電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
平成29年度電気・情報関係学会九州支部連合大会(第70回連合大会)講演論文集
選択された号の論文の412件中301~350を表示しています
  • 垣田 紘希, 永田 湧成, 藤田 遼, 王 斗艶, 浪平 隆男
    セッションID: 01-2P-05
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    非熱平衡プラズマの一種であるストリーマ放電は、ストリーマ放電先端部分に高い電界を有し、そこで生成される化学的活性種がオゾン生成や排ガス処理、水質改善など様々な分野にて応用されている。しかし、ストリーマ放電の挙動特性や物理特性は未だ不明瞭な点が多いことが現状である。これらの基礎特性の解明は、反応選択性を有する放電形成など応用の実効性を後押しすることとなる。そこで、本研究ではリアクター内のガス圧を変化させストリーマ放電の進展様相をICCDカメラを用いて観測した。印加電圧のパルス幅は100 nsとし、リアクター内の圧力を0.1、0.3、0.5、0.7、0.9 MPaと変化させ実験を行った。結果として、ストリーマ放電の進展様相に変化が生じたため報告する。

  • 古閑 一憲, 和田 陽介, 山下 大輔, 徐 鉉雄, 板垣 奈穂, 白谷 正治
    セッションID: 01-2P-06
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    誘電体バリア放電(DBD)を用いた大気圧非平衡プラズマは、室温で大量の活性酸素窒素種を照射することが可能であり、バイオテクノロジー応用が精力的に研究されている。現在までに我々は、スケーラブルDBD装置を用いて、種子へのプラズマ照射が、植物の成長を促進することを明らかにした。現在我々は、スケーラブルDBD装置を用いた種子の大量処理を目指して、装置上部から電極を通してサンプルに照射する方法を検討している。本講演では、プラズマ照射効果の空気流量依存性について、定量的に評価した結果について報告する。

  • 池田 健悟, 榊原 光隆, 北﨑 訓
    セッションID: 01-2P-07
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    大気圧プラズマは現在,その反応性の高さから植物の成長促進・細胞の活性化などの医療・農業分野への応用が期待されている.今回,プラズマ照射時における水溶液の反応生成物の計測を目的として大気圧プラズマを水溶液に照射し観測を行う手法を開発,その有用性について検討した.プラズマ源を製作し,交流電圧(最大8kV)を印加して空気中にプラズマを生成し水(3mL)に照射した.同時に重水素ランプ及び分光器を用いて試料の側面から光を透過させ吸収分光による計測を行った.結果,照射時間の増加に伴い透過率は次第に減少し,過酸化水素,硝酸イオン,亜硝酸イオンが生成されていることが分かった.今後空気以外の原料ガスによる検証を行う.

  • 久壽米木 捷太, 徳永 悠, 川崎 敏之, 光木 文秋
    セッションID: 01-2P-08
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    大気圧プラズマジェットによって生成された反応性酸素および窒素種は、微生物処理、細菌不活性化、タンパク質破壊、創傷治癒、癌治療、および植物の成長に適用されようとしている。液体ターゲットにプラズマを照射した際に、大気中で生成された活性酸素種がどのように液体に取り込まれ、輸送されていくかは明らかになっていない。我々は、液体ターゲットにプラズマを照射した際に、どのように活性酸素種が輸送されているのか着目し実験を行ってきた。本研究では、ヨウ素でんぷん反応特性を用いた液状試薬を使用し、様々な実験条件下において液体内での活性酸素種の輸送を可視化した。

  • 足立 拓也, 阿南 翔太, 山ノ内 翔太, 内田 儀一朗, 竹中 弘祐, 古閑 一憲, 節原 裕一, 白谷 正治, 川崎 敏之
    セッションID: 01-2P-09
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    大気中で発生させたプラズマジェットによって液状ターゲット上に供給されるROSの分布について,ゲル状の試薬を用いて様々な条件下で今まで調べてきた。今回,プラズマジェットの周囲ガスを変化させ,ターゲット上の可視化されたROS分布,相対供給量に与える影響を調べたので報告する。プラズマを発生させるためのガスによって,周囲ガスの影響は異なることなどを報告する。

  • 伊東 巧, 武井 彰汰, 別宮 竜乃介, 古閑 一憲, 白谷 正治, 川崎 敏之
    セッションID: 01-2P-10
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    本研究では今までゲル状のROS検出試薬を用いて、プラズマから発生するROSの二次元分布可視化を行ってきた。この手法では数種類のROSが同時に検出されており、どのROSが検出されたのかは不明であった。今回、ROSスカベンジャーの水溶液とゲル状試薬を併用して、ある深さで検出される支配的なROSを同定することを目的に実験を行った。

  • 武井 彰汰, 古閑 一憲, 白谷 正治, 川崎 敏之
    セッションID: 01-2P-11
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    プラズマを生体に照射する場合,その深さ方向のどこにどのくらいの量のROSが供給されるのかについては,プラズマの安全・効果的利用において重要な課題の1つである。我々は今までROS検出用ゲル状試薬/模擬生体からなる2層のターゲットを用いて,模擬生体通過前後のROSの分布を可視化してきた。今回,本研究手法の特徴を活かして,厚さ数mm程度の模擬生体を介したROSの透過率を様々な条件下で見積もったので報告する。

  • 後藤 典宏, 北﨑 訓, 田中 昭代, 平田 美由紀, 中津 可道, 古閑 一憲, 白谷 正治
    セッションID: 01-2P-12
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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     プラズマ医療の安全性を確保するためには,治療に安全なプラズマ照射量の閾値を明らかにすることが重要である。本研究では,大気圧低温プラズマ照射がヘアレスマウスの皮膚に及ぼす影響を色度図を用いて評価した結果を報告する。 6週齢のヘアレスマウスに大気圧Heプラズマを照射し,7日間観察を行った。照射距離および照射時間は,それぞれ15mmから50mmおよび10秒から60秒の範囲で行った。照射後写真をとり,画像解析によりRGB色からXYZ色に変換し,CIE XYZ色空間色度図を用いてプラズマ照射の影響を評価した。照射時間の違いにより色度は変化し,日数の経過とともに回復もしくは悪化する条件を明らかにした。

  • 大木 保典, 野口 卓朗, 石川 洋平, 深井 澄夫, 清水 暁生
    セッションID: 02-2P-01
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    アナログ信号の高精度な測定および評価を実現するためには,振幅レベルのみでなく位相差情報の検出も不可欠である。電力や生体等の分野においては微小な位相差の計測が切望されており,特に生体分野ではリアルタイムでモニタリングするシステムが求められている。我々は小型で可搬性に優れたSchauerの回路を用いた微小位相差計測回路を提案し,膀胱内尿量計測においてその有用性を確認した。膀胱内尿量計測においては位相差の変化量から尿意の変化を推定できる。微小位相差計測回路の精度は抵抗精度に大きく影響を受けるが,変化量の計測のみに限定すれば抵抗精度を妥協できる可能性がある。本稿では抵抗精度と位相変化量計測の関係について考察する。

  • 清山 浩司, 竹澤 好樹, 下川 賢士, 銭 正阳, 木野 久志, 福島 誉史, 田中 徹
    セッションID: 02-2P-02
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    電極を用いて高精度な生体信号の記録や最適な電気刺激を行うためには、生体と電極の接触状態を良好に保つ必要がある。我々は、生体組織と電極の接触状態を小面積で測定できるインピーダンス計測回路の開発を行っている。測定では、電流を印加して発生する電圧を測定して得られるデータを用いたインピーダンスの算出としている。本稿では、CMOS 0.18umテクノロジで10^-12A(ピコ・アンペア)オーダの電流源をMOSFETのゲート端子に負電位を印加した時に発生するリーク電流(Gate-Induced Drain-Leakage : GIDL)を利用して生成し、最高10MΩまでのインピーダンス計測が可能な回路の提案と評価を述べる。

  • 太田 圭亮, 鴫山 達也, 中司 賢一
    セッションID: 02-2P-03
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    温度差による熱発電は、最低数10mV程度の電圧しか得られない。しかし、通常はトランスなどの外部素子を用いてあらかじめ昇圧している。本研究の目的は、熱発電エナジーハーベスト回路でトランスやインダクタ等の外付け素子を用いずに100mV以下で動作する昇圧できる回路の設計にある。設計した昇圧回路はチャージポンプ回路とブートストラップ回路を組み合わせた構成で、クロック生成として超低電圧で動作するリング発振回路を設計した。このリング発振回路は80mVという低電圧でも動作し、前述の昇圧回路と組み合わせることで二倍昇圧回路を実現することができた。様々な昇圧回路の構成パターンを用いて最も昇圧効率のよい組み合わせの検討を行っている。

  • 上田 知弥
    セッションID: 02-2P-04
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    本研究では、CMOSプロセスを用いてDGS(Defected Ground Structure)によるノッチ特性を実現した。強い信号によって通信を行う無線LANが利用する5GHz帯との干渉を防ぐことが可能である。これを電力増幅器に組み込むことによって、3.0-8.0GHzの帯域幅を持ち、そこに含まれる5GHz帯の信号を除去する広帯域電力増幅器を実現した。この5GHz帯との干渉を防ぐためには様々な技術が用いられているが、本研究で用いたDGSによる干渉回避技術は従来のものと比較して回路の小型化に貢献するものである。

  • 濵澤 篤優, 金谷 晴一
    セッションID: 02-2P-05
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    周波数帯域を有効利用するため、テレビ放送帯(470~710MHz、UHF帯)ホワイトスペースが注目されている。この周波数帯を無線通信に利用することが出来れば、無線LANなどの通信周波数である2.4GHzや5.2GHzと比較して長距離かつ障害物にも影響を受けにくい通信が期待できる。本研究グループでは、UHF帯を2.4GHz、及び5.2GHz帯に変換するデュアルバンドCMOSミキサを開発してきた。本研究では本ミキサに接続する5GHz帯1入力2出力低雑音増幅器の開発を行ったので報告する。

  • 谷口 滋, 宮内 亮一, 外山 貴子, 田村 宏樹, 淡野 公一
    セッションID: 02-2P-06
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    本論文では,チョッパースタビライゼーション技術を用いた計装アンプにおけるクロック周波数に関する考察を行っている.チョッパースタビライゼーション技術は,クロックを用いたスイッチングにより,信号と低周波ノイズを分離する技術であるが,そのクロック周波数の決定法は理論的に明確でなく,シミュレーションに頼るところが大きいという問題がある.本論文では,オペアンプの帯域および信号の再現性を組み合わせ新たなクロック周波数の決定法について提案する.これらを0.6μm CMOSプロセスのモデルパラメータを用いたHSPICEによるシミュレーションにより検証した結果,本考察の妥当性を確認した.

  • 薬師寺 勇健, 外山 貴子, 田村 宏樹, 淡野 公一
    セッションID: 02-2P-07
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    本論文では,時間領域計装アンプ (Time-Domain-based Instrumentation Amplifier: TDIA) の設計と解析について述べている.従来の計装アンプはオペアンプをベースに構成されている.一般に,計装アンプに用いられるオペアンプには高利得が求められる.しかし,CMOSプロセスの微細化に伴う出力インピーダンスの低下により,高利得を達成することは困難となっている.一方,TDIAではパルス幅変調器のような時間領域回路のアーキテクチャを用いている.そこで,TDIAの動作原理について詳細に解析し,設計および評価を行った.その結果,本回路はオープンループ利得が増幅器の出力インピーダンスに依存せず,さらに従来回路と比較して低電圧動作および低消費電力に適していることを確認した.

  • 上野 浩暉, 大畠 賢一
    セッションID: 02-2P-08
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    時間領域アナログ処理の基本回路のひとつに、電圧信号を時間信号に変換するVTC (Voltage-to-Time Converter)がある。低電力なVTCとしてDynamic VTCが提案されているが、線形動作範囲が狭いという問題点があった。そこで、非線形性改善の第一ステップとして、Dynamic VTCの回路をモデル化し非線形要因の解析を行った。その結果、入力電圧が低下した場合、ドレイン電流が過剰に減少することが原因であることがわかった。このことから、入力コモンレベルを上げる、または入力電圧が印加されるトランジスタのしきい値を下げることで非線形性を改善できることを明らかにした。

  • 今柳田 賢人, 大畠 賢一
    セッションID: 02-2P-09
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    TDCはADPLLやADCに用いられる基本回路であり、時間分解能の向上、消費電力の削減が要求されている。時間分解能の高いTDCとしてVernier TDC (V-TDC)とInterpolation TDC (I-TDC)が知られている。これらのTDCは動作原理が異なるため、消費電力やばらつき、雑音の量が異なる。本研究では様々な時間分解能を持つV-TDCとI-TDCを65nm CMOS技術で設計し、時間分解能と消費電力やばらつき、雑音の大きさの関係をシミュレーションにより考察した。その結果、I-TDCの方が低電力であるが、ばらつき、雑音が大きいことがわかった。

  • 岡本 賢吉朗, 今岡 淳, 庄山 正仁
    セッションID: 02-2P-10
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    本稿では、ダストコアを用いたマルチフェーズDC/DCコンバータ用統合磁気デバイスの設計手法を提案する。ダストコアは高い飽和磁束密度と形状自由度を持つため、大電流への対応や磁性部品の小型軽量化に適している。しかしながら、電流重畳によるインダクタンスの低下が低電流から生じるため、それを考慮したインダクタ設計は困難であった。本稿で提案する設計手法では、材料の持つ直流重畳特性を近似式にてモデル化し、それを利用することで設計工程の簡易化を実現する。また、軽負荷時の電流リプル低減などの回路の高性能化を実現するコア構造についても検討し、回路シミュレータを用いて妥当性を確認したので報告する。

  • 相良 卓馬, 今岡 淳, 庄山 正仁, 米澤 遊, 中島 善康
    セッションID: 02-2P-11
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    LLC電流共振形コンバータは、様々なコンバータの中でも電力密度が高く、低ノイズかつ高効率であることから注目を集めている。これまでの検討で、従来まで解析が困難とされてきたLLC電流共振形コンバータの周波数応答特性を、シミュレーションによる数値計算を援用することで伝達関数として導出が可能となることを確認した。その際、LLC電流共振形コンバータの動作点を変更することで周波数応答特性を示すボード線図の概形に変化が見られた。これより本稿では、伝達関数より得られる極零点とボード線図の概形との関係性を示し、極零点配置図を用いることで、動作点が変化する際に極零点やボード線図の概形が移り変わることを確認した。

  • 西嶋 仁浩, 中屋敷 侑生
    セッションID: 02-2P-12
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    車載用途で用いられるスイッチング回路では、大電力化の要求に対応するために、並列接続された複数の半導体スイッチング素子を同時にオンオフ駆動する構成が用いられる。この構成では、個々のスイッチング素子の特性バラツキによって、スイッチングタイミングにズレが生じ、スイッチング損失の偏りが発生する課題がある。本論文では、損失の偏りによって現れる各スイッチング素子の温度差に応じて、ゲート信号にバイアス電圧を加算することにより、スイッチングタイミングのズレを小さくする駆動回路を提案する。

  • 谷口 隆哉, 山口 達也, 山中 俊宏
    セッションID: 02-2P-13
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    高性能ハイエンドサーバに搭載される最先端CPUには、低電圧かつ大電流を供給できる電源が求められており、マルチフェーズ降圧型DC-DCコンバータが採用されている。高性能ハイエンドサーバは消費電力当たりの性能値が性能指標であるため、電源には高い変換効率が求められる。一般的にDC-DCコンバータはスイッチング周波数を低くすることで変換効率が高くなる傾向だが、300Aを超える大電流電源では、スイッチング周波数を低くしても変換効率が高くならない場合が出てきている。本発表では、スイッチング周波数と変換効率の考察結果と、今後の設計指針について報告する。

  • 右手 凌, 今岡 淳, 庄山 正仁
    セッションID: 02-2P-14
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
    会議録・要旨集 フリー

    一般的なDC-DCコンバータの制御方式には電圧モード制御が広く用いられているが、高速な応答性や位相補償設計の容易さ等の理由からピーク電流モード制御が注目されている。しかし、ピーク電流モード制御では、時比率を制御するPWMコンパレータの処理に遅延時間が発生した場合に、設定したスイッチング周波数以下で動作してしまう問題点がある。また、この現象は入出力電圧差が大きく時比率が低い場合において顕著に現れることが確認されている。そこで本研究では、ピーク電流モード制御を適用した降圧型DC-DCコンバータにおいて、PWMコンパレータに遅延時間が発生した場合の時比率と限界動作周波数の関係について明らかにしたので報告する。

  • 大寺 史耶, 山本 吉朗, 篠原 篤志
    セッションID: 03-2P-01
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    近年,水素社会の実現に向けて,燃料電池システムの高効率化が求められている。本研究では,燃料電池と電気二重層キャパシタ(EDLC)を直列接続した電源を持つ電流可逆チョッパ付PWMインバータ回路を提案し,その検討を進めてきた。この回路は,2つの電流可逆チョッパにより,直流リンク電圧とEDLC充放電電流を制御できるため,燃料電池電流を負荷電力に関係なく任意に設定できる。本稿では,提案回路を実装した電動カートの運転状況に応じてチョッパ効率を向上させるような供給電力(燃料電池および電気二重層キャパシタの出力電力)の分担方法を提案し,走行実験によりその妥当性を検証したので報告する。

  • 古谷 奎輔, 山本 吉朗, 篠原 篤志, 池田 稔
    セッションID: 03-2P-02
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    マトリックスコンバータは交流電圧を任意の交流電圧に直接変換する回路で,従来のインバータを用いたシステムに比べ,高効率,小型,長寿命といった特徴がある。そこで,筆者らは,先に単相マトリックスコンバータを用いた瞬時電圧変動補償装置を提案した。従来は,抵抗などの線形負荷のみで検討を行ってきた。しかし,コンピュータ等の電源として用いられるコンデンサ入力形整流回路のような非線形負荷も考えられる。本稿では,本装置の負荷を非線形負荷としたときの検討を行い,非線形負荷に対しても補償を行えることを明らかにしたので報告する。

  • 福永 高廣, 山本 吉朗, 篠原 篤志, 池田 稔
    セッションID: 03-2P-03
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    風力発電において,電力の安定供給は重要な課題の一つである。本研究では可変速動作が可能な巻線形誘導発電機を用いた風力発電システムの出力電力変動抑制について検討している。風力発電システムは系統末端に設置されることが多いため,系統電圧に生じる高調波の影響により電力脈動が発生し,電力品質が悪化する場合がある。系統電圧に第5次,第7次高調波が発生している場合に,出力電力には,第6次,第12次の高調波成分が生じる。本稿では,従来法では考慮していなかった電力12次成分の脈動を抑制する制御を提案し,シミュレーションによりその有効性を示したので報告する。

  • 新地 翼, 山本 吉朗, 篠原 篤志
    セッションID: 03-2P-04
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    一般に,かご形誘導電動機のベクトル制御には速度センサが必要であるが,コストや設置環境の面から速度センサを使用しない速度センサレスベクトル制御が求められている。これまで本研究では,かご形誘導電動機の固定子電圧に高周波信号電圧を重畳することで固定子電流中に強く現れるスロット高調波の周波数を用いて速度推定を行ってきた。本稿では,固定子電流の包絡線にもスロット高調波成分が含まれていることを明らかにし,そのスロット高調波周波数を用いて速度推定を行い,誘導電動機のセンサレスベクトル制御を行ったので,報告する。

  • 佐竹 颯太, 山本 吉朗, 篠原 篤志
    セッションID: 03-2P-05
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
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    送電線事故時に発生する電圧低下は,精密機器およびコンピュータシステムの誤作動や停止の原因となる。この対策として,本研究室では多重チョッパを介して電解コンデンサを接続した瞬時電圧低下補償装置の開発を行っている。この装置では,小形化,低コスト化を目指し補償電圧発生用のインバータ部にハーフブリッジ構成を採用してきたが,注入変圧器をY結線にしているため零相分を含む不平衡電圧を補償できないという問題があった。そこで今回,不平衡電圧を補償させるために通常の3レグのインバータに第4レグを追加した。この補償装置を用いて,平衡三相電圧,零相分を含む不平衡三相電圧に対する補償動作について検討したので報告する。

  • 甲斐 崚大朗, 山本 吉朗, 篠原 篤志
    セッションID: 03-2P-06
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
    会議録・要旨集 フリー

    近年,永久磁石の高性能化に伴い,高効率のPMモータが様々な分野で利用されるようになってきた。PMモータのトルク制御には,回転子位置に応じた電流制御が必要で,通常エンコーダやレゾルバ等の位置センサが用いられる。この位置センサを除去できれば,モータの小形化,軽量化,低価格化が実現するとともに,信頼性も向上できるため,位置センサレス制御が望まれている。位置センサレス制御は主に2つの方式に分けられ,速度起電力推定を用いる方式と高周波電圧重畳を用いる方式がある。本稿では,高周波電圧重畳に基づいたPMモータ位置センサレス制御における負荷時の挙動について検討を行ったので報告する。

  • 宮﨑 貴将, 山本 吉朗, 原田 麻央, 篠原 篤志
    セッションID: 03-2P-07
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
    会議録・要旨集 フリー

    マトリックスコンバータは,商用三相交流電圧を振幅可変,周波数可変の交流電圧に直接変換する変換器である。マトリックスコンバータは,従来の整流器-インバータシステムと比較して,大容量の電解コンデンサを必要とせず,変換器の小形化,長寿命化を可能にすることから注目されている。本研究室では,パルスパターン改善空間ベクトル変調方式を用いる入力力率制御法を既に提案しているが,4ステップ転流の影響で入力力率角に誤差が生じる問題点があった。そこで本論文では,入力力率角誤差を低減するためのフィードバック制御について検討を行ったので報告する。

  • 原田 麻央, 山本 吉朗, 宮﨑 貴将, 篠原 篤志
    セッションID: 03-2P-08
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
    会議録・要旨集 フリー

    マトリックスコンバータは,商用三相交流電圧を振幅可変,周波数可変の交流電圧に直接変換する変換器である。マトリックスコンバータは,従来の整流器-インバータシステムと比較して,大容量電解コンデンサを必要とせず変換器の小形化,長寿命化が可能であることから注目されている。本論文では,本研究室が先に提案したパルスパターン改善空間ベクトル変調方式を用いたマトリックスコンバータにおいて,入力力率角制御を行ったときのコモンモード電圧について検討したので報告する。

  • 又吉 秀仁, 千住 智信
    セッションID: 03-2P-09
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
    会議録・要旨集 フリー

    近年, 化石燃料の枯渇やCO2排出量削減の観点から再生可能エネルギーを活用した電源が注目を集めている. 特に家庭用の太陽光発電器(PV)はわが国で広く導入されており, 家庭内におけるエネルギーの自給自足に関心が高まっている. しかし, 一般的にはPVによって発電された電力は一度AC電力に変換されるため, その利用効率は十分高いと言えない. そこで本研究では, オフグリッドシステムで電気自動車(EV)のバッテリーを充電するためのインタフェースとして高効率DC / DC充電器を検討する. DC / DC充電器は変圧器を有しており, 電気的絶縁を行うとともに最大電力点追従(MPPT)制御を行う. 検証はシミュレーションによって行われ, 最大変換効率98%を達成する.

  • 又吉 秀仁, 畑 幸治, 千住 智信, 平仲 信明
    セッションID: 03-2P-10
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
    会議録・要旨集 フリー

    近年, 化石燃料の枯渇やCO2排出量削減の観点から再生可能エネルギーを活用した電源が注目を集めている. 最近では一般住宅用の小型風車が商業化されており, 今後も導入拡大が期待される. しかし, 風況調査が不十分なまま風車を設置し, ほぼ稼働しない事例も報告されている. そこで本研究では小型垂直軸風車を対象として, 低風速下でも発電が可能となるような回路構成, 制御アルゴリズムを提案する. 本研究は最大定格300 Wの風車を用いて実験を行い, 提案手法の有効性を確認する.

  • 西原 昌吾, 耿 萌怡, 大山 和宏, 藤井 裕昭, 上原 一士, 百式 康
    セッションID: 03-2P-11
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
    会議録・要旨集 フリー

    スイッチトリラクタンスモータ(SRM)は,永久磁石モータと比較して効率は劣るが,レアアースを用いないため,資源調達のリスクを回避でき,安価となるので,次世代電気自動車用モータとして期待されている。SRMドライブで一般に用いられる非対称ハーフブリッジインバータでは,力行運転時に回生電力が発生し,その回生電力が電源側に帰還し電力損失が発生するという問題がある。そこで,著者らは回生電力を次相励磁に直接利用できるインバータを提案し,そのインバータで問題となる次相励磁時に発生する高電圧の抑制法を検討してきた。本稿では,高電圧抑制法を適用するインバータを試作し,その有用性を実機検証により確認する。

  • 坂野 匠, シユッタカライ サティン, 大山 和宏, 朱 世杰, 千葉 正毅, 和氣 美紀夫
    セッションID: 03-2P-12
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
    会議録・要旨集 フリー

    近年,地球温暖化の原因と考えられるCO2排出を削減するために再生可能エネルギーを用いる発電が必要とされている。その解決策の一つとして誘電エラストマー発電(DEG)がある。DEGは風力・波力などの自然エネルギーを電気エネルギーに変換する発電方法である。DEGで得られる直流電圧は高電圧であるため降圧する必要がある。降圧方法として有力視されるリンギングチョークコンバータ(以下RCC)は,比較的少ない回路素子で構成でき,自励式であるためスイッチング素子を制御する外部回路を必要としないが,DEG特有の出力電圧への適応が必要となる。本稿では,DEGへの適用を目的とするRCCに基づく降圧方法を提案する。

  • 井田 雄也, 岩永 賢勇朗, 大山 和宏, 藤井 裕昭, 上原 一士, 百武 康
    セッションID: 03-2P-14
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
    会議録・要旨集 フリー

     電気自動車(EV)用スイッチトリラクタンスモータ(SRM)駆動システムは,アクセル・ブレーキ信号に対して,高速なトルク応答を必要とする。従来方式の一つである電圧PWM制御と固定区間励磁の併用によりトルク制御系を構成する場合,SRMが効率良くトルクを発生する区間に電流が印加されるとは限らないため,高速なトルク応答が難しい。著者らは,モータ効率の向上を目的として,運転状態に応じて効率良くトルク発生できる区間に電流を集める可変区間励磁シングルパルス制御を検討してきたが,同制御を用いるトルク制御系は実現できていない。本稿では,可変区間励磁制御を用いるトルク制御系を提案し,その過渡特性を検証する。

  • 緒方 渓介, 橋口 卓平, 辻 隆男, 大山 力
    セッションID: 04-2P-01
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
    会議録・要旨集 フリー

    再生可能エネルギーの大量導入、電力自由化の進展、電力系統の広域運用の開始などにより、定態・過渡安定度の低下や発電機の同期化力の低下が懸念されている。その対策として自動電圧制御装置(AVR)や系統安定化装置(PSS)を用いた安定度向上に関する研究が行われている。そこで本論文では、電力系統の不確かさと制御対象モデルとの関係について解析し、制御効果との関連について検討・考察を行ったので、その結果について述べる。

  • 橋口 卓平, 松浦 隆誠, 辻 隆男, 大山 力
    セッションID: 04-2P-02
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
    会議録・要旨集 フリー

    近年、西日本60Hz電力系統では、再生可能エネルギーの大量導入や広域運用などによる潮流変化や同期化力の低下などにより、弱制動の長周期電力動揺の安定度低下が懸念されている。そのため、リアルタイムによる電力系統の広域監視や電力動揺の安定度推定、広域的制御が望まれている。そこで本研究では、位相計測装置(PMU)で計測された位相データを用いて、電力動揺の解析手法や、高精度の安定度推定手法に関する研究等を行っている。本論文では、西日本60Hzにおける各地の位相データから電力系統のパラメータを推定するための解析手法について示し、その解析結果について述べている。

  • 松浦 隆誠, 橋口 卓平
    セッションID: 04-2P-03
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
    会議録・要旨集 フリー

    近年、住宅用の太陽光発電システム(PV)が配電系統に大量導入されることにより、配電系統の電圧上昇や、三相不平衡率の増加といった問題が懸念されている。このような背景から本研究では、三相PVに付属しているパワーコンディショナーを用いて三相個別にPV出力制御を行うことで、配電系統における三相不平衡率への影響や改善効果についての解析、制御手法の開発などに取り組んでいる。本論文では、三相不平衡状態の配電系統モデルを用いて、三相PVの出力を各相で制御した場合の不平衡率改善効果に関する検証を行った。また、この結果をもとに、三相PV出力制御の制御手法を考案している。

  • 宮内 肇
    セッションID: 04-2P-04
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
    会議録・要旨集 フリー

    太陽光発電を始めとする分散型電源が、近年一段と電力系統に導入されている。離島系統など特に小規模な系統では、分散型電源の出力変動が周波数や電圧に及ぼす影響が大きく、系統の安定な運用の妨げともなりかねない。本研究では、簡単な小規模孤立系統に分散型電源が大量導入された場合を想定し、分散型電源の出力変化が系統の周波数変化に及ぼす影響を解析的に検討するとともに、需要地と分散型電源の電気的な距離によっても周波数変化にどのような影響を与えるかなど系統条件による違いについても検証する。

  • 上田 圭祐, 渡邊 政幸, 三谷 康範, 大部 孝, 法京 聖士
    セッションID: 04-2P-05
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
    会議録・要旨集 フリー

    西日本60Hz系統において発生する周期が2~3秒の広域動揺は弱制動の性質を有し,運用によってはその安定度の低下が懸念される。系統の状態を把握するために、多地点同期位相計測装置(PMU)によって一地域電力系統で観測された位相・潮流情報を用いて広域動揺モードの同期化力を評価することを考える。本稿では,九州工業大学と名古屋工業大学で得られた位相情報と関西電力系統で得られた位相・潮流情報を用いて,一地域電力系統における観測情報を用いた同期化力評価の有効性について基礎的検討を行っている。

  • 高橋 響生, 渡邊 政幸, 三谷 康範
    セッションID: 04-2P-06
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
    会議録・要旨集 フリー

    電力系統における地域間動揺は主に電気機械系モードが支配的であり、発電機の相差角および角速度によって特徴付けられる。このモード特性、すなわち、モードの周波数およびダンピング、ならびにモードの形(Modeshape)を把握することは重要であり、系統制御のための重要な情報を与える。本稿では、電力系統モデルから算出される固有ベクトルと電圧や電圧位相などの回路網変数の感度からNetwork Modeshapeという指標を算出している。この指標により、電力系統の動揺がどこを、どのように伝搬しているのかを可視化する。

  • 小井手 孝徳, 古林 建人, 三谷 康範
    セッションID: 04-2P-07
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
    会議録・要旨集 フリー

    現在、固定価格買取制度の導入や設置価格の低下に伴い、住宅における太陽光発電量が増加している。需要家の消費分を太陽光発電量が上回った場合、逆潮流が発生し、配電系統の電圧上昇が発生する。また、太陽光発電の発電量は天候による影響を強く受け、出力が不安定という特徴がある。そのため、太陽光発電の導入増加が配電系統の安定性に悪影響を与えることが危惧されている。そこで本研究では、配電系統に焦点を当て、太陽光発電による電圧変動についてコージェネレーションで変動抑制制御を行うことを考える。解析に際しては系統の面的広がりを考慮した日射量変化を反映させ、コージェネレーションによる系統安定化の効果を評価する。

  • 綱分 智則, 寺師 純, 三谷 康範
    セッションID: 04-2P-08
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
    会議録・要旨集 フリー

    近年の太陽光発電導入量の大幅な増加により、電力系統の安定性が低下していることが懸念されている。その結果として、同期機などの周波数に慣性を持たせる機器の接続の低下によって、電力系統全体で生じる位相の揺れの速さに変化が生じると考えられている。そこで、本研究では西日本各地の大学に設置された多地点同期位相計測(PMU)から電力系統の位相の揺れの速さを動揺周波数として検出し、太陽光発電大量導入の電力系統への影響について検討及び評価を行う。

  • 奥 将俊, 迫田 達也, 穂高 一条, 林 則行
    セッションID: 04-2P-09
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
    会議録・要旨集 フリー

    近年、未利用熱エネルギーを利用するために熱電発電システムが注目されている。熱電発電システムには最大出力追尾制御回路が設置されるが、これまでに提案されたMPPT制御法は熱電発電システムを熱電発電モジュール1つ、もしくは1列のみで構成する場合を想定している。また、電圧や電流、温度など物理量を測定するセンサーが複数必要である。そこで著者らは熱電発電システムの各ストリングの発電電力が異なっていても開放電圧のみを測定するだけでMPP電圧を推定する方法を開発した。本論文では3列並列接続した熱電発電システムの開放電圧を用いて新しく提案した方法でMPP電圧の推定を行い、シミュレーションと実験で精度を確認した。

  • 相良 光軌, 千住 智信
    セッションID: 04-2P-10
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
    会議録・要旨集 フリー

    昨年にパリ協定が発行され今後、深刻化する地球温暖化に対して世界各国で温暖化ガスを排出しない社会・経済(脱炭素化社会)を目指すために動き始めた。また、各国での再生可能エネルギーの導入はますます普及し続けている。将来、電力系統での運用を効率よく行われ、電力系統の多くの送電線で送電能力の限界近くで運転し、電圧安定度の急激な低下や電圧崩壊の可能性が高まることが予想される。そのため,電圧安定度解析は電力系統の安定運用において主要な検討項目である。本研究では、電圧安定度指標CBI(Critical Boundary Index)による電圧安定度解析、蓄電池を系統に導入する場合の最適容量、最適配置の最適化を行う。

  • 青柳 拓希, 千住 智信
    セッションID: 04-2P-11
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
    会議録・要旨集 フリー

    近年、太陽光発電の導入や電力自由化による送電線の有効活用が求められるようになり、送電線の重潮流化が進み、電圧安定度が厳しくなるという問題が生じている。従って電圧安定度を安定させつつ、より効率的に電力運用を行うことが必要となる。そこで電力系統にシャントキャパシタを設置することを提案する。シャントキャパシタは蓄電池に比べ設置及び維持するのに比較的安価であり、負荷領域または必要箇所に設置することにより電圧安定度が向上する。よって、電力系統においてシャントキャパシタの最適な容量と配置を決めることにより効率的な運用を目指す。

  • 荒牧 秀行, 加治 淳一, 幸田 一輝, 江口 和樹, 高嶋 恵佑, 柳井 武志, 中野 正基, 福永 博俊
    セッションID: 05-2P-01
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
    会議録・要旨集 フリー

    センサ用途では低背化を実現すべく,ある程度の厚みを有する膜状軟磁性体が有利となり,めっき法を用いた軟磁性膜作製は工業的に有利な成膜手法の一つである。本研究室ではこれまでに,Fe-Ni系めっき膜に関して多くの報告を行ってきた。その中で,アンモニウム塩浴から作製したFe-Ni膜が特に優れた軟磁気特性を示すことを最近明らかにした。本稿では,アンモニウム塩浴から作製したFe-Ni膜の課題であった組成や膜厚分布の改善を目的にパルスめっき法を適用し,その基礎特性を評価した。

  • 加治 淳一, 荒牧 秀行, 幸田 一輝, 江口 和樹, 高嶋 恵佑, 柳井 武志, 中野 正基, 福永 博俊
    セッションID: 05-2P-02
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
    会議録・要旨集 フリー

    Fe-Ni合金は,優れた軟磁気特性を有する磁性体として広く知られている。我々の研究室では,常温・常圧下での成膜ならびに高速成膜が可能な電解めっき法を用いたFe-Ni膜に関して検討を行い,これまでに,Fe22Ni78付近の膜で約10 A/mの低保磁力を実現した。本稿では,低保磁力を保ったまま,飽和磁化(Fe組成)を増加させることを目的に,ダブルパルスめっき法を利用した交換結合型軟磁性膜創製に関する基礎検討を行ったのでその結果を報告する。

  • 明時 拓也, 大曲 湧也, 濱村 陵, 本多 純也, 高嶋 恵佑, 柳井 武志, 中野 正基, 福永 博俊
    セッションID: 05-2P-03
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
    会議録・要旨集 フリー

    白金系磁石膜は,高い生体安全性を有していることから,医療用小型磁気デバイスへの応用が期待されている。本研究室ではこれまでに,形状自由度が高く,常温・常圧下で成膜が可能であるなど,工業的利点が多いめっき法を用いたCo-Pt磁石膜に関して検討を行ってきた。従来のCo-Pt膜に関する検討においては,厚い膜の作製が困難であったが、我々はクエン酸めっき浴を活用することで高保磁力Co-Pt厚膜磁石を実現した。我々のめっき浴では添加剤としてNH4Clを用いている。浴中の塩化物は磁気特性に影響を与える重要な要素の一つと考えられる。今研究ではめっき浴中の塩化物がCo-Pt磁石膜に与える影響を取得し、その基礎特性を評価したので結果を報告する。

  • 大曲 湧也, 明時 拓也, 本多 純也, 濱村 陵, 高嶋 恵佑, 柳井 武志, 中野 正基, 福永 博俊
    セッションID: 05-2P-04
    発行日: 2017/09/19
    公開日: 2019/06/29
    会議録・要旨集 フリー

    医療・歯科用途へ磁石膜を用いる場合,優れた磁気特性に加え,高い耐食性や生体適合性も重要となる。本研究室では,上記条件を満足する磁石膜として,めっき法を用いて作製したFe-Pt膜に着目し,これまでに高保磁力を有する数十ミクロン厚のFe-Pt厚膜磁石に関する報告を行ってきた。本稿では,従来の厚膜磁石で課題であった膜質の改善ならびにクラックの低減を鑑み,基板の変更に着目した。その結果,従来のTa基板からCu基板へ変更したところ,磁気特性の劣化なく,大幅なクラック低減ならびに表面平滑性の改善を実現できたのでその結果を報告する。

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