産業医学レビュー
Online ISSN : 2435-1059
Print ISSN : 1343-6805
37 巻, 2 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
  • 宋 龍平, 神田 秀幸
    2024 年 37 巻 2 号 p. 44-68
    発行日: 2024/09/01
    公開日: 2024/09/01
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    アルコール消費は個人の健康から社会全体に影響を及ぼし、職場では生産性低下や安全性の問題にも関係する。本総説では、2010年代以降の学術的、社会的な取り組みの進展を踏まえ、職場におけるアルコール問題の現状を概観する。また、実施可能性の高いアルコール健康障害の1、2次予防策を具体的に紹介した後に、2次予防と3次予防の対象としてアルコール依存症を取り上げ、専門医療機関との連携に必要な段階について解説する。
  • -Evidence Based Preventive Medicine (EBPM)の確立へ
    市原 学
    2024 年 37 巻 2 号 p. 69-81
    発行日: 2024/09/01
    公開日: 2024/09/01
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    2019年に改訂されたIARCがん原性同定モノグラフのためのプレアンブル(前文)ではメカニズムエビデンスが、ヒトがん研究エビデンス、動物実験エビデンスと並列的に評価され、最後に統合されるプロセスが明示されている。メカニズムエビデンスでは曝露されたヒトだけでなく、ヒト初代培養細胞、組織におけるエビデンスが強調されている。臨床医学を想定したEBM(Evidence-based medicine)におけるエビデンス概念とは区別される、予防医学のためのエビデンス概念を新しいプレアンブルは提示するものである。
  • -J-ECOHスタディ12年の活動より
    溝上 哲也, 井上 陽介, 加部 勇, 土肥 誠太郎
    2024 年 37 巻 2 号 p. 82-100
    発行日: 2024/09/01
    公開日: 2024/09/01
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    労働者10万人を対象とした職域多施設研究(J-ECOHスタディ)では、参加施設から定期健康診断及び在職死亡・心血管疾患・長期病休のデータを収集するとともに、産業保健の現場におけるエビデンス活用を推進するため検討会を定期開催している。研究成果は糖尿病及び動脈硬化性疾患の予防ガイドラインで引用された。研究データを用いて機械学習により開発した糖尿病リスク予測ツールをウェブ上で公開し、多くの団体・個人に利用さ れている。
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