日本看護管理学会誌
Online ISSN : 2189-6852
Print ISSN : 1347-0140
20 巻 , 2 号
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論点
原著
  • 森 陽子, 大山 裕美子, 廣岡 佳代, 深堀 浩樹
    原稿種別: 原著
    2016 年 20 巻 2 号 p. 104-114
    発行日: 2016/12/25
    公開日: 2018/08/10
    ジャーナル オープンアクセス

    目的:新たに訪問看護分野に就労した看護師が,訪問看護事業所への入職直後から6か月までの訪問看護への移行期に経験した困難と,その関連要因を明らかにすることである.

    方法:東京23区内の435事業所に勤務する経験年数6か月以上3年以内の訪問看護師を対象として,自記式質問紙を用いた横断研究を実施した.訪問看護への移行期に経験しうる困難,訪問看護開始前の看護実践能力の自己評価,訪問看護師の個人特性,所属する事業所の特性を調査票で尋ねた.探索的因子分析により移行期に経験しうる困難を構成する3つの因子を特定し,それらを従属変数とした重回帰分析を行った.

    結果:移行期に経験した困難の割合は,医療保険(86.7%)や介護保険(85.5%)の制度に関する知識が不足していることへの困難が高かった.看護実践能力の自己評価が低いことは,「在宅と病院の看護実践環境の違いへの困難」(β = -0.205,p <0.01),「訪問看護の知識・技術不足」(β= -0.250,p <0.001)に影響していた.

    考察:移行期に経験した困難に看護実践能力の自己評価が関連していたことから,訪問看護の開始時に看護師個々の看護実践能力を見極め,個々に応じた教育を行うことが,訪問看護への移行期の困難を緩和させるために重要であると考えられた.

    結論:訪問看護への移行期に,看護師個々の実践能力に応じて訪問看護特有の専門性や知識を教育していくことが,新たに訪問看護を開始する看護師の訪問看護への適応に有用と考えられた.

報告
  • 野田部 恵, 作田 裕美, 坂口 桃子
    原稿種別: 報告
    2016 年 20 巻 2 号 p. 115-125
    発行日: 2016/12/25
    公開日: 2018/08/10
    ジャーナル オープンアクセス

    【目的】本研究の目的は,「日本の看護師版組織市民行動尺度」の開発に向けて,日本の臨床で働く看護師の「組織市民行動」の因子構造を明らかにすることである.

    【方法】次の第1から第4の調査手順で組織市民行動尺度を作成した.第1調査のエピソード抽出では,自由記述による質問紙調査を行い,質問票の原案を作成した.第2調査のプレテストでは内容的妥当性を検討し,第3調査の予備調査にて質問項目の精錬を行った.第4調査の本調査では,質問票の採択項目の最終決定および尺度の因子構造と信頼性の検討を行った.次に上記で得られた結果の考察を通して日本の臨床で働く看護師の組織市民行動の因子構造を明らかにした.

    【結果】第1調査では,56名の看護師の回答内容の分析から,97項目からなる質問票を作成した.この質問票に基づき59名と大学院生14名の73名を対象に第2調査を行い,質問項目を76項目に精選した.第3調査では,412名の対象から得られたデータを因子分析(主因子法 プロマックス回転)した結果,尺度は54項目の4下位尺度で構成された.さらに,第4調査として,看護師521名の対象から得られたデータを因子分析した結果,日本の看護師の「組織市民行動」は,3下位尺度の37項目で構成された.

    【結論】日本の看護師の「組織市民行動」の因子構造は,「対人配慮行動」「組織改革行動」「相互尊重行動」の3因子の行動から成り立つことが検証された.

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