日本原子力学会 年会・大会予稿集
2004年春の年会
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超臨界圧軽水炉
超臨界圧軽水炉,軽水炉
  • 大川 雅弘, 塩入 章夫, 守屋 公三明, 岡 芳明, 森 英夫, 高橋 平七郎
    セッションID: P06
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    エネ総研の公募事業として平成12年度より5ヵ年度計画で進めている掲題のプロジェクトについて、平成15年度の開発状況について報告する。超臨界圧水冷却炉(SCPR)には、熱効率向上、プラント簡素化、既存技術の適用、柔軟な炉心設計への対応の4つの魅力がある。その実用化のために、プラント概念、伝熱・流動、材料の3つのサブテーマに関するR&Dを実施している。本プロジェクトの今までの成果と来年度(最終年度)の実施内容について概説する。
  • 燃料健全性判断基準の検討
    樋口 真一, 櫻井 俊吾, 塩入 章夫
    セッションID: P07
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    経済性向上を目的に、超臨界圧水冷却炉の実用化に向けた技術開発を、エネルギー総合工学研究所「革新的実用原子力技術開発提案公募事業」のひとつとして行っている。既往研究において構築されているプラント・燃料集合体概念に基づき、燃料健全性判断基準の検討を行った。被覆管材料の開発は別途進んでいるが、ここでは第一検討対象として、候補材のひとつでもあり使用実績が高いSUS316を材料とした燃料被覆管を想定した。超臨界水圧冷却炉の過渡時燃料破損(座屈、内圧破損、PCMI破損)につき考察し、燃料被覆管温度、燃料中心温度を健全性判断基準にすることを第一次案として提案した。今後腐食などの検討を必要とし、さらに経済性、製造製、新材料の採用を含め詳細化する予定である。
  • 平衡炉心設計
    櫻井 俊吾, 樋口 真一, 塩入 章夫
    セッションID: P08
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    先の検討でBWRの炉心設計基準を基にした平衡炉心設計結果を報告した。本報では、本プロジェクト内で検討した燃料健全性判断基準(一次案)が出来たのを受け、前報で報告した平衡炉心ではサイクル末期(EOC)での出力分布がトップピークで被覆管表面温度が高くなるため、サイクルを通じ、軸方向出力分布がミドルピークとなるように平衡炉心設計を見直した。サイクルを通じて、軸方向出力分布をミドルピークとするため軸方向を3領域に分割し、最上部の平均濃縮度を約0.5wt%下げ、中央部の平均濃縮度約0.5wt%上げている。合わせて、サイクル中の径方向出力分布の変動を押さえつつ、サイクル初期の軸方向出力分布を目的の形になるように、最上部のGd2O3濃度に1%を採用し低下させている。さらに、炉停止余裕が改善のため上部2/3に1%Gd2O3を入れた部分Gd燃料棒を4本採用している。これにより、所期の目的を達成する事を確認した。
  • 超臨界圧水条件における燃料集合体体系の3次元流動解析
    田辺 匡亮, 木藤 和明, 松浦 正義, 塩入 章夫
    セッションID: P09
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    現行軽水炉に比較して大幅な発電コストの低減を目指した原子炉として、超臨界圧水冷却炉(SCPR)が提案されている。SCPRの燃料集合体内流動はこれまでサブチャンネル解析コードで評価されているが、現時点ではコードを検証するための超臨界圧条件での実験データが存在しない。一方燃料集合体内のスペーサ乱流促進効果などを詳細に評価するには3次元流動解析の方が適している。そこで本研究では超臨界圧条件において3次元解析とサブチャンネル解析で燃料集合体内の冷却材流量分布を評価し、結果の比較・検討を行った。SCPR用の3次元解析コードは汎用3次元解析コードSTAR-CDにJSME1999蒸気表に準拠した超臨界圧水の物性値を組み込んだものを用いた。サブチャンネル解析は日立で開発されたサブチャンネル解析コードSILFEEDを用いた。手法の異なる2種類の解析手法(3次元解析とサブチャンネル解析)で評価した超臨界圧条件の燃料集合体内流量分布は良く一致しており、両解析手法は超臨界圧水冷却炉の燃料集合体設計に適用できると考える。
  • TRACGによるSSR設計パラメータの過渡特性への影響評価
    茶木 雅夫, 森脇 正直, 曽根田 秀夫, 越智 仁, 北村 秀哉, 岡田 祐之, 深堀 貴憲
    セッションID: P10
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    ABWR-II大型格子炉心ではスペクトルシフトロッド(SSR)の採用が検討されている。本研究では過渡熱水力コード(TRACG)のSSR解析モデルを用いて、SSR上昇管入口孔径等の設計パラメータがABWR-II炉心の過渡特性に与える影響を評価した。
  • 核モデル検証
    菅原 雅敏, 岩本 達也, 工藤 義朗, ANDERSEN JENS, HECK CHARLES
    セッションID: P11
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    BWR炉心・プラント過渡解析コードTRACG(version 05)を用いて、反応度投入事象への適用性について検討した。
水素製造,構造設計
  • 清水 明, 西原 哲夫, 谷平 正典
    セッションID: P12
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    原研では原子炉に水素製造設備を接続する時の運転制御技術や安全技術を開発する目的で、水蒸気改質水素製造システムを高温工学試験研究炉(HTTR)に接続することを計画している。本報告では、システムの系統構成および熱物質収支について検討した結果を述べる。
  • 西原 哲夫, 榊 明裕, 赤澤 逸男
    セッションID: P13
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    HTTR水素製造システムの2次ヘリウム配管に設置する高温隔離弁の1/5スケールの弁座試験体を用いたヘリウムリーク試験を行なった。
  • _-_非弾性設計解析指針の開発_-_
    田中 良彦, 柴本 宏, 井上 和彦, 笠原 直人, 安藤 昌教
    セッションID: P14
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    実用高速炉のための新しい構造設計基準(FDS)開発の一環として、非弾性設計解析に関する指針案の開発を進めている。現在までに同指針案の基本的考え方として、(a) 実挙動のノミナル値よりもむしろ保守的な解析結果を得ることを重視する 及び (b) 適用範囲を明確に定義する、を定めた。さらにこれらを実現するために解決すべき5つの課題として、1) 指針の適用範囲、2) 構成則の選定、3) 負荷履歴効果が解析結果に及ぼす影響の保守的な見積もり、4) 非弾性解析に適したラチェット及びクリープ疲労損傷評価法、5) 解析の品質検査及び一般則に対する補足の役目を果たす例題、を摘出し、解決のための検討に着手した。
  • 直管型球形管板の3次元構造解析法の開発
    高正 英樹, 柄谷 和輝, 笠原 直人
    セッションID: P15
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    実用高速炉では、経済性の要求から冷却ループの大容量化とループ数削減を指向しており、熱交換器が大型化する方向である。また、冷却材に液体金属ナトリウムを使用することから信頼性の高い2重伝熱管の採用が計画されており、その結果、管溶接の不要な直管型となることから、伝熱管本数が増大する傾向にある。以上から、蒸気発生器は大型の2重直管型となり、耐圧設計との兼ね合いから大型球形管板が必要になる。従来の管板解析法は、多孔部を等価中実板に置き換えて平均的な応力を求め、それに集中係数を乗じることで孔縁のピーク応力を求めるものであった。直管型球形管板では外縁の孔周りの異方性が強いことから、従来法の評価精度が低下し、孔廻りの詳細形状を考慮した3次元解析が望まれる。本研究では、直管球形管板を対象として、最大応力発生部に着目した部分孔開モデルと大規模解析に有利な反復ソルバを用いた3次元構造解析法を開発した。
  • ラチェット疲労試験
    柴本 宏, 田中 良彦, 井上 和彦, 笠原 直人, 安藤 昌教, 祐川 正之, 後藤 仁一郎, 中村 協正
    セッションID: P16
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    実用高速炉用の高温構造設計基準の策定作業の中で、原子炉構造を念頭に、ラチェット疲労寿命の設計条件に及ぼす影響を明らかにすべく、ラチェット疲労試験を進めている。従来知見、実設計では負荷繰返し回数が限定されていることを踏まえ、一定量の累積ひずみに到達するまでひずみを漸増させ、以後、通常の疲労試験に移行するパターンの試験を考案し、今回、累積ひずみ量を1.41%に固定して、累積ひずみに到達するまでの繰返し数をパラメータとした。試験は、316FR鋼の単軸丸棒を用い、大気中、550℃で実施した。累積ひずみは引張ひずみとして与え、疲労は軸力引張圧縮型で、ひずみ範囲0.5%で行った。試験の結果、実用高速炉の設計想定事象回数(60年寿命で640回)以上の1000回までは有意な寿命低下が認められないことを確認した。今後は、累積ひずみ量を変えた試験等を行い、破損クライテリアの検討に反映していく。
研究炉,中性子応用
常陽MK-III性能試験
  • _-_(1)全体計画_-_
    高松 操, 吉田 昌宏
    セッションID: P20
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    「常陽」のMK-_III_計画は、照射性能の向上を目的として高速中性子束を約1.3倍、照射スペースを約2倍とする炉心の改造及びこれに伴い増加した熱出力(100→140MWt)に対応するための冷却系改造を行うものである。2003年7月2日に初臨界を達成し、その後、原子炉出力を約20%、50%、75%、90%及び100%(140MWt)と段階的に上昇させて、炉心の核熱特性、交換した冷却系機器の性能を確認するための性能試験を行い、同年11月27日に使用前検査に合格した。ここでは性能試験の全体計画について報告する。
  • - (2)臨界試験、過剰反応度 -
    前田 茂貴, 横山 賢治, 諸橋 裕子, 関根 隆
    セッションID: P21
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    「常陽」MK-_III_性能試験炉心において、制御棒を順次引き抜くことにより臨界近接を行い、初臨界を達成した。臨界法により測定した炉心の過剰反応度(E)を炉心管理コードシステム等で解析した計算値(C)と比較した。
  • _-_(4)核出力校正_-_
    服部 和裕, 前田 茂貴, 関根 隆
    セッションID: P22
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    核計装設備を核的に校正するとともに、直線性、オーバーラップ領域を確認した。また、遮へい集合体の装荷に伴うMK-_III_炉心とMK-_II_炉心の検出器応答比の測定結果を、輸送計算コードによる解析値と比較した。
  • (X)制御棒反応度価値
    千葉 豪, 加藤 優子, 服部 和裕, 関根 隆
    セッションID: P23
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    「常陽」MK-III性能試験においてペリオド法および4本同時差し替え法により制御棒反応度価値を測定した。また、測定結果を高速炉標準解析手法等の計算結果と比較し、計算精度を検証した。
  • (5) 等温温度係数
    横山 賢治, 諸橋 裕子, 前田 茂貴, 関根 隆
    セッションID: P24
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
     高速実験炉「常陽」MK-_III_性能試験炉心において、等温温度係数の測定試験を実施した。本測定試験では、炉心の系統温度を約250℃から350℃まで5ステップで昇温・降温させて各ステップ等温状態の過剰反応度を測定し、この過剰反応度の変化率から等温温度係数の測定値を求めた。本測定試験は平成15年8月26日_から_29日の4日間に亘って行われ、昇温時、降温時についてそれぞれ2回ずつ測定された。この結果、等温温度係数の測定値はすべて負の値となり、MK-_III_炉心が固有の自己制御性を持つことを確認できた。また、決定論的手法に基づく標準高速炉核特性解析コードシステムを用いた解析を実施し、測定値との比較・検討を実施した。解析では、輸送・メッシュ補正や次世代炉定数効果補正等を適用し、連続エネルギー相当・無限小メッシュによる輸送計算相当の解析値を求めた。また、等温温度係数をドップラー反応度、膨張反応度(炉心支持板の膨張、冷却材の膨張等)等に分離して求め、等温温度係数への寄与の内訳を明らかにした。なお、等温温度係数の解析値と測定値の比は、0.95_から_0.98となり、解析値と測定値は良く一致することも確認できた。
  • (6) 低出力試験 出力係数・燃焼係数測定結果
    北野 彰洋, 横山 賢治, 前田 茂貴, 服部 和裕, 加藤 優子, 関根 隆
    セッションID: P25
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    「常陽」MK-_III_初装荷炉心性能試験にて、運転操作上重要となる出力係数の出力及び燃焼度依存性に関する測定を行った。また、燃焼係数の測定を行い、炉心管理コードシステム及び設計計算値と比較した。
  • (7)炉心内流量分布及び燃料集合体出口温度分布測定
    石田 公一, 有吉 昌彦, 吉田 昌宏
    セッションID: P26
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    「常陽」MK-_III_炉心は、最大85体の燃料集合体と、その周辺を取り囲む反射体及び遮へい集合体で構成される。これらの集合体を通過する冷却材流量は、各集合体下部エントランスノズル部のオリフィスによって適切に配分されるよう設計、製作されている。炉心内の流量配分が適切に行われ、各燃料集合体出力と流量にミスマッチが生じていないことを確認するため、集合体流量測定装置を炉内に挿入し、各集合体を通過する冷却材流量を測定した。また、性能試験の出力運転状態において、炉内の燃料集合体上部に設けた熱電対により集合体出口冷却材温度を測定した。測定の結果、各燃料集合体の流量は解析結果と良く一致した(C/E=1.01から1.05)。また、出口温度は、各燃料集合体の出力計算値と流量測定結果を基に評価した解析結果と良く一致した(平均温度差約7℃)。これらの結果より、炉心内流量配分が適切であることを確認した。
  • (8)原子炉冷却材温度制御系の制御特性試験
    森 健郎, 有吉 昌彦, 礒崎 和則, 川原 啓孝, 伊藤 敬輔, 城 隆久
    セッションID: P27
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    「常陽」MK-_III_では、原子炉熱出力が100MWtから140MWtに増大し、主中間熱交換器及び主冷却器等の交換による冷却系の改造が行われた。このため、MK-_III_冷却系に対応した原子炉冷却材温度制御系の制御定数を適切に設定するとともに冷却系の安定性を確認した。
  • (9)プラントヒートバランス特性
    大山 一弘, 有吉 昌彦, 川原 啓孝, 礒崎 和則
    セッションID: P28
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    高速実験炉「常陽」MK-_III_炉心において、段階的に出力を上昇させ、ループ間のヒートバランスを確認した。また、主中間熱交換器(IHX)及び主冷却器(DHX)について、所定の除熱性能が得られることを確認した。
  • -(10)手動スクラム試験及び外部電源喪失試験-
    暦本 雅史, 城 隆久, 川原 啓孝, 石田 公一, 有吉 昌彦, 礒崎 和則
    セッションID: P29
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    原子炉熱出力70MWt及び定格熱出力(140MWt)からの手動スクラム試験及び外部電源喪失試験を行い、MK-_III_改造によって追加した機能等により、過大な熱過渡を生じることなく原子炉の崩壊熱を除去できることを確認した。
  • (11)燃料破損検出系特性試験
    山本 雅也, 伊藤 主税, 野瀬 正一
    セッションID: P30
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    高速実験炉「常陽」MK-_III_炉心における燃料破損検出系の特性を把握するため、出力上昇試験において、定格熱出力までの各出力段階における各検出設備のバックグラウンド測定を実施した。その結果、バックグラウンドの各成分を定量し、MK-_III_炉心におけるバックグラウンド値を決定した。
  • (12)ナトリウム純度測定試験
    山崎 学, 根本 昌明, 道野 昌信, 鬼沢 高志
    セッションID: P31
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    高速実験炉「常陽」MK-_III_改造工事終了後の総合機能試験、性能試験を通じ、ナトリウム純度測定試験としてプラギング計、サンプリング分析によりナトリウム中の不純物濃度を測定すると共に、酸素等をコールドトラップで捕獲して純度管理目標値以下に純化し、併せてMK-_III_改造工事で冷却系統内へ持ち込まれた不純物量を推計した。
  • 土屋 文, 永田 晋二, 斎藤 今朝美, 藤 健太郎, 四竃 樹男, 鳴井 実, 山崎 正徳
    セッションID: P32
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    軽水炉照射下においてプロトン導電性酸化物セラミックスの電気伝導度をその場測定した。その結果、電気伝導度は原子炉出力の増加と共に増加することがわかった。この照射誘起伝導度は価電子帯から伝導帯への電子励起および照射誘起されたプロトンおよび酸素イオンの拡散によって生じると考えられる。
核燃料サイクルと炉型戦略
重金属,海水ウラン捕集
原子炉設計,検査,耐震性
原子炉,量子計測と耐震振動試験
  • (1) 開発計画と原理実験
    高瀬 和之, 渡辺 博典, 角田 恒巳, 佐藤 隆, 柴田 光彦, 玉井 秀定
    セッションID: N10
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    原研では、高度に耐性を強化した光ファイバーによる新しい概念の原子炉運転監視システムとして「光センシング計装システム」の研究開発を進めてきた。今までに耐放射線性を高めた光ファイバーの開発に成功し、その有効性を照射実験等により検証した。本技術開発では、原研が行ってきた光ファイバー計測に関する研究成果を基に、さらに発展させて、温度、圧力、流量、濃度等の複数の物理量を同時に、かつ、空間内の2次元及び3次元分布として広範囲に計測できる汎用性の高い新しい概念の光ファイバーセンサを開発し、これを使った多点情報同時計測手法の構築及び同計測システムの確立を目指す。発表では提案する光ファイバーセンサの開発計画とこれまでに実施した原理実験の結果について報告する。
  • 大高 雅彦, 永井 桂一, 荒 邦章
    セッションID: N11
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    レーザー誘起ブレークダウン分光法を用い溶融ナトリウムから生成されるエアロゾル検知への適用を検討している。ブレークダウン分光法の検出能は、共存する雰囲気等に影響を受けるため、適用環境条件におけるブレークダウン発光挙動を把握し適切な計測条件を設定する必要がある。本発表では、環境条件を変えた場合のブレークダウン発光特性について報告する。
  • ‐臨海立坑立地方式の燃料交換時の放射線安全性‐
    小田野 直光, 石田 紀久, 澤田 健一
    セッションID: N12
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    小規模電力網への電力源、地域熱供給などの分散型エネルギー源に適している分散型小型炉の研究の一環として、エネルギー需要地の大深度地下、洋上、臨海立抗立地などの立地方式が検討されてきた。分散型小型炉はエネルギー需要地に近接して立地されるという特徴を有しており、社会的受容性の観点から、原子炉施設の放射線安全性の検討は重要な課題のひとつである。臨海立抗立地方式における燃料交換方法は従来のものとは異なるので、作業時の被曝線量評価などにより放射線安全性を確認しておくことが重要である。燃料交換時の放射線安全評価として、(1)立抗内の海水を排出し格納容器蓋取り外す際の地上での線量、(2)圧力容器蓋取り外し時の作業員の被曝線量、(3)使用済燃料を炉心から取り出す際の地上での線量、(4)使用済燃料をバージ工場で取り扱う際のバージ工場のコンクリート壁の必要厚さの評価を、それぞれ行なった。
  • 動液圧分布の入力加速度依存性評価
    前川 晃, 清水 泰貴, 鈴木 道明, 藤田 勝久
    セッションID: N13
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    大型円筒形貯水タンクを模擬した縮尺比1/10のモデルタンクを用いて振動試験を行った。試験結果から、タンクの振動によって発生する内部水の動液圧挙動に入力加速度依存性があることがわかり、その圧力分布については、オーバル振動を考慮すると説明できることがわかった。
伝熱・流動(エネルギー変換・輸送・貯蔵を含む)
放射線誘起表面活性
  • 全体計画
    藤沢 匡介, 師岡 慎一, 菱田 護, 古谷 正裕, 植松 進, 中村 秀夫, 三島 嘉一郎, 関村 直人, 岡本 孝司, 賞雅 寛而
    セッションID: L01
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    放射線誘起表面活性(Radiation Induced Surface Activation :RISA)効果を利用して、原子炉内部の構造材や被覆管等に同皮膜を施工することにより、(1)構造物の腐食電位を卑化させて耐食性を向上させる、(2)原子炉放射線環境下における炉心伝熱特性(限界熱流速、事故時の再冠水速度)を向上させる、ことにより経済性・安全性に優れる高性能原子炉に関する技術を開発している。ここでは、その概要について報告する。
  • 溶射皮膜の特性と耐久性
    安永 龍哉, 下条 純, 古谷 正裕, 植松 進, 関村 直人, 賞雅 寛而
    セッションID: L02
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    放射線誘起表面活性(RISA)効果による防食機能を有する材料として、母材にSUS316L、中間層としてCo-CrあるいはNi-Crを用い、酸化金属皮膜ZrO2, TiO2を溶射した材料をとりあげて評価した。この材料が原子炉環境に適用できる耐久性を有するかを見極めるため、硬度評価、磨耗評価、断面評価、剥離評価等の機械的特性を実施した。また、非放射線照射下での高温高圧水環境下での耐久性も評価した。
  • 高温水中における腐食電位低下効果
    小野 昇一, 宮野 征巳, 菱田 護, 安永 龍哉, 古谷 正裕, 賞雅 寛而
    セッションID: L03
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    軽水炉プラントの高経年化にともない、炉内構造材の応力腐食割れ(SCC)対策が重要課題となっている。SCC環境因子の定量的指標としてはステンレス鋼の電気化学的腐食電位(ECP)が用いられ、-230mV以下であればSCCの発生やき裂進展が抑制できるとされている。最近、室温の水溶液中において、ジルコニア(ZrO2)被覆ステンレス鋼にγ線照射することにより放射性誘起表面活性(RISA)が発現し、ECPは大きく低下することが明らかにされ、水素注入や貴金属注入に替わる新しい防食技術として期待されている。今回、BWR冷却水を模擬した高温水環境においても、RISAによるECP低下効果が顕著に発現することが明らかになったので報告する。
  • 放射線環境下の流動沸騰試験
    秋葉 美幸, 白川 健悦, 師岡 慎一, 平岩 宏司, 菱田 護, 小野 昇一, 岡本 孝司, 賞雅 寛而, 波津久 達也
    セッションID: L04
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    沸騰水型原子炉燃料における放射線誘起表面活性(RISA=Radiation Induced Surface Activation)効果による伝熱特性向上を調べるため、BWR流動条件かつ放射線環境下での限界出力計測試験を計画している。本年度は試験装置の仕様を検討し、設計を行った。
  • 試験炉での沸騰熱伝達改善確認試験
    柴本 泰照, 与能本 泰介, 井口 正, 中村 秀夫, 井手 広史, 岡本 孝司, 賞雅 寛而, 師岡 慎一
    セッションID: L05
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    放射線誘起表面活性(RISA)効果による原子炉出力増加の可能性や事故時の炉心冷却における安全余裕の現実的評価への利用などが期待されている.RISAの検証を目的としたこれまでの実験は,そのほとんどがガンマ線照射下ないし照射後のものであり,中性子を含む複合照射環境下での検証例が少ない.原研では,材料照射炉JMTRを用いて伝熱特性向上を調べるため,実機相当の中性子照射環境下での限界熱流束試験を計画している.本年度は試験内容を検討し,炉外モックアップ試験装置の設計・製作を行った.
水素製造
動特性解析
IVR-AM
feedback
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