ペストロジー
Online ISSN : 2432-1540
Print ISSN : 1880-3415
34 巻, 2 号
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短報
  • 大野 正彦
    2019 年 34 巻 2 号 p. 89-94
    発行日: 2019/09/25
    公開日: 2020/09/25
    ジャーナル フリー

    カベアナタカラダニの発生消長を知るため,2017年3月から7月にかけてコンクリートブロック塀上面のダニを調べた.ダニが出現する前の未明から姿を消す日没後まで1時間ごとに,ダニ個体数と環境要因(気温・湿度・上面温度・照度)を調べた.カベアナタカラダニは温度変化の著しい厳しい環境に生息し,上面が45°Cを超す高温になると活動が減る傾向にあった.ダニは3月中旬に出現し,6月中旬に姿を消した.観察1回あたりのダニ数(活動数)でみると,幼虫・若虫・成虫の最盛期はそれぞれ4月中旬,4月下旬~5月上旬,5月中旬であった.幼虫・若虫・成虫の出現期間はそれぞれ約40日間で,幼虫と成虫の時期は重ならなかった.

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