近年、石油需要構造変化に伴い、FCC装置に おいて石油化学原料であるライトオレフィンの増産が求められている。FCC装置においてライトオレフィンを増産するためにはFCC本体触媒に酸強度の強いゼオライト（例えばZSM-5など）を含有した触媒粒子（アディティブ）を用いることで対応することできる。本報では触媒性能が異なるFCC本体触媒に対しライトオレフィン増産アディティブを添加した際の添加効果を検討したので報告する。

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塩基性窒素化合物は、重質油水素化脱硫触媒の劣化因子の一つと予想されている。フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴質量分析装置（FT-ICR-MS）を用いた超高分解能質量分析により、原料油および水素化精製処理油の極性レジン化合物を解析することにより、その中に含まれる塩基性窒素化合物の組成と構造を把握した。また、水素化精製処理条件による塩基性窒素化合物の除去効果を確認した。

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高温XRDを用いてアスファルテンの凝集挙動を観測した。昇温により縮合芳香環の積層による分子会合が緩み凝集が緩和され、芳香族性の高い石油留分を添加することで凝集緩和は促進された。分オーダーの時間では凝集緩和挙動にヒステリシスは観測されなかった。

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重油流動接触分解装置（RFCC）のライトサイクルオイル（LCO）、重油直接脱硫装置（RH）の直接脱硫軽油（DSGO）といった分解軽油は通常、A重油基材として利用されているが、国内製油所では近年、需要の変化に対応するために、これらの低廉原料を軽油深脱装置（DDH）にて処理し、軽油に高付加価値化している。本報では、出光製油所における低廉原料処理の運転実績と留意点を紹介する。

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近年、ディーゼル車の排出ガス低減や燃費向上を目的として、軽油を100 MPa以上の高い圧力で噴射する燃料噴射システムが市場に導入されている。軽油は低温時にワックスが析出し燃料フィルターを閉塞させることが知られているが、前述の様な高圧下においては常温であってもワックスが析出する可能性がある。本報では、光学的な手法を用いて高圧下でのワックス析出挙動に対する燃料組成の影響を調べた結果を報告する。

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剰留分である分解軽油（LCO）の豊富なアロマ含有量を活かし、ゼオライトを用いた水素化分解による化学品原料（キシレン類）の製造検討がなされてきた。LCOの水素化分解を効率よく行うためにはゼオライトの被毒物質となる窒素化合物を予め除去する必要がある。本研究では、表面特性が最適化された高表面積担体を用いる事でLCOに対して高脱窒素活性かつ高安定性を示す焼成系TYPE1触媒を開発した。

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リン化ルテニウム(Ru₂P)触媒のピロール水素化脱窒素(HDN)活性について検討した。Ru触媒のHDN活性還元温度を上昇させると著しく低下した。一方、Ru-P触媒のHDN活性は600℃で還元することで最大となり，これはRu₂Pが生成したためであることが分かった。さらに、Ru触媒では分解生成物の選択率が非常に高かったが、Ru-P触媒ではC4炭化水素の選択率が高かった。W/Fを低下させるとRu-P触媒はRu触媒よりも高く，安定な活性を示すことが分かった。

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4,6ジメチルジベンゾチオフェンの水素化脱硫とカルバゾール等の水素化脱窒素反応の競争反応による過渡応答実験を、高圧流通式反応装置を用いて全圧3MPa、反応温度513-623 Kで行い、水素化、脱硫、脱窒素、異性化および分解反応に対するNiMoP触媒の活性点の挙動とその数について解析した。リンの添加効果原料比と前処理条件による活性点の変化、さらに触媒表面特性の解析から、反応活性点を評価・解明する。

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日本ケッチェンの触媒開発に関しては、最近は反応追跡、原料油・処理油の詳細分析等の手法を有効に活用し、それに基づいて触媒設計をするという手法も取られるようになってきた。これらの結果は、実装置で触媒を使用する際、触媒を反応塔内どの位置に充填するか、また特性の異なる複数の触媒をどのように組み合わせるかの触媒システムの最適化にも活かすこともでき、技術サービスにも活用されている。また使用済み触媒の再生技術等を利用することで、コストダウンや環境負荷低減を達成した事例等を報告する。

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Co-Mo系硫化物の活性であるCo-Mo-Sの調製法による形成機構の違いをCVD法と含浸法について調べた。CVD法ではチオフェンHDS活性はCo担持量の増加にともなって2段階の傾きで増加したのに対し，含浸法では直線的に増加した。これはMoS2粒子の2種類のエッジサイトがCVD法では順番にCoで修飾されるのに対し，含浸法ではランダムなCoの修飾が起こるためだと考えられる。

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Ag担持FSM-16を用いた軽油中硫黄分の吸着脱硫メカニズムについて検討した。硫黄分はモデル軽油中で酸化され硫黄酸化物としてAg/FSM-16に吸着除去される、酸化吸着脱硫メカニズムであることが示唆された。Ag/FSM-16を用いることで過酸化水素などを必要とせず、空気を酸化剤として低温で高い吸着脱硫性能が見られた。

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燃料電池システムの燃料となる水素を生成する場合、都市ガスを用いるのが有効とされているが、都市ガスに含まれる硫黄成分が改質触媒の劣化を招くため予め除去する必要がある。そこで本研究ではゼオライト触媒を用いてTBTを硫化水素とイソブテンに分解し硫化水素を脱硫剤で高密度に吸収する新たな脱硫プロセスを提唱する。本研究では特にゼオライトを用いたターシャリーブタンチオールの分解性能及びその耐久性について検討した

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H₂Sを除去するための金属担持活性炭吸着剤について検討した．種々の金属を担持した活性炭の中で銅，特にCu⁰, Cu⁺種，を担持した活性炭が高いH₂S吸着能を示す計算結果を得た．得られた計算結果から，実際に銅を担持した活性炭を調製し，カラム式評価装置を用いてH₂S吸着実験を行った結果，計算による探索結果が妥当であることを証明した．さらに，本金属担持活性炭を用いて，実用化に必要な活性炭の吸着帯の幅と速度を見積もった．

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ITQ-21およびUSYゼオライトを用いてn-ヘプタンの異性化反応を200℃で行なった。異性化活性はUSYと大きな違いは観測されなかった。しかし、ITQ-21はUSYゼオライトに比べ炭素析出量が少なく、活性低下が少ないことが特徴である。ITQ-21骨格中のAl量が触媒特性に及ぼす影響を調べた。その結果、Alの量が増えるほど、骨格異性化の選択性が高くなった。

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クリーンなガソリン基材の製造方法として_n-ヘプタンの骨格異性化に注目した。比較的分岐パラフィンの選択率が高いことで知られる白金担持酸化タングステン-ジルコニアを用い、その活性点の構造と性質を検討した。活性点はブレンステッド酸点であると考えられ、さらに焼成温度および焼成時間が触媒活性に及ぼす影響について検討を行った。

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有機ケイ素修飾ZrO₂上で１−ブテン異性化および水素化を行った．PhSiH₃あるいはEt₂SiH₂で修飾すると異性化（20，13倍）および水素活性（3，4倍）が向上した．競争反応を行った結果，両反応ともパイアリル中間体を経て反応が進行することが明らかとなった．CO₂滴定により活性点密度を求め，修飾量に対する両反応の活性点密度の変化をSiegelモデルで整理した．表面修飾と配位不飽和度の関係を考察した．

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対イオンにCs⁺とFe³⁺の両方を含む12-タングストリン酸Cs-Fe塩を合成し、その酸性質を調べた。NH₃-TPDから、塩に含まれるFe³⁺が酸点を形成していることが確かめられた。また、吸着ピリジンIRにはLewis酸点とBrønsted酸点の両方の吸収バンドが観測された。Cs⁺は酸点を形成しないことから、Fe³⁺が両方の酸点を形成していることが分かった。含水量と酸性質の関係から、Fe³⁺に強く配位した水分子が、Brønsted酸点を形成していると推測した。

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酸化チタンは水存在下でも機能する固体ルイス酸触媒であり、固体表面にリン酸基を固定することにより水溶液内でトリオースからの乳酸合成、またはキシロースからのフルフラール合成に高い触媒活性を示すことを見出したリン酸を含むブテンステッド酸触媒はこれらの反応に対して低活性であるため、リン酸処理した酸化チタンの高い触媒活性は水存在下で機能するルイス酸サイトに起因すると考えられる。

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石油製品に関する様々なトラブルの多くは，科学的な分析によりその原因を解明することが可能である。トラブルの中には船舶での輸送に起因するものも多く，船の特性や貨物の流れを理解し，分析結果と合わせて考察することで，有用な対策を講じることができる。輸入灯油の着色やブレンド重油のスラッジ発生など，実際に発生した事例を基に，トラブルの背景，分析手法，原因と，対策について解説する。

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選択酸化反応により、石油由来原料をファインケミカルズへと変換する技術は重要である。今回、白金触媒を用いる過酸化水素酸化技術により、アリルアルコール類からカルボニル化合物を選択的に合成する技術を開発した。副生物は水のみのクリーンなプロセスであり、得られたカルボニル化合物は香料や医薬品原料として有用である。触媒は何度も使用でき、反応活性は極めて高い。高活性の原因を触媒表面の解析や反応機構を含めて考察する。

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TS-1を用いたアルコール酸化の特性評価に関する報告はあるものの，その反応機構については不明瞭な点が多い．そこで本発表ではこれらの原因を解明するために，チタノシリケート触媒のグリセロール、1-プロパノール、2-プロパノール等のアルコールの酸化反応特性について検討したので報告する．

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A novel microporous complex metal oxide based on molybdenum, vanadium, and bismuth (Mo-V-Bi oxide) was synthesized by hydrothermal method and characterized by STEM, TEM, XRD, FT-IR, Raman, TPD, NH₃-TPD, and N₂ adsorption. The results showed that Mo-V-Bi oxide was crystalline material with high porosity and surface area. The single crystal of Mo-V-Bi oxide was obtained for single crystal analysis to gain full structural information of this material. This material was used as a heterogeneous catalyst for olefin epoxidation with TBHP. The stable catalyst could be reused for several times without loss of activity.

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我々はこれまでNb₂O₅上でアルコール類の光酸化が効率よく進行することを報告してきた．今回、液相流通型反応器を用いて速度論的検討を行い、反応機構に関する考察を行った。得られた結果をこれまで検討してきたバッチ型反応器の結果と相互に比較した。

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本発表では、産業技術総合研究所計量標準総合センター(NMIJ,AIST)で2012年3月に認証したバイオエタノール標準物質(NMIJ CRM 8301-a)中の硫黄分の値付け方法について報告する。またこれまで開発した液体燃料中の硫黄分を精確に評価するための硫黄標準液の使用方法例についてもあわせて紹介する。

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重質油処理のコーク前駆体であるアスファルテンは、凝集構造を形成していることが知られている。アスファルテンの分解率を高めるために、この凝集体をできるだけ緩和させた状態で処理することが望ましい。本研究では、各種溶媒中に分散させたアスファルテンの可視光散乱挙動を調べ、凝集体の大きさに及ぼす分散媒の影響を検討した。

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TOP腐食防止管理を目的とした原油中の硫化水素・メルカプタン硫黄分分析方法を確立した。本方法は、ナフサから軽油留分のメルカプタン硫黄分量を測定するUOP-163法を原油への適用に向けて最適化した。また、本方法による原油中の硫化水素、メルカプタン量とモデル実験での腐食性評価結果と良好な相関があることを確認した。

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FCCスラリーオイル中の触媒含有量の分析は、現状ICP-AES（Inductively coupled plasma-Atomic Emission Spectrometry, 誘導結合プラズマ発光分光分析計）を用いて行っている。しかしながら、本装置による分析時間は約８時間と長時間を要することから、より簡便に分析する方法が求められている。そこで、今回短時間でFCCスラリーオイル中の触媒含有量を分析する方法について検討したので、その結果について報告する。

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醸造用酵母はキシロース資化に関わる内在性遺伝子を持つため、遺伝子組換え体とせずにバイオマスからのエタノール生産に利用できるが、遅いキシロース消費速度、中間代謝物であるキシリトールの蓄積という問題がある。そこで、キシロース資化に関わる遺伝子のキシロース還元酵素酵素遺伝子およびキシリトール脱水素酵素遺伝子を過剰発現させ、これらの改善を試みたので、その結果について報告する。

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セルロース系廃棄物であるペーパースラッジ(PS)の有効利用を目的に、PSを酵素糖化してグルコースを生産する技術が求められている。そこで、本研究ではPSに適したセルラーゼを生産する微生物を探索した。土壌や木材から探索した結果、Geobacillus属と高い相同性を示す3株が得られた。分離株の培養上清を用いてPSの糖化反応を行なったところ、PS分解に伴うセロビオースおよびグルコースの生成が確認された。

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市販のセルラーゼ（ナガセケムテックス製, セルラーゼSS）0.29 g-protein/L）によるペーパースラッジ(PS)）糖化反応へのタンパク質添加の影響を調べた。タンパク質含有廃棄物である乳清(0.6 g-protein/ L)および馬鈴薯デンプン製造工程から排出されるタンパク質（ ポテトフルーツジュース(PFJ), 0.1 g-protein/ L)について調べた。その結果、タンパク質無添加と比較し乳清添加では2.2倍（糖化率56.8 %）、PFJ添加では3.6倍（糖化率62.3 %）に増加した。また、生成物は主にグルコースおよびキシロースであった。

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アンモニア酸化細菌Nitrosomonas europaea は、膜結合型メタンモノオキシゲナーゼ（pMMO）と構造的、機能的に類似した酵素アンモニアモノオキシゲナーゼを有する。そのため、pMMOの異種発現系として、最適であると考えられる。本研究では、メタン資化細菌由来pMMO遺伝子のアンモニア酸化細菌による異種発現系の構築を試みた。その結果、アンモニア酸化細菌由来RubisCO遺伝子用プロモーター下流にpMMO遺伝子を挿入したプラスミドを導入した菌体においてpMMO活性の増加が観測された。

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2×2トンネル型構造を有するマンガン酸化物OMS-2がアンモニア存在下、アルコールもしくはアミンからのアミド合成に対する優れた触媒となることを見出した。種々の芳香族、脂肪族、不飽和、ヘテロ環を有するアルコールから対応するアミドが高収率で得られた。反応は不均一系であり、OMS-2触媒は活性・選択性を低下させることなく再使用が可能であった。

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アクリロニトリルの水和によりアクリルアミドを高選択的に得る触媒の開発は、工業的に重要である。私たちはアクリロニトリル水和用の新たなルテニウム錯体触媒を開発した。このルテニウム錯体と等電子構造のペンタメチルシクロペンタジエニル基を有するイリジウム錯体を合成し、その反応性を調べたところ、高選択的にアクリルアミドが合成できることがわかった。他のイリジウム系触媒もみつけたので、あわせて報告する。

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クロスカップリング反応は炭素骨格を構築する上で最も有効な手段の一つであり、様々な触媒系が開発されている。しかし、アルキルハライドとアルキル有機金属試薬とのクロスカップリング反応にはまだ解決すべき多くの問題点がある。その一つが、触媒効率があまり高くなく、これまでに報告されている最高のものでも、TONが数千ほどしかないことである。本研究では触媒効率の向上を目指し、銅触媒を用いてアルキルハライドとアルキルGrignard試薬とのカップリング反応を検討した結果、最高TON400,000を達成したので報告する。

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銅触媒とブタジエン存在下、二級ヨウ化アルキルとグリニャール試薬とのクロスカップリング反応が効率よく進行することを見いだした。一方、先にグリニャール試薬で処理した銅触媒存在下グリニャール試薬とフッ化アルキルで処理することでブタジエンの1,2-ヒドロアルキル化が進行することを見いだしたので合わせて報告する。いずれの反応もC-C結合の形成を伴い三級炭素中心が生成することから、分岐炭素骨格を構築する上で有用な手法である。

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2,6-ジメチルイミド配位子とアニリドメチルピリジン配位子を有するバナジウム錯体は、MAO助触媒存在下でエチレン重合が進行する。一方、アダマンチル、シクロヘキシル、フェニルイミド配位子の場合では、高選択的にエチレンの二量化が進行する。そこで、配位子効果に関してより詳細に検討するために、キレート配位子のピリジン環をキノリン環に置き換えた配位子や、2-メチルフェニルイミド配位錯体を合成し、エチレンとの反応を試みた。

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我々はジメチルシリレン架橋(フルオレニル)(t-ブチルアミド)ジメチルチタン錯体を乾燥修飾メチルアルミノキサンで活性化した系がプロピレンのシンジオ特異的リビング重合を高活性で進行させることを報告した。本研究では、一連の新規C1対称ジメチルシリレン架橋(フルオレニル)(アルキルアミド)ジメチルチタン錯体を合成しプロピレン重合に対する触媒作用について検討したので報告する。

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フェノキシ-イミン配位子を有するTiおよびZr錯体は、高いオレフィン重合活性を示すことが明らかとなっているが、本錯体のエチレンとα－オレフィンとの共重合性能は充分ではなかった。そこで、共重合性の向上を狙い、従来のビス2座配位型から、フェノキシ-イミン配位子上にペンダントドナーとなるフェノキシ基を導入したモノ3座配位型の4族錯体を設計・合成した。得られた錯体について重合評価を行ったところ、高いオレフィン重合活性と高い共重合性を両立することが明らかとなった。

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我々は先に、架橋型（フルオレニル）（t-ブチルアミド）ジメチルチタン錯体（1）およびアニリノナフトキノンニッケル錯体（2）をルイス酸性の助触媒と組み合わせた系がオレフィンの重合に有効であることを見いだした。本研究では、錯体1および2と不均一助触媒であるルイス酸修飾シリカを組み合わせた系を用いてオレフィンの重合を行い、その重合能について調査した。

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シンジオタクチックポリスチレン（SPS）は、1985年に遷移金属錯体と助触媒であるメチルアルミノキサンからなる均一系触媒を用いて出光興産㈱が世界に先駆けて合成に成功したものであり、日本で創製された数少ないポリマーの一つである。このSPSは汎用ポリスチレンと同様、スチレンモノマーだけを用いているにも拘らず、エンプラ領域の耐熱性を有している。本発表では発見当初から最近までの技術を紹介する。

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The late-transition metal complex pre-catalysts have drawn many attentions in past two decades, however, most scientists have paid attentions with extensive publications in the academic consideration. Pondering over our cumulated results and information from other publications, the novelty of polyethylenes produced by the late-transition metal complex pre-catalysts could be easily recognized, and these polyethylenes could be considered as either advanced or functional polyolefins. It is no doubt of easy synthesis and better stability of late-transition metal complexes, the pilot plants or industrial processes would be not difficult. In current discussion, the fact-to-fact results would be reported regarding to designing highly active species of late-transition metal complex pre-catalysts in ethylene reactivity. The micro-structures of obtained polyethylenes will be present with the information of their molecular weights and polydispersity. Any critical comments on the potential applications of obtained polyethylenes and our pre-catalysts would be expected from attendant colleagues.

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ニッケル、パラジウム錯体触媒を用いて、含環構造オレフィン、環状オレフィンなどの単量体の重合を行った。末端の異性化を伴う重合が円滑に進行して、環構造を規則的に含む炭化水素高分子が得られた。生成物の構造、特に立体構造について精査し、その集合状態や液晶性などの固体物性との関連を明らかにした。。

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有機ケイ素修飾剤でジルコニアおよびチタニア表面を修飾し、エチレンのオリゴメリゼーションを検討した。修飾するとジルコニア、チタニアともにエチレンオリゴメリゼーション活性が発現した。ジルコニアはPhSiH₃被覆率が0.1 のとき、1－ヘキセンの組成比は66％であった。チタニアはPhSiH₃被服率0.45で生成物の80％が1-ブテンであった。組成比および生成量に及ぼす被覆率および吸着圧の影響を考察した。

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酸処理により層間カチオンをNa+からH+に交換したモンモリロナイト(H+-Mont)に架橋型ジルコノセン錯体を担持した触媒は、アルキルアルミニウムを助触媒としてプロピレン重合に高い活性を示すことが知られている。また、ジルコノセン錯体の活性化にはMontの酸点が重要と言われている。そこで、本研究では、Montの酸点の役割について検討するため、気相でNH3吸着させて、酸点を被毒したH+-Montを調製し、ジルコノセン錯体を担持した触媒を用いてエチレン、プロピレン重合を行い、酸点が錯体担持量、活性、生成したポリプロピレンの立体規則性に与える影響について調べた。

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Ziegler-Natta触媒はポリオレフィン生産に広く利用されている。この粒子の孔構造はモノマーの拡散性や粒子のフラグメンテーションに影響し重合性能に影響を与える重要な構造パラメータの一つであるが影響の詳細までは不明である。その原因は細孔がナノからミクロに及ぶ不規則で広い細孔分布をもつため、単一の同定法では構造の正確な定量化が難しいことである。そこで本研究では触媒粒子の孔構造パラメータを様々な方法を用いて範囲ごとに定量化し、その孔構造と重合性能の相関を得ることを目的する。

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Phillips (CrOx/SiO₂) catalyst is an important industrial ethylene polymerization catalyst, producing more than 7 million of high density polyethylene (HDPE). It is well-known that bimetallic catalyst often has improved activity, and selectivity compared with monometallic one. In this work, bimetallic Phillips-type catalyst was investigated and developed to enhance the Phillips catalyst performance and fabricate a new class of PE. A series of bimetallic Phillips catalysts (CrO₃/MOx/SiO₂) were synthesized. Ethylene polymerization was performed at 70 oC and 0.5 MPa of ethylene for 30 min. XPS results revealed that metals having lower electronegativity impart lower electron density on Cr species, plausibly leading to stronger absorption and faster insertion of ethylene. The best improvements were obtained with vanadium-based Phillips catalyst, which improved the catalyst activity by 30% and the branch level by 40%.  

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フェノキシ配位ハーフチタノセン錯体触媒によるエチレンとスチレンとの共重合における助触媒およびアニオン性配位子の効果を検討した。MAO助触媒では高温かつ高スチレン濃度条件下では、共重合体の他にシンジオタクチックポリスチレンが副生するが、ホウ素系の助触媒では共重合体のみを与えた。また、錯体の塩素配位子をフッ素化アルコキソ配位子とした錯体を別途合成・同定すると、活性や選択性の向上がみられた。

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八橋油田は昭和8年に本格生産を開始した。平成24年3月末現在の累計生産量は油567万kl、ガス13億m3であり、油田規模としては国内最大である。昭和20～30年代に、水攻法、ガス圧入法、フラクチャリング法を実施し、昭和35～37年にピークを迎え、その後急激に減退した。現在、ポンピング採油により油30kl/日、ガス30千m3/日を安定的に生産している。以下に油田のあゆみと現状について紹介する。

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石油資源開発(株)は、1958年より申川地域で、1984年より由利原地域にて、油田の開発操業を継続しており、2012年3月末現在、累計原油生産量がそれぞれ、395万KL, 132万KLに達している。申川地域においては、1966年よりガスリフトによる人工採油、1970年より水攻法を開始しているが、今後もガス攻法を含めた回収率向上を目指して検討・準備をしている。由利原地域においては、2006年より人工採油を試験的に導入し、近々、ガス圧入によるIORをスタートする予定である。

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JX日鉱日石開発（株）では，2011年10月から2012年2月にかけて，北海道釧路周辺地域において二次元地震探鉱調査を実施した。当調査は，反射法・屈折法を統合した地震探鉱データ処理が可能となるような長大オフセット展開で実施した。また，当該地域の自然度の高さを考慮し，調査前に環境影響予測作業を行い，調査時には予測結果の検証作業を実施した。本講演では，環境影響評価を中心に当該地域での調査概要を報告する。

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