日本鑛業會誌
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59 巻, 703 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 藤田 義象
    1943 年 59 巻 703 号 p. 631-643
    発行日: 1943/11/22
    公開日: 2011/07/13
    ジャーナル フリー
    昭和17年夏, 北海道三菱伊達鑛山に於て自然電流電位法, 見掛比抵抗法及抵抗傾度法の三方法を以て實測を行つた。
    本測定琿域は同鑛山に於て一部坑内探鑛を實施せる癌洞鑛床及その西方地画で, 測定には18本の測線を大體大通洞と平行に25m間隔に設置した。
    先づ自然電流電位法に依て地表上で測定を實施した結果得れた等電位線圖より大通洞坑附近に於る鑛體賦存の歌況を考察するに, 鑛艦は大體G線44番附近に於る最小電位-463.0mvを負中心とし長軸が東北より西南方向に延びた楕圓形鑛塊であつて得れた電位の摘化が大いにも拘らずその啓示地域が比較的狭い事から考れば鱗の水平方向の拗は蜘大くはないと考られる。更に鑛體中を掘進せる大通洞に浩つて坑内測定を行つたが, やはり鑛體附近に於て顯著な啓示を得た。
    次で鑛體の賦存歌態の判斷に費する目的を以て板歌の偏極された鑛體が地下に存在するものとしてその理論電位仙線を作成し, 實測に依て得れた電位曲線と比較してみた所, 推定せる鑛體の長軸及短軸方向等の断画に對て, 作成せる理論電位曲線と實測電位曲線はよく相似じ, 鑛騰賦存の歌態を推測するに或程度有効であつたと思れ.た。
    見掛比抵抗法及抵抗傾度法は自然電流電位法に於て明瞭な啓示の得れた測線に對して實施したが, その得れた比抵抗及抵抗傾鹿曲線の一特徴は, 鑛體の賦存蔑域と推測される地域に方冬て却て高い比抵抗値を示し, 恰も不良導體が存在するが如く思しめた事である。併乍ら之等の曲繊の形がその電趣楕互悶隔に就て一定の附係を保ちつゝ次第に愛る事と, 坑内探鑛に於ても認られてゐる通り鑛體を園続せる母岩が趣端に桂化されてゐる事から考i察すれぽ, 鑛艦がその周園を極て抵抗の高い桂化された母岩に依て包まれその中に存在するものと考へればこの雨方法に於る特徴ある啓示と自然電流電位法に依る啓示とを矛透なく解鐸し得るものと考られる。
    以上の如く大通洞坑附近に於ては何れの方法た於ても趣て典型的な鑛體賦存の啓示を得る事が出來たが, 之に隣接せる鐵の澤を境とする西方地逼に於ては何れの方法でも問題にするに足る程の明瞭な鑛體賦存の啓示は得れなかつた。
  • 笹 雄三
    1943 年 59 巻 703 号 p. 644-647
    発行日: 1943/11/22
    公開日: 2011/07/13
    ジャーナル フリー
    本文の要旨は鑛脈を主とせる探鑛に就て述べたものであります。鑛液は源泉地帯より如何なる裂罅に沿ひ來れるや又正斷層と逆斷層とは如何に鑛液の流路に差ありや又正斷層と逆斷層との區別法如何にせば良きや鑛液が流路上に於る鑛物成生温度變化の測定法並に之に伴ふ貴金屬濃集鑛物の變化及温度の變化による鑛物の色彩形状の變化を記述し、富鑛帯は主として斷層によりて生ずるものであり、如何なる形状か又落しの方向と傾斜は如何なる方式により算出せらるものなりや又落下距離の大小は如何にして推定し得らるるや落下距離と鑛體の大さとは大體如何なる關係ありやの推定、尚叉其富鑛帯の組織は如何なるものなりやを記述し以て上記の各項を腦奥に納め探鑛に違算なからしめんとする研究であります。
  • 平泉 貞吉, 桂 重雄
    1943 年 59 巻 703 号 p. 648-653
    発行日: 1943/11/22
    公開日: 2011/07/13
    ジャーナル フリー
    シトロネラ油の空氣酸化製品及硫酸處理製品の起泡劑として優秀なることをその處理生成物より論じ、且それ等處理方法に就き最適條件を研究決定せり。
  • 平泉 貞吉, 桂 重雄
    1943 年 59 巻 703 号 p. 654-655
    発行日: 1943/11/22
    公開日: 2011/07/13
    ジャーナル フリー
    ザンセート中の不純物がNaOH, Na2CO3, Na2SO3, Na2S203, Na2S, Na2CS3の如き場合は從來の方法により分析可能なれども、市販ザンセート中には上記不純物以外に複雑なる反應副生成物が存在するものにして、この種ザンセートは從來の方法にては正確に分析し得ず。著者等はザンセート亞鉛のベンゾールに易溶なる點を利用して簡單なる分析法を提出し、從來の方法と比較検討せり。
  • 黒鑛等焙焼物又は稀硫酸處理残渣の處理
    伊藤 卓爾, 國俊 英一
    1943 年 59 巻 703 号 p. 656-661
    発行日: 1943/11/22
    公開日: 2011/07/13
    ジャーナル フリー
    亞鐵酸亞鉛は硫化亞鉛鑛及其含有物即ち黒鉛等の酸化焙燒物中に存在し、稀硫酸に難分解性と見做されてゐる。本法はこの亞鐵酸亞鉛に其亞鉛のみに當量の濃硫酸を加へ、水蒸氣の存在下に600°C に加熱し、亞鉛を水溶性ZnSO4に、鐵を不溶解性にして然も濾過洗滌の容易なるFe2O3に化成せしむる操作法である。
  • 1943 年 59 巻 703 号 p. 662-663
    発行日: 1943/11/22
    公開日: 2011/07/13
    ジャーナル フリー
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