法による勝率の変化を、シミュレーション実験を通じて観察した。シミュレーションでは、人狼知能は、役職ごとに設定した条件で三種類の嘘の表現方法(断定的な嘘をつく・推定的な嘘をつく・言及しない)をとった。この人狼知能を用いて、先行研究が作成した人狼知能を相手として、人狼ゲームを複数回実施し、勝率を条件ごと(嘘の内容・表現方法)に算出した。ロジスティック回帰分析の結果、嘘の表現方法ごとに有意な勝率の変化は観察されなかった。その結果、現状の人狼知能は、各プレイヤーの発言を十分に考慮してゲームを進行できていない可能性が示唆された。
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清水 大輔, 長谷部 浩二
セッションID: 2F5-OS-20b-05
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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近年,不完全情報ゲームをプレイするプログラムに関する研究が活発である。その中でも特に人狼ゲームは,プログラムどうしを対戦させる競技会が行われるなど,研究開発が盛んに行われている。人狼ゲームをプレイするためには,自分以外のプレイヤーの役職を推定しながら適切な行動を選択することが重要である。本研究は,プレイヤー5人の人狼ゲームを対象として,プレイヤーの発言内容に関するルールに基づいた役職推定の手法を提案する。特に,占い師であると名乗り出たプレイヤーの発言内容に注目してルールを作成し,さらに統計的調査の結果に基づくルールを追加した。そのうえでシミュレーションにより提案手法を評価した。その結果,ゲームのうち約87%でプレイヤーの役職の組合せを正しく絞り込むことができた。また,プレイヤーが人狼であるか否かに関して,約77%を正しく予測することができた。
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心を持ったアバター3.0時代を拓く心理尺度と機械学習を組み合わせた新しい手法
坂本 航太郎, 酒井 智弘, 小川 修平
セッションID: 2F6-GS-13-01
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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目的 信頼形成のコミュニケーションを対人心理学を使ってモデル化する 結果 自己開示時の顔表情を自己開示項目から予測した
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浦部 直人, 菅谷 みどり
セッションID: 2F6-GS-13-02
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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近年,工学的に感情を分類する手法が研究されており,様々な分野で応用されている.中でも,生体情報を用いた感情分類は,中枢神経系である脳波指標や自律神経系の心拍指標などを用い,定量的なデータを取得し,分析をおこなうことで分類している.しかし,この感情分類は,個人差が考慮されていないなどの課題がある.そこで,本研究ではこれらの生体情報を入力データとしたディープラーニングで学習することで,個人差を考慮した感情分類をおこなうことを目的とした.提案では,正解データである主観感情データの取得方法を工夫し,4つの基本感情の分類を試みた.その結果,基本感情の分類をおこなうことができた.さらに,入力データに関する解析をおこなうと,心拍指標が感情分類において重要な特徴である可能性を示唆することができ,脳波と脈波の両方を感情分類に用いることの必要性が示唆された.
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サービスデザイン手法を用いた感情値の測定
布施 匡章, 大久保 彩花
セッションID: 2F6-GS-13-03
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
フリー
近年、個人によって価値が異なることに起因して、ITを活用し個々人に異なるサービスを提供するビジネスが増えている。モノよりコトを価値尺度としているビジネスモデルの設計には、たとえ製造業であっても、その経験価値を構成している様々な要素を解き明かし、サービスとして再構成することが求められている。それらを可能とするのがサービスデザインという考え方である。例えば、消費行動の観察や観測によって視覚化と数値化を行うことで、顧客にとっての経験価値やその要因を推測することができると考える。 本稿は、サービスデザインのツールであるカスタマー・ジャーニー・マップと、福島(2013)で提案された日本酒味わい図式を用いて、日本酒体験における香りと動詞イメージ等による価値要因を明らかにする試みである。飲酒実験としては、性別、年齢、国籍の異なる89名に対して飲酒と同時にアンケートを行うことで、経験を数値化し統計的な分析を行った。推定の結果、日本酒を手に持ってから飲み干すまでに最も味や香りを感じた部分、飲んだときのイメージに合う動詞等が、経験価値と関係していることが確認された。
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宮﨑 健斗, 片上 大輔
セッションID: 2F6-GS-13-04
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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本研究では,就職面接場面を対象とした能力推定を行う.人と人とのコミュニケーションの場において,マルチモーダル情報を用いたコミュニケーション能力推定は高い精度を示しており,学生と面接官のインタラクティブな場である就職面接においても,同様の能力推定が可能と考えられる.本研究では,学生の就職面接対策,および被面接者の評価の自動推定に向け,発話内容の言語特徴量,発話の韻律特徴量,ジェスチャや姿勢などの動作特徴量といったマルチモーダル情報を用いて,就職面接場面において面接官から与えられる被面接者の評価を推定するモデルの開発,評価を行う.被面接者の評価には,経済産業省が定める社会人基礎力や,厚生労働省が定めるJAVADAの項目を基に設定する.評価実験の結果.「主体性」,「第一印象」の項目において,韻律・動作特徴量セットが0.78の推定精度を示した.本稿ではこれらの結果から,マルチモーダル情報による被面接者の評価の関係について記す.
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SOGABE Reed, 木村 友彰, MALLA Dinesh, 曽我部 完, 坂本 克好, 曽我部 東馬
セッションID: 2G1-ES-4-02
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
フリー
スパースな報酬は、強化学習(RL)における永続的な問題でした。多くの場合、報酬関数を手動で指定または形成する必要があります。これにより、通常、長いタスク期間と高いアクション次元を備えている現実世界のタスクにRLの適用が大幅に制限され、報酬関数の手動設定が非常に困難になります。この作業では、準最適なデモンストレーションから報酬をシミュレートして推論するベイズ逆強化学習を使用することにより、スパース報酬問題を克服することを提案します。 7-DOFCrane-X7ロボットアームを適応制御するために、ROS環境で表示されるのと同じ周波数で、HTV-Viveインターフェイステクニックとともに、深い決定論的ポリシーグラジエントと後知恵体験リプレイアルゴリズムを使用します。提案手法は、さまざまなフェッチタスクを解決でき、デモンストレーターポリシーよりも優れたポリシーを学習できることを示します。
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Phongtharin VINAYAVEKHIN, Guillaume Le MOING, Jayakorn VONGKULBHISAL, ...
セッションID: 2G1-ES-4-03
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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We tackle the task of localizing the 2D Cartesian coordinates of sound source(s) in an enclosed environment by using multiple microphone arrays. Recently, deep learning has led to promising results for this task due to its robustness to noise and reverberations in the environment. However, a large amount of labeled data is required and the resulting model only works well for the microphone array layout in the training data. Recording and labeling data in all of the desired layouts becomes very costly and tedious. This paper proposes a solution to this problem by using an explicit transformation layer embedded in the neural network. Our results in simulated acoustic environments show that the method allows the model to be trained with the data from specific microphone array layouts while generalizing well to data in various unseen layouts during inference.
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Kelvin LUKMAN, Hiroki MORI, Tetsuya OGATA
セッションID: 2G1-ES-4-04
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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Most of current research in robot tasks such as grasping use single fixed view point which is positioned to oversee the learning environment from above. There are cases where a single fixed viewpoint does not provide sufficient information to perform the robot task. Environments with high occlusion, or cases where objects have fragile components, it is difficult for robots to identify the task relevant viewpoint to achieve the task goal. We propose a viewpoint planner which uses uncertainty in the scene representation from Generative Query Network(GQN). From this scene representation, we create an uncertainty map by calculating the pixel-wise variance of multiple predicted images for each query viewpoint. The results show our implementation is capable of locating a suitable view of an unlearned object. A suitable viewpoint is defined as the viewpoint which improves prediction certainty by observing an area where the learning environment shows the highest value for uncertainty.
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Wei-Fen HSIEH, Youdi LI, Eri SATO-SHIMOKAWARA, Toru YAMAGUCHI
セッションID: 2G4-ES-4-01
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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In human-robot communication, perception is a fundamental factor affecting the way people perceive the robot’s bodily movement and intention. Therefore, it is necessary to understand the diversity of human perception in order to devise proper robot expressions. Two experiments were conducted to investigate a person’s perception of the robot’s voice factor and motion factor. Different levels of perception sensitivity towards robot expressions and human internal reactions elicited by different robot expressions were estimated. Meanwhile, Big Five Personality Scale was used to analyze the results of two experiments for observing the personality of those who possess a similar perception. The results showed that experimental participants can be divided into two groups according to the association between perception similarity and personality, implying that the perception of robot expression is potentially related to personality. The idea that human perception is a significant factor in HRI is clearly supported by the current findings.
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Kristiina JOKINEN
セッションID: 2G4-ES-4-02
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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The paper discusses social robots and situated human-robot interaction in real-world environments, where the robots can communicate with humans in natural language. Such agents can make important contributions to everyday life acting as instructors, companions, and assistants, provide solutions for societal problems by expanding opportunities for human well-being. An important aspect in their acceptability is their ability to understand the partner’s particular dialogue strategy to express their needs, and for this, we explore how the partner’s personality traits can be effectively used to detect and understand suitable ways to react. The paper also presents the notion of Boundary-Crossing Robot as a novel way to conceptualize interactions with social robots in human-centric AI, crossing boundaries between computational machines and human-like social beings.
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川原 暉弘, 石原 太聞, 林 夏, 迫田 大河, 武田 龍祐, 姜 有宣, 李 容旭, 辛 徳, 山本 正彦, 大海 悠太
セッションID: 2G4-ES-4-03
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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ランニングやウォーキングなどのスポーツの現場での人物動作分析を目指し、人物に自動で追尾して骨格分析を行うドローンシステムの開発を行なった。 ドローンにはJetson NanoマイコンとPixHawkフライトコントローラ、カメラを搭載し、カメラ入力映像をOpenPoseで解析、人物と距離を保ちながら撮影を行なう。
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米納 弘渡, SUZUKI Reiji, ARITA Takaya
セッションID: 2G5-ES-3-01
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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本研究では、古代から近代への人類社会の移行をその中で生じた社会的共有資源の種類の物質から情報への変化の観点から扱い、その変化がどのように言語進化プロセスの促進をもたらすか、を知ることを目的として研究を行った。この目的のために、我々は、先行研究で用いられた言語の生物文化共進化モデルを拡張した。具体的には、その資源共有プロセスを認知言語能力とコミュニケーション能力の両方が重要な形式に拡張した上で更に、そこに資源有限性を導入した。ここで、資源有限性が高い状態は社会的共有資源の種類が物質が主な社会である古代社会に対応し、低い状態は社会的共有資源の種類が情報が主な社会である近代社会に対応する。このモデルを用いて、異なる値の資源有限性の条件で計算機実験を行い、その結果を比較した。実験の結果は、資源有限性の減少が、言語多様性の減少と、言語と言語能力の共進化プロセスの促進を通して、言語の適応進化を促進させうることを示している。
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Shota SUZUKI, Takayuki ITO, Ahmed MOUSTAFA, Rafik HADFI
セッションID: 2G5-ES-3-02
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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Online discussion platforms require extracting the discussion structure in order to support understanding the flow of these discussions. Towards this end, this paper proposes an approach that performs node classification which is the first step towards extracting the structure of online discussions. In this regard, the proposed approach employs a graph attention network (GAT) in order to directly learn the discussion structure. In specific, the GAT, which is a type of graph neural networks (GNNs), encodes the graph structures directly. In addition, the GAT, which is based on attention architecture, is able to deal with different graph structures. In order to evaluate the proposed approach, we have conducted a set of experiments on the persuasive essays dataset that is styled using the issue-based information system (IBIS). The experimental results show that the proposed approach is able to classify the nodes in online discussion structures accurately.
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鈴木 久嗣, ITO Takayuki, MOUSTAFA Ahmed
セッションID: 2G5-ES-3-03
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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近年、SNS上のデマ拡散を早期に抑制する方法の確立が必要になっています。しかし、実際の情報拡散現象は複雑であり、そのメカニズムの解析は容易ではありません。この研究の目的は、実際のデマを再現できる情報拡散モデルを構築しそれを情報拡散メカニズムの推定の出発点として使用することです。 ネットワーク上の情報拡散には、シングルバースト情報拡散とマルチバースト情報拡散のおおよそ2つのパターンがあると言われています。この研究の主な目標は、シングルバースト情報の拡散と比較して、再現が遅れているマルチバースト情報の拡散を再現することです。 研究の結果から、提案モデルNBAモデルは、ネットワーク構造の特徴を維持しながらマルチバースト型情報拡散を再現することが確認されました。他のクラスターにリンクされているエージェントにデマ情報を提供することがデマ拡散の抑制に効果的であることが期待されます。 NBAモデルは、そのための手段を構築するための出発点を提供します。
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Zineb ELHAMER, Reiji SUZUKI, Takaya ARITA
セッションID: 2G5-ES-3-04
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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We communicate information by displaying a set of social behaviors conveyed through facial expressions, audible inputs, etc. Our purpose is to develop an experimental framework for understanding human social dynamics in a physically-situated and real-time decision-making environment using IoT. Each participant has a beacon integrated in a Raspberry Pi Zero device, which uses Bluetooth Low Energy technology to exchange signals between other devices. Each participant displaces and shares their current game-theoretical strategy with the neighboring participants on a small LCD screen mounted on the device. They are asked to maximize the accumulated score which is measured from all the payoffs received from the neighbors, scaled by how far apart they are, meaning that the distance between participants reflects their social closeness. We used a zone-based positioning approach which involved identifying the neighboring zone in which a participant is currently present based on the received signal strength (RSSI) from the beacon, and can be classified as immediate, near or far from it, which gives us an estimate of the social network of the participants. We show the applicability of this framework by conducting preliminary experiments with a few participants which confirmed the interactivity feature we seek.
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宮本 友樹, 片上 大輔, 宇佐美 まゆみ
セッションID: 2G6-ES-3-01
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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本稿では,会話エージェントが自律的に言語的配慮(ポライトネス)を制御する手法を提案する.提案手法を実現するためのアプローチとして,社会言語学におけるポライトネス理論に基づいて,エージェントがポライトネスを制御するうえで有効と考えられる入力情報について検討を行った.その結果,特に性別/年齢などユーザの属性情報や会話場面のフォーマルさの度合いや文化を活用して,エージェントがユーザとの社会的関係性を考慮したポライトネス制御を行うことで,円滑なコミュニケーションが可能になると考えられた.本稿ではさらに,人間同士の関係性において,社会的距離/社会的な力の差/会話場面(文化)の3要因に基づいたポライトネス制御がどのように行われるのかを検証した実験の結果を報告する.
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Guillaume LORTHIOIR, Katsumi INOUE
セッションID: 2G6-ES-3-02
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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Recent years have seen a growing interest in player modeling for digital games. Digital games have proven to be valuable simulation environments for plan, intention, and goal recognition. Also, if the current digital games could adapt to the players’ behavior, it would be a great improvement for the players’ entertainment. Though, goal recognition is a hard problem, especially in the field of digital games where players unintentionally achieve goals through exploratory actions, abandon goals with little warning, or adopt new goals based upon recent or prior events. In this paper, a method using simulation and bayesian programming to infer the player's strategy in a Real-Time-Strategy game (RTS) is described, as well as how we could use it to make more adaptive AI for this kind of game and thus make more challenging and entertaining games for the players. This method is scalable and could be adapted to many RTS.
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中川 聡, 米倉 将吾, 金沢 星慶, 西川 鋭, 國吉 康夫
セッションID: 2G6-ES-3-03
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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高齢者見守りシステムやコミュニケーションロボットが人とインタラクションを行う際には,ユーザの状態推定および状態理解に基づく行動生成が重要である.高齢者福祉の現場において生活の質(QOL)は人の状態を総括的に扱った重要な指標である.本研究では,対話エージェントとのインタラクションの過程において,表情・頭の揺動・視線を統合してQOL推定手法を提案する.そこで対話エージェントを実装し,それを用いた対人実験を通して収集した情報に基づくデータベースを構築した.さらに,それらを入力とする,3次元畳み込みであるC3Dを組み込んだマルチモーダル学習推定器を実装した.表情はQOL推定に有効であることが示されたが,更なる推定性能の向上を目的として,頭部揺動や視線の特徴抽出による学習について検証した.その結果,表情・頭部揺動・視線の全てを統合したマルチモーダル学習が,各特徴量を個別に用いたシングルモーダル学習に比べて誤差を抑えて推定することを実現させた.実験結果から,提案システムがQOL推定器として十分活用可能であることを結論づけたと同時に,マルチモーダル学習のシングルモーダル学習に対する優位性も示された.
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萩原 誠, ムスタファ アーメッド, 伊藤 孝行
セッションID: 2G6-ES-3-04
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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Rafik HADFI, Naoki KAWAMURA, Atsuya SAKAI, Naoko YAMAGUCHI, Takayuki I ...
セッションID: 2G6-ES-3-05
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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Artificial Intelligence is revolutionising our communication practices and the ways in which we interact with each other. This does not only impact how we communicate, but affects the nature of the partners with whom we communicate. Online platforms now allow humans to communicate with artificial agents in the form of socialbots or chatbots. Such agents have the potential to persuade humans and polarise opinions. We propose to investigate how a conversational agent influences the evolution of an online debate. We look at the persuasive consequences associated with an agent that uses persuasive cues to manipulate debaters. The agent will react to the arguments of the debaters by either supporting or attacking anyone that agrees or disagrees with the stance. The results suggest that when the debaters have prior a knowledge on the issue, their stances do not change under the effect of the agent. On the other hand, debaters with no knowledge of the issue did change their stances.
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朱 成敏, 武田 英明, 鄧 東波, 竹崎 あかね, 吉田 智一
セッションID: 2H1-OS-21-01
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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農作物語彙体系(Crop Vocabulary)は同義語や学名のような名称に関する情報と農薬使用や栄養基準、品種情報など様々な日本の農業標準となる情報を連携することで日本の農作物における標準語彙として開発され運用されてきた。また、海外の関連システムへの導入や国際機関との連携など国際連携も行ってきた。これまでは海外の関連機関の独自の対応により利活用されてきたが、農作物の国際流通や輸出入における食品安全に対する近年の社会的な要望が高まっており、多言語名称の円滑な導入や国際的な利活用に対して語彙の拡張が必要となった。そこで、本研究では農作物語彙における国際相互運用性を確保するために必要な要素を検討し、農作物語彙体系の拡張を行う。
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竹崎 あかね, 杉野 利久, 朱 成敏, 武田 英明
セッションID: 2H1-OS-21-02
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
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労働負荷が大きい酪農経営では、高齢化の急速な進展や担い手不足を背景に、農家戸数が減少しており、省力化や効率化が喫緊の課題となっている。データに基づく合理的飼養管理はその解決策の一つと期待され、多様なデータを連携する環境整備が求められている。牛では、既に血統情報、繁殖情報、疾病情報などが個体識別番号に基づき連携し、食の安全性確保等に活用されているが、データ連携に必要となる共通語彙の整備は進んでいない。そこで、本研究では日本の酪農・畜産現場において共通語彙として利用できるオントロジー構築に向けて、酪農現場におけるデータ活用の現状と関連オントロジーの開発状況を整理する.次にデータ連携効果が高いと判断した飼料名について語彙を体系的に整理するための要件を検討し,その結果に基づき飼料関連語彙体系を設計する.
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高井 亮磨, 小林 一樹
セッションID: 2H1-OS-21-03
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
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農業における果樹の管理において,果実の正確なサイズと形状とを詳細に把握できれば,農園管理に有用である.しかし,多くの果樹は果実を覆い隠すように葉を茂らせているため,隠れた果実領域の抽出までは実現されていない.本研究では,果樹を模したオブジェクトを3D空間上に配置し,撮影することで,深層学習用の訓練データを自動的に生成する手法を提案する.
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近藤 恵, 入部 百合絵, 兒嶋 朋貴, 大川 智章
セッションID: 2H1-OS-21-04
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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近年,畜産の大規模化により多頭飼育が行われており,少人数の管理者でも個体情報を取得できるモニタリング技術が求められている.そこで,本研究では牛を捕獲しなくても得られ,かつ比較的収集が容易な牛の鳴き声を用いた個体のモニタリング技術の構築を目指し,その基礎となる個体識別が可能か検証した.先行研究では鳴き声の線形予測係数や基本周波数などを用いて個体識別を実施しているが,頭数が少ないだけでなく,年齢による鳴き声の違いを考慮していない.本研究では年齢の異なる成牛4頭と育成牛6頭を対象として採取した鳴き声から個体性が現れると考えられる基本周波数,パワー,メル周波数ケプストラム係数などの音響情報を抽出した.10頭に対する個体識別の結果は90.4%であったが,成牛と育成牛の分類精度は100%であった.このことから,第一段階では年代を分類し,第二段階では第一段階の結果に応じて年代毎の音響モデルより識別を行う二段階識別を提案する.二段階識別を採用した結果,個体識別の正解率は95.7%に向上した.以上より,本研究で使用した音響情報は同年代だけでなく,異なる年齢の牛の分類にも有効であることが明らかになった.
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穴井 宏和, 柴崎 亮介
セッションID: 2H4-GS-13-01
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
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本研究の目的は、スタートアップのエコシステム(ヒト・モノ・カネで構成される成長の生態系)の中で、「資金調達」がスタートアップの成長にどう影響しているかを明らかにすることである。既存研究では、特許情報などを分析したものが多いが、資金調達の影響についての研究は限られている。本研究では、資金調達構造をネットワーク分析によって可視化、エコシステム強化のために必要な施策等への貢献を目指す。研究の方法は、スタートアップと投資家をノードとし、その出資関係をエッジとするネットワークデータを構築。成長しているスタートアップは、どのようなネットワーク構造を持っているかを分析する。分析の結果、2000年代~2010年代に上場を果たしたスタートアップ、経営者、関連VCが、ネットワークで中心的な役目を果たしていることがわかった。すなわち、前の世代の成功者が次世代のスタートアップに対して投資による支援を行っている。従来、課題とされていた連続起業家によるエコシステムが形成されつつある。残る課題は投資規模の拡大、2018年時点で日本のVC投資は米国の1/50以下、中国の1/10以下に留まっている。
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山田 万太郎, 汪 雪テイ, 奥山 博之, 鈴木 啓太, 橋本 理沙, 小松原 綾, 松井 遼介, 山崎 俊彦
セッションID: 2H4-GS-13-02
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
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本研究では,丸の内エリアにおける消費者購買行動とそれに係るSNSプロモーション活動についての分析を行い,潜在顧客に対する効果的なプロモーション考案へ応用することを目的とする。それには,適切に匿名化された消費者の購買履歴情報を用いて,複数の商業施設や商業ビル間での買い回り行動や回遊パターンを抽出し,丸の内エリアに即した消費者特性を得る。さらに,SNSによるプロモーション情報を用いることで,プロモーションに反応したSNSユーザの属性や趣向を分析し,潜在的な顧客を推測するための手掛かりを得る。分析の結果,丸の内エリアにおける特徴的な消費者購買行動パターンが明らかになり,より効果的なプロモーション考案等の今後の取り組みにとって有益な情報が得られた。
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阿部 真也, 中川 慧
セッションID: 2H4-GS-13-03
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
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時系列予測の観点から株価を予測するために深層学習を用いる研究が多数行われてきた。 一方で、クロスセクション予測(マルチファクターモデル)の観点から、深層学習を用いて株価を予測する研究は少なく、特に地域別およびグローバル株式市場における有効性を実証する研究は少ない。 そこで本稿では、地域別およびグローバル株式市場においてクロスセクション予測の観点から深層学習を用いたマルチファクターモデルに基づく相対的な魅力度の有効性を検証する。分析の結果、深層学習による株価予測モデルは、地域別およびグローバル株式市場両方で、勾配ブースティング、ランダムフォレストやリッジ回帰に比べリスク調整後リターンおよびリスク抑制の面で優れていることが明らかになった。合わせて、モデルを解釈するため地域別およびグローバル株式市場の深層学習を用いた株価リターン予測の要因分解をLRPを用いて行うことで、どのファクターが寄与しているを示した。
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和田 凌司, 八尋 健太郎, 東藤 大樹, 横尾 真
セッションID: 2H4-GS-13-04
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
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学校選択問題に代表されるマッチング問題に関する既存研究の多くは,学生や学校の持つ選好が厳密に順序付けられている問題を前提としている.しかしながら,学生や学校が数多く存在する現実的な仮定の下で,互いの正確な情報を得ることは困難である.そこで本論文では,各エージェントの選好の一部が順序付けられていない,部分的な選好下における学校選択問題を考察する.学生と学校は期間毎に回数の定められたインタビューを行うことにより,互いに自分が潜在的に持つ選好を明確にしていく.しかしながら,インタビューにはコストが生じると仮定するのが一般的である.そこで,必要最小限の期間でインタビューを行い,各エージェントの潜在的な選好を解明しつつ,望ましい割当を求めることが望まれる.インタビューを行う回数の最小化の観点では,学生最適性を満たす割当を求めるメカニズムが存在する.そこで本論文では,インタビューを行う期間に関する一種の最小性を満たしつつ,学生最適性を満たす割当を出力するInterview Scheduling Gale-Shapleyを提案する.
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中西 研介, 宮村 祐一, 広瀬 俊亮, 神津 友武
セッションID: 2H4-GS-13-05
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
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近年、高い注目を集める強化学習は、seq2seqモデルと組み合わせることによって、組合せ最適化問題に対するメタな解法としても応用が可能となる。組合せ最適化問題は、様々な制約の下で、多くの組合せの中から、ある評価指標を最も良くする解(組合せ)を求める問題であり、これまで、巡回セールスマン問題をはじめ様々な問題に対して強化学習手法の有効性が示されてきた。 本稿の目的は、強化学習手法の実社会問題における応用可能性を深耕することであり、時間依存巡回セールスマン問題(Time-Dependent Traveling Salesman Problem: TDTSP)を題材として扱う。TDTSPは、時間に応じて、地点間の移動コストが変化する巡回セールスマン問題であり、より実社会における問題に近く、ルーティング問題やスケジューリング問題などのモデル化に用いられている。 本稿では、seq2seqモデルの入力を、TDTSPを表現した形で定義し、計算機シミュレーションによる評価実験を行う。本実験の結果より、強化学習手法が、評価指標の計算が時間変化する組合せ最適化問題にも適用可能であることを確認する。
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脇山 晃希, 中山 功一
セッションID: 2H5-GS-13-01
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
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本研究では,救助支援を目的としたドローンの自律飛行プログラムを作成した.自律飛行プログラムによってドローンは,操縦者の操作を要さずに要救助者の捜索を行う.あらかじめ定めたルートを巡回中に要救助者を発見した場合ドローンは,救助拠点までの車が走行可能な経路を探索し,撮影を行いながら経路上を飛行して救助拠点へ帰還する.ドローンは,飛行中に撮影したカメラ映像から画像処理を用いて要救助者を発見する.経路の設定は,巡回エリア内の任意地点の座標情報と,各地点で車が走行可能な道であるかの情報を登録しておく必要がある.シミュレータによる実験の結果,本プログラムによって自律飛行するドローンは,自己判断で救助支援できることが確認できた.
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平田 結愛, 笠松 雅史, 村上 幸一, 重田 和弘
セッションID: 2H5-GS-13-02
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
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理科教育においては身近な自然体験の充実が求められており,その目的は自然に直接触れることで自然界における植物や生物を保護する態度を育むためである.その一方で多くの指導教員が植物や生物の知識や技術に乏しく,指導するにあたって不安を感じていることが問題となっている.そこで本研究ではこれらの問題を解決するために,物体インスタンスセグメンテーションアルゴリズムの一つであるMask R-CNNを用いて画像内の植物を学習させ,生徒,教師の両方が使用できるような植物判定システムを提案する.具体的には,小学校の学習指導要録に記載された約10種類の植物のうち見分けが難しいヒメジョオン,ミカン,ピーマン,カラタチの各花の画像を対象に判別を行った.各植物100枚の画像を用意し,学習データ70%,検証データ20%,テストデータ10%として検証を行った.
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鈴木 涼介, 大囿 忠親, 新谷 虎松
セッションID: 2H5-GS-13-03
発行日: 2020年
公開日: 2020/06/19
会議録・要旨集
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機械学習により物体検出器を構築するには、様々な状況の学習データが必要となる.現実のデータを学習データとする時,コストが高さが,合成データの利用が望ましい.ここで,合成データの現実のデータに対する再現度の精度への影響が問題となる.合成データは、実際のデータと似ている必要がある.本研究では,精度を向上させるためのドメイン適応手法を提案する.本手法は,ドメイン適応時にデータを必要としない.本稿では,合成データと実データの両方にフィルターを適用する.実験結果から,画像の減色化による単純化が有効であった.
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