産学連携学
Online ISSN : 1881-8706
Print ISSN : 1349-6913
ISSN-L : 1349-6913
10 巻 , 1 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
特集 国際産学官連携の展開
  • 荒磯 恒久
    2014 年 10 巻 1 号 p. 1_1-1_12
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/02/24
    ジャーナル フリー
    産学官連携のステップを「基礎研究―開発研究―商品化」と置き,それぞれのステップを遂行する機関を当てはめると,アメリカ合衆国とヨーロッパでは大きな差がみられる.アメリカでは大学の活動が開発研究に大きく及んでいて技術移転は容易に行われる.また,そのために起業家教育とエンジェルやベンチャーキャピタルによる資金支援が十分に機能している.一方ヨーロッパでは大学のミッションは基礎研究にあると考えられているため,開発研究には特別なミッションを持った開発研究を重点的に行う研究機関が置かれている.政府の役割は大きく,それらの研究機関の支援,およびスタートアップ企業への支援も行っている.我が国では大学は基礎研究志向であり,また開発研究を行う機関が脆弱であるという弱点がある.
  • 近藤 正幸
    2014 年 10 巻 1 号 p. 1_13-1_17
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/02/24
    ジャーナル フリー
    日本でも産学官連携は1980年代から政策的に推進されてきているし,産・学・官の当事者たちも推進に努めている.産学の共同研究は盛んになっているし,大学の特許の取得やライセンシング,大学発ベンチャーの設立も行われている.中国でも産学研合作という言葉で産学官連携が推進されてきていて,多くの大学発ベンチャー(校弁企業)が誕生し,外国企業も含めた産学連携が盛んに実施されている.そこで,本稿では大学自体の比較,ナショナル・イノベーション・システム(NIS)における大学の位置づけの比較を行った上で,日本と中国における産学連携を比較し,類似点と相違点を明らかにし,日本の産学連携への示唆を得ることとする.
  • 鬼頭 幸三, 高田 忠彦
    2014 年 10 巻 1 号 p. 1_18-1_22
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/02/24
    ジャーナル フリー
    自動車産業に着目して,インドの大学における産学連携の現状及び日系企業を含むインド企業における産学連携の現状を調査し,併せて大学に対する企業側の技術ニーズを分析した.さらに産学連携の諸段階を初期段階,発展段階,先進段階の3段階に分類することにより,インドの自動車産業における産学連携の進展過程を考察した.自動車産業では,技術レベルが向上し,徐々に世界レベルの製品生産を目指すにつれて,先端技術や高度技術について大学への期待は強まっている.大学は教育・研究を重視しつつ支援体制の充実,研究レベルの向上に努めている.現在,産学連携に関しては大学,企業ともに発展段階にある.
  • 張 允承
    2014 年 10 巻 1 号 p. 1_23-1_28
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/02/24
    ジャーナル フリー
    20世紀末から世界経済が製造業中心から知識集約型産業を中心に急速に移動している.したがって,大学も効率の高い知識生産の主体として認識され,大学に蓄積された知識と技術を産業に活用し,社会への拡散の要求が急増している.韓国の産学連携は,2004年に産学協力団が設立されてから活性化され始めた.2003年“産学連携促進法”が制定され,さまざまなサポートポリシーを介して大学の産学協力体制の改善などを進めている.
  • 木村 雅和
    2014 年 10 巻 1 号 p. 1_29-1_36
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/02/24
    ジャーナル フリー
    静岡大学は2013年12月にAUTMとの共催でAUTM Professional Development session in Hamamatsuと題した技術移転従事者を対象とした専門人材育成コースを開催した.このコースでは米国から技術移転の専門家である4名のAUTMの講師を招き,参加者のスキルアップを目的にマーケティング,事業化,契約交渉,スタートアップなどをテーマとした.実際のセッションでは単に講師のセミナーを受けるのではなく,ケーススタディの検討やグループワークなど,参加型のセッションとなるよう工夫した.本報告ではこの専門人材育成コースの概要を紹介するとともに,今後の展開について述べる.
論文
  • 田村 元紀
    2014 年 10 巻 1 号 p. 1_37-1_44
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/02/24
    ジャーナル フリー
    産学連携支援部門として研究者の外部研究資金獲得をより効果的に支援するために,首都圏の理工系国立大学に所属する研究者のデータから,外部研究資金獲得に関するポテンシャル分析を行った.特定の研究者に外部研究資金が集中しているといったことが指摘される場合があるが,この仮説検証を試みた.
    大学単位でマクロに見ると,論文被引用率と外部資金獲得とは一定の相関が認められる.しかし,研究者個人単位でミクロに見た分析では,この外部資金は獲得額上位数%程度の少数の研究者で大半が獲得され,外部研究資金獲得上位者は,60代および50代が多い.大型の受託研究や共同研究を実施している研究者は,科学研究費補助金獲得に消極的である実態が明らかになった.
連載 産学連携からの贈り物 第3回
  • 湯本 長伯
    2014 年 10 巻 1 号 p. 1_45-1_50
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/02/24
    ジャーナル フリー
    産学連携の贈り物は大きく,現代社会にとり不可欠なことは論を俟たない.その第3回として,私は産学連携の本質「異種異質連携による知の生産」を中心に述べてみたい.産学連携ほど様々な解釈をされているものはない,というのが筆者の持論だが,贈り物を考える前にもう一度その本質について考えてみよう.私は産学連携を大学の事業とは捉えておらず,大学で行うべき研究と教育の比較的新しい学際分野と考えており,その立場から言えば本当の贈り物はこれから姿を現して来る.いま語るべきは小さな成果ではなく未来に向けての課題であり,結局そのことが最も大きな贈り物を生みそうである.
連載 産学連携への挑戦 第3回
feedback
Top