植物環境工学
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29 巻, 4 号
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論文
  • 黒崎 秀仁, 梅田 大樹, 岩崎 泰永
    2017 年 29 巻 4 号 p. 130-138
    発行日: 2017/12/01
    公開日: 2017/12/01
    ジャーナル フリー
    Kinectを用いてパプリカ(品種:フェアウェイ)の作物群落を上から撮影し,草高を高精度に測定する方法を検討した.群落の測定では,4種類のアルゴリズムを用いて算出した草高と実測値を比較した結果,Kinectに近い上位10 %のピクセルの距離を平均化した後,係数1.1を乗じる方法が最も高精度だった.また,一株単位での草高計測のために茎頂部を自動追尾するアルゴリズムを開発して測定を行い,計算値と実測値を比較した結果,0.99を超える決定係数(R2)が得られた.さらに,気象データとKinectで得たデータを比較し,飽差の変動が植物の伸長量に影響を与えていることを解析できた.Kinectによって得られた草高の推移は植物の生育環境を診断する手段として有効であることが示された.夜間の10分間隔の測定では日没から1時間以上経過後に植物の葉の就眠運動による急激な草高の増加が観察された.植物の伸長量を正確に測定するためには就眠運動の影響を排除する必要がある.
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