本研究の目的は、参加者が主体的に倫理的問題の吟味を十分に行え、行動に移せるように導くための倫理カンファレンスにおけるファシリテーションスキルを明らかにすることである。
調査は平成28年3~4月、総合病院1施設に勤務する臨床指導看護師17名に半構造化面接調査を行い、質的帰納的に分析を行った。
ファシリテーターに求められるスキルとして338ラベルを抽出し、13カテゴリに分類された。さらにそれらのカテゴリはファシリテーターが備えておくべきスキル5カテゴリ、倫理カンファレンスを運営していくうえでのマネジメントスキル8カテゴリに分類された。
倫理カンファレンスを実践するために、ファシリテーターは倫理的知識を備え、その倫理的知識の活用方法を十分に理解し、マネジメントスキルを駆使しながら繰り返し倫理カンファレンスを実践することで、ファシリテーションスキルが身についていくことが明らかになった。
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