電子写真学会誌
Online ISSN : 1880-5108
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34 巻, 4 号
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論文
  • —階調記録特性—
    尾台 佳明, 加藤 雅敏, 北村 孝司, 小門 宏
    1995 年 34 巻 4 号 p. 312-319
    発行日: 1995年
    公開日: 2007/04/06
    ジャーナル フリー
    レーザ熱転写記録方式はサーマルヘッドの代わりに集光されたレーザ光を熱源として用いるもので,レーザスポットに対応した数μmオーダーのドットが形成でき,超高解像度化が可能である.
    本研究では,昇華性染料と近赤外吸収材料を含む昇華型記録媒体にレーザ光を照射して発熱,染料転写を行う昇華型レーザ熱転写の階調記録特性について検討した.まず,高精度で高解像度のドット変調中間調記録が可能なレーザ熱転写記録装置を使用し,パルス幅,レーザ出力,周期などを変化させた基本的な階調特性を評価した.また,記録エネルギーに関する相反則不軌は顕著には見られないこと,反射濃度LOを得るのに必要な記録エネルギーは約0.9 J/cm2であることを示した.さらに,超高解像度における中間調記録の可能性を示し,実際に3000dpi以上の階調画像の記録を行った.
  • —レーザ光のデフォーカス状態における濃度と階調—
    尾台 佳明, 加藤 雅敏, 北村 孝司, 小門 宏
    1995 年 34 巻 4 号 p. 320-327
    発行日: 1995年
    公開日: 2007/04/06
    ジャーナル フリー
    レーザ熱転写記録において,高解像度での中間調記録の可能な昇華型の記録特性の検討を行っている.本報告では,注入エネルギー密度の平坦化および装置の光学的・機械的条件の緩和を目的として,集光度すなわちフォーカスの度合いの異なる場合の階調特性について検討した.具体的には,デフォーカス量を変化させて濃度特性を求めるとともに,エネルギー密度分布にしきい値を導入した簡単なモデルによりこれを説明した.また,デフォーカス量が増加(スポット径が増加)するに従い,面積変調から濃度変調が支配的になり,この境界はスポット径がおおよそドットピッチに等しくなるところであることを示した.また,溶融型と比較して,昇華型ではデフォーカス状態でも階調表現の可能なことを示した.さらに,標準画像により,階調表現の違いを確認した.
  • 岩田 尚貴, 鈴木 弘治, 西土 和宏, 沢田 彰
    1995 年 34 巻 4 号 p. 328-336
    発行日: 1995年
    公開日: 2007/04/06
    ジャーナル フリー
    非磁性の1成分トナーを多層に吸着して現像域に搬送するための手段としてマイクロフィールドローラーを用いる方式を開発した.このトナー搬送ローラーは表面に小面積の誘電体と導電体が交互に多数露出している.そして誘電体面に蓄積されている摩擦帯電電荷によって導電体面との間にフリンジ電界を発生させるものである.このローラー上の多数の微小なフリンジ電界(マイクロフィールド)の作用として,ローラー近傍の帯電量の定まっていないトナーをローラー面へ吸引して接触,付着させることと帯電したトナーによって形成されたトナー層の表層にまで十分な静電的な付着電界を発生させて搬送を行うといったことがある.
    実験によればマイクロフィールド電界により低帯電量のトナーは選択的に誘電体面に吸引されるが,トナー帯電量の上昇によりローラー全面にトナーが付着するようになる.このような多層トナー搬送方式を採用することにより非磁性の1成分トナーを用いて感光体との速度比を最小にした現像装置の開発が容易になる.
Imaging Today
『マルチメディアとハードコピー』
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