本研究では,短大における基礎教養としての情報教育の方法をキーボード入力方式に関して検討した.コンピュータに関して初心者である短大生を対象として,各学習者の英数字入力とカナ入力それぞれの入力速度データと教科の好き嫌いに関するデータとを比較分析した結果,グラマー,コンポジションなどの科目の好きな者は英数字入力の速度が,嫌いな者はカナ入力の速度が速いことがわかった.さらにこれらの教科目の好き嫌いによって二つのグループにわけられた学習者は,入力速度だけでなくそれぞれの入力のしやすさの評価,ワープロの日本語文字入力の希望にも差があることが明らかになった.このことから,これらの教科目の好き嫌いのデータを日本語文字入力方式の決定に利用するとよいと思われた.
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